AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G (Special Edition)

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Nikonの古くて新しいカメラ、Dfと共に発売になるのが左の大口径標準単焦点レンズ、AF-S NIKKOR 50mm f/1.8 G (Special Edition)。Dfのキットレンズとしてデザインをカメラボディーに合わせたそうですが、レンズ単体でも販売されるようです。この新しいレンズのベースは右のAF-S NIKKOR f/1.8G。

スペシャルエディションはレザートーンの外観塗装、アルミ製のシルバーのリング、マニュアルフォーカスレンズのラバーローレットを再現したフォーカスリングを採用。この3点がベースのAF-S NIKKOR 50mm f/1.8 Gとは異なる部分だそうです。レンズ構成などは従来のものと同じ。ラバーローレットを再現したファーカスリングとシルバーの文字、そしてアルミ製の装飾用リングが良い感じになっています。希望小売価格は¥29,400とお手頃価格。

私が気になるのはフォーカスリング回転方向の遊びがどのくらいあるのかと言うこと。従来品を店頭で試した時、フォーカスリング回転方向の遊びがかなりあり、天体撮影時の微妙なピント合わせが困難な印象がありました。スペシャルエディションの発売はDfと同じ、11月28日。換算75mmの視野にちょうど収まるような彗星の写真を撮りたいと思っているのですが、近日点までに崩壊しなければ、ISON (C/2012 S1) にはぎりぎり間に合いそう。

A Taurid Meteor, Comet Lovejoy (C/2013 R1), and Horsehead Nebula

A Taurid Meteor

昨夜から今朝にかけては雲一つない満天の星空でした。若干の靄があるものの、月明かりの影響がなく、流星と彗星を観察+撮影するには滅多にない機会でした。Lovejoy (C/2013 R1) が高い位置に昇るのを待ちながら、おうし座流星群に属する流星を三脚固定で狙いました。

カメラ(Nikon D7000)のインターバル撮影機能を利用して連続撮影した一枚に軌跡が長い流星が写っていました。枯れた木の間を右上から右下に向けて流れています。中央やや右下の明るい星は木星。右上にオリオン座の一部が写っています。流星が写っている辺りが赤くなっているのは街灯の光。おうし座流星群は数は少ないものの、超低速の明るい流星が多いのが特徴です。目視では他にもそうした特徴の流星を数個、確認しました。

Autumn Milky Way

いつも利用しているMac用画像合成アプリケーション、StarStaxがOS X Mavericks未対応なので、Vixen POLARIEで追尾しながら、1/2星景モードで露光121.2秒の長時間撮影を試みました。天の川の密度が濃い部分が山に落ちて行きます。

M44 and Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 6, 2013

木が邪魔にならないところに移動して、Vixen POLARIEを再設定。最近は極軸合わせに専らポーラーメーターを使用しています。ポラリエ本体にある北極星覗き穴が使い辛いので、ポーラーメーターを使っているのですが、撮影地の磁気偏角を考慮して東に7度ほどずらせば追尾精度は思いの外、高いです。北極星が見えていたので、ポーラーメーターで極軸を合わせてから、試しに使い辛い北極星覗き穴から覗いてみると、北極星が小さな穴の中に微かに見えました。

上の画像は広角端の70mm(換算105mm)で捉えたM44(プレセペ星団)とLovejoy (C/2013 R1)。散開星団にエメラルドグリーンの彗星が接近しています。

100mm(換算150mm)、露光60.9秒でもこの小さな赤道儀はかなりの精度で星を追尾しています。被写体を追いながらカメラの向きを回転させるように移動させるわけですから、星の追尾撮影は、超低速の流し撮りとも言えます。

200mm(換算300mm)、露光60.8秒になると、許容範囲ではありますが、彗星以外の星が流れています。

300mm(換算450mm)、露光38.2秒ではどうか?彗星とM44散開星団がぎりぎり同じ視野に入りますが、上の写真は被写体ブレしたというより、ピントが合っていません。望遠ズームレンズを使用して星の撮影を行う際は、焦点距離に応じて無限遠を合わせなければなりません。これはうかつにもそれを怠った失敗作。

同じ300mm(換算450mm)、露光43秒でもピントをしっかりと合わせると、望遠端でも許容範囲に収まる写真が撮れます。しかしながら、望遠端では追尾精度の問題で、露光時間を伸ばすことができないので、淡い彗星を際立たせることができません。望遠端ではおよそ40秒の露光が限界かもしれません。

M42, Great Orion Nebula

ISON (C/2012 S1) が東の空に昇ってきましたが、7 x 50 の双眼鏡で確認することができなかったので、代わりにオリオン座大星雲を試し撮りしました。

M42, Great Orion Nebula

このカメラ(Nikon D7000)で馬頭星雲を撮影するのは初めての試みですが、意外と綺麗な紫が写りました。焦点距離200mm(換算300mm)、30秒の露光でここまで綺麗に写るとは… (Apertureで大幅に補正してあります。)

この日も双眼鏡とカメラボディー、三脚などの機材は結露でびしょ濡れになりましたが、巻きポカのおかげでカメラに装着した望遠レンズは一度も曇ることなく、快適に撮影を続けることができました。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) — Part 2

M44 and Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 2, 2013

上の画像は11月2日早朝、午前2時頃にAF Nikkor 35mm f/2Dを装着したNikon D7000で撮影したM44とLovejoy。 (C/2013 R1)画像はおよそ二倍に拡大されるよう、クロップしてあります。この単焦点レンズは周縁部の減光が酷いので、暗い部分をクロップしてちょうど良い感じになります。35mm(換算52mm)、ISO 800、f/2.2、30秒間の追尾でも彗星が放つイオンテールのエメラルドグリーンが際立っています。

彗星は三脚に固定した7 x 50の双眼鏡でも微かな光を確認することができました。iOS用SkySafari+で彗星の位置を調べながら、あのもやっとしたのが多分、彗星だろうという程度です。7 x 50の双眼鏡で確認するにはある程度の経験が必要。

画面の左端にM44(プレセペ星団)を配置させました。Lovejoy (C/2013 R1)はこの後、M44の方に移動します。11月7日頃にこの散開星団に最接近するので、その頃に望遠レンズで狙おうと考えています。

Orion and His Belt

天候条件に恵まれたこの日はオリオン座が綺麗に見えていました。35mm(換算52mm)のレンズでベルトを中心に狩人オリオンの胴から足の部分が視野に入っています。敢えて、電柱の先部分を切り取らずに残してあります。

Comet ISON (C/2012 S1) — Part 1

ISON C/2012 S1

昨日の早朝、4時過ぎに撮影した画像にISON (C/2012 S1) らしきものが写っていました。100%等倍の虫眼鏡で拡大しなければ確認できないほど小さな雲状の淡い光です。Apertureに取り込んだ時にひょっとしてと思っていましたが、近日点通過1ヶ月を切って、こんなに暗いはずがないだろうから、それがISONであると認めたくはなかったのです。周囲の星の明るさと比べると、光度は8〜9等程度であると思われるので、やはりこれが現実なのかもしれません。近くに細い月が見えていたことと、薄い雲があったので、実際よりも暗く写っただけということにしておきましょう。何れにしても、上の画像が記念すべき一枚目となりました。

写真は現像後にコンポジットするつもりで露出20秒で複数枚をインターバル撮影しました。比較明合成するときに使っている、いつものStarStaxを立ち上げようとすると、クラッシュ。画像の合成ができるMac用フリーウェアとしては貴重なアプリケーションですが、Mac OS X 10.9 Mavericks未対応のようです。したがって、今のところ、画像を合成できない状態です。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) — Part 1

C/2013 R1 (Lovejoy)

ISON (C/2012 S1) を初めて観察、撮影してみようと機材を準備するも、東の低空は薄い雲に覆われていました。雲が切れるまで、代わりに東の空、高い位置に昇っているLovejoy (C/2013 R1) を撮影してみることに。先月、9月7日に光度14.4等でオーストラリアのTerry Lovejoy氏が発見したC/2013 R1は、現在かに座にあります。

SkySafariの予想によると私が撮影した時刻の視等級は+10.1等。しかし、200mm(換算300mm)望遠レンズで捉えた画像から判断すると、7等ぐらいには明るくなっている。エメラルドグリーンの彗星は、尻尾の向きも判別できるほど。

午前4時過ぎ頃には低空の雲が切れて、東の空に赤く輝く火星が見えました。7 x 50の双眼鏡でISON (C/2012 S1) を探しましたが、眼視では確認できず。カメラをISONの方に向けて、レンズの焦点距離を変えながら、何枚か撮影してみましたが、画像に捉えることもできませんでした。私が所有する機材でISONを捉えるには時期尚早のようです。

現在、日の出前の東の空にはISON (C/2012 S1)、Lovejoy (C/2013 R1) の他に、2P/Enckeと10月20日にアウトバーストしたLINEAR (C/2012 X1) も見えているそうです。高度を考えると、現在、Lovejoy (C/2013 R1) が最も見つけやすいでしょう。

Waiting for Comet ISON (C/2012 S1)

ison1030

上の画像はSkySafariでシミュレートした10月30日午前3時頃のISON (C/2012 S1)の位置。高度はおよそ10º、東の空に昇っています。すぐ近くに見えるであろう赤い惑星、火星の5.5ºほど下の方。Nikonの双眼鏡、7×50 7.3º IF Tropicalで見えるとすれば、火星を視野の上の方に入れれば、同じ視野の下端に彗星を捉えることができるはず。彗星の尻尾は火星の方に向いていて、逆方向から太陽が昇ります。つまり、火星から離れてどんどん太陽に接近しているということです。

SkySafariの予想では視等級は+8.2等。しかし、最新の報告では9等星ぐらいだそうで、高度も低いので眼視で確認できるかどうか疑問が残ります。明後日、11月1日(UT)に彗星は地球の軌道と交差し、およそ一ヶ月後の11月28日(UT)に太陽をかすめるようにして近日点を通過します。太陽に接近する時期は、肉眼等級まで明るくなったとしても、太陽光の影響で見辛くなるだろうから、この先、核が分裂、崩壊しなければ、見頃は来月中旬とより地球に近付く12月上旬以降だろうと思われます。

Spaceweather.comのREALTIME IMAGE GALLERYに彗星を撮影した画像が多く投稿されています。ISON (C/2012 S1)に関しては、望遠鏡を用いて赤道儀で追尾しながら撮影されたものばかりでしたが、本日、200mm(換算300mm)の明るい望遠レンズを用いて三脚固定で撮影された三つの彗星(2P/Encke、C/2012 X1 LINEAR、C/2012 S1 ISON)の画像が投稿されました。ISO 3200、露出15秒で、条件さえ揃っていれば、ちょっと高級な一般的なカメラ機材で撮影可能になったと判断できると思います。

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AstroArtsの無料iOS用App「アイソン彗星を見よう( ISON 2013)」で11月1日(UT)の状態をシミュレートしてみました。ISONは地球軌道を横切り、太陽へと向かいます。来年の1月14日〜15日(UT)頃に地球がこの交差点を通過します。期待通りに彗星が明るくならなかったとしても、現時点でISONは崩壊していないので、来年の1月半ば頃には流星群が期待できます。

A Shooting Star in the Moonlit Sky

A Shooting Star in the Moonlit Sky

輝度95.22%の月が一晩中見えていて、流星観察の条件としては天候以外、今朝は最悪でした。自宅前の軒下なら月明かりが直接目に入らないので、怠慢しながらISO1000、露光25秒、長秒時ノイズリダクションオフの設定で三脚固定インターバル撮影を2時間ほど繰り返しました。

上の一枚は「オリオン座流星群に属する明るい流星です」と言っても信じてもらえそうな軌跡ですが、私の記憶ではこの流星は左下から放射点がある右上の方に流れました。したがって、別の流星群に属するものか、散在流星です。右上にオリオン座の一部、中央少し左下には木星、ふたご座が写っています。

今朝の収穫はこの明るい流星ではなく、午前2時半頃に東の低空にしし座のレグルスとアルギエバが見えていたこと。すぐ下には火星も見えている。ISON (C/2012 S1)が視界に入っているということです。吉田誠一氏のホームページによると、ISONは10月16日の時点で9.7等。私の双眼鏡ではまだ見えないだろうし、写真撮影も無理。急速に太陽に近付いているので10日もすれば、観察可能になるかもしれません。それと、2日前に、LINEAR (C/2012 X1)のアウトバーストが確認され、予想されていた14等から8.5等に急激に明るくなっているそうです。

Perseids 2013 — Part 5

Perseids 2013

昨夜も晴れていたので月が沈んでからペルセウス座流星群の観察と撮影に出かけました。この数日では最も薄雲が多く、午前1時頃から次第に雲の量が増えてきました。極大から45時間ほど経過しましたが、それでも一時間に数個はペルセウス座流星群に属する流星が流れていました。

Satellite Flare?

インターバル27秒で25秒露光の画像3枚をStarStaXを用いてスタックした上の画像に写っているのは流星ではなく、人工衛星です。光跡は北西から南東方向に進んでいます。当初、イリジウムフレアかと思い、iOS用SkySafari+で調べてみると、撮影した時刻にこの進路で移動するイリジウム社の人工衛星はなく、時刻と軌道から推測すると、GLOBALSTAR M062の可能性が高いことがわかりました。衛星のアンテナやソーラーパネルに反射した太陽光が数秒間、光る現象を衛星フレアと言います。画像一枚のみに写っていたら、流星と勘違いしそうですが、27×3秒間に渡って記録されているのだから、明らかに流星ではありません。

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Tracked for 06’45” on Vixen POLARIE

この日もポーラーメーターを用いて極軸を合わせたVixen POLARIEにカメラを載せて追尾撮影しています。広角レンズ(換算18mm)使用の場合、何分ぐらいの追尾撮影が許容範囲なのかを調べるためにスタックしてみました。上の画像は27秒間隔で撮影した15枚の画像をスタックしてありますから合計6分45秒の追尾。

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Tracked for 09’00” on Vixen POLARIE

さらに5枚を重ね合わせた合計9分00秒の追尾。周辺部が少々流れていますが、これは広角レンズの収差による影響もあります。結論ははっきりとしませんが、換算18mmであれば10分ぐらいは私の許容範囲であると言えそうです。主な被写体を視野の中央に持ってくれば、もっと長時間の追尾撮影ができると思います。

極軸はポーラーメーターを用いて合わせていますが、磁気偏角を考慮して7°ほど東に向けると真北を指すはずです。しかし、7°もずらすと北極星は明らかに少し西に見えます。ポラリエ本体かカメラ用雲台と干渉している可能性もあるので、7°ではなく、5°ぐらいの補正に留めると、追尾精度はより高くなる気がします。

Perseids 2013 — Part 4

Perseids 2013

極大からおよそ24時間後の8月14日午前2時半頃にペルセウス座流星群放射点からカシオペア座方向に飛ぶ明るい流星を捉えました。帰宅する前に最後に三脚固定で何枚か撮影した一枚に写りました。ISO2500、露光20秒、絞りf/2.8開放。

樹木のすぐ上に光り輝く明るい星はカペラ。おうし座プレアデス星団とアルデバランも携帯電話基地局の横に見えています。

Perseids 2013 — Part 3

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8月13日午前0時25分から0時33分に撮影した2枚の画像をApertureで補正し、StarStaxで比較明合成したもの。意図した写真に近いものが撮れました。放射点から放射状に流星が飛んでいます。

StarStaX_DSC_6252-DSC_6262_lighten

上の画像はペルセウス座流星群極大時刻に近い2時56分から3時00分の間に撮影した4枚の画像を同様に比較明合成したもの。右上の2本はペルセウス座流星群に属するものではありません。人工衛星かもしれません。

眼視担当の同行者は8月12日午後11時頃から13日午前4時頃までの4時間半ぐらいの間に合計168169個の流星を確認したそうです。普通の人が一生の間に見るであろう数の流星を一晩で見たのかもしれません。私もこれだけの数の流星をペルセウス座流星群極大日に見たのは初めての体験です。

Perseids 2013 — Part 2

Occulation of Spica by the Moon

スピカが月の背後から出て来たところを捉えていますが、これでは見えないかもしれません。

Occulation of Spica by the Moon - Version 2

ここまで拡大すると粗が見えますが、三日月の外側右上にスピカが確認できます。双眼鏡ではもっと鮮明に見えていました。去年の金星日面通過と似たものがありました。

現在、空は晴れています。昨夜と同程度の好条件です。午後11時頃から出陣します。

Perseids 2013

極大を迎えた8月12日深夜から13日未明にかけては前日よりもさらに天候条件に恵まれました。上の流星は放射点から南へ向けてアンドロメダ座を縦断するように流れた流星。

Perseids 2013

露光25秒でインターバル撮影した一枚に明るい流星が2個、写っています。この2本の光跡を延長して交差する点がペルセウス座流星群の放射点です。撮影時刻は8月13日午前0時33分。ポータブル赤道儀(ポラリエ)で追尾しながらインターバル撮影した複数の画像をスタック(合成)して、放射点から天の川方向に放射状に飛ぶ流星を撮影したいと意図しましたが、この一枚の画像でその目的が達成できています。

Perseids 2013

超広角ズームレンズの広角端11mm(換算16mm)でこれだけの長さと明るさですから、この一本は火球クラスと言っても良い流星。撮影時刻は8月13日午前1時20分。

今回はカメラ2台で合計496枚の写真を撮影しました。(同行者がさらに数百枚)そのうちの何枚に流星が写っているのか未確認です。これからスタッキングしながら確認する予定です。

Perseids 2013 — Part 1

The Moss Olympic

自宅敷地内でMOSSテント(Olympic)を張り、十数年ぶりにペグダウンして、試し撮り。自宅では満天の星空を背景にという訳には行かないので、背景を暗くして邪魔なものが写らないようにしています。今夜は山で張ろうかと考えています。

Perseids 2013

テントを片付けて、ペルセウス座流星群観察地へ。昨夜は久しぶりに靄のような薄い雲がなく、天候条件は極めて良好でした。天の川もくっきりと見えていました。ISO 2000、露光25秒、f/2.8の設定でインターバル撮影した290枚の数枚に流星を捉えました。上の画像、左端に写っている影は、レンズフードに巻いた巻きポカ。昨夜は夜露が少なく、巻きポカは不要だったかもしれません。火球クラスの明るい流星の一部が写っています。午後11時半頃から午前2時頃までの2時間半に目視でおよそ20個ぐらいの流星を確認しました。天候条件が良ければ今夜はその5〜10倍ほどの数の流星が見えるかもしれません。

日によって湿度、気温の変化が大きく、昨夜は半袖では肌寒く感じるほどでした。今夜は長袖のシャツを用意しよう。

Occulation of Spica by the Moon

occulationspica

明日8月12日の夜はペルセウス座流星群極大に向けてカウントダウンが始まりますが、日没時刻(大津で6時49分頃)の前後におとめ座α星、視等級1.04等のスピカが月の陰に隠れる珍しい現象があります。上の画像はSkySafariでスピカが三日月の影から再び現れるところをシミュレートしたもの。時刻は午後7時24分44秒。この時のスピカの高度は22°38’。南西の空が見渡せる場所なら写真撮影もそれほど難しくはないと思います。三脚に固定した双眼鏡で観察しやすい高度なので、ペルセウス座流星群の撮影と観察を始める前に双眼鏡で観察してみようと計画しています。

Getting Ready For Perseids 2013

今年のペルセウス座流星群極大時刻は8月13日午前3時頃(JST)、輝度29.77%の月は前日午後10時過ぎ頃に西の空に沈み、放射点が北東の空に昇るのは午後9時過ぎ。天候は別としてこれだけの条件が揃うのは何年ぶりでしょう?同じような好条件が次に揃うのは2021年。ペルセウス座流星群はすでに活動中です。最も効率よく撮影できるのは12日午後10時頃から13日夜明けまで。しかし、この流星群はピークが極大時刻に集中するわけではないので極大日時の前後数日間は比較的多くの流星を捉えることができるでしょう。

私はこれまでペルセウス座流星群で多くの流星を見た経験がありません。極大時刻が昼間であったり、月明かりが邪魔をしていたり、雲が多くて星が見えなかったり… 今年は天候条件さえ良ければ確実に多くの流星を見ることができます。

火球にも期待しています。というのは、NASAが解析したデータベースによるとマイナス4等星よりも明るい火球が最も多く出現するのがこのペルセウス座流星群(568個)とのことです。ふたご座流星群(426個)、オリオン座流星群(319個)が次に続きます。データベースは米国南部に設置した流星監視カメラが2008年以降に捉えた火球の数をまとめたもの。母彗星である109P/Swift-Tuttle彗星の核は直径がおよそ26kmと巨大であり、大量の流星物質を生成させていて、その一部が火球として大気圏に突入するとのことです。個人的な体験からふたご座流星群とオリオン座流星群に火球が多いのはわかりますが、ペルセウス座流星群が最も火球が多いのは意外でした。この数年間は条件が悪くて、十分な個数を観察できていないからかもしれません。

DSC_5371

8月6日深夜に撮影の予行演習を行いました。所々に雲があるものの、空は晴れているけれど、透明度が今一つ。天の川が微かに判別できる程度でした。Nikon D7000のインターバル撮影機能を使い、ISO 1600〜2000、露光20秒〜30秒に設定して撮影を繰り返しました。カシオペア座を中央に配置させた一枚に遅く流れる流星を一つ捉えることができました。光跡から判断すると、明らかにペルセウス座流星群に属する流星ではありません。

湿度が高いためか、カメラを天頂方向に向けると、夜露でレンズが濡れる状態でした。「巻きポカ」を用意していなかったので、クリーニングクロスでレンズフィルターを拭きながらの撮影になりました。ペルセウス座流星群撮影時は夜露対策は必須です。巻きポカ用の専用温熱シートが十分にないので、冬の間に買っておいた一般的な使い捨て懐炉を巻きポカ専用ホルダーに取り付けて使おうと考えています。

Sony DSC-RX100 II Hands-on

Sony DSC-RX100 II

Sony DSC-RX100をさらに進化させたDSC-RX100 IIが発売になったのでマルチメディア京都で実際に手に取って実機を確認してきました。換算28~100mm、F1.8~F4.9のレンズを含め、前面はRX100と大きな変更点はなし。ZEISSのロゴがシールからプラスチック製になっていることぐらいでしょうか。撮影時重量が41g増で、RX100と比べて若干重くなり、高級感がさらに増した感じがします。塗装の品質が改善されているのかどうかは不明。

Sony DSC-RX100 II

上部にマルチインターフェースシューを新たに搭載したことで、外部フラッシュや電子ビューファインダー、クリップオンLCDモニターなどが装着できるようになりました。また、側面にあるインターフェースがマイクロUSB端子からマルチ端子に変更になったことでリモートコマンダー(RM-VPR1)が使えるようになり、バルブ撮影が実質的に可能になりました。(RX100はシャッターボタンを押し続ける必要があり、現実的とは言えませんでした。)センサーが裏面照射型になり、静止画ISO感度は125〜6400から160〜12800となり、天体撮影など暗所撮影機能がさらに改善され、別売のリモートコマンダーを使えば、30秒を超えるバルブ撮影も可能になりました。

DSC-RX100M2_Rearモニターが固定式から可動式マルチアングルになり、天頂付近の星空撮影も便利になりました。モニターを閉じた状態でも出っ張りが少なく、うまくデザイン処理されています。

Wi-Fi/NFC機能を新たに搭載し、iPhoneを含むスマートフォンを使って「スマートリモコン」の機能が可能になったそうです。(PlayMemories Mobileを使えばiPhoneやiPadでスマートリモコンの機能は使えるようですが、NFCワンタッチ機能には対応していないようです。)Android搭載機を使って実演していただきました。私が気になったのはスマートリモコン使用時にマニュアル露出での撮影が可能なのかどうかという点でしたが、残念ながらオートでの撮影になるようです。上述の「リモートコマンダー」を使えば、マニュアル露出での撮影は可能でしょうから、星空撮影がより便利になったと思って良いのでしょう。

カメラのキタムラでRX100を下取りする場合の上限を査定してもらいました。所々、ボディーに塗装の小さな剥がれがありますが、厳しく見積もって2万5千円と言われました。キタムラの店員さんは勿体ないから下取りしない方が良いですよと言われてましたが…