Gone Fly Fishing 2016 — Part 1

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ゴールデンウィーク前に釣行するなら今日しかないということで、今季初めていつもの渓流に単独釣行しました。熊鈴を持っていても、3名が子連れの熊に襲われて重軽傷を負ったというニュースを読んでいたので、役に立たないかもしれないと思いながら、今日は熊鈴を二つ腰にぶら下げて入山しました。20年近くも通い続けてこの山で一度も熊は見かけていないので、出くわす確率は極めて低いでしょうけれど。

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「一般車両通行禁止」のゲート手前で車を停めて釣り道具を準備していると、後からやって来た軽ワゴンの人が私と同じように車を停めて、手ぶらでゲートから先に歩いて行かれました。釣り道具一式をバッグに入れて、堰堤の先を目指して歩いていると、先ほどの手ぶらの人が戻ってこられました。「釣りですか?」と問われて会話が始まり、いつの間にかその人も私と一緒に堰堤を目指してまた歩き出しました。

Mountain Stream

「一人は怖いので」と板垣退助のような立派は髭を生やした手ぶらの人は言いました。「一人で怖くないの?」と尋ねられましたが、私は返答に少し困りました。内心、あなたのような手ぶらの人に山で会うことの方がもっと怖いと私は思いました。私はこの辺りで入川しますのでと言って、昔の百円札の人と別れました。河原でウェイダーとウェイディングシューズを履いて、毛鉤をティペットに結んでいると、先ほどの手ぶらの人が、両手で山菜を抱えるようにして林道を下りて行きました。

カゲロウは飛んでいないし、ドライフライには時期尚早だったためか、魚影は見えても釣れないイブニングでした。ジムニーで下山途中に長くて大きな尻尾が特徴的なタヌキを目撃しました。

日本では高島市で開催される今年のWings for Life World Runは5月8日午後8時、今津総合運動公園からスタート。

Gone Fly Fishing 2015 — Part 2

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今季、二回目の釣行を記録しておきます。今日はこの前よりもずっと下流から入川しようと、車を止めて、ウェイダーに着替えていると車が二台、下りて来ました。一台は林野庁の車両、もう一台は釣り人らしき人が運転するミニバン。先行者は恐らく、釣り上げた魚はすべて持ち帰るベイトフィッシャーマン。長年、この川で釣りをしていると、出会う人がどのような目的で入山しているのか、実際に尋ねなくても出で立ちから推量することができます。

川沿いに上流に向かうと、車止めの少し先あたりから、先ほどのベイトフィッシャーマン(決めつけています)の足跡が要所要所に残っていました。カゲロウのハッチはないし、今日は坊主かもしれないと覚悟しました。

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そんな時に釣れたのが、この”Better than nothing.”(坊主よりまし)ではなく、”Worse than nothing.”(坊主の方がまし)な大きな魚。体長が30cm近くもあるウグイでした。産卵期のウグイなので、婚姻色に染まっています。こんなに大きなウグイをこの川で釣ってしまった記憶がないので、多分、初めての尺ウグイということになります。ウグイは釣りの対象魚ではないので、誤って釣ってしまっても写真を撮ることもありませんが、この川にこんなに大きなウグイが棲息するという記録を残すことにしました。

よく観察すると、それほど醜い魚ではなくどちらかと言えば、綺麗な方ではないかと思いました。口がコイ科の魚らしく、下を向いています。何でも食べる雑食性なので、フライフィッシングの初心者が意図せずに釣り上げてしまうことがよくあります。

この日は結局、先行者の影響をもろに受けて、釣果はこの大きなウグイ一匹でした。こんな日もあるのでフライフィッシングは楽しい、と思うようにしています。

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A&F Country Shiga Ryuo To Close on June 14, 2015

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A&F Countryの三井アウトレットパーク滋賀竜王店が残念なことに6月14日(日)に閉店となるそうです。ちょうど2年前の6月29日には同じ三井アウトレットパーク滋賀竜王に出店していたBREEが閉店となり、私としてはそれ以来、竜王のアウトレットに出かける楽しみが半減していました。そんな中、A&F Countryも閉店となれば、このアウトレットパークに出かける目的がほぼなくなってしまいます。

BREEの場合は会社(ニックス株式会社BREE事業部)自体がBREE製品の販売から撤退することに伴う閉店でしたが、A&F Countryの場合は会社の意向による閉店ではないそうです。

A&F Country Bear Bell

閉店セールでは1万円以上、商品を買うと、さらに20%引きということで、たとえばA&F Countryの刻印入り熊鈴は、値札の¥2,500(通常販売価格は¥3,700)が20%引きの¥2,000+消費税となりました。熊鈴には価格が同じ新旧二種類の製品があり、最後の一点であったこちらの旧製品の方が革部分の厚みがあって良いですよと、新しい若い店員さんに教えていただきました。

渓流釣行時に実際に熊除け効果があるのかどうかわかりませんが、このA&F Country刻印入りの熊鈴は、「御守り」として釣行時に携行しようと思います。A&F Countryのカタログを読むと、「材質、形状など何度も試作を重ねて音色にとことんこだわったベアーベルであり、真鍮の無垢材から部位により薄さを変化させ、マシンカットで作られている。革はベルトに使われている頑丈なカウハイドで、使うほどに趣が増していく。澄み渡るように響く鈴の音は、山野の静寂に溶け込み思わず聞きほれる音色。」と書かれています。確かに熊も聞き惚れるかもしれない?重厚感のある音色です。

6月14日まで続くこの閉店セールでは、BREE閉店時のように値引き率をどんどん上げて最後の一点まで売り尽くすことはないそうです。しかしながら、1万円以上買うとさらに20%引きという大幅な値引き販売となっているので、気になっていたものは早めにまとめ買いしておくのが得策です。

Gone Fly Fishing 2015 — Part 1

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およそ一年ぶりに単独釣行しました。万年進入禁止のゲート手前で車を止め、この先は徒歩で堰堤上流まで。この車止めがあるおかげか、これより上流は釣り人が少なくなっていて、一定数の魚を維持できているのかもしれません。餌釣りをする人も含め、釣り人口が全体的に減少しているのか、フィールドに入ってから誰一人として出会うことはありませんでした。

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iPhoneでここまで撮れると釣行時はもうコンデジは不要かなと思います。

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朱点がはっきりしないヤマメのようなアマゴというか、私にはヤマメにしか見えない。本来、関西に生息するのはアマゴのはずですが。この河川では大きな方です。

およそ一年ぶりの釣行ということで、リーダーに巻き癖がありましたが、コカゲロウの大量ハッチのおかげか良く釣れる一日でした。例年なら連休後のこの時期は、ドライフライには最適なシーズンですが、連休中に魚がすれてしまい、釣果は芳しくありません。この国ではフライフィッシングのブームがずっと昔に終わっているためか、滅多に同好者を見かけることはありません。

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釣り上げた魚をネットに入れ、フックを外してから、片手でiPhoneをポケットから取り出し、シャッターを切るのは容易ではありません。何度もiPhoneを水没させそうになりました。

釣り上げた魚はすべてリリースしています。一匹ぐらい、ISONにお土産を持ち帰ろうかとふと思いましたが、放流魚ではなく天然の魚なので、写真だけ撮ってそのまま自然に戻しました。

釣りをする人自体が減少する中で、敷居が高いフライフィッシングをこれから始めようとするモノマニアックな人は果たしてどのくらいいるのか?始めたいという人がいれば、喜んで知識と技量を伝授しますが、やはり敷居が高すぎるかもしれません。

フライフィッシングを始めるには最低でも数万円の初期投資が必要です。フライロッド、フライリール、フライライン、リーダー、ティペット、ランディングネット、毛鉤製作用ツール一式、マテリアル、ウェイダー、ウェイディングブーツ、フィッシングベスト、釣り場まで行くための自動車(SUVが好ましい)など。道具一式を揃えて釣り場となる河川に一人で出向いたとしても、すぐに魚が釣れるわけではないし。水の流れを読む知識や水生昆虫に関する学習に加えて、フライラインを思い通りに操るためのキャスティング練習が必要です。経験豊富な人に同行して学習したとしても、ビギナーズラックではなく、最初の一匹を釣り上げるのに半年は要する、そんな釣りをこれから始めたいという人、果たしているのでしょうか。

Part 2へと続く。

Gone Fly Fishing

連休最終日、3年前に遭難しそうになった「危険な源流域」に行こうとしたら林道上に大きな岩が。後、4キロほど先に進めば車止めとなる駐車位置ですが、その先をさらに2、3キロほど徒歩で進まなければならず、断念して引き返しました。

帰りに仕方なく、ホームグラウンドにしているいつもの河川に向かいました。川に入ったのは午後4時半頃、2時間ほど、久しぶりにバンブーロッドを振りましたが、釣果は小さなヤマメのようなアマゴが一匹。河原にはフェルトのソールと思われる新しい足跡があり、予想した通りの釣果となりました。

「危険な源流域」へ車で行けるルートは二つありますが、もう一つのルートは何年も前から通行止めになっているので、この状況では今シーズンのドライフライに適した期間に「危険な源流域」へ車では行けそうにありません。

Biwa Trout Running on The Ane River

「ビワマス+遡上」をキーワードに検索していて、素晴らしい動画を見つけました。姉川を遡上するビワマスの様子を記録した作品です。どのような機材を用いて撮影されているのか不明です。川の中に入って、間近で撮影されているようにも見えます。(レンズに水飛沫がかかっている。)ビワマスがジャンプする瞬間をスティルで撮影するのは確率的に無理があるので、動画撮影したクリップから静止画を抜き出した方が効率的だろうと考えていました。

しかし、動画撮影もこのようなレベルの「作品」に仕上げるには防水機能付き撮影機材とウェイダー、ウェイディングシューズなどの装備も必要になるかと思います。まるでプロが撮影する映画のワンシーンのようです。この「作品」を目標に手元にある機材で私も湖西の川でいつか挑戦してみたいと思います。YouTubeにアップロードされている動画の最後に撮影地を紹介されています。姉川のその撮影地にも行ってみたい。

Biwa Trout Running — 2

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遡上するビワマスを再度、観察+撮影するため、マキノ町知内川にやって来ました。台風27号に伴う雨の影響で水位が急上昇し、河口に集まっていたビワマスが一気に遡上するのではないかと思ったのですが。

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水が少し濁っていて魚を視認するのは困難。堰をジャンプするビワマスの写真を狙っていましたが、20〜30分で一匹では静止画で撮影できる確率は限りなくゼロに近い。

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滋賀県が発行する「ビワマス特別採捕許可証」を着用した人が数名、おられたので、投網で捕獲するところを撮影させていただきました。

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この方、2投目で大きなビワマスをキャッチ。偏光グラス着用でも白くなった所は見えないので、投網を投げる位置は勘が頼り。

Biwa Trout(ビワマス)

ピンクの婚姻色に染まった綺麗な雄。

Biwa Trout(ビワマス)

捕獲したビワマスは下流にある採卵場(滋賀県漁協連合会高島事務所)に持って行かれました。雌の場合、一粒で50銭だそうです。県内で150万粒の採卵目標に到達した時点で、特別採捕許可証は返還しなければならないそうです。人工孵化した稚魚は、知内川以外の他の琵琶湖流入河川にも放流されるそうです。湖西では石田川、安曇川、鴨川など。

採卵、人工授精後の親魚はどうするのだろうと思い、特別採捕許可証を着用した人に尋ねてみました。近所の人に配るそうです。栄養分が卵に集中する雌よりも雄の方が美味しいと言われていました。

少し上流に移動して、堰をジャンプするビワマスを一匹、確認しました。ジャンプするビワマスの撮影は、流星写真の撮影よりも難易度が高い。ビワマスの遡上は11月末頃までは続くので、ジャンプするビワマスの撮影にまた挑戦してみようと考えています。

Biwa Trout Running — 1

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マキノ町を流れる知内川はビワマスの母川。秋になると琵琶湖で大きく育ったビワマスが産卵のため、母川を遡上します。

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フライフィッシャーマンとしては一度は釣ってみたいビワマスですが、この時期に琵琶湖河口や河川でビワマスを捕獲することは滋賀県漁業調整規則第61条で固く禁じられています。遡上するビワマスは餌を補食することはないので、毛鉤で釣ろうとしても釣れません。

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ビワマスの人工孵化と稚魚の放流を行っている知内川では遡上するビワマスが上流に移動しやすいよう、階段式魚道が設置されています。ここで暫くビワマスを待機することにしました。本来は雨が降り、水位が上昇している時の方がより多くのビワマスが遡上します。

Biwa Trout

小一時間ほど、川辺で待ち構えていると、天寿を全うしようと最後の力を振り絞るようにして上流めがけて突進する雌のビワマスを一匹、確認しました。

Biwa Trout

産卵を終えて下流に落ちて行くビワマスもいます。

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力が尽きると…

Biwa Trout

少し、上流に移動しました。フライフィッシャーマンである私は魚がいそうな所はわかります。橋の上からすぐ真下を見下ろすと一対のビワマスが産卵場所を探している。

Biwa Trout

左が雌、右が雄。二匹とも婚姻色に染まっています。

Biwa Trout

雄の方が美しくて大きい。橋の上からの目測ですが、体長は70cm近くはありそうでした。こんなに大きな魚が琵琶湖にいるとは。ミシガン湖からPere Marquette Riverを遡上するスティールヘッドのようです。

Biwa Trout

雄が雌に寄り添っていると言うより、雌が雄の方に近寄っているように見えます。

Biwa Trout

近くには別の雌がいました。

Biwa Trout

雨の後でもないのにこのような写真が撮れて幸運でした。カメラの設定は絞り優先オートにしましたが、被写体ブレした画像が何枚かありました。シャッタースピード優先オートで高速シャッターに設定すべきでした。

Buck Diamond Taper Sharpener

Buck Diamond Taper Sharpener

Buck Knivesのロゴを見なければ何をするためのものなのかわからない。フィッシングベストに入れて携帯するには便利そう。先日の釣行時にT店長にこの傾斜がある金属製のコンパクトな砥石について教えていただきました。

Buck Diamond Taper Sharpener

ティペットを切断する時に使うクリッパーの切れ味が鈍くなることがよくあり、フィールドで実際に切れ味が悪くなるとイライラの原因にもなります。これまでは、そんな時は河原の石でクリッパーの刃を研いでいました。

Buck Diamond Taper Sharpener

本来はクリッパーの刃を研ぐためのものではなく、刃がギザギザになっている鋸型のナイフの刃を研いだり、溝に釣り針の先端を置き、先端方向にストロークしながら研ぐためのものだそうです。釣り針用の溝を使えば、ダーツや釣り針以外の針も研ぐことができるようです。Buckのサイトにナイフの研ぎ方を詳しく解説したPDFのページがあります。

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刃が鈍くなったクリッパーでは綺麗に切れないこのティペットをクモの巣の枠糸がスパッと切断するのは驚き。上の画像の毛鉤に結んだのは5Xのティペットであり、規格によると直径は約0.152mm。オニグモの巣の最も太い枠糸の直径は約0.10mmだそうです。実際にクモの巣で切れたティペットのサイズは6X(約0.127mm)や7X(約0.102mm)であり、糸の太さは大体同じなので、摩擦熱で切れることも十分に考えられます。

Timberland Radler Camp Boat (Gold and Orange)

Timberland Radler Camp Boat (Gold)

BREEは惜しまれながら撤退したけれど、まだ既存棟にはA&Fはあるし、新たに駐車場3階部分に北モールもできて関西で最大級のアウトレットモールとなった三井アウトレットパーク滋賀竜王を二日連続で訪問しました。プレオープンの7月10日、グランドオープンの7月11日共に平日であるためか、予想されたような混雑はなく、駐車場も空いていました。その分、今週末の連休は混雑しそうです。

新たに北モールに出店したTimberland店内の最も目立つところに展示されていた、折り畳める足袋のような靴、Radler Camp Boat(Gold)を入手しました。去年の秋冬モデルだそうで、アウトレット価格は税込¥2,415でした。

Timberland Radler Camp Boat in Orvis Fishing Vest Pocket

私が考えている用途はご覧の通り。釣行時に停車位置から入渓ポイントまでこの足袋のような靴を履いて行き、入渓ポイントでウェイディングシューズに履き替えて、Radler Camp Boatは折り畳んでフィッシングベストの後ポケットに収納するというちょっと変わった用途。これまではバックパックを背負っていましたが、このコンパクトに収納できる靴ならバックパックは不要。ウェイディングシューズのフェルトを無駄に擦り減らすこともありません。

Orvis Fishing Vest

フィッシングベストはOrvis製。真夏の釣行時は通気性が良いこのメッシュ素材のベストを着用するようにしています。釣道具以外に非常食や水筒もポケットに入ります。

Timberland Radler Camp Boat (Orange)

用途は多種多様、ハイヒールを履いている人がセカンドシューズとして携行すれば、ドライビングシューズとしても使えるし、旅行時に荷物を少なくしたい場合にも便利。仕事帰りにジムに寄る人や機内用シューズ、ホテルの施設内での室内履きとしても使えそう。そんな話をしていると、同行者が「私も欲しい」と言い出して、翌日のグランドオープン当日に再度、Timberlandを訪問し、色違いのオレンジを入手。毎年、今頃からちょっと本格的に準備を始めるシンガポールGP観戦旅行に持って行くそうです。

Timberland Radler Camp Boat (Orange)

シューレースはドローコード式。アッパーは速乾性に優れたナイロン、ソールはラバー。通気性に関しては??

Timberland Radler Camp Boat (Orange)

アウターソールの形状から判断するとトラクションも優れていそうなので、鈴鹿でのモータースポーツ観戦時やトレッキングシューズとしても使えそうです。北モールに新たにオープンしたStarbucksでこの靴に履き替えてみました。足袋を履いているような感じでなかなか快適でした。マニュアル車(Mazda RX-8)での運転にも特に問題はないどころか、裸足でアクセルベダルを踏んでいるかの如く、ダイレクトなペダルワークが可能であるように感じました。

Gone Fly Fishing On A Sticky Day

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例年よりも2週間も早く梅雨が明け、すでに猛暑続きの中、アウトドアの達人であるT店長と初めて釣行しました。Robert Redford監督、Brad Pitt主演のモンタナ州ミズーラを舞台にしたフライフィッシングの映画、River Runs Through Itが上映された頃(1992年)にT店長はフライフィッシングを始められたそうです。私がルアーフィッシングからフライフィッシングに転向したのはその少し前のことですから、フライフィッシングの経歴は大体同じ。スマートフォンはiPhone、パソコンはMacBookにiMac、以前にジムニーを所有されていたこともあるそうです。驚いたことにあのMOSSブランドの美しいテントもお持ちであるとか。嗜好が私に極めて似ていて、まるで10年前の自分と会話しているようでした。

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釣行したのはほぼ並行する林道が近付いたり、離れたり、また林道との高低差も複雑に変化するあの危険な渓流の源流域。2年前に遭難しそうになった沢ですが、登山の経験も豊富なT店長にとれば、それほど危険な場所ではなく、普通の源流域と思われたかもしれません。

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この日はT店長をこの源流域に案内することに徹しました。私は20回ほどしか持参した新しいバンブーロッドをキャストしていません。しかし、不思議なことにイワナは自分が釣り上げたような錯覚がありました。実際、1匹目は私のロッドとフライで釣り上げられています。フライを落とす場所は少し違いますが、10年前の自分といろんな面で似ている人に同行したわけですから十分にあり得ることではあります。店長が着用している帽子はBarbour製、フィッシングベストも私のものと同じOrvis製でした。

この時期に釣行するのは随分と久しぶりでした。特にこの沢では以前、真夏に釣行した時に強力なクモの巣にティペットを切られるという奇妙な体験をしたことがあります。そんな話をしていると、今回も実際に6Xのティペットが摩擦により、クモの巣に切られる現象が起こりました。魚がいそうな場所にはクモの巣があり、キャストする前にクモの巣を取り除こうとすると、魚に察知されて釣れないし… 悩ましい問題です。ティペットが切れなくても、大量のクモの巣がリーダーやティペット、フライに付着した状態では釣れる魚も釣れません。

「クモの巣でティペットが切れる」をキーワードに検索してみると、フライの雑誌社のページがヒットしました。そう言えば、90年代後半に定期的に購読していた「フライの雑誌」でこの件に関する興味深い記事を読んだことがあるのを思い出しました。その記事が載っていたのは1998年季刊第41号であり、「クモの糸のナゾ ほんとうに、クモの糸でティペットは切れるのか?八人に聴きました」というタイトルでした。今は亡き西山 徹氏を含む8人中、自身でティペットが切れることを体験した人は3人でした。考えられる原因は摩擦などの物理的なものとクモが巣を張る時に出す粘着物質との化学作用、そしてクモ自体が切断する場合も可能性としてはあるということでした。

この沢では同行者以外の釣り人をこれまで見たことがなかったのですが、河原にベイトフィッシャーマンの痕跡がありました。この前に来た時はなかったので、この数週間のうちに他の釣り人が入渓していると思われます。プールに付いていた大きなイワナはほとんど全部、お持ち帰りされた可能性があります。ベイトフィッシャーマンが好んで釣りをする場所には反応がなかったように思います。

Hardy The Flyweight (Made in England)

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

90年代に入手したHouse of Hardyのライトウェイトリール、The Flyweightを紹介します。フライフィッシングをする人にとって、フライリールと言えば、真っ先に思う浮かぶ英国のメーカーがこのHardyだと思います。

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

当時の製品はご覧のようにフレーム側表面にMade by House of Hardy Englandの刻印がある立派な英国製ですが、現在、このライトウェイトシリーズは韓国製のようであり、この部分の刻印は単にHardyになっています。価格も幾分安くなっていて入手しやすいのですが、このような嗜好品はやはり、少々、高くてもMade in Englandであって欲しい。英国製のリールは生涯保証付き。

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

韓国製の現行品はスプール裏側にも穴が空いているようですが、英国製のものには穴は表側にのみ空いています。軽量化とフライラインの速乾性を考えるとスプール裏側にも穴があった方が良さそうですが、フレームの方には現行品にも穴が空いていないので、速乾性に関してはさほど効果があるとは思えません。

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

フレーム裏側に貼られたシールにはHardyの代理店である「FLYイナガキ」と書いてあります。購入したのはイナガキではなく、福井市にあったフライフィッシング用釣具の専門店、トラウトバム?であったように記憶しています。Hardy製のグラスロッドもこの店で購入しました。リールは購入時のまま、左巻き用に設定してあります。この時代のフライウェイトは、ドラッグのテンションを調節できないシンプルなクリック式になっています。

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

左巻きから右巻き用に変更する際はラインガードを取り外して逆側に付け直す必要があります。

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

このリールの最大の特徴はその長い歴史にあると思います。数十年も前から定番のフライリールとして確固たる地位を築いてきました。二番目の特徴はリールを巻いた時の音。比較的大きな音がします。水量が少ない源流部では魚が驚いて逃げてしまうのではないかと思うほどですが、多分、水のホワイトノイズに紛れて魚には聞こえないでしょう。

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Photo Courtesy of “bulldog1935” on Classic Fly Rod Forum

いつものように話は大きく逸れますが、このクラシックで美しいリール、eBayで現在、BIN(即決)価格、US$88.95で販売されています。メーカーは安価なバンブーフライロッドと同じ中国のZhuさんのようですが、このリールはアメリカのリール職人、Bill Ballan氏が手作りで製作するフライリールの模造品のように見受けられます。(バーミンガムスタイルの伝統的なデザインのリールであると言えばそれまでですが。PEERLESSもLOOPもHardyもこのタイプのリールを作っています。)

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こちらが本物、BILL BALLAN HEIRLOOMシリーズ。プレートは穴空きタイプとソリッドタイプの両方が用意されています。この写真からは細部がよくわかりませんが、似て非なるものだと思います。

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Photo Courtesy of “bulldog1935” on Classic Fly Rod Forum

Zhuさんの模造品リールの画像を掲示板にアップロードしたbulldog1935さんによると、そのリールはご自身が落札したものではなく、修理を依頼されたものだそうです。チェックの部分が硬すぎるので修正して欲しいとのことで。分解されたリールを見ると、やはり価格相応という感じがします。修理したbulldog1935さんは本物(BILL BALLAN)を勧めています。

Hardy The Flyweight
Hardy The Flyweight (Made in England)

話題は元に戻ります。このHardy Flyweightは私が所有するフライロッドの中ではHardy Perfection Glass 6’6″ #3が最も似合っています。同じメーカーだから当然かもしれません。ロッドを購入した時にHardy Club Japanに入会しました。上の画像に写っている色褪せた会員カードは12年も前に有効期限が過ぎています。カード裏に一風変わった会則が書いてあります。

  1. 紳士・淑女であること。
  2. 20歳以上であること。
  3. 会則違反者は除名処分とする。

このカードを発行したのはHouse of Hardyの総代理店であったFLYイナガキだと思います。フライフィッシングをする人は当時からちょっと変わった人が多いのも納得します。ネットでHardy Club Japanを検索しましたがヒットしないところから考えると、既にクラブ自体が存在しないのかもしれません。

Server Relocation (Testing)

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締切8分32秒前の時点で最高値を維持。

先週末頃から当ブログの表示やページ移動が突然、遅くなり、最初は放置しておけば元に戻るかと甘く考えていました。それが一向に改善される様子がなく、とうとう堪忍袋の緒が切れました。元々、私の堪忍袋は大きい方ですから限界に達するまではゆとりがあります。しかし、今回はタイミング悪く別の事件(中国製天然素材の拉麺落札阻止)が重なり、堪忍袋の緒が切れて、先週末に何度も「バースト」したようです。

当ブログは2010年1月からCORESERVER(VALUE-DOMAINのレンタルサーバー)をお借りして、WordPress.orgを用いて運営しております。これまでにもサーバー側の不具合が原因で、ページの表示が遅くなったり、Dashboardにアクセスできないという深刻な事態が何度か発生しています。(Dashboardにアクセスできないということは新たにポストを投稿することもできません。)放置しておけば、問題はいつの間にか治っているのが常でした。今回はそれが治らないので、同じ会社(DigiRock, Inc.)が今年の5月17日からサービスを開始した新しいレンタルサーバー(VALUE-SERVER)を10日間試用してみることにしました。このサーバーの主な特徴は以下の通り。

  1. ユーザー毎に独立したモジュール版PHP環境で高速、柔軟な処理が可能。
  2. 高速、大容量メモリーのサーバーを採用(高速SSD+高信頼性SAS)
  3. 国内高速データセンターに設置、転送量は無制限
  4. 月額175円からのバリュープライス
  5. マルチドメイン、サブドメイン数は無制限(スタンダード以上)
  6. MySQL5.5、PostgreSQL9.2採用、日本語版WordPress簡単設置可能

上の1.と2.の特徴から察すると、この新しいサーバーは高速であることが売りのようであり、しかも「エコ」プランなら12ヶ月契約で月額175円と、現在契約しているサーバーのレンタル料金よりもさらに安くなっている。(初期費用は「エコ」プランの場合、1,050円必要)詳しい仕様と料金についてはこちらに記載されています。

CORESERVERからVALUE-SERVERへの移行手順の基本に関しては、FAQを参考にしました。データの移動は「サーバー間コピー機能」を利用しましたが、堪忍袋が何回も「バースト」している状況で作業したこともあり、簡単にはデータの移動はできていません。備忘録として手順を書き留めておこうと思いましたが、試行錯誤しながらの作業であったため、正しい手順を忘れてしまいました。英語版WordPressは新たにインストールし直しました。データベース内のデータの移動は、WordPressのExportとImport(プラグイン)機能を活用しました。2006年から続けているブログのポストやいただいたコメントのデータ量は相当な量であり、移動させるのに苦労しました。新たにWordPressをインストールしたので、Linkプラグインが自動でインストールされず、これまでのLinkは手作業で復活させました。サイドバーにあるウィジェットも再設定しました。

英語版WordPressを新たにインストールしたので、これまで使っていたテーマ、Suffusionもインストールし直す必要がありました。Suffusionはカスタマイズの内容が豊富であり、サイトのデザインを後から自分好みに触りたい人にはうってつけのテーマです。また、自分好みにデザインを修正した場合、オプションを含む各種設定内容をPHPファイル(suffusion-options.php)の形式でローカルディスクにExportし、新しいサーバー上のファイルマネジャーを用いて、wp-content > themes > suffusion > admin > importフォルダー(ディレクトリ)にアップロードした上で、新しいWordPressのDashboardでSuffusion Optionsの”import options”をクリックすれば、カスタマイズ済みのテーマを移動させることができます。

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当ブログサイトは独自ドメインを利用しています。そのため、移動先サーバーでドメイン情報を設定する必要がありました。また、DNSの設定も変更しなければなりませんでした。さらに移動元のサーバーで設定したドメイン設定を削除。このような長時間に及ぶ試行錯誤の結果、ようやくほぼ完全に新しいサーバーにすべてのデータを移動させることができました。移行作業にはおよそ3日間を要しています。まだ、試験運用中であり、以前のサーバーにはデータを残してあります。10日間の試用期間が終わり、問題がなければ、新しいサーバーとレンタル契約しようと考えています。

堪忍袋をバーストさせたもうひとつの要因(中国製天然素材の拉麺落札阻止事件)については画像を見ていただければお察しがつくと思います。不要なものを買ってしまいそうになるeBayから手を引こうと思っていましたが、例の中国製拉麺をWatchしていると、入札締切数分前になっても過去の落札相場を大きく下回る値が付いていました。前回はセカンドチャンスオファーの下限を探ることができずに堪忍袋の緒が切れそうになったのですが、今回は阻止する人もいないだろうと思い、締切数分前に上限額US$7.25で入札しました。送料と合計してUS$20.00のわかり易い上限設定です。締切時刻まで10秒、9秒、8秒…とカウントダウンしながら落札の通知を待ちました。しかし、結果は画像の通り。締切6秒前にi***i改めr***jさんが見事にUS$7.75でこの中国製天然素材の拉麺を落札。この人は前回も同じ商品に入札していた人であり、途中で太麺に変更して落札したはずです。細麺は不要なはずですが、なぜ私の落札を阻止したのでしょう。私とオークションで競争して勝ちたかっただけなのかもしれません。すでに落札した太麺用のバンブーロッドには細麺は適していないはずです。

前回と同様に、冷静になって考えてみると、樹脂製拉麺と比べて、グリスを塗布していても水分を吸収し易い天然素材の拉麺は、ドライフライには適していないので、信じ難いほどの低価格で落札できたとしてもやはり、私には要らないものでした。結果として不要なものを落札せずに済んだので、私の落札を6秒前に阻止した人に感謝すべきなのかもしれません。

追記:中国製天然素材の拉麺(細麺)を半分に切断してしまったものを中古品としてヤフオクで販売されている方がおられます。Amazonで購入された?未使用品だそうです。なぜ、ダブルテーパーの拉麺を半分にちょん切ってしまったのでしょう?恐らく濡れてしまった時にフィールドで巻き替えるのが面倒なので、予備のスプールに巻いておこうと思われたのでしょう。

PVC Rod Tube for Zhus Rod 6’6″ #3

Zhus Rods 6'6" #3

この素っ気ない塩ビ管に入れられて広島県から送られてきた中国製のバンブーロッド。「塩ビ管の両端に専用のキャップを付ければ簡易ロッドケースとしても使用できます」とサイトには書かれていましたが、キャップ付属の状態で送られてきたので、塗装してみました。

Zhus Rods 6'6" #3 Tube

スプレー塗料で光沢のあるブラックに塗装。二回塗りしていますが、それでも塗りムラが少しあります。宅配便のラベルを剥がす際にラベル剥がし液を使いました。その液体とラベルが完全に除去されていない状態で、塗装したのが塗りムラの原因だと思われます。高価なフライロッドにはアルミ製のロッドチューブが付属することがよくありますが、普段、ロッドチューブは使わないので塩ビ管に塗装したもので十分な気がします。Super Formulaのステッカーはロッドチューブに何ら関係ありません。

Amazonに出品されているn-VISIONでは短い6’0″ #3モデルを源流用オリジナルモデルとして販売されています。eBayではこのサイズは出品されていないので、日本仕様のモデルだと思います。トンキンケーンをブランクに用いたスプリットケーンロッドとしては破格値です。表記の商品と異なる商品が中国から送られてきたような場合に英語で交渉するのを億劫に思う人やオークションに参加したくない人には特にお勧めです。出荷前に国内で検品もされているようだし、安心して購入できます。

Fishing Rod Holder

Fishing Rod Holder

ガレージ建設後間もない時期に製作したフライロッドホルダーを壁面から屋根裏(天井側面)に移設しました。収納したのはルアーフィッシング用のグラファイトロッド。壁面に設置するタイプのフライロッドホルダーとしては使い勝手が悪かったのですが、ルアーフィッシング用ロッドホルダーとしては使えます。

Fishing Rod Holder

フライロッドホルダーは改良版を新たに製作したので、この古いホルダーは薪ストーブの燃料として焼却処分しようかと思っていました。しかし、この大きな穴を空けるのに苦労した記憶があり、再利用できないかと考えた結果が天井側面に取り付けるというアイデア。ルアーフィッシング用ロッドはもう10年以上、使っていないので、今後もフィールドで使うことはないかもしれませんが、ガレージ内のスペースを有効利用したディスプレイとしてなら活躍してくれることでしょう。

1990年代前半は毎週のように私は琵琶湖でバスフィッシングに明け暮れていました。何をするにしても偏っている私が好んで使っていたのはトップウォーター用のルアー。中でもポッパーや難易度が高いペンシルベイトはお気に入りのルアーでした。フライフィッシングに移行してからも、基本的なスタイルはあまり変わっていません。対象魚を水面におびき寄せるスタイルの釣りです。ルアーフィッシングをしていた頃は、「ワーム」を使わなかったのと同じように、フライフィッシングでもウェットフライやニンフは私のフライボックスにはありません。

Fly Rod Holder

新たに製作したフライロッドホルダーの一部をさらに改良しました。ミニツールワゴンの滑り止め兼保護用マットとして使ったノンスリップドロワーマットをロッドに接触する部分に木工用ボンドで貼り付けました。キズ防止と言うより、滑り止めとして機能しています。

Fly Rod Holder

グラファイト製フライロッドが一本、増えています。長さが7’6″で適合するフライラインが#4、#5であるため、全く使っていなくてその存在すら忘れていたロッドです。ミシガン州在住時に購入したロッドであり、対象魚がブラウンやレインボートラウトなど、日本の渓流魚よりもずっと大きな魚を釣るためのロッドです。同じ理由でOrvis製の高級ロッドも勿体ないことに使っていません。