iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope — Part 5

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

電源を入れると極軸望遠鏡挿入穴にある赤いLEDライトが点灯します。AccuAligning™極軸望遠鏡を挿すと、このLEDライトがレチクルを照らす暗視野照明としても機能します。三日月が山の向こう側に落ちるのを待ってから、破格値で個人輸入したiOptron SkyTracker™とカメラ機材一式を車の荷台に載せて、近くの流星群観察地へ出かけました。

自宅からは車でほんの数分の距離ですが、撮影地に到着すると雪がちらついてきました。自宅からは双眼鏡で彗星Lovejoy (C/2014 Q2) が確認できていたのに、撮影地は北の空のみ、星が見えていました。慌てて、SkyTracker™を載せた三脚をセッティング。届いたばかりのレベリングプレート(水準器)を見ながら水平を出そうとしますが、三脚の脚を調整しながらの水平出しは非常に難しい。やはり、SkyTrackerと三脚の間にもう一つ、自由雲台を取り付けて、レベリングプレートはその自由雲台とSkyTrackerベース部の間に挟んだ方が水平を出しやすい。慌てて、機材一式を車に載せたので、自由雲台はカメラ用のもの一つだけしか持って来ていません。

Test Shot

妥協しながらも三脚の脚の長さを調節しながら水平を出し、Align Polar Axisを起動し、iPhoneをSkyTracker背面に押し当てて、極軸を大まかに合わせました。そして、極軸望遠鏡を覗くと、何と北極星がレチクルの1時付近に見えていました。このままでも広角レンズなら精確に星を追尾できそうです。次にiTunes App StoreからダウンロードしておいたiOptron Polar Scopeを立ち上げて、北極星と極軸の位置を確認し、SkyTrackerマウント部を調節しながらiPhoneの画面と同じ位置に北極星を導入。このマウント部は微動雲台としても機能するようなので、購入を計画していたVixen微動雲台は不要であると判断しました。

35mmのレンズ(AF Nikkor 35mm f/2D)を装着したカメラを北斗七星に向けて30秒の露光で何枚か連続撮影しました。北の空もすぐに雲に覆われたので、複数のフレームをスタックすることはできません。それでも、30秒露光の上の画像は等倍に拡大(黒い円の中)しても星が流れずに点像に写っています。極軸望遠鏡なしのVixen POLARIEではあり得ないことでした。この写真は、極軸合わせの重要性を痛感させる一枚となりました。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope Model 3302Bの仕様を以下にまとめておきます。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope Specifications

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モデル3300からの変更点は方位角調整器が新たに加えられたことと最大積載重量が3kgから3.5kgへと増加したこと、重さが1.1kgから1.2kgへと増えたこと。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope — Part 4

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

カメラ用自由雲台を取り付けるマウンティングブロック。中心部にある真鍮製のネジは、上下を差し替えると1/4″と3/8″の両方のサイズに対応。指で締めるサムスクリューは適度な大きさなので、しっかりとマウンティングブロックを固定することが可能。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

サムスクリューを締めてマウンティングブロックを本体に取り付けたところ。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

マウンティングブロックに別売のカメラ用自由雲台を取り付けて、極軸望遠鏡を挿し、北緯35º辺りに仰角を設定しました。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

さらに 雲台にカメラを載せるとこんな感じになります。カメラを向ける方向によってはカメラと極軸望遠鏡が干渉する場合があるので、そのような場合は極軸を合わせた後に極軸望遠鏡を取り外しておきます。これはマニュアル通りのセッティングですが、私が使用する三脚(GITZO G220)には水準器が付いていないので、水平を確保するためにはレベリングプレートを取り付けた方が良さそうです。

Part 5へと続く。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope — Part 3

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

マウント部は赤道儀らしいメカニカルなデザインになっています。緯度固定ハンドル(シルバーの大きなハンドル)を半回転させてロックを解除し、緯度調節ノブ(4つの突起がある手前のノブ)を回しながら緯度が0ºになるように設定し、再び緯度固定ハンドルを締めて固定させます。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount
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これで、本体が三脚設置面に対して垂直になるので、この状態で付属の方位磁石を使ってSkyTracker本体を北に向けます。緯度固定ハンドルを半回転させて、ロックを解除し、緯度調節ノブを回しながら今度は現在地の緯度に設定。

付属の方位磁石は大まかな目安程度にしか使えないので、私はVixen POLARIE用に開発されたiOS用App、Align Polar Axisを使用して仰角と方位角を調節しながら、SkyTracker本体が真北を向くように設定しようと考えています。iPhoneを本体背面に押し当てるようにすれば、使い勝手が良いかと思います。このAppが優れているのは、磁北ではなく真北に向けると青から緑に変わること。現在地の磁気偏角を考慮しているようです。北極星が見えない状況でも、Align Polar Axisがあれば、大まかな極軸合わせが可能だと思います。Vixenポーラーメーターを取り付けるためのアクセサリーシューがないSkyTrackerの場合は特にこのAppが役立つはずです。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

マウントベースの裏にあるネジ穴は3/8″(太い方)のネジに適合します。このネジ穴を用いて三脚に固定します。1/4″から3/8″に変換するアダプターは付属しません。Vixen POLARIEにはマウント部がないので、三脚に載せるには自由雲台などが必要でした。SkyTrackerには仰角(緯度)と方位角(水平方向)を調節できるマウントが付属するので、自由雲台はカメラ用のものが一つだけで済みます。但し、SkyTrackerのマウント部が微動雲台として機能するかどうかは使ってみないとわかりません。

Part 4へと続く。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope — Part 2

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

待望の新しいポータブル赤道儀がニューヨークのB&Hから航空便で届きました。指定した宅配業者はUPS(ヤマト運輸) 昨日、成田で通関を終えたばかりなのに、今日の午前中には自宅に届きました。着払いの消費税が¥1,000必要でした。(このポストは1月22日に書いています。)

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

外装箱を開けると、中にはiOptronのロゴ入り内装箱が大きな気泡緩衝材の上に載せてありました。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

精密機器を梱包するにはお粗末な気もしますが、梱包の中身に輸送時の破損などはなく、外見上は完全な状態で届けられました。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

内装箱を開けると付属のキャリーバッグが見えます。パッド入りなので、このキャリーバッグも緩衝材として機能しているはずです。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

キャリーバッグの中にはSkyTracker™カメラ用雲台本体とバッグの内ポケットにAccuAligning™暗視野照明付き極軸望遠鏡が入ってました。この製品のモデル番号は#3302B。2年前に当ブログで紹介したモデルは、#3300Wであり、変更点は最大搭載重量が3kgから3.5kgに増加し、方位角(水平方向)調節ベースが標準装備となったことです。(他にも公表されていない変更点があるかもしれません。)

iOptron AccuAligning™ dark field illuminated polar scope
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AccuAligning™暗視野照明付き極軸望遠鏡。左がアイピース(接眼レンズ)、右が対物レンズ。覗くと上下左右が逆に見えます。天文少年の頃は上下左右逆が当たり前のことと思って慣れていましたが、?十年ぶりに体験すると変な感じ。極軸望遠鏡をSkyTracker™本体に取り付ける前に、遠くの空など明るい光源(太陽以外)に望遠鏡を向けて、接眼レンズを調節しながら、レチクル(北極星導入用の目盛線)にピントを合わせます。次に遠くの物体を見て、ピントがずれている場合は、対物レンズ側にあるロックリングを緩めてから対物レンズを調節して焦点を合わせます。ピントが合えば、ロックリングを元通りに締めておきます。

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付属の極軸望遠鏡を使って極軸合わせをする時に便利なiOS用Appが有償(¥200)で用意されています。iOptron Polar Scopeは現在地の緯度と経度、気圧、標高、時刻をiOS機器から読み取り、極軸望遠鏡のレチクルと同じ目盛線上に現在時刻の北極星の位置を緑の+で同じ位置に北極星を導入すれば、かなりの精度で極軸合わせができることになります。昔はこんな便利なものがなかったので、後述の蜘蛛の巣が交差する中心に北極星など、ガイドとなる星を導入していました。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

極軸望遠鏡は本体左上にあるこの大きな穴に挿して、ロックねじを締めて固定します。大きな穴の隣にある小さな穴は北極星覗き穴。穴がこの位置にあれば、右目で覗くときに顔を赤道儀本体にぶつけなくて済みます。本体の電源オン時に点灯する赤いLEDが極軸望遠鏡の暗視野照明としても機能します。天文少年だった頃はレチクル用暗視野照明を十字に張った蜘蛛の巣と赤い豆電球を使って自作したのを覚えています。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

多少、難ありの電池ホルダー。単3形電池4本を収納するこのホルダーは電池交換時にホルダーごと取り外す必要があります。ホルダーのサイズがあまりにもぴったり過ぎて、4本の電池を挿入した電池ホルダーを取り外すにはラジオペンチ必須です。(追記:ラジオペンチを使わなくてもホルダー上部の隙間に爪を入れて、浮かせるようにすると、電池ホルダーを引き抜くことが不可能ではないことがわかりました。)連続動作時間は気温20ºCで24時間なので、撮影中に電池を交換しなければならないことは稀でしょう。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount

1.5Vの単3形電池を4本使用することになっていますが、1.2Vのeneloopでも電源は入ります。仕様表によると消費電力は”DC 4.8~6V、0.06A at max load”とあるので、eneloop 1.2V x 4本の4.8Vで問題はないと思われます。難ありの電池ホルダーを本体に戻す際は、2本のリード線の上にホルダーを載せてしまうと、蓋が閉まらなくなります。

Part 3へと続く。

iOptron SkyTracker™ Camera Mount with Polar Scope — Part 1

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ニューヨークのカメラ専門店、B&Hに発注したiOptron製のポータブル赤道儀、SkyTrackerは運送会社をUPS (United Parcel Service) に指定しました。今日中に荷物が到着する予定になっていますが、B&Hのウェブサイトから荷物がどこにあるのか、ほぼリアルタイムで追跡することができます。

久しぶりに個人輸入しているので、荷物が届くまで、ある種のワクワク感が楽しめます。受注後すぐにインボイスなど輸出用の書類が作成され、ニュージャージー州エジソンの倉庫?からニューアークに一旦、運ばれてからケンタッキー州ルイヴィルへ。そこで通関(輸出手続き)を終えて、アラスカ州アンカレッジで別の飛行機に載せられて、成田に到着。成田で輸入手続きを終えて、現在は恐らく提携先のヤマト運輸に手渡されたと思われます。

発注したiOptron SkyTrackerですが、私が4日前に購入した時は、製品代金がUS$199でしたが、現在は$100のキャッシュバックが適用されずに$299になっています。異常に安いと思って購入したのですが、ひょっとすると価格が誤って表示されていたのかもしれません。クレジットカードへの請求額が増えているわけではないので、運良く破格値で買えたのでしょう。尤も、現在の価格$299でUPSの送料$70.20を加えたとしても、日本の代理店価格やeBay出品相場よりも遥かに安いことは変わりありません。

B&HはiOS用Appを用意しています。商品の購入から、レビューの参照、購入した商品の追跡まで、iPhoneで行うことができて、非常に便利です。カメラや望遠鏡、赤道儀以外にもApple製品を含むコンピューターなど、多岐にわたる商品を販売しており、アメリカでの商品価格の相場を知ることもできます。

追記:予定通り本日、午前中に極軸望遠鏡付属のiOptron SkyTracker™ Camera MountがUPS(ヤマト運輸)で届きました。消費税¥1,000が着払いでした。関税は発生していません。ニュージャージーから本当に4日で届いたことになります。

Part 2へと続く。

OP/TECH Utility Strap™ – Sling

OP/TECH USA Utility Strap - Sling

OP/TECH USAの一眼レフカメラ、双眼鏡用のストラップを入手しました。メーカーの推奨最大荷重が6.8kgとなっており、重ための機材を肩からぶら下げてもネオプレン製のパッドが荷重を均等に分散してくれるので、長時間使用しても肩や背中が痛くなりません。

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F1やSuper Formulaなど、モータースポーツ撮影時は交換用レンズやクリーニングキット、別のカメラを収めたDOMKE F-6も肩から下げていることが多く、土屋鞄製ヌメ革カメラストラップを使用していた時は、特にストラップが交差する辺りが痛くなるので困っていました。

OP/TECH USA Utility Strap - Sling

ストラップとカメラボディーを接続する「ユニループ・システム・コネクター」は2個付属します。天体撮影時など三脚や赤道儀にカメラを固定する時は、ストラップを素早く取り外すことが可能です。

普段、ユニループ・システム・コネクターは、片方だけ使用しますが、もう片方をジーンズのベルト通しに結んでおくと、カメラを腰の位置で固定させることもできます。

Super Formula 2014 — The Final Round at Suzuka — Part 2

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午後はダンロップコーナーから逆バンク、S字コーナー、第1コーナーへと移動しながら観戦+撮影しました。土曜日の午前中は晴れていましたが、午後から次第に雲の量が増えて行き、年間チャンピオンが確定する決勝レース が開かれた日曜はウェットコンディションが予報されていました。

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Super Formulaピットウォークの前に学生フォーミュラのデモ走行。

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エアロダイナミクス実験中のマシンでしょうか。直線は速そうです。

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Kondo RacingのJames Rossiter。マシンのカラーリングからFUJIFILMがスポンサーなのかと思っていましたが、Fujiコーポレーションはタイヤとホイールの専門店だそうです。

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シャッタースピード1/800秒ではマシンが止まっているように見えますが、手ブレ、被写体ブレがありません。

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年間優勝を勝ち取った中嶋一貴。シャッタースピード1/250秒。

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Kygnus Sunoco Team Le MansのLoïc Duval。

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HP Real Racingの元F1イタリア人ドライバー、Vitantonio Liuzzi。この方、Real Racingのサイトでブログ書いています。

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第1コーナーのスタンド席に移動してHonda N-ONEの公式予選を撮影。シャッタースピードは1/100秒。

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軽自動車がコーナーで大きく傾いています。カーナンバー78は予選で最速の3’07.483でポールポジションを獲得。ウェットの決勝でもPole To Winで優勝。

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スタンド席から観戦していてこの白いN-ONEは断トツでした。内側のタイヤが浮いている。

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N-ONE⭐︎HG広報室の女性ドライバー。7速AT車はパドルシフトで、ターボエンジン搭載車もあります。

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重心位置が高い軽自動車でこんなに高速でコーナーを曲がると相当、怖いはず。

Fujifilm XQ1のバッテリーが切れたので、iPhone 6で撮影した動画が予想以上に綺麗に撮れています。三脚で固定しているわけでもないのに、手ブレしていません。iMovieで編集してありますが、手ブレ補正する必要がないほど、映像が安定しています。

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土曜のスケジュールをすべて観戦していたら、午後4時を過ぎ、ラッキーなことにパドックエリアに入ることができました。土曜のみの観戦であれば、モートピア入園券(大人¥1,700)でサーキットに入場できました。

こちらの動画は午前中にFujifilm XQ1で撮影しました。一脚のような簡易三脚でカメラを固定しています。

Sento Imperial Palace

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Nikon D7000 w/AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-105mm f/3.5-5.6G ED

前回、仙洞御所を参観したのが2年前の夏。青々とした日本庭園が印象的でしたが、今回は紅葉が始まろうとしている秋。仙洞御所を参観するには宮内庁が発行する参観許可通知を取得する必要があり、紅葉の時期は参観申し込みが多数となり、抽選となる場合があるそうです。

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Fujifilm XQ1

紅葉が始まっている木はまだ一部であり、紅葉しない常緑樹も多い。FUJIFILM XQ1はJPEGで撮影し、ほぼ無補正ですが、これまでに所有したどのコンデジよりも静止画撮影の成功率が高いと思います。

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Nikon D7000 w/Tokina AT-X 116 PRO DX (AF 11-16mm f/2.8)

Nikon D7000は基準ISOを200から100に下げたら、アンダー気味になったのでApertureで補正しています。

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Nikon D7000 w/AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-105mm f/3.5-5.6G ED

木製集水器と竹製の樋。腐れば修復する前提で作られているようです。

FUJIFILM XQ1

FUJIFILM XQ1

8月末に盛大な白飛びの後、とうとうレンズ制御エラーに陥り、メーカーで無償修理してもらったFUJIFILM XF1を某電気店で下取りに出し、その後継機としてFUJIFILM XQ1を購入しました。XQ1の発売日は2013年11月23日ですが、すでに生産終了しているそうです。XQ1の基本仕様と使用後の印象をまとめておきます。

先ずはカメラのデザイン。どんなにスペックが優れていてもデザインに関しては妥協したくはないので、特にコンデジの外観は機種選定時の最重要事項です。ブラックは軍艦部とボディーに異なる処理を施したフルメタルボディー。

FUJIFILM XQ1

開放F値が1.8の明るい大口径Fujinon光学式4倍のズームレンズ。6群7枚のレンズ構成。レンズはXF1と同じと思われます。TTLコントラストAFとTTL位相差AFを併用するインテリジェントハイブリッドAFは世界最速の0.06秒。12.0コマ/秒の高速連写機能を誇ります。シャッタースピード優先で流し撮りも可能。

大型2/3型1200万画素の裏面照射型X-Trans CMOS IIセンサーを搭載。センサーはローパスレス構造になっています。ローパスフィルターがなく、レンズ周辺部のボケを補正する「点像復元処理」機能があるということを知り、是非、星景写真の撮影にも使ってみたいと思っていましたが、マニュアルモードでISOを高く設定すると、シャッタースピードが極端に速くなるようで、十分な露出ができないので星景写真の撮影には適しているとは言えません。しかしながら、ISOを100に設定すれば、30秒の露光も可能なので、いつか星の撮影に挑戦してみます。

FUJIFILM XQ1

3.0型TFTカラー液晶モニターは約92万ドットと、XF1の二倍のドット数なので、撮影した画像をより精細に確認できます。

FUJIFILM XQ1

E-Fn(拡張ファンクション)ボタンは再生時にWi-Fiボタンとして機能します。iPadやiPhoneなどiOS機器にFUJIFILM Camera Applicationをインストールしておけば、カメラとWi-Fiで通信させながら、撮影した画像をより大きなディスプレイで確認したり、iOS機器に転送したりすることができます。

PC AutoSave for Windows and Macintoshをパソコンにインストールしておけばワイヤレスでカメラからパソコンに画像ファイルを自動保存させることが可能なようですが、Mac版はOSが10.6から10.8にのみ対応で、残念ながら10.9(Mavericks)や10.10(Yosemite)には対応していません。

Macに未対応といえば、RAW画像ファイルがiPhoto/Apertureで読み込めないこと。カメラ内でRAW画像ファイルの現像が可能ですが、面倒なので、私はJPEGで撮影してApertureに読み込んでいます。

FUJIFILM XQ1

カメラ本体とほぼ同時にKenkoのXQ1専用液晶保護フィルムと純正の速写レザーケースBLC-XQ1Bを入手しました。二点吊り式のショルダーストラップと収納用のクロスケースが付属します。

FUJIFILM XQ1

ケース装着時は背面のセレクターボタンが若干、操作しづらくなります。

Otsu Matsuri 2014

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宵宮は手ブレ補正機構なしの単焦点レンズを持参して失敗したので、本祭りはズームレンズを装着したNikon D7000一台のみを持参しました。

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持参したズームレンズはTamron AF 18-250mm f/3.5-6.3 Di II LD Aspherical (IF) Macro (A18)。この超高倍率ズームレンズを使うのも数年ぶりで、普段は防湿ケースに入れたまま。D7000に装着するのは初めてのことです。

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このレンズも手ブレ補正機構がない安価な高倍率ズームレンズですが、光量が十分にある昼間の撮影なら手ブレしないシャッタースピードで撮影できます。(上の画像で1/800秒)

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このレンズ、カメラを下に向けると、自重で勝手に望遠になります。(「ズームロック機構」が搭載されているので、ロックすれば良いのですが、ロックすると焦点距離を素早く変えることができなくなります。)

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去年は動画、今年は静止画に専念しました。

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この車輪、来年は修理か新調した方が良さそうです。大きな亀裂が入っています。

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鐘は小学生、太鼓は中学生か高校生、笛は大人。

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綱を引く人はボランティア。

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接近する台風19号の影響で風が強くなり、釜堀山(郭巨山)が町内に戻ってきた頃に巡行は中止となりました。

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Tamron AF 18-250mm f/3.5-6.3 Di II LD Aspherical (IF) Macro (A18)、もっと使ってあげよう。

Singapore GP 2014 — Practice 2

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高級なZone 1と2にいる人は服装も違えば持っているカメラやレンズも違う。

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T3外側を目指して歩きましたがZone 1に不慣れな我々は最短距離での行き方がわからず、案内係や警備員に道を尋ねながら進みました。T3に到着するまでにP2が始まったので、T4からT5へと向かうストレートの途中で撮影を始めました。置きピンで流し撮り、シャッタースピードは1/200秒。ドライバーもプロだし、今のF1の方がずっと速いので、1/200秒で綺麗に流れます。

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撮影場所として人気があるT3外側の立見台もP2なら比較的空いています。シンガポール航空の企業カラーで塗装したランオフエリアが視界に入るように撮影してみよう。

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シンガポールでこういう写真を撮るには高価なカメラ機材が必要になるのだろうと思い、半ば諦めていましたが、中級カメラのNikon D7000とAF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDの組み合わせでも場所さえ良ければ撮れるということがわかりました。

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T3外側のプレミアウォークアバウト用立見台が設置された場所は下りになっており、鉄製の柵にもたれるようにしてカメラを構えると、ちょうどドライバーのヘルメットが視線の高さとなり、迫力ある写真が撮れます。鈴鹿ならここは確実にカメラマンエリアの指定になるでしょう。

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35mm換算で望遠端の300mmで撮影。ISOは1400。

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コンクリートウォールの水溜りに照明器具の光が反射しています。ナイトレースらしい画像になりました。

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プレミアウォークアバウトのチケットをお借りしたおかげで、シンガポールGP観戦7年目にして初めてT3内側で写真撮影することができました。

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P2終了後にサーキットトラックの中に入れたので、案内係の学生に混じってピットの方に進みましたが、ここから先は入れそうにないのでUターン。ROLEXの時計は11時半を指しています。

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VIPでなくても8番ゲートが利用できることがわかったので、そちらへと向かう途中にパドックの入口付近で出待ちしている人を見つけました。出待ちファン専用のプラットフォームが設置されていて、出待ちする人はここで待ってくださいということでした。立見台で出待ちしている人の半数以上が我々と同じ日本からの観戦客。残りは地元の人。毎年、シンガポールで入り待ちと出待ちをしてドライバーや関係者に会うことを楽しみにしている同行者は、シンガポールGP主催者のこのようなお節介な配慮が気に入らないのか、入り待ちと出待ちは卒業すると言い出しました。私としては早くホテルに戻れて、その日に撮影した写真の整理ができるのでその方が好都合です。

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帰り際にFujifilm XQ1で撮影した夜景。ISO 100、f/10.0、露出8秒で撮影。

Masters Historic Racing Practice and Qualifying

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ラリードライバーご夫婦とパダンで合流してT9内側にあるダンカンの施設敷地内に入ろうとしたら、特別な許可証を持っていない我々はセキュリティーに止められました。宿泊部門責任者のダンカンから許可を得ていると言っても、許可証なしでは入れないと一点張り。ダンカンに連絡してここまで来てもらえと言われましたが、iPhoneで国際電話はかけたくなかったので、現地で使える携帯電話を持っていないから連絡できないことにしました。見覚えがあった、隣にいたもう一人の警備員が自分の携帯電話でダンカンに連絡し、ゲートのところまで来てもらいました。そうしてようやく、施設敷地内に入ることができました。

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T9を通過するマシンとの直線距離は3〜5メートルぐらいと接近しているので、レンズはAF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-105mm f/3.5-5.6G EDに交換しました。

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個性的なデザインのF1マシンが勢揃いしていますがどの車がどれで誰が運転しているのか、全く理解していません。今年のF1マシンよりもエンジンの音量は大きいものの、音質はどちらかと言えば低い音。去年までのF1マシンのような甲高い音がするのかと期待していたのでちょっと期待外れ。フォード・コスワース・DFVエンジンはレブリミッターで回転数が10,000 rpmに制限されているそうです。

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 T9を曲がり切れずにレコードラインから大きく外れるマシンが続出していました。ドライバーはプロではない車のオーナーなので、致し方ないのかもしれません。

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そんな中で日の丸カラーのヘルメットを被り、Lotus 72を操る久保田氏は安定した走行でした。記録を調べると練習走行ではタイムが2分13秒797と最速の1位。(ラリードライバーのご主人はT9内側から見ていただけで久保田氏が最も安定していると言われていました。)しかしながら、予選の冒頭でマシントラブル?となり、残念ながら決勝レース1、2共に出場できなくなりました。もし、予選に出場できていたら3位以内には入れたと思われます。

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ここは目の前に金網があるので、置きピンでマニュアルフォーカスにカメラを設定し、シャッタースピード1/200秒ぐらいで流し撮りしています。

午後9時30分から始まるF1のP2は何とZone 1で観戦+撮影できることになりました。ラリードライバーご夫婦のプレミアウォークアバウトのチケットと我々のベイグランドスタンドのチケットを交換してくださりました。

Singapore GP 2014 — Practice 1

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P1はBay Grandstand深緑、シンガポールフライヤー側の端っこにある自席から観戦しようとスタンド席の下に入ると去年まではなかった大きなスクリーンが複数、設置してありました。

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金曜午後6時から始まるP1の開始前は、まだ仕事をしている人が多いのか、ベイグランドスタンドはがら空き状態。

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自席から撮影した様子。金網と柵が視界を遮らない数少ない良席です。今にも雨が降り出しそうなどんよりとした空ですが、その分、暑くはないので快適に観戦+撮影できそうです。

金網がないのでカメラはオートフォーカスに設定。ISOは上限3200のオート(シャッタースピード1/30秒)に設定しましたが、P1の前半はシャッタースピード1/320秒〜1/400秒でISOは500から1250ぐらいになります。

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この角度では流し撮りはできないので高速シャッタースピードでの撮影になります。

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去年までは金網に近い場所なら耳栓必須でしたが、今年は耳栓不要で、場内放送もよく聞き取れます。

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 置きピンではなく、オートフォーカスで撮影していると、こんな失敗もあります。

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白飛びしやすいWilliamsの白いマシンも露出がアンダー気味なので偶然にもうまく撮れています。

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ライン取りがドライバーによって微妙に異なります。

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 P1から出場できて良かった小林可夢偉選手。

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T18を曲がり切れずに真っ直ぐエスケープゾーンに進むドライバーが毎年、いますが、今年は若いドライバーも確実にトンネルを潜っています。

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P1でこの埋まり具合ということは、ベイグランドスタンドもほぼ完売でしょうか。7時50分から始まるMasters Historic Formula One Practiceとその直後に開催される予選をラリードライバーのご夫婦と共にダンカンのところで観戦+撮影するため、7時過ぎに自席を離れてパダンの方に向かいました。

FUJIFILM XF1 — Lens Control Error

FUJIFILM XF1 Black

しばらく前から盛大な白飛びが起こるようになり、意図せず何かの設定を変えてしまったのかと思い、カメラを触っていると、Lens Control Error(レンズ制御エラー)の警告表示がありました。マニュアルを読むと、「ズームリングを回して電源オンオフを繰り返してもエラー表示が消えない場合は、カメラの故障であると考えられるので、販売店に持ち込め」と言った内容のことが書かれていました。

白飛びが起こるのも原因は同じでしょうから、修理を依頼することにしました。このカメラは購入後、もうすぐ一年が経過します。手動沈胴式レンズでズームと電源オンオフも手動という、クラシックで珍しい機構とデザインが気に入り、購入したのですが、このカメラは構造的な問題を抱えていそうな気がします。部品交換、あるいは製品丸ごと交換しても根本的な問題解決には至らないでしょうから、無償修理後に某電気店で買い取ってもらった方が賢明かもしれません。

上述の白飛び、レンズ制御エラー以外に不便この上ないこともあります。Aperture / iPhotoがRAWに対応していないので、Lightroomで現像後にファイルを書き出して、Apertureで読み込むという面倒な手順が必要でした。流し撮りもできるし、なかなか優れた発色の画像が撮れるので、お気に入りのコンデジではありましたが。

Nikkor-H Auto 50mm F2 with Olympus PEN E-P1

Nikon D7000に装着することができなかったオールドニッコール(Nikkor-H Auto 50mm F2)を返品する前に、マウントアダプターを介してOlympus PEN -E-P1に装着して試写してみました。比較したレンズは、フォーサーズ用のOlympus Zuiko Digital 35mm F3.5  Macro。できるだけ条件が揃うように、クロップ(切り取り)以外の補正は行わずに、RAWファイルをApertureで現像しました。

Test Shot (Olympus Zuiko Digital 35mm F3.5 Macro)
Olympus Zuiko Digital 35mm F3.5 Macro, 1/60 sec., f/18, ISO 100

まずは比較対象のOlympus Zuiko Digital 35mm F3.5 Macroで撮影したもの。実際に見た感じに近い発色になっています。

Test Shot (Nikkor-H Auto 50mm F2)
Nikkor-H Auto 50mm F2, 1/80 sec., f/16, ISO 100

こちらはオールドニッコールで撮影したもの。同じボディーで撮影しているのにこんなにも発色が異なることに驚きました。室内で物撮りする場合は発色にこんなに大きな違いは認められません。

Test Shot (Nikkor-H Auto 50mm F2) - Adjusted
Nikkor-H Auto 50mm F2, 1/80 sec., f/16, ISO 100 — Adjusted with Aperture

Rawで撮影しているのでApertureでホワイトバランスとミッドコントラスト、露出などを補正すると、Olympus Zuiko Digital 35mm F3.5 Macroで撮影した画像の発色に近付けたり、空の色をもっと青くしたりすることも可能。メーカーは違うけれども、新しいレンズはデジタルカメラに最適化したレンズであるとはこういうことなのかと実感しました。