Gone Fly Fishing 2015 — Part 2

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今季、二回目の釣行を記録しておきます。今日はこの前よりもずっと下流から入川しようと、車を止めて、ウェイダーに着替えていると車が二台、下りて来ました。一台は林野庁の車両、もう一台は釣り人らしき人が運転するミニバン。先行者は恐らく、釣り上げた魚はすべて持ち帰るベイトフィッシャーマン。長年、この川で釣りをしていると、出会う人がどのような目的で入山しているのか、実際に尋ねなくても出で立ちから推量することができます。

川沿いに上流に向かうと、車止めの少し先あたりから、先ほどのベイトフィッシャーマン(決めつけています)の足跡が要所要所に残っていました。カゲロウのハッチはないし、今日は坊主かもしれないと覚悟しました。

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そんな時に釣れたのが、この”Better than nothing.”(坊主よりまし)ではなく、”Worse than nothing.”(坊主の方がまし)な大きな魚。体長が30cm近くもあるウグイでした。産卵期のウグイなので、婚姻色に染まっています。こんなに大きなウグイをこの川で釣ってしまった記憶がないので、多分、初めての尺ウグイということになります。ウグイは釣りの対象魚ではないので、誤って釣ってしまっても写真を撮ることもありませんが、この川にこんなに大きなウグイが棲息するという記録を残すことにしました。

よく観察すると、それほど醜い魚ではなくどちらかと言えば、綺麗な方ではないかと思いました。口がコイ科の魚らしく、下を向いています。何でも食べる雑食性なので、フライフィッシングの初心者が意図せずに釣り上げてしまうことがよくあります。

この日は結局、先行者の影響をもろに受けて、釣果はこの大きなウグイ一匹でした。こんな日もあるのでフライフィッシングは楽しい、と思うようにしています。

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Gone Fly Fishing 2015 — Part 1

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およそ一年ぶりに単独釣行しました。万年進入禁止のゲート手前で車を止め、この先は徒歩で堰堤上流まで。この車止めがあるおかげか、これより上流は釣り人が少なくなっていて、一定数の魚を維持できているのかもしれません。餌釣りをする人も含め、釣り人口が全体的に減少しているのか、フィールドに入ってから誰一人として出会うことはありませんでした。

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iPhoneでここまで撮れると釣行時はもうコンデジは不要かなと思います。

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朱点がはっきりしないヤマメのようなアマゴというか、私にはヤマメにしか見えない。本来、関西に生息するのはアマゴのはずですが。この河川では大きな方です。

およそ一年ぶりの釣行ということで、リーダーに巻き癖がありましたが、コカゲロウの大量ハッチのおかげか良く釣れる一日でした。例年なら連休後のこの時期は、ドライフライには最適なシーズンですが、連休中に魚がすれてしまい、釣果は芳しくありません。この国ではフライフィッシングのブームがずっと昔に終わっているためか、滅多に同好者を見かけることはありません。

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釣り上げた魚をネットに入れ、フックを外してから、片手でiPhoneをポケットから取り出し、シャッターを切るのは容易ではありません。何度もiPhoneを水没させそうになりました。

釣り上げた魚はすべてリリースしています。一匹ぐらい、ISONにお土産を持ち帰ろうかとふと思いましたが、放流魚ではなく天然の魚なので、写真だけ撮ってそのまま自然に戻しました。

釣りをする人自体が減少する中で、敷居が高いフライフィッシングをこれから始めようとするモノマニアックな人は果たしてどのくらいいるのか?始めたいという人がいれば、喜んで知識と技量を伝授しますが、やはり敷居が高すぎるかもしれません。

フライフィッシングを始めるには最低でも数万円の初期投資が必要です。フライロッド、フライリール、フライライン、リーダー、ティペット、ランディングネット、毛鉤製作用ツール一式、マテリアル、ウェイダー、ウェイディングブーツ、フィッシングベスト、釣り場まで行くための自動車(SUVが好ましい)など。道具一式を揃えて釣り場となる河川に一人で出向いたとしても、すぐに魚が釣れるわけではないし。水の流れを読む知識や水生昆虫に関する学習に加えて、フライラインを思い通りに操るためのキャスティング練習が必要です。経験豊富な人に同行して学習したとしても、ビギナーズラックではなく、最初の一匹を釣り上げるのに半年は要する、そんな釣りをこれから始めたいという人、果たしているのでしょうか。

Part 2へと続く。