金曜の昼過ぎにサーキットパーク内、それもホテルの敷地内ではなく、サーキットパーク内の通路を許可証なしで往来できるのは我々のように木曜の夜にダンカンのところに宿泊する人ぐらいでしょうか。金曜以降も宿泊する人にはZone 4ウォークアバウトの観戦チケットとは別に許可証が貸与されます。
宿泊部門責任者のダンカンによると、金曜以降は全室満室であり、宿泊客のほとんどは常連客だそうで、この施設もコネがないとF1開催週は予約すらできない状況になりつつあるようです。3年連続して木曜の夜に宿泊した我々は、ダンカンだけではなく、スタッフの半数以上に顔と名前を覚えてもらうようになりました。去年と一昨年に施設内で撮影した写真を使ってフォトブックにしてそれぞれのスタッフに手渡そうとしたとき、”Mr and Mrs 私のファーストネーム is here. Come downstairs and say hi”とか言って、ダンカンがそれぞれのスタッフに連絡していました。私の名前は海外でも有名なアニメのタイトルか何かだそうで、入国審査の職員は私のパスポートを見ると、決まったように私の名前を読み上げます。
案内係を務めるボランティアの学生達が開場直前にZone 4ウォークアバウト用立見台で最後のミーティングをしています。観戦客に最も近い現場で応対する彼らはシンガポールグランプリを盛り上げてくれます。グランプリがこれまで大きな成功を収めてきたのも彼らのおかげであると言っても過言ではありません。上の写真でトラックの向こう側に見えているのがダンカンの施設。
去年と同じように7番ゲートから出ようとしたら、警備スタッフに制止されました。”Where are you going? From where?” 向かおうとしているホテル名を伝えると、このゲートからは出れないので3番ゲートに回れとのこと。金曜から3泊するホテルは7番ゲートのすぐ隣にあるのになぜ通してくれないのか疑問に思いましたが、指示に従わざるを得ない状況でした。
去年まではあったスタッフ専用ゲートが今年はMarina Square拡張工事のため、7番ゲートにはないので、閉鎖中の一般用の7番ゲートから外に出ることができず、3番のスタッフ専用ゲートに回されたということです。出る時はセキュリティーチェックはありませんでした。去年はタバコ2カートンを見つけられ、納税証明書を見せろと言われてひやっとしました。英語がわからないふりをしたら見逃してくれましたが。サーキットに持ち込む荷物を全くチェックしない鈴鹿とは大違い。入場する時に飲み物は600mlまでの透明なペットボトル一本は許可されますが、お菓子類や食べ物はすべて没収されるので要注意。折り畳み式の脚立とかベビーカーも不可。
移動先のホテルへは去年も利用した7番ゲートから向かうことしか考えておらず、3番ゲートからどのような道筋を辿ればバリアフリーで目的地まで行けるのか?Citylinkを通れば近道なのはわかっていましたが、Raffles City周辺は開場前のこの時間帯なら観戦客で混雑しているので、MRT Esplanadeに繋がる地下に降りることにしました。
Marina Squareに向かって荷物を転がしながら進むと目的地のホテル名を示す道案内の表示があり、そちらに進んで通用口らしきドアを開けると、4階のロビーへと繋がる階段がありました。
大きな荷物を持っている我々を見たホテルのスタッフが階段の上から降りてきて、別の通路を案内してくれました。地下?の駐車場に一旦、降りてからエレベーターで4階に上るという道筋でした。この駐車場にはSauber F1チームの関係車両が停車してあり、パドックとホテルを行き来していたようです。
T9内側の宿泊施設から荷物を転がして来たことを伝えると、それなら連絡してくれれば迎えに行ったのにとのことでした。
チェックインには早すぎる午後1時頃でしたが、部屋は準備できているそうで、実際にチェックインする前にどのような部屋になるのか、二つある選択肢を見せていただくことにしました。バックストレートに面するトラックビューの部屋も空室があるので見せてくれるとのことでした。もちろん、予約時の料金でそんな部屋に泊まれるとは思っていません。
まずは予約時の料金で泊まれる部屋を見せていただきました。バルコニー付きとは言え、バルコニーの広さは猫の額ほど。そう言えば、お留守番しているCat ISONはどうしているのだろう。Back To My Macを使ってFace Timeを立ち上げてみよう。
F1開催期間中でなければ、マリーナ湾を望むこちらの部屋(Executive Deluxe #1504)の方が夜景が綺麗でより高級な部屋になります。T15からT16へと右から左に加速する様子が見えます。遠くにT13からT14へと向かうストレートの一部も樹木の隙間から見えます。おまけにマーライオンも大きく見えます。
狭いバルコニーの逆側に立てば、T7へと減速する様子を見下ろすことができます。一年前に予約したかいがあり、F1観戦には好条件な部屋を案内してくれました。
不動産屋が物件を案内する順序と同じように、次に追加料金が必要なより好条件な部屋を案内してもらいました。この部屋なら観戦チケットは不要かもしれないと思わせる素晴らしい眺めでした。
バルコニーも広いこの部屋からはT6からT7へと進むバックストレートを見渡すことができます。追加料金を尋ねてみると、金曜と土曜は一泊に付きプラスS$150、日曜はプラスS$300で3泊分の追加料金の合計はS$600++。金曜か土曜の一泊だけこの部屋に泊まれないか聞いてみると、3泊のパッケージになっているのでそれはできないとのこと。予約時の料金ですでにS$1,000を超えているので、追加料金を合計すると結構な料金となり、それならZone 1のチケットが入手できるので結局、初めに案内された#1504の方にチェックインすることになりました。
この後、当ブログで知り合ったラリードライバーのご夫婦に一年ぶりに再会します。同じホテルの一つ下の階に昨晩から宿泊されています。
Zone 1と2のチケット所持者はこれまで通り、8番ゲートが利用できるようです。