The Milky Way and “Photos” App

The Milky Way
30s x 20 shots stacked with StarStax,. Adjustments made with Photos App for Mac
photosadjust

昨晩は春の霞がほとんどない、絶好の星空観察+撮影条件に恵まれました。玄関ポーチ軒下に設置したiOptron SkyTracker™にカメラを載せて、辛うじて視界に入る北極星を基準に極軸を合わせ、東の空に昇ってきた天の川を追尾。シャッター間隔を33秒に設定し、露出30秒で20枚を連写。

Photos Appで現像した20枚の画像をJPEGに変換し、StarStaXに読み込んで合成。(Average + Increase Exposure by 0.8)合成した画像ファイルを再びPhotosで読み込んで、Light、Color、Noise Reduction、White Balance、Levels補正などを施してあります。(StarStaxの最新バージョン0.70では画像のドラッグ&ドロップが機能しないバグがあります。このバグが改善されるまでは、File > Open Imagesで処理する画像ファイルを選ぶ必要があります。)

星空写真の場合、ApertureではCurvesを補正していましたが、Photos Appではそのような補正機能がないようなので補正できません。それでも、肉眼では位置を指摘されないとわからない天の川がくっきりと確認できる程度まで補正できるのであれば、天体写真の補正も含めてPhotos Appに完全移行しても問題ないのかなあと思いました。

Photos Appは初期設定のままでは、機能が大幅に限定されているように見えますが、補正項目をすべて追加すれば、Aperture並みとは言えませんが、天体写真以外の一般的な写真であれば、大抵の補正は可能であり、しかも簡単にできます。Apertureの機能の7割程度しか使っていなかった私にはPhotosでの補正と管理で十分なような気がします。

Curves補正機能がPhotosでは省略されていること以外で大きく異なるのはFlickrにアップロードした写真の同期機能がないことでしょうか。元々、ApertureでもFlickrとの同期がうまく機能しないことが多々ありました。Flickrアップロード後に修正を加えた画像ファイルの同期不良が原因で、リンク先のブログで、上書きされた画像が見えないという問題もありました。Flickrとの同期に関しては、そうした問題がどうしても発生するのであれば、同期機能を省略したPhotosの方がかえって都合が良いことになります。

DSC_0345

追尾撮影終了後、ついでに完成したばかりの細長いウッドデッキを前景に北西の空に沈もうとしている北斗七星を三脚固定で一枚。11mmの広角端で撮影しているので周辺部が大きく歪曲しています。これはこれで良いと前向きに妥協することにします。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 9

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on February 20, 2015
AF Nikkor 35mm f/2D, f/2.5 ISO 1600, 20.0s x 10 stacked

中央やや下の緑の星がカシオペア座に接近中の彗星Lovejoy (C/2014 Q2)。右上にはペルセウス座の二重星団が写っています。iOptron SkyTrackerで追尾。焦点距離35mm(換算52mm)の標準レンズなら200秒の露出でも星は流れずに止めて撮影することが可能でした。

山の樹木の背後にカシオペア座のWが見え隠れしています。この日は雲がほとんどない最高の天候条件でした。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on February 20, 2015
AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED, f/5.0 ISO 2000, 30.0s Single Exposure

165mm(換算247mm)ではスタックできないほど流れるので、上の画像は30秒露出一枚を補正してあります。核の部分はまだまだ明るいものの、尻尾は向きが辛うじてわかる程度に短くなりました。

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Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 8

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on February 12, 2015

しばらく月明かりの影響を受けて、彗星Lovejoy (C/2014 Q2)の観察+撮影は休止中でしたが、月入りが午前0時頃となった昨晩、ほぼ3週間ぶりに観察+撮影を再開しました。7×50のNikon双眼鏡で星雲状の彗星を確認後、撮影機材一式をお向かいさんのデッキに持ち運び、機材のセッティング。iOptron SkyTracker™にカメラを載せて、彗星の撮影をするのは初めてになります。先ずは70mm(35mm換算105mm)で30秒の露出に設定して撮影したのが上の画像。彗星は近地点、近日点共に通過しましたが、まだ青く輝いています。4等星ぐらいに見えます。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on February 12, 2015

レンズの焦点距離を195mm(換算292mm)に伸ばし、同じ30秒の露出で数枚、連続撮影しました。極軸が若干、ずれていたのか、スタックすると流れている様子が気になります。上の画像はスタックなし。前回撮影時と比べると、尻尾が短くなったように思います。それでも核の部分はまだまだ明るい。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 9へと続く。
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Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 7

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on January 20, 2015

昨夜はVixen POLARIEでの極軸合わせがうまく行ったようで、星はほぼ点像に止めることができました。上の画像は恒星時追尾モードで30秒x5フレームをスタックしてあります。画像中央から少し左下にエメラルドグルーンに輝いているのが彗星Lovejoy (C/2014 Q2)。彗星の明るさは核の部分が4等星ぐらいだと思いますが、肉眼では見えそうで見えない。加齢のため、私の目の瞳孔が開いていないのか、見えるはずの星が見えません。7×50の双眼鏡では、彗星は星雲状に見えました。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on January 20, 2015

レンズの焦点距離35mm(換算52mm)、露出30秒の5フレームをスタックすると、尻尾がはっきりと確認できます。画像は少し、クロップしました。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on January 20, 2015

同じ35mm(換算52mm)でスタックなしの露出30秒。前回撮影時はアルデバラン、プレアデス星団と三角形を形成する位置に彗星はありました。今は、ほぼ直線上に西に移動しています。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2) on January 20, 2015

こちらは50mm(換算75mm)、露出30秒の3フレームをスタック。昨夜はいつもの流星群観察地まで出かけたため、周囲に街灯はなく、光害がより少ない条件での撮影となりました。彗星の尻尾は長くなっているように思います。

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Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 6

Pleiades (M45) and Comet Lovejoy (C/2014 Q2)

プレアデス星団に接近中の彗星Lovejoy (C/2014 Q2) を70mm(換算105mm)のレンズでカメラ横置きで狙ってみました。薄い雲の切れ目であったことと、すぐ近くに街灯がある場所で撮影したこともあり、彗星の尻尾は辛うじて確認できる程度でした。Vixen POLARIE用ポーラーメーターで極軸を合わせたつもりが、少しずれていたようで、星が流れています。上の画像は露出30秒の画像を10枚(およそ5分)、加算平均(露出プラス1.0)でスタックしてあります。

不本意な画像ではありますが、プレアデス星団と同じフレームで且つ35mm換算105mm相当の焦点距離で撮影できるのは恐らく、この日が最後なので、記録として公開します。

極軸望遠鏡なしでの極軸合わせに限界を感じるようになりました。広角レンズであれば、露出5分で星が大きく流れるようなことはありませんが、換算で105mmの望遠レンズともなれば、歩留まりが悪くなり、点像にできるかどうかは運まかせにならざるを得ません。

極軸合わせの精度を向上させるため、Vixen POLARIE専用の極軸望遠鏡と微動雲台を入手しようと色々と調べてみました。POLARIEには専用として使用しているSLIKの高価な自由雲台2つとGitzoの三脚、ポーラーメーターなど、かなりの投資をしています。さらに、極軸望遠鏡と微動雲台をオプションとして追加すると、オプション価格がPOLARIE本体の価格を遥かに超えてしまいます。

POLARIE専用の極軸望遠鏡は、極軸を合わせた後に極軸望遠鏡を取り外してカメラ用雲台を同じ極軸(回転軸)に取り付けるという過程を必要とする構造です。(その過程でせっかく合わせた極軸がずれる可能性がある。三脚を蹴飛ばしてずれてしまった極軸を元に戻そうとすれば、カメラを雲台ごと取り外す必要がある。)しかも、極軸望遠鏡には暗視野照明がないので北極星の導入が容易になるよう、何らかの照明装置を自作しなければなりません。

極軸合わせの精度を向上させる他の解決策はないかと調べていて、たまたま、ヒットしたサイトに今月末までセール中のiOptron SkyTrackerを見つけました。2年ほど前に当ブログで紹介したポータブル赤道儀です。メーカー直販サイトの価格が冬のセールでUS$100安くなってUS$299!送料がいくらになるのか、調べている時に、別のサイト(B&H Photo)を見つけました。カメラ関連用品を扱うニューヨークにある専門店で、海外にも発送してくれるようです。今ならすぐに使えるUS$100のキャッシュバックがあるので、極軸望遠鏡と三脚用雲台込みの製品価格はUS$199!日本へのUPSの送料$70.20を加えても合計US$269.20で入手できることになります。(iOptronの製品を扱う日本の販売代理店では6万円近くで販売されています。)

今朝、極軸望遠鏡と微動雲台らしきものが付属するそのiOptron SkyTracker(ポータブル赤道儀)をニューヨークにある専門店に発注しました。UPSで3日〜5日後に届くそうです。極軸合わせの精度が飛躍的に向上することを期待しています。

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Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 5

Comet Lovejoy (C/2014 Q2)
30 sec. single exposure

焦点距離35mm(換算52mm)のレンズならおうし座アルデバランとプレアデス星団と共に同じ視野に彗星Lovejoy (C/2014 Q2) が入りそうなことがわかり、実行してみました。星の撮影でAF Nikkor 35mm f/2Dを使用するのは久しぶり。このレンズは若干、絞らないと、周縁部にコマ収差が現れ、減光もあります。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) StarStaX_DSC_9646-DSC_9655_lighten
30 sec. exposure x 10 stacked

この日は北の空が曇っていて北極星が見えたり、見えなかったり。こういう時は、ポーラーメーターを用いて極軸を合わさざるを得ません。Vixen POLARIEは7ºではなく、東に4ºだけずらしました。それが功を奏したのか、露出30秒x10コマ(5分)を比較明合成しても、それほど星は流れていません。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) StarStaX_DSC_9731-DSC_9737_lighten
20 sec. exposure x 7 stacked

彗星ISON撮影用に一昨年、購入したAF Nikkor 50mm f/1.8Dにレンズを交換し、露出20秒x7コマ(2分20秒)で山の向こうに落ちそうな彗星Lovejoyをプレアデス星団と共に撮影。今回、初めてC/2014 Q2の尻尾を捕まえることに成功しました。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2)
20 sec. single exposure

この前、近地点通過直後に撮影した時よりも、彗星は増光しているように思います。この日は肉眼でも辛うじて確認できる明るさでした。こんなに明るくなる彗星は滅多に現れません。元天文少年の私でも記憶に残る肉眼彗星は数えるほどしかありません。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2)

換算24mmの広角レンズでもアルデバランの方に伸びる尻尾を確認することができました。

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Venus and Mercury Conjunction

Venus and Mercury Conjuncttion

地球よりも太陽に近い水星と金星は、日没直後や日の出直前でなければ見ることができませんが、今週は夕暮れ時にこれら二つの明るい惑星が大接近しています。画像の右のほうに金星、その右に水星。焦点距離70mm(換算105mm)

Venus and Mercury Conjuncttion

100mm(換算150mm)画像の中央少し下に金星、その右に水星が写っています。

Venus and Mercury Conjuncttion

135mm(換算202mm)夕暮れ時は光量が秒単位で変化するので、シャッタースピードとISOの調整が忙しくなります。撮影後の補正も難しくなります。焦点距離を変えると、その都度、ピント合わせもしなければなりません。

Venus and Mercury Conjuncttion

焦点距離200mm(換算300mm)では-3.9等の金星はより大きく、-0.6等の水星はより小さく写っています。

二つの惑星が大接近する様子を撮影し、帰宅すると、彗星Lovejoy (C/2014 Q2) が肉眼で見えていました。今夜は天候条件が良さそうなので、この後、彗星の撮影に挑みます。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 4

Comet Lovejoy (C-2014 Q2)

月が昇るまで急いでカメラをVixen POLARIEに載せて、近地点を通過したばかりの彗星Lovejoyを50mm(換算75mm)のレンズで追尾しました。7×50のNikon双眼鏡で容易に見つけることができましたが、肉眼では確認不可でした。上の画像はISO 1600、f/2.5、20秒露出の画像を2枚、スタック(比較明合成)しています。本来はもっと多くの画像を合成したいところですが、極軸がずれていたのか、20秒x2が許容限界です。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2)

体感気温零度(実際は+2ºCぐらい)の中、月明かりの影響が出始めるまで少し時間があったので、思い切って広角の16mm(換算24mm)にレンズをセットしてISO 2000、f/2.8、20秒露出で追尾しながら撮影したのが上の画像。広角レンズでも容易に彗星を捉えることができました。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2)

ISOを3200に上げてみました。より多くの暗い星が写っていますが彗星の尾は確認できません。他の星と比較すると、彗星は3等台まで明るくなっていると推定されます。今後は1月30日(UT)の近日点に向かって、地球から遠ざかるので、彗星は次第に暗くなると思われます。プレアデス星団に近づく1月18日頃、写真撮影に絶好の機会です。

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Quadrantids 2015

1月4日午前11時頃(JST)に極大となったしぶんぎ座流星群、昨晩から今朝にかけて観察+撮影を予定していましたが、今年も天候条件に恵まれずに残念な結果になりました。年間三大流星群の一つとはいえ、放射点が高く昇るのは午前零時以降となり、厳冬期なので観察するにはそれなりの覚悟が必要です。昨晩は一晩中、満月に近い明るい月が夜空を照らしていたので、晴れていたとしても、特別に明るい流星しか確認できなかったことでしょう。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 3

C-2014 Q2 on December 30, 2014

輝度70.2%の眩しいほどの月明かりの影響を受けながらも、70mm(35mm換算105mm)のレンズで捉えた彗星Lovejoy (C/2014 Q2) はまだまだ増光中。撮影時は高度が30ºぐらいでした。ISO 2000、f/4.5、露出15秒。Vixen POLARIEで追尾。極軸は少しずれています。

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Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 2

Comet Lovejoy (C-2014 Q2)

体感気温零下5ºCの凍てつく年末の深夜、増光中のComet Lovejoy (C/2014 Q2) をカメラで捉えようと、防寒具を身にまとい、出陣しました。久しぶりに晴れていたので、先ずは軒先からNikon 8×40の双眼鏡で確認。SiriusとRigelを結んだ線を底辺に下の方に二等辺三角形を作り、その頂点辺りに手持ちの双眼鏡を向けると、ぼんやりと淡い星雲のように見える彗星が視野に入りました。去年のLovejoy (C/2013R1) と比べると少し暗いけれど、生涯で観察できる彗星の中ではかなり明るい方です。

撮影機材一式を、後部座席を倒したジムニーの荷台に積み込み、エンジンを始動させてからフロントウィンドウの霜を取り、視界を確保してから近所の雑木林へ。通行の邪魔にならないところに車を止め、撮影機材を設置。(撮影中、車は一台も通らなかったので、その必要はなかった。)

8×40の双眼鏡であんなに簡単に彗星が視野に入るということは、焦点距離50mm(換算75mm)の単焦点レンズで、地上の風景と共に同じ視野に入れて撮影できるかもしれない。iOS用App、SkySafari+で彗星の現在位置を確認し、カメラのアクセサリーシューに取り付けたポーラーメーターを使ってカメラを目標とする方向に向けて、一枚、撮影すると、ほぼ中央にエメラルドグリーンの彗星が写りました。ポータブル赤道儀、ポラリエで追尾速度1/2の星景モードで追尾したので、星が少し、流れています。画像に写った他の星と比較しながら明るさを推測すると、彗星は5等星ぐらいの等級。視力に自信がある人なら肉眼で辛うじて確認できる明るさです。

Comet Lovejoy (C-2014 Q2)

レンズをAF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDに交換して、広角端の70mm(換算105mm)で、恒星モードで追尾して露出20秒で撮影したのが上の画像。注釈を挿入する必要もないほど、中央に輝くグリーンの星がComet Lovejoy (C/2014 Q2) です。右上にうさぎ座の球状星団M79も写っています。双眼鏡で見ると白くてぼんやりした小さな雲でしかありませんが、カメラで撮影するとエメラルドグリーンが際立ちます。画像を詳しく分析すると、イオンテール(尻尾)が右上に伸びている様子がわかります。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 3へと続く。
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Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 1

C:2014 Q2
Comet Lovejoy (C/2014 Q2) on January 1, 2015 (JST)

彗星Lovejoy (C/2014 Q2) はすでに肉眼で見えているようです。予想されていた光度よりも急速に明るくなっています。現在は5〜6等星と明るく、条件さえ良ければ、低倍率の双眼鏡で容易に確認できると思います。Spaceweather.comに投稿されたこちらの最新の画像では、5等星で、肉眼で何とか見える程度だそうです。撮影地は米国ニューメキシコ州で観察条件には恵まれた場所だと思います。天候条件に恵まれない私はまだ確認できていません。

上のSkySafariスクリーンショットは、年が変わる来週1月1日午前零時の南の空をシミュレーションした画像です。高度が次第に高くなり、シリウスが見える場所ならその少し下なので、焦点距離50mmぐらいのレンズでも、追尾すればエメラルドグリーンの核とその尻尾を捉えることができるかもしれません。但し、元日は輝度80%の月の光の影響を受けて、彗星は見づらくなるでしょう。

肉眼彗星は人の一生の間で数えることができるぐらいしか見ることができません。肉眼彗星の定義が定かではありませんが、今回のLovejoy (C/2014 Q2) は去年のLovejoy (C/2013 R1) ほど明るくはならないと思われますが、それでも小型双眼鏡で確認できる極めて明るい彗星であることは確かです。2年連続で同じ彗星ハンター(オーストラリアのTerry Lovejoy)が発見した彗星が、肉眼で確認できる程度に明るくなるのは稀なことであることは間違いありません。

C/2014 Q2が地球に最も近づく近地点(0.469 AU)は2015年1月7日(UT)、太陽に最接近する近日点(1.29 AU)は2015年1月30日(UT)。

Comet Lovejoy (C/2014 Q2) — Part 2へと続く。

KAVU Hand Warmer

Kavu Hand Warmer

竜王のA&Fで初めてKAVUブランドの製品を入手。表地は分厚いウール100%、裏地はポリエステル100%のネパール製ハンドウォーマー。指先が出るタイプなので、着用した状態で指紋認証やスマートフォンの操作が可能。

Kavu Hand Warmer

お店で試着したら懐炉を持っているかのごとく瞬時に暖かさが伝わりました。真冬の流星観察や彗星の撮影にはちょうど良い暖かさ。星景写真撮影時は必ずiPhoneを操作するので、Touch IDが可能な手袋が必要になります。指先が露出するタイプのものでなければ、指紋認証はできません。

Kavu Hand Warmer

ポリエステルの裏地は手のひらと甲の部分のみライニング。指の部分は裏地がないので指先の動きを妨げることはありません。

Kavu Hand Warmer

スマートフォンを使わない義父にも一着。このハンドウォーマーはフリーサイズになっています。指が短い人は指先(第一関節から先)が露出しないかもしれませんが、スマートフォンやタブレットを使わないのであれば、その方が却って暖かいかもしれません。私の場合は親指だけ先端のみ露出。こちらはギフトラッピングしていただきました。

Geminids 2014 — Part 3

9225:9324

ふたご座流星群極大日に撮影した画像をStarStaXで合成しました。北極星が真の北極から西の方にずれている様子がよくわかります。北極星も天の北極を中心に円周運動しています。

9075:9220

火球クラスの明るい流星を含め、ふたご座流星群に属する複数の流星が写っています。

12月14日午後9時から12月15日午前1時までの4時間の間にインターバル連続撮影した20秒x520枚のスティル画像を用いて、iMovieでタイムラプス動画を制作しました。前半は低空に厚い雲がありましたが、次第に雲の量が減少し、抜群の流星観察条件になりました。

Geminids 2014 — Part 2

ふたご座流星群極大日の夜は予報に反して晴れました。12月14日午後9時頃から観察+撮影を始め、東の空に半月が昇り、月光の影響を受け始めた15日午前1時頃までインターバル撮影を続けました。

DSC_8803

ガレージの屋根上にカメラを設置して流星群の撮影を行うのは今回が初めてとなります。35mm換算で焦点距離16mmの超広角レンズで撮影開始。屋根上に登らなければ見えない景色。撮影開始時には東の空低空は厚い雲に覆われていました。ふたご座流星群の放射点はすでに地平線の上に昇っていますが、流星の出現数がピークとなる極大時刻でも流れる流星の数は多くはありません。

A Bright Geminid Meteor

極大時刻からおよそ3時間後、日付が変わろうとした15日午前零時頃にオリオン座の方に向かって火球クラスの明るい流星が流れました。カメラを屋根上に設置し、露出20秒で150枚のインターバル連続撮影中のことでした。私は梯子から母屋のポーチに降りて、軒下から眼視観察していました。その軒下からは見えない方角にカメラを向けていたので、残念なことに私はこの火球クラスの明るい流星を見ていません。

A Bright Geminid Meteor - Version 2 (Cropped)

画像を切り取って拡大すると、2009年10月23日に撮影したオリオン座流星群の火球と同程度の明るさであることがわかります。-1.44等のシリウスよりも遥かに明るく、-2.6等の木星よりも少し明るい。

DSC_9207 - Version 2 (Cropped)

流星痕(赤い円の中)が残るような火球クラスの流星は、二度と撮影できないだろうと思っていただけに非常に嬉しく思います。連続撮影した画像で確認すると、流星痕は3分ぐらい見えていたようです。

Geminid Meteors 2014

同じ一枚の画像に2本の明るい流星が写りました。

Geminid Meteors 2014 - Version 2

2本の明るい流星の軌跡を伸ばせば、ふたご座カストルのすぐ近くにある放射点が一目瞭然。

DSC_9235

35mm換算で24mmの望遠端にレンズの焦点距離を変更して、カメラを母屋がある北西方向に向けて連続撮影した画像にも複数の明るい流星が写っていました。外はあまりに寒いので、撮影者である私は薪ストーブで暖めた室内に入って休憩中でした。煙突からは煙が出ているはずです。

Geminid Meteor 2014

半月が東の空に昇り、月明かりの影響を受けるようになったので、カメラ機材をガレージ屋根上から降ろし、別荘として使われているお向かいさんのウッドデッキに移動して何枚か撮影。その中にも複数の明るい流星を捉えることができました。天候に恵まれて、外気温2ºCの寒さに耐える覚悟さえあれば、ふたご座流星群は、年間3大流星群の中でも最も確実に多くの明るい流星を観察することができます。

対地速度が遅いことがこの流星群の特徴の一つです。上の画像に写っている極めて明るい流星は、ゆらゆらと火の粉が降るような感じでした。しかし、写真を見ると真っ直ぐ一直線に流れています。放射点からオリオン座方向に向かってログハウスの屋根をかすめるように流れてくれないかと、希望した通りの写真になりました。

次の主要流星群は2015年1月4日11時頃に極大を迎えるしぶんぎ座流星群ですが、輝度98%の満月に近い月明かりが邪魔になり、観察条件は良くありません。