Making A Glass Top Coffee Table — Part 14

枘に切り込みを入れました。鋸で斜めに、枘の高さのおよそ2/3ぐらいまでの切り込みを2ヶ所に。斜めに切り込みを入れるのは、切り込みが枘の根元に達しないようにするためだと思います。それと角度の向きも大事。枘の外側から内側に向かって切り込みを入れることにより、楔を打ち込んだ時に外側の隙間が埋まりやすくなる。

このような加工ではやはり硬い広葉樹なら安心感があります。柔らかい針葉樹なら切り込みが枘の根元まで達してしまいそう。

BとCの脚の間に桟を枘組みし、同時に天板フレームの裏側から脚部を挿し込みます。この作業工程が最も難易度が高い。1ミリ未満の許容誤差で同時に接合する部分が少なくとも4点ある。

枘組みした桟は接着剤で固定。

脚と天板フレーム裏側も接着剤で固定。

さらさらのTitebondは乾く前にできる限り余分を拭き取ります。乾燥後は透明にならず、黄色っぽいボンドが塗布した面に残ります。塗装しないのならボンドが少し残っていても気にならないかもしれませんが、クリア塗装すれば、はみ出て残ったボンドが目立ちます。そのような場合は鑿やサンドペーパーで削り落とす方法もあります。

チークの床材端材から合計8個の楔を加工しました。

AとDの脚間にも桟を枘組みし、同時に天板フレームの通し枘に脚部の枘を貫通させました。そして、チークの楔を枘の切り込み部分に慎重に打ち込みました。この方法が適切なのかどうか不明だったので、製作途中のテーブル持参で木工師匠宅を訪問し、助言をいただきました。

屋久杉の耳付きテーブルを製作した師匠のお宅を2年前に訪問した時に撮影したのが上の画像。これはどのようにして加工するのか、当時の私には謎でした。家具製作においては1ミリの許容誤差ではお話にならないといったことを話されていたのを覚えています。その理由は隙間が目立つからだと当時は思っていましたが、実際に自分で家具を製作するようになって、外見上の問題というより、1ミリも隙間があれば、枘として機能しないということを実感しました。ビスや釘は使わずに枘組みだけで木材を接合させるには、許容誤差はやはり0.1ミリ単位。

自宅ガレージに戻り、作業を続行。楔を打ち込んだ通し枘の突き出た部分を鋸で切断します。傷を付けないように周囲を養生しながら。

楔を打ち込んだことにより、長辺方向の隙間が埋まり、脚部と天板フレームを強固に接合することができました。通し枘は天板側で拡がる、鳩の尻尾(dovetail)形状になっているので上にも下にも抜けない構造になりました。

師匠から助言をいただいているとき、「天板フレーム接合部にある埋め木はなんですか?」と鋭い指摘がありました。フレームに溝彫り加工をした時に、トリマーの扱いに慣れていなくてオーバーランしたこと、そしてその部分を修正するために、端まで溝を入れて、埋め木で隠した。失敗してそれを隠そうとしたこと、見抜かれています。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 13

天板フレームに貫通させた枘穴のサイズを調整中。上(表側)の方が若干、拡がるように枘穴の側面を斜めに削ります。Dovetail(あり枘)形状とすることで、接合部の強度を高めます。

長辺方向は左右でそれぞれ、3〜5ミリぐらいの隙間を確保し、楔が打ち込めるように。

脚部と天板フレームの仮組みをしたら、AとBの脚が天板に対して直角にならず、無理に脚を拡げたら、みしみし音と共に天板フレームの木口周辺に割れが発生しました。代わりのオーク材はないので、修理するしかありません。

貴重なオーク無垢材に割れが発生した原因は、誤って別の脚を仮組みしたことです。

間違わないよう、天板フレームの表と裏の両面に印を付けました。

できるだけ割れ目を拡げて、

刷り込むようにしてTitebondを裂け目の奥に浸透させました。小西の木工ボンドと比べると、粘度が低くてさらさらしている。YouTubeに登場する外国人がヘラを使わずに指先で塗り拡げている理由がわかりました。ベトベトしないから?

自作クランプで固定。

この状態で一昼夜、放置してボンドが乾燥するのを待ちます。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 12

脚の長さを変えることなく、天板の高さを低くして通し枘の突き出た部分を3ミリほど伸ばす方法は、天板フレームと脚部が接する部分を裏側から3ミリほど彫り下げること。

長辺側の片方を仮組みしました。

もう片方も3ミリ、トリマーで彫り下げました。

通し枘と枘穴はABCDの名称を付けて区別できるようにしたつもりが…

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 11

いよいよ、天板フレームを貫通する枘穴を4ヶ所に加工します。枘穴は裏と表の両側から彫ります。脚は天板フレームの端から6ミリ、内側に取り付けるように脳内図面を変更しました。(Apple Storeのテーブルは太い脚が天板まで達するデザインですが、断念しました。しかし、通し枘にすることで脚の一部が天板に達して、楔で強固に固定する枘の部分が際立つようにします。)

半分ぐらい、トリマーで彫ってから天板フレームを裏返しにして、

残りの部分を彫って、枘穴を貫通。

枘は貫通しているものの、接合面の隙間が気になります。

枘の高さが不足しています。長辺方向の隙間も少ないので、これでは楔が打ち込めない。

桟の長さに問題はないので直角は出ている。枘が天板から突き出る部分の高さを3ミリほど伸ばすにはテーブルの高さを低くする必要があります。

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Replacing Window Screens

我々と同じアメリカ人ビルダーが建てたログハウスを売却されたブンブンさんから網戸の張り替えに関して相談を受けました。

売却した物件は購入予定の人が入居されるまで、空き家の状態であり、物件の名義変更と明け渡しを前に、網戸の一部がカラスの被害に遭ったそうで。現状復帰する責務が現在のオーナーであるブンブンさんご夫婦にあるとのことで、網戸の張り替え方法を、同じ米国仕様の網戸を張り替えた経験がある私が指導することになりました。

私が自宅の網戸を張り替えたのは6年前のことで、やり方をすっかり忘れていたので、YouTubeで復習しました。

太さが異なる二種類のローラーとヘラが一体化した便利なツール、これ網戸の張り替えには必須です。

古い網を取り除きます。網押さえのゴムは小さなマイナスドライバーや先端が尖ったきりなどを用いて、取り出します。

こうした作業でも自作の馬が役に立ちます。網戸は高さが2メートルほどあり、床の上に置いて作業すれば、腰が痛くなります。(経験者談)

張り替える網戸は二つあり、一つ目の張り替え作業の多くの手順で私が手を貸しました。

コーナー部分から網押さえのゴム(3.5ミリ径)を溝に入れて…

ローラーを持つ右手よりも左手で網を引っ張る加減が重要。

カーテンをご自分で縫われる裁縫の腕前ですから、言葉では表現できないコツを一旦、体得されると、もう私は見ているだけ。

新居でもいつかご自分で網戸の張り替えをされるかもしれません。

Making A Glass Top Coffee Table — Part 10

4本の脚に桟を取り付けるための枘穴をトリマーと鑿で加工します。トリマー付属のガイドと材を固定するクランプを用いて、3ミリずつ彫り進めました。

12ミリのストレートビットを使用。トリマーで切削する前に、墨線に沿って鑿で刻みを入れました。枘穴の短辺側は14ミリなので、トリマーでの切削は向こう側のみ。

枘の高さプラス2ミリほど彫ってから後は鑿を使って穴加工。

枘も鑿で微調整。

墨線を入れる作業、非常に重要です。

隙間なく仮組みした桟と脚2本を上下逆で天板フレームの上に載せて、桟の長さが合っているか、直角になっているか確認中。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 9

アメリカ人YouTuberが解説する木工に関する動画で頻繁に登場するあの木工ボンド、大型ホームセンターのムサシで販売されていました。ORIGINALと書かれた赤ラベルの方を1本、入手しました。

欅の古材から何とか長辺側の桟が2本、木取りできそうです。欅の上に置いた加工済みの角材は米松。

丸鋸で得意の縦挽き。必要な分だけ。

長辺側2本の桟を欅の古材から切り出しました。

欅は木材としての品格が別格。

自作したトリマーテーブルを使った枘加工にも慣れました。

微調整する時間が短くなりました。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 8

指先辺りに僅かな段差があり、これが気になります。

テーブル裏側なので、テーブルを下から見ない限り、気づかない部位ではありますが、こういう見えないところは手を抜くと、完成した時の自己満足度が下がります。製品となれば、一箇所でも完成度に問題があると、製品全体、さらには製作者の信頼性が損なわれる。

右手に持つ、枘加工した桟をどのようにして脚に接続させるか思案中。天板フレームの裏側にビス留めすれば強度的にも問題がない幕板になるのはわかっていますが、面白み(独自性)に欠ける。

難易度は高くなりますが、補強目的の桟は天板から少し下げた位置で脚部と枘組みすることにしました。この位置まで桟を下げることにより、天板の下に棚板を取り付けることができます。

トリマーと鑿を使って、枘穴を加工しました。

こんな風になりますが、桟の材である米松が気に入らない。

離れたところから見ても目立つ段差を調整します。

新たに覚えたテクニックを駆使して枘の段差解消。

やはり、欅と米松は似合わない。

桟は製材から加工をやり直すことにしました。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 7

天板フレームの厚みは27ミリなので、通し枘の高さは28ミリぐらいにして、後から不要な部分を切断します。

自作のトリマーテーブルを用いての初めての枘加工。上の画像は、幕板に相当する桟の枘加工をしているところですが、使用した米松が気に入らないので、桟も後で欅に変更しました。

フェンスからトリマービット外側までの距離が枘の長さになります。何本か枘加工していて気付いたことがあります。切削深さは一度に3ミリまでとし、フェンスに接触しない先端部分から切削した方が綺麗に切削できます。また、養生テープがささくれ防止になります。それとフェンスに空けた開口部ですが、集塵機を接続しないのであれば、意味はないと思っていましたが、大量の木屑のほとんどがフェンスの向こう側に排出されます。

二本を束ねて同時に加工する場合、100円ショップで買って来たクランプが役に立っています。

一見すると、綺麗に仕上がったように見えますが、一部に1ミリに達しない段差があります。この状態で枘組みしたら、隙間の原因となります。

1ミリに満たない段差は、当て木をして鑿で調整します。この時、水を加工面に散布すれば、木材が柔らかくなり、0.1ミリ単位で削りやすくなります。このテクニックは、宮大工さんが解説する動画を参考にしました。

当て木が治具として機能するので、当て木必須です。

こうした緻密な加工をするにはやはり硬い広葉樹が適している。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 6

Apple StoreのApple Watch展示用テーブル風コーヒーテーブルの脳内図面を変更しました。Apple Storeのテーブルは天板まで貫く太い脚が特徴的なテーブルですが、加工方法が不明で物凄く製作難易度が高そうであること、そして長めの脚が欅の古材では木取りできないことがデザイン変更の理由です。天板を貫通する通し枘を組むのであれば、脚の全長に関しては変更なしではありますが、通し枘の方が木取りしやすいという状況があります。

天板製作前に加工した欅の脚2本を少し短くして、残り2本を切り出しました。欅は硬いので、120ミリ角の材を縦挽きして45ミリ角にするには複数回に分けて丸鋸を挽く必要があります。

木目が綺麗。次回は自作のトリマーテーブルを使って、通し枘の加工をします。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 5

埋め木の加工を続けます。

細かな加工に卓上スライド丸鋸を使うのは危険なので、テーブルソーが欲しいところです。次のプロジェクトではテーブルソーを自作しようと計画しています。

残り2個の埋め木に使用した材は、20年前の母屋リフォームで床材として使用したチークの端材。

埋め木の高さと長さは大きめに。

幅は0.1ミリの精度でサンドペーパーで調整しながら削り落とします。

溝幅も同じ精度で鑿を使って調整。

ピッタリ入りそうです。

木工接着剤を接触面に塗ってからプラスチックハンマーで叩き入れました。

埋め木の周囲をテープで養生してから、鋸と鉋、鑿で出っ張り部分を切削し、サンドペーパーで表面を整えました。

一体感があります。オーク材の埋め木にもチーク材が似合うように思います。

この埋め木は最初に加工したもので、チーク材ではありません。隙間もあるし、やり直そうかと考えています。天板はほぼ完成しました。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 4

天板フレームのウレタン塗装は最初、オービタルサンダーで削り落とそうとしたら、極めて非効率的だったので、ディスク型のサンドペーパーを装着したディスクグラインダーを使用しました。

オービタルサンダーでは歯が立たなかったウレタン塗装を容易に削り落とすことができました。しかし、

高速回転のディスクグラインダーで塗膜を削り落とせば、焦げた痕や削り痕が残り、ノギスで削った面の厚みを測定すると、表面が凸凹。ノギスを使わなくても指先で表面に触れると凸凹した状態がわかります。表面が均一でなくても無垢材の自然な感じがして、却ってこちらの方が良いと考えました。

トリマーで溝加工したフレームに板硝子を載せてみると、ガタガタする。原因はコーナー部分の処理が均一ではないことです。

トリマーがオーバーランした部分は、端まで深さ5ミリの溝切り加工を施して埋め木することにしました。

表面に隙間が出ないよう、埋め木を斜めに削ったら当然ではありますが、木口側で隙間が… 許容できない隙間だったので、やり直しました。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 3

長辺側はフレームを組んでから内周の時計回りで切削加工すればオーバーランは避けられたかもしれません。

フレームは100円ショップで売ってる6ミリの木ダボ、合計8本と木工接着剤で接合させました。追加で自作したクランプ2セットがなければどうにもならない状況でした。

この時点ではフレームと板硝子の上面が面一になっています。

天板はApple Storeのテーブルに似た感じになりそうですが、せっかくの無垢オーク材がウレタン塗装で台無しになっているので、この塗料は削り落とします。

Apple StoreのApple Watch展示テーブルは、天板まで達する4本の脚と天板のフレームをどのようにして接合しているのだろうか?私の現在の技量と所有する工具ではあのような加工は不可能のように思う。調べてみると、Apple Storeのテーブルに使用されている木材は、Steve Jobsがカナダまで行って自ら選定したそうです。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 2

欅の脚は2本しか木取りできなかったので、米松の板からで長めの脚を製材加工しました。米松は加工しやすいですが、精度が0.1ミリ単位で製作する家具には不向きです。柔らかい針葉樹はやはり1ミリ単位の精度になります。

天板はこんな感じになります。

板硝子の厚み分をオーク集成材のフレームに溝切り加工します。

自作したトリマーテーブルの出番です。硬い広葉樹なので、2ミリずつ徐々にビットを出しながら切削します。

長辺側は途中で切削を停止する必要があり、印を付けましたが…

オーバーランしました。トリマーでの切削はもっと手前で止めて、後は鑿で直角になるように加工すべきでした。この大きな隙間は許容できないので、どのように処理するか考えます。

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Making A Glass Top Coffee Table — Part 1

長さおよそ3メートル、120ミリ角の欅古材からテーブルの脚4本を加工します。この欅は古民家の納屋に使われていた古材を薪用の廃材として譲っていただいたものの中に紛れ込んでいたものです。あちこちに枘穴があり、コーヒーテーブルの脚として使えそうな部位は限られています。

丸鋸で4回に分けて、縦挽きしてみると、使えそうだと思っていた部位が虫に食われています。こんな硬い木も虫に食われる。Apple Storeのテーブルデザインを参考にした脳内図面に従うと、テーブルの脚は天板表面まで達するので、長めに木取りしたら脚は2本しか取れない。

年輪が細かく、木目が美しい。45ミリ角に加工してもずしっとしていて重い。

残り2本は20年近く前に製作した薪ストーブ置き場用の框に使った欅の端材を使おうと考えています。

Making A Glass Top Coffee Table — Part 2へと続く。