Orvis Battenkill 3/4 Fly Reel

ORVIS BATTENKILL 3/4
Orvis Battenkill 3/4 Fly Reel

ドライフライのシーズン真っ盛りですが、生憎の雨なので、フライリールのメンテナンスを行いました。と言ってもグリスを塗って、巻いてあるフライラインのドレッシングをするだけの作業です。Made in EnglandのこのOrvis Battenkill 3/4フライリールは、いつどこで入手したものか忘れてしまうほど遠い過去のこと。お店で買ったのか、通販でアメリカから個人輸入したのかも忘れてしまいました。入手した時期はルアーフィッシングからフライフィッシングに転向しようとしていた90年代半ばだったように思います。多分、初めて買ったフライリールです。

ORVIS BATTENKILL 3/4
Orvis Battenkill 3/4 Fly Reel

ルアーからフライに転向する人の多くがそうであるように、左手でリールを操作する設定にしてあります。このフライリールはドラッグの強弱をクリック式で調節できるタイプですが、ホームフィールドでドラッグ機構が必要になるほど大きな魚が釣れることはありません。ミシガン州では大型のブラウンやレインボートラウトをフッキングした時に回転するスプールを手のひらで抑えて調節しなければならないことはありました。

巻いているフライラインは#3か#4のバンブーロッド専用ウェイトフォワードだったと思います。国内の渓流でイワナ、アマゴ、ヤマメなどを対象魚として使用する場合、フライリールは高価なフライラインを収納するスプールとして、またフライロッドを振る時ののバランスとしての役割がその主たる機能です。フッキングした小さな魚を取り込む時は、リールを巻くのではなく、フライラインを手でたぐり寄せます。

Zhusrods Company Bamboo Rods

画像での判断になりますが、この高級感溢れるスプリットケーンのバンブーロッド、フライフィッシング通販ショップ、n-VISIONで何と税込¥22,800で販売されています。(クラシカルなデザインのリールは別売)

6’6″のツーピースで、適合するフライラインは#3。短めのロッドですが樹木が覆う源流部での釣りには適していそう。

予備のティップ同梱の方は¥29,800。別売のクラシックリールも¥14,980と驚くほど安い。トンキンケーンを素材として用いたZhusrodsバンブーロッドは、産地に近い中国福建省の工場で職人が製作しているそうです。材料費と人件費を安く抑えているからこのような末端価格が実現できるそうです。試しに私も一本、買ってみようか検討中です。これだけ安いと自分で製作しようかという意欲が薄れてしまいます。

Gone Fly Fishing

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先日の釣行時はカゲロウのハッチがなく、水温も低めで珍しく釣果がゼロ(坊主)だったので、ドライフライの季節が終わる前に再度、チャレンジしようと同じ川にやって来ました。漁協が管理していない源流部であり、天然のアマゴやイワナが密かに棲息する場所ですから、河川名の公開は控えさせていただきます。(ヒントになる情報がてんこ盛りではありますが。)

CFF Graphite Fly Rod  RS 7'10" #2

去年の春、川沿いの林道に出ようと急斜面をよじ登って崖から滑落しそうになった時、思い出が詰まったバンブーロッドの先端を破損してしまい、Orvisのお気に入りの帽子と共に谷に飛んで行きました。今日はほとんど使っていなかったCaps CFFのグラファイト製フライロッド、RS 7’10” #2を持参しました。リールはいつもの米国製AbelのTR Light。

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この川では平均的なサイズのアマゴが3匹、少し大きなアマゴが1匹、釣れました。

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アマゴに特徴的な朱点がはっきりしない、ヤマメのようなアマゴ。同じアマゴでも河川によって色や模様が異なりますが、どの魚も美しい。釣り上げた魚はすべてリリースしています。天然の魚を持って帰って食べる人もいますが、それも良いでしょう。私は川魚は苦手なので、写真だけ撮ります。

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川に降りた午後4時半頃にはカゲロウが多く飛んでいました。使用した毛鉤はカゲロウを模したものなのでマッチ・ザ・ハッチ。

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最後に釣れたアマゴはこの川では大きい方。やはり、朱点がはっきりとしないのでヤマメのように見えます。

同行者がSony DSC-RX100で撮影した動画をiMovieで編集し、YouTubeにアップロードしたのでリンクを張っておきます。釣った魚をリリースする時は、魚が自力で泳ぎ出すのを待っています。また、極力、素手で魚に触れないようにしています。

Gone Fly Fishing

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今シーズン初めての釣行。遠くに琵琶湖が見えています。Sony DSC-RX100は広角端での風景が綺麗に写ります。

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前日夜の雨で少し増水しています。また、季節外れの寒気の影響で水温も低め、アマゴが捕獲するカゲロウのハッチもありません。同行者と共に3時間近く、上流へ向けて釣り上がりましたが、釣果はゼロ。足下まで寄せたアマゴが2匹でした。余りに久しぶりの釣行だったので、釣れなくても十分に幸せな気分になれる釣行でした。

The Big Dipper ISO 1600
ISO 1600

車に戻ると満天の星空。Sony DSC-RX100で北斗七星を試写しました。三脚固定で30秒の露光、f/2.0、換算28mmの広角端、ISOの設定を変えながら撮影しました。上の画像はISO 1600。

The Big Dipper ISO 3200
ISO 3200

ISO 3200まで上げると暗い星が写り、明るい星が目立たなくなるので、どこに北斗七星が写っているのか見慣れた人でないとわかりません。

The Big Dipper ISO 800
ISO 800

ISOを800まで下げると星座を構成する明るい星が際立ちます。周囲に光害がなく、月明かりもないので、右下にある樹木も暗い影になっているだけ。

The Best Starlit Sky In The World

SanDiskの「世界でいちばんの星空に会える場所」と題されたタイムラプス・ビデオ、これを観て撮影地のニュージーランド南島のTekapoに行ってみたくなりました。キャンペーンに応募しておきましょう。

この動画をよく観ると、低位置に設置したインターバル撮影中のカメラボディーがゆっくりとドリーの上を動いているのがわかります。DAKOTALAPSE.COMで使われているカメラボディーを微速度で移動させるあのレールが使われているようです。低位置に設置するドリーを使用する限り、ローアングルでの撮影になるのでしょうか。

テカポがあるマッケンジー盆地はIDSR (International Dark Sky Reserve)に指定されているそうです。動画に写っている湖はテカポ湖でしょうか。近くにはMt. Johnがあり、そこには世界最南端の天文台があるようです。この山にも登ってみたい。

テカポリバーでは50cmオーバーのブラウントラウトがドライフライで狙えるそうです。朝と夕暮れ時はフライフィッシング三昧、夜は満天の星空、想像するだけでもワクワクします。

DYNA-KING Squire MSRP (Fly Tying Vise)

DYNA-KING Squire

フライタイイング用バイスのメーカー、DYNA-KINGは1981年に創業した比較的新しい家族経営の企業。Made in USAの確かな品質と精度には定評があります。

DYNA-KING Squire

美しく仕上げられた高品質なバイスを用いて毛鉤を自分で巻く楽しみや満足感は、完成した毛鉤で美しいイワナやアマゴ、ヤマメを釣り上げた時に得られる幸福感に匹敵します。

DYNA-KING Squire

フライタイイング用バイスで最も重要なのはジョーの部分。しっかりとフックを挟んで締め付けることができなければなりません。

DYNA-KING Squire

ロータリー式ではありませんが、360度回転します。底部に製造番号が刻まれています。

DYNA-KING Squire

巻いている毛鉤は#14のパラシュート。

DYNA-KING Squire

マテリアルを留めるクリップ。ネジを調整すれば軸の部分が回転しますが、滅多に回転させることがない私は、軸が回転式であることをすっかり忘れていました。

DYNA-KING Squire

重量級のペデスタル(台座)は安定しています。支柱に取り付けてあるのはフック/ハックルゲージ。

Myran Fly Box

毎年、この季節になると、ドライフライのシーズンを待ちわびながら毛鉤を巻いたり、釣道具のメンテナンスをして過ごすのが恒例となっています。スウェーデン製Myranフライボックに収納した毛鉤はすべてドライフライ。どんな条件であってもウェットは使いません。

AP Tape Measure 5m x 19mm

AP Tape Measure 5Mx19mm
AP Tape Measure 5m x 19mm

久しぶりに訪れたアストロプロダクツ京都南店で見つけた5m x 19mmのスケール。センチとインチ両方の表示があります。こういうのを探していました。バンブーロッド製作時に役に立つはずです。この製品にはJISマークなどありませんが、精度は問題ないと思います。JISマーク付きのスケールを横に並べてみたところ、目盛のずれはなかったです。

AP Tape Measure 5M x 19mm
AP Tape Measure 5m x 19mm

正面にフルロックボタン、横面と底面に簡易ロックボタン付き。テープの材質はスチール、ケース本体はプラスチック、外側カバーはTPR樹脂。価格は何と¥248。

上の写真二枚はOlympus PEN E-P1にマウントアダプター経由でAF Nikkor 35mm f/2Dを装着して撮影しました。 いつものZuiko Digital 35mm F3.5 Macroとは違い、黒つぶれがないように思います。

Bamboo Earpicks

私がこれまで長年愛用していた竹製の耳掻きは、今から20年近く前に、友人から餞別の一部としていただいたものです。期間未定で米国ミシガン州シカゴ郊外に海外研修(赴任)となり、東京から飛行機で出発した際に、東京の新聞会社で勤務していた友人が空港で手渡してくれたものです。なぜか、アメリカには竹製の耳掻きがどこにも売っていなかったので、そのいただいた耳掻きが重宝しました。二度目の米国在住時にもその耳掻きを持って行きました。帰国後もずっと愛用していました。

耳掻きの文化や歴史を調べてみると奥が非常に深いことがわかりました。Wikipediaによると、耳垢の性質には遺伝による個人差があり、乾燥した乾型と湿って粘り気がある湿型に大別されるそうです。日本人の8割以上の耳垢は乾型であり、竹製の耳掻きは乾型の耳垢が取り易いとのこと。西洋人の耳垢は湿型が多いのでしょうか。だとすれば、それが米国で竹製など木製の耳掻きが売っていない理由かもしれません。湿型の耳垢は、竹製の耳掻きよりも綿棒や金属製のらせん状のものが取り易そうです。

Bamboo Ear Pick (Fast Action)

上の写真は、京都銀閣寺名代おめん高台寺店の向かいにある竹細工のお店で購入した竹製の耳掻き。さじから少し下の先端部分が薄く削ってあり、「しなり」があるタイプ。フライロッドで言えば、ファーストアクションの耳掻きです。「しなり(大)」のタイプも売ってました。そちらは根元の方からしなるスローアクションになります。今回は「しなり(小)」のタイプを買い求めたのですが、耳穴の中での先端部分のアクションは絶妙であり、小さな力で容易に耳掃除ができます。

Smoked Bamboo Ear Pick

こちらは素材に煤竹を用いた丈夫な耳掻き。茅葺き屋根古民家の屋根裏や天井に使われていた煤竹を材料にしているそうで、耐久性は抜群と店主は言われていました。いずれのタイプも竹繊維が凝縮したパワーファイバーの部分を手作業で削ってあるのだと思われます。使用している竹は中国産ではなく、日本産の真竹、孟宗竹、破竹などだそうです。冬季に伐採し、十分に寝かせた後、材料として加工するのだそうです。中国産の竹は殺虫剤が多量に使われていて、十分に乾燥させていないものが多いと店主は教えてくれました。

竹細工のお店を訪問して、バンブーロッド製作のことを思い出しました。作業はガレージで行う予定ですが、今はガレージ内が蒸し暑くて作業できない状況です。

Bamboo Hatchet

Kanbunsaku Bamboo Hatchet 165mm

フライフィッシング用六角竹竿製作のための工具収集が延々と続いています。(15年以上)上の画像は日本製の竹割ナタ。この種の道具は日本製が信頼できます。

Kanbunsaku Bamboo Hatchet 165mm

刃渡り165mmの両刃になっています。丸竹を縦方向に割る時に使用する鉈ですが、片刃の鉈ではうまく竹を割ることができないという情報を得たので、竹割専用の鉈を入手したという次第です。

竹割用の鉈とは別に、日本には「竹割器」という便利な道具が昔からあります。近くのホームセンターには4つ割と5つ割の竹割器がありましたが、6つ割がなかったので取り寄せ中。丸竹を一度に6分割する時に用いる道具です。

J.C&S Utility Knife made in 1952

6等分に分割したそれぞれの竹片をさらに二回、二等分して合計24本の細片に竹を割くには竹割ナタとは別に小さなナイフがあれば便利そうです。万力などに小さなナイフを固定し、竹片の方を水平方向に動かして割く方法です。木片に釘を打ち、ナイフ代わりにする人もいるようです。上の1952年製のオールステンレス万能ナイフが使えないかどうか、検討中。

J.C&S Utility Knife made in 1952

しかし、この古い万能ナイフ、磨いたらきれいになりました。コレクターにとっては貴重なものかもしれないので、万力で固定するのは別のチープな替え刃か何かを使った方が良いかもしれません。

Handcrafting Bamboo Fly Rods by Wayne Cattanach

Handcrafting Bamboo Fly Rods

15年ほど前に米国ミシガン州で購入した”Handcrafting Bamboo Fly Rods”はCopyrightが1992年になっているので、自費出版された初版だと思います。3穴バインダーに綴じられた手作りのガイドブックです。このバインダー版は今となっては入手困難。ページめくりが容易ではないので、「自炊」して電子ファイル化しようかと考えています。それをiPadにインストールして、ワークベンチ(作業台)の上で読みながら、製作の作業を進めようと計画しています。

Handcrafting Bamboo Fly Rods

この本を書店で購入したのか、釣具店で入手したのか、記憶は定かではありません。Cattanach氏はミシガン州に住むロッドビルダーなので、地元の釣具店でこのガイドブックを販売されていたのかもしれません。どちらかと言えば、一貫して実務的な内容が記されており、具体的に使用する工具のモデル名やメーカーの連絡先まで書いてあります。”A Master’s Guide To Building A Bamboo Fly Rod — by Everett Garrison & Hoagy B. Carmichael”の影響もあると思います。文体は決して格調高いものではありませんが、その分、必要最低限のことが簡潔に綴られています。

当時(90年代後半)はAmerica Online全盛期でインターネットは普及していなかったので、バンブーロッドを製作しようとする人にとっては本当に貴重な最新情報がこの本に満載されていたのです。

所々にマーカーを使った痕跡があります。この本を工具屋さんや金物店に持参し、バンブーロッド製作に必要な工具を集めていた頃の記憶が蘇ります。特に日本では入手困難であったインチ表示のメジャーやノギス、デプスゲージなどの計器類をこの本を参考に集めていました。

付録としてフロッピーディスクが茶封筒に入っていました。オリジナルテーパーの計算式か何かだと思います。今日、初めてその茶封筒を開けてみました。どうせ、Macには対応していないと思い、開けようともしなかったのですが、今はフロッピーディスクドライブすらないので、ファイルを開くことはできません。コンピューターを用いてテーパーを算出する手法を考え、それを普及させたのもCattanach氏ではないかと思います。

現在は、製本されたものがAmazonで売っています。

Stanley Block Plane G12-020

Stanley Block Plane G12-020

30代の頃から私はある年齢に達したら、フライフィッシング用のスプリットケーンロッドを製作することを趣味にしようと画策していました。自分で巻いた毛鉤で魚が釣れれば幸せですが、自分で製作した竹製のロッドで魚が釣れれば、至福の時が過ごせるはずです。ロッドを製作すること自体、たいへん面白そうです。竹製フライロッドの製作過程で最も頻繁に使用するハンドツールは西洋鉋であり、ロッドビルディングの象徴とも言えます。上の画像は、英国製Stanleyのブロックプレーン、品番はG12-020。ノブの部分が真鍮製で、光沢のあるブラックとゴールドのカラーは今年のLotus Renaut GPチームカラー。(話が逸れました。)

Stanley Block Plane G12-020

西洋鉋は押して使うものですが、私はこのブロックプレーンを逆に持ち、日本人らしく引いて使っています。これまではワークベンチやテーブルなどの木工作業で使っていましたが、これからは竹を削るという本来の用途で使用することになります。

Stanley Block Plane G12-020

分解するとこんな感じになります。刃の高さや前方ソールの位置などを微調整することができます。

Stanley Block Plane G12-020

ソールの一部に錆があったのでサンドペーパーで磨きました。このブロックプレーンは仕上げ用として購入したものなので、金属製のプレーニングフォームを使って竹材をテーパー通りに削る際は、ソールが完全に平坦になるように、粒度の高いサンドペーパーで磨く必要があります。#1500のサンドペーパーでミラーフィニッシュにする人もいるようです。いつか、やってみます。

こちらは荒削り用として購入したStanley G12-220。ソールが一体型なので刃が出るスリットの幅は調整することができません。いずれのモデルもStanley 9 1/2改良型と呼ばれるブロックプレーンです。

刃も同様に砥石で研ぐ必要があります。G12-020に付属する刃は錆を防ぐために、クロミウムが高炭素鋼に混ぜてあるそうで、そのためエッジの部分の耐久性に問題があり、頻繁に刃を研がなければならないそうです。解決策としてはHock Toolsなど、別のメーカーの刃を使用する方法があります。

私が理想とする「ガレージライフ」を送るロッドビルダーのビデオを下に張っておきます。ブロックプレーンで竹を削るシーンが一部、映っています。簡潔に工程を紹介した格好良いビデオだと思います。この方、コーヒー豆をご自分で焙煎されているようです。

Bamboos Imported from China

テーパーを持たせた六角柱になるように、割いて、削り、貼り合わせた竹製フライフィッシング用ロッドブランクを製作しておられる方のブログで、材料となる竹材に関する非常に興味深い記事を見つけました。その方は、近くのホームセンターで仕入れた中国産の竹材を用いてフライロッドの製作を試みたそうです。ロッド製作時に最も重要となるパワーファイバー(ロッドブランク製作時に使用する竹の繊維)断面の様子が同じ中国産のトンキンケーンに酷似しているそうです。

トンキンケーンとはアメリカや英国のフライロッド用竹材の輸入業者が主に用いた名称であり、産地(広西荘族自治区、広東省のSui川沿いの地域)ではch’a kon chuk(茶カン竹)と呼ばれているそうです。学術名はarundinaria amabiris。アメリカや英国の名だたるロッドビルダー達はこのトンキンケーンの根元に近い太い部分を材料に使い、フライフィッシング用ロッドを製作しています。先端近くの細い部分はかつてはスキーのストックとしても使われていたそうです。

1915年からこのトンキンケーンを中国から米国に輸入しているオハイオ州シンシナティのCharles H. Demarest, Inc.によると、トンキンケーンは天然の状態で真っ直ぐであり、枝がなく、傾斜が緩やかであり、パワーファイバーが硬くて弾力性があり、節がほぼ平坦であることが特徴だそうです。これらすべての特性は、フライフィッシング用ロッドブランクの用途に適しています。

日本でこのトンキンケーンを輸入している業者から購入する場合、長さ3.6メートルのものが1本で送料を加えると一万円近くもします。こんな高価な材料を使って一本目のバンブーロッドを製作することはできません。たぶん、試行錯誤の繰り返しになるでしょうから、練習用としてはもっと安価な竹材を使うべきかと考えていました。真竹ならあちこちに自生しているので、譲ってもらおうかとも思っていました。

"Konan" Cane

そこで見つけたのが、ホームセンターで販売されているという、中国産の竹材に関する記事。私も近くのホームセンターに行き、試しに2.4mのものを一本、買って来ました。僅か360円です。車に載らないので半分に切断して持ち帰りました。

"Konan" Cane

たいへんきれいな竹材で、表皮部分に傷や虫食いがありません。残念ながら節間が短く、肉厚は根元に近い方は十分にあるけれど(下左の画像)、半分に切断した上の方は、急激に肉厚が薄くなっています。(下右の画像)径は1 3/4″から2″ぐらい。

Bamboo Imported from China
Bamboo Imported from China

価格が安価なので、2本買ってきて、下の方だけを使えば良いのですが。

Bamboos Imported from China

帰宅後、店内の別の売場で撮影した写真を見て気付いたのですが、こちらの方に節間の長いものが混ざっています。これはまた買いに行かなければ…

Mayflies and Amago

今シーズン4回目の釣行時の様子をiPhone 4で撮影し、iMovie ’11で編集しました。

今回はいつもの渓流に、未確認だったルートでゲート手前まで車で登りました。落石や土砂、倒木が除去されており、普通車でも通行可能な状態でした。途中で四駆軽自動車一台、四駆普通車一台、それと動画に映っているモトクロス風のオートバイ一台が路肩に停車してありました。停車場所から察すると、いずれも釣り人だと思われます。

コカゲロウが群れをなして舞うスーパーハッチを捉えたクリップがありますが、カゲロウは人に対して悪さはしません。カゲロウが羽化する夕暮れ時に、アマゴやイワナが水面を漂うカゲロウを補食しようとライズします。そうしたカゲロウを模した毛鉤をドラッグフリーで適切な位置に流すと、本物の餌と思って捕食する魚を私たちは捕らえるわけです。

Amago (Red Spotted Masu Trout)

今回は新しくできた大きな堰堤の下流でイワナが釣れました。他は小さなアマゴ数匹。天然の美しい魚ですから動画と写真撮影の後、すべてリリースしています。コンデジを持参するのを忘れたので、静止画もiPhone 4で撮影しています。(上の写真はアマゴ)

Lamiglas® Fly Rod

Lamiglas® Fly Rod

米国Lamiglas®製グラファイトのブランクを個人輸入し、自分で作ったフライロッド。ブランクの製造年をもとに記憶を辿ると、この2ピース、8′ #4 Line wt.を作ったのは15年ほど前のこと。

Lamiglas® Fly Rod

スネークガイドを固定するエポキシ樹脂を塗布するのに手こずっていたのを覚えています。気泡ができたり、乾燥しなかったり。このロッドは3本目だと記憶しています。決して美しくはありませんが、15年経過した今も、劣化はほとんどありません。

Lamiglas® Fly Rod

リールシートはゼブラウッド。ブランクの色と合っていると思います。バンブーロッドと比べて、グラファイトは軽量なので、キャスト回数が増えても疲れにくいという特性があります。しかし、現在の私のフィッシングスタイルは、できる限り、無駄なキャストはしない主義ですから、重くても大丈夫なのですが。

Gone Fly Fishing

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この前、遭難しそうになった山に懲りることなく今日は単独でフライフィッシング。ここから先は工事車両以外は進入禁止。

車を停めたこの辺りは分水嶺になっています。去年はこんな標識がなかったのですが、登山やトレッキングブームの影響か、釣り人よりも登山をする人をよく見かけます。

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写真中央に源流部が少しだけ見えています。前回はこんなに新緑がなかったので、遠くに川が見えていました。

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前回、このなだらかな斜面を下りて川に入りました。今日はもう少し下流まで行きます。帰りはここから上がるつもり。

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この前は暗闇の中、この険しい崖を登って林道に辿り着きました。昼間ならもっと登りやすいところが他にもたくさん見つかります。

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今日のエントリーポイント。

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去年、尺に近い大物を釣り上げたポイント。

Iwana Mountain Trout

今回も元気なイワナが釣れました。

Iwana Mountain Trout

こちらは少し痩せていますが、サイズの割に引きが強い。使用したフライは15番のLight Cahill Dry Fly、コカゲロウがたくさん飛んでいました。

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前回のエントリーポイント。明るくても道は見えないので、確かに見失いそうな景色ではあります。今日はここから林道に戻りました。

念には念をということで、iPhoneでnavicoを立ち上げました。白いラインが林道で青いラインが川。右のスクリーンショットは川から上がり、林道方向に斜面を少し登ったところで縮尺を二倍にしました。この位置にいても林道は見えません。前回もnavicoをうまく活用すれば良かったのですが… オフラインで機能するnavico(全国版)なら3G電波が届かない山奥でも地図データさえローカルにあれば、iPhoneのGPSがかなりの精度で働いてくれます。デジタルコンパスも正しく北を指しています。四角の小さな白い点は、「走行軌跡」です。iPhoneのバッテリーを節約するため、3G電波が届かない山奥では、機内モードをオンに設定し、使用時だけオフにしています。機内モードオフでnavicoを立ち上げた位置が軌跡として残るわけです。山登りやトレッキング、私のように渓流で釣りをする人には、iPhoneとnavicoがあれば、現在位置を見失う(迷子になる)ことがないかもしれません。