Wood Carport — Part 14

IMG_2494

左手に持っているのが「五郎謹製」の平鉋、右手に持っているのが細長い作里鉋。いずれも義父から頂いた年代物の鉋。

IMG_2495

作里鉋は桁や梁を繋ぐ相欠き部分の仕上げに重宝します。

IMG_2320

相欠きは本来、柱の真上ではなく少しずらせた位置で継ぐそうです。上の画像は在来工法で職人さんが建てたご近所さんの木製ガレージ内部。(車庫ではありません。)相欠きの重なる部分の長さが短いのは、強度を考慮してのことだと思います。物置兼ガレージの内部を見せていただき、参考にさせていただきました。

IMG_2543

当初の計画では相欠き部分の幅は柱の幅と同じ90mmでした。この部分を50mmに短くすることで、桁の全長を5,950mmとし、全長3,000mmの杉角材を無駄なく有効利用することができ、同時に柱から突き出た部分を東西で125mm分、確保できます。

IMG_2544

柱Bと柱Cの間に桁Bを渡しました。二次元で想像していた以上に背が高くて大きな「パーゴラ」になりそうです。

相欠き継ぎ作業の難易度:5段階で4

Wood Carport — Part 15へと続く。
Wood Carport — Part 13に戻る。

Wood Carport — Part 13

IMG_2480

3本目の柱Cを沓石の上に立てます。2本目の柱Bを立てた時に採用した独自の方法で柱Cの高さを確認し、水平を出しました。今回は脚立を使用して水準器で水平を出し、柱BC間に水糸を張りました。

IMG_2481

脚立の上に置いた水準器と平行になるように水糸を張って、二本の柱の高低差を測定しています。端材に打った釘の数が微調整した痕跡。水糸が釘の上か下かで3ミリほど高さが変わり、その違いが水準器に現れます。高低差は76mmでした。

South Revised

3本の柱の高さが決まった時点で地面の傾斜角度が判明したので、南側から見た(北側の)図面を修正しました。地面の勾配はおよそ2.7ºとなり、基準となる柱Aの高さ2,200mmに対して、地表に出ている部分の高さが低い沓石Bの上に立てた柱Bの高さは2,388mm、柱Cは2,464mmとなりました。

IMG_2482

作業場と化したガレージ内で柱Cを卓上スライド丸鋸で切断。枘の高さ35mm分を加えた2,499mmの位置で、二回に分けて直角に注意しながら切断しました。一回目におよそ85mmの深さまで切断し、裏返して残り5mm分を少し長めに切断します。意図した段差は作里鉋で削り落とせば、切断面が平らになります。(残り5mm分が短くなってしまった場合は、85mm分を削り落とさなければなりません。)

IMG_2483

柱を立てる前に枘の刻みと羽子板ボルト用の穴空けを実施。梁(上の画像で垂直に立っている端材)との接合部に使うのは腰高羽子板ボルト。ボルトを貫通させる穴の位置を柱Cの切り欠き部分からオフセットさせるために腰高タイプの羽子板ボルトが必要になります。

IMG_2489

穴を垂直に木材の中心に空けるには米国で購入したダボ穴用の治具(Dowl-it Model 1000)を使います。この治具、ダボの穴を空けるという本来の用途以外でも工夫次第で色々な場面で重宝します。細めのドリルビットで小さな下穴を途中まで空けてから、ジグを外して太いドリルビット(13mm径)で穴を貫通させます。この治具が対応する最大穴径は1/2″(12.7mm)なので、13mm径のドリルビットは残念ながら入らない。いきなり大きな穴を生木に空けようとすると、割れが入るので下穴用にこの治具を利用しています。

IMG_2485

13mm径のドリルビットの先端が裏側に貫通したら、木材を裏返して残りの部分を貫通させれば木材に傷を付けずに綺麗な穴を空けることができます。

IMG_2487

梁を受ける切り欠きと枘、(腰高)羽子板ボルト用の穴空け作業が完了しました。

Wood Carport — Part 14へと続く。
Wood Carport — Part 12に戻る。

Wood Carport — Part 12

IMG_2466

柱Aと柱Bの上に桁Aを載せます。柱Aの上に載る桁Aには枘穴を掘る必要があります。Wikipediaによると、桁(建築)とは構造物において柱間に架ける水平部材。短辺方向に渡された横架材を梁といい、その直交方向(長辺)に渡される部材を桁といいます。切妻屋根であれば、桁の上に垂木が載り、屋根からの荷重を受ける重要な部材。

IMG_2467

枘穴を掘るのは練習した通り。深さは35mmに変更しました。節があっても、使用する鑿の切れ味がよければ特に問題はないようです。

IMG_2468

柱Bとの接合は羽子板ボルトのみですが、桁Aと桁Bは相欠きで継ぎます。相欠きは継手としては単純で、一見簡単そうですが、重なる部分の長さや高さ、切断面の角度など、高い精度が要求されます。決めた寸法通りに刻まないと、隙間や段差ができます。直角に削る時に役に立つのがこのちょっと変わった細長い鉋。「作里鉋」といい、鉋台の幅と鉋刃の幅が同じになっているので隅の部分が際まで削れます。

IMG_2469

羽子板ボルト用の穴を空けて、座金用の座掘りをします。

IMG_2470

柱Aと柱Bの上に桁Aを載せました。

IMG_2471

柱Aと桁Aとは枘組みと羽子板ボルトで接合。

IMG_2472

桁Aに使用した杉の角材は反りがありました。山の部分が上になるように使用しています。積雪時の重みで下がってくるのではないかと期待しています。桁の中央部分に水準器を置いたら水平が出ていました。上下逆に渡すと撓むかもしれません。

IMG_2475

柱Aと桁A接合部を下から見たところ。

IMG_2476

羽子板ボルトは西側のみ仮固定。

IMG_2474

我々、施工してもらう側からみると、晴れているのになぜ大工さんは来ないのか?他の現場に行っていて後回しにされているのではないか?と疑うことがよくあります。枘組み加工を実際に自分でやってみて気付いたことが一つあります。現場で組み立てるよりも、刻み作業の方がずっと難易度が高く、手間もかかるということです。大工さんは他の現場に行っているのではなく、工務店の工場で刻み作業をしているのかもしれません。

柱と桁の接合作業の難易度:5段階で4

Wood Carport — Part 13へと続く。
Wood Carport — Part 11に戻る。

Wood Carport — Part 11

IMG_2455

二本目の柱Bを立てます。初めて立てた一本目と比べると、要領がわかっているので簡単そうではありますが。

IMG_2456

実は二本目の方がずっと難しい。「パーゴラ」を建てるのは傾斜地であり、基礎で水平を出すのは極めて困難なので、柱の高さを調整することで水平を出そうとしています。

一本目の柱は基準となるので、沓石上部から桁下まで2,200mmに決めてから切断しました。二本目はその一本目と水平にする必要があります。どのようにして水平を確認すれば良いのか?

IMG_2457

色々と考えた結果、一本目の柱Aの沓石上部から700mmの位置に水糸を張り、二本目の柱Bが水平になる位置を確認するという方法です。水平を測定する高さが低いので、単独作業でも水平となる位置を容易に確認することができます。水準器で測定したら、二本目の柱Bは沓石上部から888mmでした。つまり高低差は188mm。

IMG_2458

一本目の柱Aよりも柱Bは桁下までの高さがプラス188mmなので、柱Bは高さが2,388mmで柱Aと水平になるということです。実際に桁下部分に水糸を張り、水平を確認しました。

South 2017R

柱Bの高さがわかったので、この時点で図面を修正しました。地表面の勾配はおよそ4ºになります。当初、想定していた勾配は1ºなので、4倍もの違いがあります。しかし、こんなに急な坂とは思えません。地表に出た沓石の高さが一定ではないので、実際の勾配はもっと少ないかもしれません。iPhoneのコンパスAppで測定したら、傾斜角度は2~3ºでした。

IMG_2463

柱Bは枘組みしないので上端が平らになります。この部分で桁を継ぐ予定です。羽子板ボルト用の穴のみ空けてあります。

二本目の柱を立てる作業の難易度:5段階で4

Wood Carport — Part 12へと続く。
Wood Carport — Part 10に戻る。

Wood Carport — Part 10

IMG_2438

基準となる一本目の柱Aを沓石の上に立てました。長さ3,000mm、90mm角の杉材を枘の部分を含めて2,245mmになるように切断します。今回は、卓上丸鋸を使用して上下両側から二回に分けて切断。

IMG_2439

木材の置き方が間違っていると、切断面が直角にならないので細心の注意を払いました。

IMG_2440

切断面は直角ですが、段差ができました。こちらは上側で、枘を刻むので段差はその時に修正できます。

IMG_2441

柱は普通、木が本来生えていた「末」を上に、「元」が下になるように立てるそうで、逆に立てると「逆柱」と言って縁起が悪いそうです。節の中心が「末」の方に片寄っているので上下を見分けるのはそれほど難しくはありません。

IMG_2443

枘を刻み、羽子板ボルト用の穴を13mm径のドリルビットを用いて空けました。

IMG_2446

練習した通りに羽子板ボルトの穴を空けたつもりですが、なぜか穴が一つ多い。

IMG_2445

記念すべき一本目の柱を立て、デッキに仮固定しました。

Wood Carport — Part 11へと続く。
Wood Carport — Part 9に戻る。

She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 3

IMG_0222

ベネチア観光を楽しまれた翌日にバスでミラノに向かわれました。中心部から少し離れた郊外のホテルにチェックイン。

IMG_0223

ホテルからDuomoがある中心部へ徒歩で向かわれているようです。

IMG_0226

現在、スカラ座の前。この後、多分アーケード(ガッレリア)を通って、Duomoに。

IMG_0232

ホテルから3時間近くもかけてDuomoまで来られました。帰りはどうされるのだろう。

IMG_0237

無事、帰国されたようです。Wi-Fiかもしれませんが、ネットにも繋がっています。Find Frinds Appの位置情報共有をオフにしました。共有期間は1時間、1日の次は無期限しか選択肢がなかったので、無期限に設定していました。

およそ一週間のイタリア観光地周遊旅行にお供させていただき、ありがとうございました。Cinque Terre以外はすべて3D表示が可能な観光地だったので、本当に同行させていただいたような感じになり、楽しませていただきました。

She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 2に戻る。

She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 2

IMG_0197

Cinque Terreを訪問された後、高速道路でベネチア郊外の宿泊先ホテルに向かわれたようです。

IMG_0199


今回のイタリア旅行で最も楽しみにされていたベネチアにボートで上陸。30年近く前、私がベネチアを訪れた時もボートで上陸したのを覚えています。当時、暮らしていたシカゴの冬があまりにも寒く、年末年始の休暇を利用してベルギー、イタリア、オーストリアなどヨーロッパを電車で周遊したら、もっと寒かった。

IMG_0206

ベネチアでは厚手の手袋を買った記憶があります。

IMG_0214

自由時間を利用してゴンドラに乗船?時々、”Location Not Available”になりますが、iPhone SEの電源が切れているのだろうか。それともGPSが機能していないのか。

IMG_0211

LA GIUDECCAの方にも渡り船で行かれたようです。

She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 3へと続く。
She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 1に戻る。

Cutting 90mm Squared Lumber — Part 2

IMG_2423

幅150mm、高さ105mmの角材を丸ノコを使って安全に縦挽きできるものなのかどうかを調べるため、実際に上下両側から切断してみました。

IMG_2426

この丸ノコで切断できる角材の厚みはおよそ55mmなので、裏返して上下両側から二回に分けて切断することになります。上の画像をよくみると、この時点で、丸ノコの刃一枚分ほどずれています。切断面に段差ができないようにするにはこの角度から見て確認すべきことがわかりました。

IMG_2429

切断面に絶望的な大きな段差ができました。

IMG_2436

義父から頂いたと言うか、義父の元職場から勝手に持ち帰った日立工機製の電気カンナを使ってみることにしました。私が以前から所有するRYOBI製の電気カンナとは違い、どことなくプロフェッショナル感が漂っています。

IMG_2433

最大切削深さ1mm、最大切削幅82mmはRYOBI製電気カンナと同じですが、切れ味が全然違いました。

IMG_2431

あの絶望的な大きな段差が綺麗になくなり、屋外で使う木材であれば手鉋をかける必要もないと思うほどの仕上がりです。

製作中の「パーゴラカーポート」に使用する予定の梁の長さは3,060mmであるのに対し、入手済みの90mm角の杉材の長さは3,000mm。横から軽自動車二台を駐車させるには梁の長さはこれ以上短くできません。そこで手元にある、長さおよそ3,500mmの4×8材を縦挽きして90mm角の角材二本を製材しようと考えています。

厚みのある木材を丸ノコで縦挽きできることが判明したので、計画通りに長さ3,500mmの4×8材を加工することにします。

She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 1

IMG_0195

今年の2月にiPhone SEでスマホデビューをされ、春にiPadを入手されたブンブンさんがグループツアーでイタリア旅行中です。旅行期間中のみ、Find My Friendsで位置情報を共有させてもらうことにしました。

旅行を計画されている時に、現地でiPhone SEとiPadを使いたいので、プリペイドSIMを現地で購入することも検討されていました。しかし、現地プリペイドSIM入手に伴う手順はハードルがあまりにも高そうなので、レンタルルーター(Global WiFi)を出発前に借りる方法を採用されました。旅行先はイタリアのみなので、SIMを入れ替える必要もなく、iPhone SEとiPadはWi-Fiの接続先をレンタルルーターに設定するだけです。現地SIMを購入するよりも高くなりそうですが、グループツアーなので、スマホを利用されている他の参加者と共有すればレンタル料金を安くすることも可能です。

ローマでイタリア入国され、ナポリ、カプリ島、フィレンツェ、ピサを回遊されました。私はFind Friends Appの衛星3D画像を使い、リアルタイムでバーチャルツアーに参加しています。30年ぶりにフィレンツェをバーチャルで訪問すると、歴史的建造物が建ち並ぶ旧市街地は景色がほとんど変わっていないので、当時の記憶が蘇ります。

現地で撮影された画像ファイルを何枚かiMessageで送ってもらいました。画像データを見ると、iPhone SEではなく、iPadで撮影されていることがわかりました。カメラの性能はiPhone SEの方がずっと優れているので、撮影にはiPhone SEを使うように助言させていただきました。

iPadを入手された時にMy Photo Streamをオンに設定したはずなので、iPhone SEで撮影した画像ファイルはiCloud経由でiPadのPhotosに同期され、iPadのより大きな画面で画像を確認することができます。容量もiPhone SEの方が大きい。(iMessageのやり取りでわかったことですが、レンタルルーターのパケット消費量を節約させるために、iCloud関連の設定は自動通信しないようにオフにされたそうです。)

IMG_0142
 Square of Miracles, Pisa, Italy

ピサの斜塔がある公園は「奇跡の広場」と言うのですね。送られて来た画像ファイルに撮影地の情報が埋め込んでありました。

これからCinque Terre、ベネチアに向かわれるそうです。

She’s on A Tour of Italy with iPhone SE and iPad — Part 2へと続く。

Use of Hagoita Bolts

IMG_2396

木造軸組工法で地震や台風時に梁が脱落するのを防ぐ目的で主に使用される金具(羽子板ボルト)を試してみました。桁を柱に固定する羽子板ボルト(腰高ではない方)はすでに取り付けてあります。

IMG_2397

丸ノコで深さ20mmの線を刻み、鑿で梁を受ける切り欠きを柱に作りました。

IMG_2398

M12、全長280mmの腰高羽子板ボルトを貫通させるための穴を13mmのドリルビットで空けました。M12のボルト径に対してプラス1mmの穴径にしておくと、穴が真っ直ぐに空いていない場合に垂直になるよう、修正できます。ボルト用の穴は切り欠いた部分のすぐ近くに位置するので、オフセットしてある腰高羽子板ボルトを使う必要があります。

IMG_2399

座金を入れるために座掘りしました。

IMG_2402

桁を柱に固定するボルトは腰高ではなくオフセットしていない羽子板ボルトを使用しました。ボルトはおよそ20mmほど桁から突き出るように固定しました。ナットのサイズは19mm。

桁と梁はL字形のシンプソン金具を使用。梁は桁と柱に挟まれて上から力が加わる形状になるので、このシンプソン金具は不要かもしれません。

IMG_2406

乗れるものには乗ってみる、入れるものには入ってみるCat ISONも、これは不安定で乗れないと察したのか、梁の上に乗ってくれない。この試作品は、伝統的な軸組工法に基づくものではなく、構造計算もしていないオリジナルな接合方法を試したものなので、構造物建設の参考にはならないかと思います。

Cutting 90mm Squared Lumber — Part 1

IMG_2361

丸鋸を使って90mm角の廃材を横方向に切断する練習を行いました。使用した丸鋸は深さ60mmぐらいまでしか切断できないので、上下両方向から切断しなければなりません。ベニア板を定規にして真っ直ぐに切断しようとしましたが、

IMG_2362

細心の注意を払ったつもりでしたが、切断位置が少しずれていたのか若干の段差ができてしまいました。定規は釘で固定しましたが、上下を変える時に一旦、釘を取り外して再度、固定したので定規の位置がずれたためと思われます。

IMG_2363

それでも段差は鉋で削れば取り除くことができました。沓石の上に置いたら自立しました。業務用卓上丸鋸なら深さ80mmぐらいまで切断可能なので、次回は卓上丸鋸を使って横挽きしてみよう。

IMG_2368

昨日、練習した枘継ぎの柱と桁は腰高羽子板ボルトで接合部を補強する予定です。腰高羽子板ボルトを使用するのは初めてのことで、使い方がよくわからないので、試しに全長280mmの羽子板ボルトと六角コーチスクリューをホームセンターで買って来ました。羽子板に溶接されたボルトのサイズはM12。桁に12mm+の穴を貫通させて上からナットで締めて固定させるようです。片方だけ腰高羽子板ボルトで補強すると、桁が傾く可能性があるので、左右両側から取り付けるものだと思います。

手元に12mmのドリルビットがなかったので、用意しなければなりません。12×65のコーチスクリューは柱を沓石に固定する際に使います。尚、コーチスクリュー用の下穴は直径が10mmで良いそうです。

Cutting 90mm Squared Lumber — Part 2へと続く。

Practicing A Mortise and Tenon Joint

IMG_2342

枘継ぎの練習をしました。枘は丸鋸とノコギリ、面取り用の鉋を用いて比較的容易に作ることができました。枘穴を掘る作業の方が時間を要します。

IMG_2343

「パーゴラ」の柱と桁の接合を想定しているので、90mm角の杉材の端材を使って練習しました。枘のサイズは高さ45mm、幅30mm、長さ70mm。

IMG_2344

左右から縦方向に10mmずつ落として長さを70mmにします。杉の端材はガレージ内で2年ほど保管したら乾燥して収縮したようで、実測では88mmほどでした。

IMG_2345

罫引きを用いて枘穴を掘る部分に印を付けました。両サイドから同じ距離に線を引くことができるのでこういう時は便利な道具です。罫引きを使用するのはランディングネット製作時以来。

IMG_2346

直前に刃を研いだので良く切れるはずですが…

IMG_2347

これで深さ20mmぐらい。この程度なら鑿だけで容易に掘れますが、枘の高さ分の45mm以上を掘るには、

IMG_2348

ドリルで穴を空けた方がずっと効率的。

IMG_2349

枘穴の長さが70mmで深さ45mm以上は限界に近いように思います。鑿を大きく傾けることができないので、底の部分を平らにするのが極めて困難。

IMG_2350

枘穴に入りやすくするため、鉋で先端部分を面取り。

IMG_2352

枘継ぎといえば中学の技術の時間で製作した椅子以来?

IMG_2353

サイズがぴったり過ぎて力任せに傾きを修正しようとしたら桁(枘穴の材)の部分に割れが入りました。この程度の割れなら強度に大きく影響することはないと思いますが、次回は若干、緩めになるように枘穴を掘るべきかもしれません。シンプソン金具で補強する予定なので、枘の高さは35~40mmぐらいにしておこう。

Wood Carport — Part 9

East End

東側から見た「パーゴラ」側面図を作成しました。(木材はまだ加工していないので、変更になる可能性があります。)棟板なしのトラス構造です。接合部はシンプソン金具タイプレートとOSBガセットで補強する予定です。柱と桁の接合部は枘組みを考えています。2×4の垂木はバーズマウス切り込みを施して桁に載せます。垂木の全長が2,139mmになったので、8’の2×4材が必要になります。二本の短い小屋束と小屋梁は東西両端部のみ設置する予定です。屋根勾配を20ºから25ºに、軒の出を250mmから300mmに変更したので軽自動車を余裕を持ってパーゴラ内に駐車可能。

Front (East Middle)

中間部では上の画像のようになります。トラスの構造計算はしていないのでどの程度の積雪や風圧に耐えれるか不明です。強度に問題がありそうなら、製作過程で方杖や筋交いなどの補強材を追加しようと考えています。この図面も使い慣れたiWork Numbersで製図しました。

Wood Carport — Part 10へと続く。
Wood Carport — Part 8に戻る。