Greco EG-800R on Sale — Part 2

メルカリに出品しておよそ8ヶ月後の昨夜、Greco EG-800Rが突然、売れました。一生、売れないかもしれないと揶揄されて、自作した木製の専用外箱はこの半年ほど小屋の隅っこに置いてありました。慌てて、雨の中、外箱を小屋から出して、音出しチェック後、厳重に梱包しました。

購入していただいたのは、台湾からの代理購入サービスを運営している方でした。発送先は東京にある倉庫のようです。そこで受取評価された後、台湾の購入者に輸出されるようです。国内ではなかなか希望価格では売れない、”Japan Vintage”のギターなので、国外に輸出されるかもしれないことは出品時に想定していました。

早速、元ボーイスカウト団員のM氏に来ていただいて、外装箱を持ちやすくするよう、紐で縛っていただきました。私はロープワークが大の苦手なので、助かりました。

ヤマト運輸での配送料は2,500円でした。

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Greco EG-800R on Sale — Part 1

満を持して、1976年に入手したエレキギター、Greco EG-800Rをメルカリに出品することになりました。

出品前にネックの反りや打痕ヶ所の修復塗装について相談するため、ギターの修理に詳しいご近所のMさんに来ていただきました。

入手後48年が経過しているわりに状態は非常に良いギターですが、クリア塗装が剥がれた部分が数ヶ所あります。上の画像は最も大きな傷。この部分を修復塗装しようとすると、塗装面積を広げてぼかしながら一体化させなければならず、車の塗装と同様に職人レベルの技量が必要だそうです。素人が下手に塗装するより、この状態で出品してみてはどうかという判断になりました。売却せずに手元に置いておき、半世紀ぶりにギター演奏を再開するのなら修復塗装にチャレンジする価値はありそうですが。

ネックの反りを調整するために、ギターのネック部分にはトラスロッドと呼ばれる金属の板?が埋め込まれているようです。カバーを開けてみることにしました。

カバーを開けると六角ボルトが顔を出しました。ネックはそもそもほとんど反っていないので、調整する必要がないことがわかりました。48年もの時を経てもネックは反っていないということは、それだけ良材が使われているということでしょうか。

楽器の売買を専門に扱うサイト、Reverbでは私が所有するモデルと同様のギター(Greco EG-800R Shigeru Narumo Model)が送料別で¥236,998で”Sold”になっています。この価格を参考にメルカリでは送料込み¥219,800で出品することにしました。

売却できれば、Part 2で報告する予定です。

Greco EG-800R on Sale — Part 2へと続く。

Making A Packing Case For Greco EG-800R

Greco EG-800R (Red Sunburst)

“Japan Vintage”という言葉と共に価格が高騰する、1970年代に日本の楽器メーカー(特にFUJIGEN)が製作したエレキギターは、新コロ騒動の前後で価格が急騰しているようです。新コロ騒動が始まる前の2019年1月6日のポストで、「海外では状態が良いモデルがUS$1,000以上で取り引きされている」と書きましたが、Greco製エレキギターで状態の良いものは、5年後の現在ではUS$1,500(US$1.00 = ¥150で換算すると送料別で¥225,000)ぐらいに跳ね上がっているものもある。

私が所有するGreco EG-800Rは1970年代半ばに富士弦楽器製造株式会社が製造し、神田商会が成毛滋の教則本とカセットテープ同梱で販売したシリアル番号の刻印がない希少モデルなので、取引相場は不明。指が異常に短い私にはギター演奏がそもそも不向きなので、1976年の春に入手したこの希少なGreco製エレキギター(EG-800R 成毛滋モデル)を売却することにしました。

ギターが入っていた48年前の段ボールが手元にあり、この古びた段ボールも価値がありそうなので、段ボールに入れた状態で発送できるよう、梱包用木製ケースを自作することにしました。使用する材はパレットに使われていた板と合板の端材。

直角になっているのはこの部分だけ。他のコーナー部分は板を斜めにカット。

ビスは使わず、フレームも釘打ち。

底の方は厚み12ミリの合板を釘留め。

蓋側は厚み6ミリの薄い合板を使用。

サイズに問題はなさそうですが、蓋を閉じた時に不恰好な段差ができるので、底側に幅が短い板を張りました。

底面を除き、全体的に塗装して完成。

海外に輸送する場合など、梱包用の木製ケースが便利。但し、空輸する場合は梱包用木製ケース自体の重量がギター本体の重量と同程度に重いので送料が高くなるかもしれません。

ギターの売却先は未定。

Greco EG-800R (Red Sunburst)

Greco EG-800R (Red Sunburst)

GrecoのGibsonレスポール型エレキギターの素性が判明しました。(より詳しい情報を入手次第、当ポストに加筆します。)

本体外部にはどこにもシリアル番号の刻印がないので、1970年代半ば以前のモデルであることは確かです。ピックアップを固定するビス4本を緩めて、ピックアップ本体の裏側を見ると、パーツの製造年月日がわかりました。”16119″の5桁の数字が意味するのは、ピックアップの製造日が1976年1月19日。フロント側、リア側共にピックアップに刻印された数字は同じ。製造日の特定にはこちらの方のサイトを参考にさせていただきました。

このカバーがないハムバッキングピックアップは、Maxon(日伸音波)製のU-2000であると思われます。『1976楽器の本』に掲載されたGrecoの広告によると、U-2000は「ハムバッキングピックアップ特有の粘りあるサウンド、高音部の泣きが特徴。ゴールドプレイト、シルバープレイトの他に写真の様なカバーを取ったモデルもあります。¥12,000」とあります。

PUのようなパーツを取り外してみると、このギターの構造を垣間見ることができます。ボディーはトップがメープル、バックがマホガニーの分厚い無垢材を削って加工しているようです。ソリッドボディーとも呼ばれる構造で、重量感があります。

私が所有するモデルもカバーを取ったピックアップです。

腰が当たる部分を削り落としたバックコンターは成毛滋の提案だそうです。本家Gibson Les Paulにはこのような加工は施されていません。

メイプルのネック部分は着脱不可のセットネック。ボルトオンによる製法と比べて見た目がすっきりしていてより頑丈になります。

指板にはエボニー(黒檀)、ポジションマークインレイとロゴマークには白蝶貝が使われています。

ピックアップ裏の刻印からパーツの製造年月日が判明しましたが、ギター本体のモデル名はすっかり忘れていました。小屋に保管しておいたケースを確認して、モデル名がEG-800Rであることがわかりました。1976年の春に大阪梅田の某楽器屋さんで入手したことは覚えていても、モデル名はすっかり忘れていて、こんなに高級なギターであるとは…

Grecoの製品は品番が定価を示していました。EG-800なら8万円、EG-650なら6万5千円。およそ43年が経過した今なら十数万円の価値になりますが、海外では状態が良いモデルがUS$1,000以上で取り引きされているようです。

Happy New Year 2019!

昨年秋に引っ越して来たギタリストのお向かいさんを元日の夕食に招きました。40年以上前に入手したGrecoのエレキギターを自慢げにお見せしたら、チューニングしましょうということになりました。

新しい弦を張っていただき、VOXのアンプも持参してくださいました。ピックアップの片方が接触不良で音が出ていなかったので、CRC 5-56で接点復活させれば両方のピックアップが機能するようになりました。

およそ40年ぶりに懐かしい音を聴かせていただきました。といっても私の当時の技量ではこんなに素晴らしい音は出せなかったので、このジャパンヴィンテージギターが奏でる音色を聴かせてもらったのは初めてになります。

動画はGoogle PhotosにアップロードしたものをGoogle Driveを経由してURLを埋め込みました。