Redoing The Deck — Part 15

三協アルミのテラス屋根(グッドエバー)左が軒樋、右が桁

テラス屋根の桁キャップを取り外して水漏れの原因を探りましたが、原因不明のまま。垂木から来ている可能性も考えられますが、この状況を改善するとなると、今回、依頼を受けた外壁塗装+ウッドデッキ改築の作業範囲外になることは明らか。私が実施する作業は、ウッドデッキ取り付け位置と関連性がある竪樋の移設までにしておこう。

コンクリートの三和土の上で塗料を小分けしていたら、コンクリート表面に塗料が染み込んだので、モルタルで覆い隠すことを考えていました。セメントを買えば、使い切るのが困難なので、どうしようかと模索していました。そんな時に見つけたのがディスクグラインダーに取り付けるコンクリートサンダー。

木工用のサンダーでは削り落とすことができなかったのが、コンクリート専用サンダーを使えば、最も簡単に苔もいっしょに除去できました。

面取りもできます。これまであまり使うことがなかったディスクグラインダーも使い方次第でいろんな用途に対応します。

渡り廊下風階段に手摺りを取り付けます。

手摺りを支える90ミリ角の柱は、当初階段の床上に立てる予定でした。その場合、階段の幅が狭くなるのと手摺りを取り付けるのが困難であるため、コンクリート面に直置きすることにしました。直置きと言っても柱の底にはシンプソンのポストキャップを取り付けて、ビスで少し浮かせます。

垂直を確認しながらビス留め。西側の柱は杉の90ミリ角、東側は桧の90ミリ角。杉は水に弱いので木口を手摺りで覆う必要があります。

雨晒しの杉の柱は腐朽が早いと思われますが、この柱は交換が容易。

階段部分から床の塗装に着手。

外壁の塗装に使用した同じロックペイント、ナフタデコール(マホガニー)を使用。

乾燥が早いのでこの時点では既に階段部分の塗料が乾いています。

床材の側面も。

外壁の全面塗装に着手したのが3月下旬なので、施工期間は7週間ぐらいになります。ほぼ完成しましたが、最後に移動させたエアコン室外機を元の位置に戻す必要があります。

それと隣地との境界近くにある倒れかかった薪棚を解体して、柵を新たに設置するという新たな依頼を受けています。

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Redoing The Deck — Part 14

テラス屋根軒樋から意図せず雨水が竪樋以外の部分から落下する原因は軒樋が逆勾配になっていたことです。正しい水勾配に戻すことは諦め、竪樋を移設することにしました。しかしながら、妻ばりの部分からも溜まった水が落下する原因は不明のまま。

AP 7 PIECE BIMETAL HOLE SAW SET

竪樋を西側から東側に移設するには硬い床材に穴を貫通させる必要があります。先日、セール価格で入手したAstro Products製バイメタルホールソーを初めて使いました。

取扱説明書を読んでからBOSCHの振動ドリルに45ミリのホールソーを装着。竪樋の径は42ミリなので、45ミリの穴はちょうど良い。

20ミリ厚のウリン床材に45ミリの穴を空けるのは苦労しそうと思ってましたが、意外と簡単に綺麗な穴を貫通させることができました。バイメタルのホールソーの切れ味が良いのか?

真っ直ぐ下ろした竪樋にエルボーを取り付けて、床に貫通させた穴に通しました。壁面にアルミの雨戸があるので、竪樋を固定することはできませんが、エルボーが床に接しているので、竪樋が下がることはないだろう。

この記事を書いていて、テラス屋根を施工した人に対する疑念が一つ思い浮かびました。このテラス屋根の軒樋がなぜ逆勾配になっていたのか?ひょっとして、軒樋の勾配を調整する方法がわからず、逆勾配になることを知りながら、竪樋が壁面に固定しやすい西側に取り付けたのではないか?軒樋の両端にシーリング材が山のように盛り上げてあるのもそのためか?

この建築物には雨樋が取り付けられていないため、大屋根に降った雨水がテラス屋根に落ちて跳ね返ります。コンクリートに設けられた溝の真上にある大屋根の軒から雨水が落下します。以前はこの部分もウッドデッキでした。床上で跳ね返った水が外壁に当たり、水に弱い杉の羽目板が腐朽する原因となっていました。ここは落差7メートルの滝の下だと思っておいた方が良い。

軒樋の端にある桁キャップを取り除いたら、大量の水が出て来ました。水は桁の中に溜まっていたと思われますが、なぜ桁の中に水が溜まるのかよくわかりません。

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Redoing The Deck — Part 13

90ミリ角の桧を縦挽きして半分の厚みにし、フェンスの筋交にします。

縦挽きした44ミリ厚の桧を加工して、

許容誤差は1ミリ未満。

徒歩30秒ほどの製作現場に加工した材を持って行き、組んでから塗装できない部分を先に塗装。

ピッタリと収まりました。

西側の筋交から始めて一気に東側も。

軽く叩くだけで入るのでラバーハンマーは不要でした。

横材下側からビス留め。

筋交を入れたことで頑丈になりました。指を指している辺りにテラス屋根軒樋から晴れていても雨水が落下します。

西側もほぼ同じ位置に水が落下し続けるので、水を弾く油性塗料が濡れない。

軒樋の逆勾配を修正しようと試しに東側をジャッキアップしましたが、

無理にジャッキアップすれば、アクリル製?の屋根材がメキメキ。

調べると、テラス屋根は三協アルミ製「柱なし式テラスグッドエバー(R屋根)」のようです。施工要領書をメーカーのホームページからダウンロードしましたが、どこから水漏れが発生しているのか不明。

テラス屋根の水漏れ対策は後回しにして、渡り廊下風階段の手摺りを廃材を使って製作します。

ディスクグラインダーに取り付けたサンダーで磨けば、廃材が新材のように綺麗になりました。

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Redoing The Deck — Part 12

2×4サイズの防腐桧が不足しそうなので、コメリパワー栗東店で4メートルの材を1本、追加調達しました。この日はSubaru R1で来ているので、積載可能な長さに切断してもらいました。2カットで60円。

西側と同様に3本の柱を床の上に立てて、

水平、垂直を確認しながら横材を入れました。

柱の木口を覆う形状の手摺は相欠きで直角に継ぎます。

継いだ部分に若干の隙間がありますが、この部分は充填材で埋める予定。

この状態でぐらつきが収まりました。

テラス屋根の軒樋から落下する水が気になります。

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Redoing The Deck — Part 11

足場でも使用した90ミリ角の桧を使ってフェンスを製作します。床上に載せる柱の高さは880ミリ。

割れが発生している面を内側に。

深さおよそ8ミリの切り欠きを入れます。

以前にも同じような柱を製作したことを思い出しました。

SIMPSON BC-40ポストキャップを床材に固定。

フェンスの柱が垂直に立つことを確認。

後から塗りにくい部分を柱を立てる前に塗装。

下穴も空けておきます。

二本の柱の間に渡す横材は隙間なく。

65ミリのビスを斜め打ちして横材と柱を固定。

3本目の柱を立てます。左手で垂直を確認しながら右手でビス留め。

2本目と3本目の間に渡す横材の長さを現物で確認中。

西側3本の柱を床材の上に立てて、本日の作業を終了しました。

横材も足場で使った2×4サイズの防腐桧。

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Redoing The Deck — Part 10

大引き工法がわかりやすい超広角レンズでの撮影。コンクリート面から順に束石、束柱、大引き、根太、床材となっています。それぞれの材を水平、垂直、直角にするのは容易なことではありません。この大引き工法が最も頑丈であり、排水しやすい構造なので、耐久性も高いと思われます。

敷地の南側(左側)に清らかな小川が流れており、デッキはその小川に面しています。

この敷地の特徴を活かしながら渡り廊下風の階段をデッキに接続する予定ですが…

製作した廊下兼階段をデッキの下に置いてみたところ、年配者には階段の段差が大き過ぎることがわかったので一段、追加することにしました。上の画像は上下逆にして一段目の高さを調整しようとしているところ。使用する根太はデッキ本体の根太としても使用した防腐桧。

二段目は積み木のような構造で、強度に問題がありそうなので、余ったウリン材で内側から補強しました。

コンクリート面からの段差が190ミリ、一段目と二段目の段差が160ミリぐらいになりました。

4個の束石はこんな感じになり、束柱と大引きがない構造です。

外は雨が降っているのでガレージ内で塗装。渡り廊下風の階段が完成しました。完成した階段は一人で持ち運べないほど重い。

雨が止んでもテラス屋根の軒樋から水が溢れ落ちる状況は何とかしなければなりません。

三協アルミ製のテラス屋根に取り付けられた軒樋が逆勾配になっているようです。東側をジャッキアップすると、竪樋が取り付けられた西側から樋に溜まった水が排水されました。

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Redoing The Deck — Part 9

根太の切断面を隠す幕板を取り付けて、最後の床材一枚を張ってから床材の長さを揃えました。床材の上に置いた合板は治具として使用。

羽子板付き束石4個をコンクリート用のビスで4本の短い束柱に固定しました。

余ったウリン材を使って渡り廊下風の階段を製作します。

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Redoing The Deck — Part 8

ウッドデッキの床張り作業を続行します。

5ミリの隙間にクランプが入らないので苦労しながら反りを補正しながら一枚ずつ張って行きます。横方向だけではなく、上下に反っている場合もあります。

これが皿取り用のビット。下穴を空ける錐>皿取り>プラスのビットへと交換しながら。

相欠き継ぎを施した部分はトタン板を加工して隙間からの浸水を防ぎます。大引きは完成後は見えなくなりますが、手抜きしたらほぼ確実に水が溜まって、この部分から木材が腐朽する恐れがあります。

根太を大引きに固定する斜め打ちのビス穴からも浸水してビスが錆びやすくなるので、この部分もシーリング材で塞いでおきます。

11枚目のウリン材を張って本日の作業を終了。

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Redoing The Deck — Part 7

ウッドデッキ下のコンクリートに排水溝がありますが、この排水溝は落ち葉が堆積して全く機能していなかったと思われます。右(東側)が低い水勾配が設けてありますが、溝が詰まっていたので雨が降ればこの辺りに水溜りができていました。ウッドデッキの床下状況としては最悪。

溝に堆積した落ち葉が腐葉土になっていましたが、すべて撤去して水が東側に流れることを確認。

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Redoing The Deck — Part 6

根太と大引き、束柱の塗装を終えました。

塗料が大体乾燥したのを確認してから、幅105ミリ、厚み20ミリのウリン(アイアンウッド)を5ミリ間隔で張っていきます。床材のウリンは再利用材です。表面の汚れと以前の塗料をディスクグラインダーに取り付けたサンダーで削り落としました。長さ4メートルの床材1枚を綺麗にするのに20分ほど要します。

床材は反っているので、クランプを使って矯正しながら51ミリのビスを打ちました。下穴と皿取り必須。

4枚の床材を張って本日の作業を終了。

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Redoing The Deck — Part 5

相欠き部分に若干の隙間があったので、加工し直しました。相欠き継ぎは1ミリ未満の精度を目標とします。1ミリを超える隙間は許容できない困った性格です。

大引きに深さ8ミリの切り欠きを入れます。束柱を固定する際に左右に動かないようにするための切り欠きですが、水捌けのことを考えると不要と言えば不要です。大引きは割れが発生している方が下側。

束柱は解体したウッドデッキに使われていた手摺兼用の柱を再利用します。束石はほぼ水平なコンクリート面に設置するので束柱の高さは大体同じですが、8ミリの切り欠き部分を含めて20ミリほど高めに切断し、現物合わせで高さを微調整します。

高さを微調整した束柱の表面を、ディスクグラインダーに取り付けたサンダーを使って綺麗にしました。

外壁に使用した塗料と同じロックペイント、ナフタデコール(マホガニー)を大引きと束柱に塗布。

右手と左手が大体同じように使える人、こういう時はこの上なく便利ですが、工具が右利き用なので、左手を使うと意図せずに回転方向切り替えスイッチに触れてしまう。斜め打ちの際は下穴必須。

相欠き部分に隙間がなく、継いだ大引きが水平であり、4本の束柱がすべて垂直であり、隙間なく束石に接地していることを確認中。この工程は大引工法を採用したウッドデッキの製作で最も難易度が高い。

大引きが水平であり、束柱が垂直であることを確認してから気付きました。束柱の底面を塗装していなかったことを。組み立て後は解体しない限り、見えない部分ではありますが、手抜き工事は許容できない。はい、私は馬鹿正直で疲れる性格です。

差し金を使って直角を確認しています。何度も何度も繰り返し。この部分が直角であり、母屋の基礎と大引が平行であることが重要。

大引きと根太が直交し、根太受け材と根太が直角であり、且つ根太が外側と東側に向かって意図した勾配になっていること、大引きの突き出た部分が左右で同じ15ミリであること。すべての条件を満たす寸法にするには、差し金とメジャーのみの計測では無理がある。根太は真っ直ぐなものは稀であり、大抵は反っている。取り付け時に反りを修正するのは困難。

塗装後にまた解体してやり直すことになります。はい、困った性格です。

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Redoing The Deck — Part 4

相欠き(Halving)加工を施した90ミリ角桧の大引きを4個の束石の上に載せてみましたが、上下が間違っている気がする。相欠きの位置は正しいけれど、この継ぎ方であれば、上からの荷重がかかった時に継いだ部分が下がりそう。

こちらが多分、正しい継ぎ方。相欠きをやり直したので、その分、大引きが根太の両端から30ミリほど短くなりました。それでも大引きは根太から15ミリ突き出るので、根太受け金具の取り付け位置を変更する必要はない。

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Redoing The Deck — Part 3

根太受け材の不足分を取り付けて、塗装しました。

端の部分は45ºの角度で斜め切りし、既存の杉化粧材と一体感が出るようにしました。

束柱の周囲を固めていたコンクリート束石を撤去。

落ち葉が堆積して機能していなかった溝を綺麗にしました。この溝より母家側は向かって手前方向に勾配が設けてあります。溝の外側はほぼ水平なので、束柱は同じ高さで加工できそうです。

新設した根太受け材にシンプソン金具(ダブルシェアハンガーLUS24)を取り付けて、根太を仮置きしてみました。高圧羽子板付きピンコロ15×15を4個置き、その上に未加工の大引きを載せてみました。

Numbersで引いた図面はこんな感じ。床の幅を半分ぐらいにして長さも800ミリほど短くしました。短くした部分はデッキ中央に置き、小川へと通ずる渡り廊下とします。この別荘宅敷地の最大の特徴は敷地の南側に小川が流れていること。その小川を外構デザインに生かすことが重要。

デッキの長さを短くしたもう一つの理由は、雨樋がない大屋根から落下する雨水がデッキの床に直接当たらないようにするため。大屋根から落ちる雨水がデッキ床の上で跳ね返ると、母家の杉羽目板でできた壁が腐朽しやすくなります。

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Redoing The Deck — Part 2

母家の基礎に接するように取り付けてあったデッキの大引きを撤去すると、基礎パッキンを隠す杉の化粧材にもシロアリ被害が及んでいることがわかりました。

画像に写っている蟻はムネアカオオアリ。調べると、「ムネアカオオアリ(胸赤大蟻、学名:)は、ハチ目アリ科オオアリ属に属するクロオオアリと並んで日本最大のアリである。 公園などでは見かけないが、朽木が多くみられる山ではよく見られる 」とのことです。自宅南側のベランダ修復時にも朽ちたログ材からたくさん出て来ました。木材を食べているわけではなさそうです。弱った木材に営巣するようです。

水切り板金の下部分のみ、シロアリ被害に遭った杉材を切断して削除しました。切断面を綺麗にしておかないと、後に取り付ける根太受け材がピッタリと水平に収まりません。鑿で少しずつ削り落とす地道な作業となりました。幸いにも家屋を支える土台は無傷な状態だと思われます。

足場としても使用した防腐ヒノキを加工して根太受け材としました。

長さが不足するのでもう一枚、加工して取り付けます。

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Redoing The Deck — Part 1

外壁塗装完了後、その翌日となる本日から南側にあるウッドデッキを解体し、塗装作業で足場に使用した木材を加工してデッキを作り直します。既設のウッドデッキは腐朽した柵をすでに解体済みで、床の広さも半分ほどにしてあります。

残りの床材を解体します。ウリン(アイアンウッド)の床材は四角穴のビスで根太に固定してあります。20本に1本ぐらいの割合でビスの四角穴が破損、またはビスが空転してインパクトドライバーで緩めることができなくなるので、ビス穴を掃除しています。

目印とした緑の養生テープの辺りで床材を切断する予定です。というのは、この部分は雨樋がない大屋根から落下する雨水が当たり、跳ね返った水が壁を濡らすためです。

ドライバーが空転して抜けないビスはディスクグラインダーで切断。

大屋根から落下した雨水の影響を受けて、腐朽した桧。90ミリ角の材を根太として使うと、水捌けが悪くなる。

こちらも同様、桧が腐朽菌にやられています。

どこでビス留めしてあるか、大体わかるようになりました。雨水の影響を受けない部分は問題ありません。

順調に床材を取り外しましたが、

母家に接するように取り付けてあった大引きが酷いことになっていました。シロアリ被害に遭っています。水切り板金下にある杉の化粧材もやられていそう。土台まで被害が及んでいなければ良いのですが。

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