Gone Fly Fishing 2016 — Part 4

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6’8″ #4-#5ロッドとして4年ぶりに蘇ったJ. Baileyのバンブーロッドをフィールドで試してみました。新たに取り付けたフックキーパーはやはり便利。

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Orvis BATTENKILL 3/4に巻いてあるのはScientific Anglersの#4バンブーライン。4″も全長が短くなったのにロッドアクションの違いがわからない。テーパーが変わったわけではないので、アクションが変わらないのは当然のことかもしれません。後方に障害物がある時に多用するロールキャストが若干、やりづらくなった程度でしょうか。

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朱点がはっきりとしないというより、朱点がないアマゴ?(=ヤマメ)が釣れました。琵琶湖に流入する河川はアマゴの生息地ですが、この渓流では私が知る限り、20年以上前からヤマメのようなアマゴが釣れます。朱点が全くないヤマメと言っても良い魚も時々、釣れます。

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アマゴが生息していた川に誰かがヤマメを放流したとか、あるいは大昔にこの川が日本海に流れる川と繋がっていたとか、諸説ありますが、珍しい渓流であることは確かです。

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珍しいものといえば、この渓流で初めて死んだカジカを見ました。

Gone Fly Fishing 2016 — Part 3

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大陸から飛んでくる黄砂とPM2.5の影響か、晴れているのに遠くの景色が霞んで見えるこの日、いつもの渓流に今季3度目の釣行。数年ぶりにいつもより下流に車を止めました。フライフィッシングの人口は近年、確実に減少しているとは思いますが、餌釣りの人口は大きな増減がないのか、釣り場で見かけることも多々あります。

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釣った魚は大きさに関わらず、全部、持ち帰るベイトフィッシャーマンが頻繁に入渓すると、当然の如く、魚の数は減って釣れなくなってしまいます。過程を楽しむフライフィッシャーマンは、結果が伴わなくても十分に楽しいのですが、魚がいない渓流に入ることはありません。

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今にもライズしそうな淀みですが、ここでは何の反応もありませんでした。誰が見ても釣れそうなところで魚の反応がないのは、先に餌釣りの人が入って釣った魚を全て持ち帰ってしまったか、あるいは他のフライフィッシャーマンが水中を歩いたと考えるのが妥当だと思います。餌釣りの人は、早起きで我先にと上流を目指す傾向があり、夕方になれば下山するのが常。夕方から入渓する我々、イブニング狙いのフライフィッシャーマンは餌釣りの人が帰った後に荒らされていないところを探すのが一苦労。

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ORVISのフライラインをドレッシングしたつもりが、塗布したのはフライ用のフロータントでした。それでも滑りが良くなってキャストしやすくなりました。

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朱点がはっきりしないヤマメのようなアマゴを狙っていたところ、下流では釣れないと思っていたニッコウイワナが釣れました。上流は餌釣りの人が好んで立ち入るので、下流の方が魚が残っているのかもしれません。 このイワナが釣れたのは誰もがわかる一級ポイントではなく、餌釣りの人が見過ごすであろう小さな淀みでした。

Gone Fly Fishing 2016 — Part 2

We got lost!

大型連休最終日の本日、5年前に遭難しそうになったあの危険な川の源流域にあの時と同じ万年ビギナーズラックを狙うような釣り方をする同行者と共に釣行しました。いつものように車止めでJimnyを駐車し、オレンジの林道を下流方向に下り、そのまま続けて赤の林道を行き当たり少し手前まで歩いてから午後3時頃に川に入りました。(上の画像では赤の林道が途中で切れていますが、林道はもっと下の方まで続いています。)暗くなったら比較的なだらかな傾斜地である緑のラインを辿って林道に戻る予定です。3年前にも同じルートで釣行しています。

このルートはイブニングライズを狙った釣行時の最も安全と思われるルートであり、私がこれまでの経験をもとに考案しました。5年前に遭難しそうになった時は青いラインを釣り上りましたが、夕暮れ時のルートとしては大変危険なので、それ以来、足を踏み入れることはありません。

A Little Iwana Mountain Trout

私は小さなイワナが2匹釣れました。同行者は釣ってはいけない雑魚が2匹と小さなイワナ1匹と中サイズのイワナ1匹で、我々のルールでは私がプラス2点、同行者はプラスマイナス0点でした。釣ってはいけない雑魚とはハヤやウグイなど、ドラッグが掛かっていても釣れる魚を指します。

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太陽が山の向こうに沈み、岩陰の淀みに潜んでいたイワナがこれから浅瀬に出て積極的に捕食活動をする薄明時のイブニングライズが始まろうとしていた頃に、釣行した区間で最も釣りやすい一級ポイントで中サイズのイワナを3年ぶりに釣り上げて満足した同行者は先を急ごうとしました。明るいうちに林道に戻りたかったようです。同行者は予定していた場所とは異なるルートから林道に戻ろうとしました。計画していないルートを辿ろうとするとまた、遭難しそうになるかもしれない。急かされた私は結局イブニングライズをじっくりと狙えずに、まるで沢登りをするかのように沢の中を予定していたルートを目指して同行者と共に上流に向かいました。

この頃、木の枝に引っかかったフライを引っ張って取ろうとした同行者の中国製Zhusバンブーロッドのティップが折れてしまいました。予備のティップがあるそうなので、それほどショッキングなことではなさそうでしたが、なぜその程度の引っ張りで折れてしまったのか気になります。本人も折れた瞬間に折れたことに気づいていないようで、ロッドの穂先が曲がっているので、よく見たら折れていたとのことです。スプリットケーンロッドはカーボン製のロッドと比べて折れやすいので、バンブーロッドに不慣れな人は扱いには注意が必要です。

Zhus Rods 6'6" #3

木の枝にフライを引っ掛けてしまったような場合は、決して横方向から引っ張ってロッドに負担をかけてはならないという鉄則があります。ロッドを真っ直ぐにしてフライラインかリーダーを手に持って引っ張るべきです。ロッドの穂先が枝に引っかかったフライに達する距離であれば、トップガイドにフライのフックを引っ掛けて真っ直ぐに引っ張るという方法もあります。返しがないバーブレスのフックであれば、釣った魚を傷つけないばかりでなく、それほど苦労することなく、木の枝からフックを外すことが可能です。

折れた同行者の2ピースロッドのティップが私のバンブーロッドと同じ6’6″の#3モデルであり、テーパーがWayne Cattanach氏のオリジナルテーパーであるとすれば、アクションはミディアムファーストなので、ティップ部がバット部と比べてテーパーが大きくなっており、この部分に大きな負担をかけると確かに折れやすい。バンブーロッド、しかも#3の細いティップをカーボンロッドと同じような扱いをすると、容易に折れると思っておいた方が無難です。それでも普通はロッドが折れる前にティペットかリーダーが切れるはずですが。

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今回も予定していたここからではなく、200〜300メートル手前から少し迷いながらも林道を目指して同行者が先に川から上がりました。駐車した車に戻ったのは午後8時頃。同行者は暗闇に対して恐怖感を抱く臆病者だと自分で言っていますが、普通は誰もが暗闇に対して程度の差はあれ、恐怖感を抱くものかもしれません。

Gone Fly Fishing 2016 — Part 1

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ゴールデンウィーク前に釣行するなら今日しかないということで、今季初めていつもの渓流に単独釣行しました。熊鈴を持っていても、3名が子連れの熊に襲われて重軽傷を負ったというニュースを読んでいたので、役に立たないかもしれないと思いながら、今日は熊鈴を二つ腰にぶら下げて入山しました。20年近くも通い続けてこの山で一度も熊は見かけていないので、出くわす確率は極めて低いでしょうけれど。

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「一般車両通行禁止」のゲート手前で車を停めて釣り道具を準備していると、後からやって来た軽ワゴンの人が私と同じように車を停めて、手ぶらでゲートから先に歩いて行かれました。釣り道具一式をバッグに入れて、堰堤の先を目指して歩いていると、先ほどの手ぶらの人が戻ってこられました。「釣りですか?」と問われて会話が始まり、いつの間にかその人も私と一緒に堰堤を目指してまた歩き出しました。

Mountain Stream

「一人は怖いので」と板垣退助のような立派は髭を生やした手ぶらの人は言いました。「一人で怖くないの?」と尋ねられましたが、私は返答に少し困りました。内心、あなたのような手ぶらの人に山で会うことの方がもっと怖いと私は思いました。私はこの辺りで入川しますのでと言って、昔の百円札の人と別れました。河原でウェイダーとウェイディングシューズを履いて、毛鉤をティペットに結んでいると、先ほどの手ぶらの人が、両手で山菜を抱えるようにして林道を下りて行きました。

カゲロウは飛んでいないし、ドライフライには時期尚早だったためか、魚影は見えても釣れないイブニングでした。ジムニーで下山途中に長くて大きな尻尾が特徴的なタヌキを目撃しました。

日本では高島市で開催される今年のWings for Life World Runは5月8日午後8時、今津総合運動公園からスタート。