April Lyrids 2014

久しぶりの流星群(4月こと座流星群)の観察と撮影を試みました。極大時刻は午前3時頃の予測でしたが、午前1時を過ぎると東の空に半月が昇ってきたのでしばらくして退散しました。目視では4月こと座流星群に属すると思われる流星を4個、その他の流星を1個、確認できましたが、撮影はできていません。月が昇るまではほぼ快晴の空で、観察条件としては良好でしたが、防寒具を用意していなかったので、寒さに耐え切れずに極大時刻を前に撤収しました。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) and The Geminids

Comet Lovejoy (C/2013 R1) and A Geminid Meteor - Cropped Version

彗星Lovejoy (C/2013 R1) と流星、そして地上の風景を同じフレームに収めたいと希望しながら、凍てつくいつもの流星観察地で観察と撮影を続けると、その希望が叶いました。時刻は12月14日午前5時過ぎ。画像の中央少し左下に尾が長くなっている彗星Lovejoy。ヘルクレス座にある球状星団M13も左端に写っています。レンズ焦点距離50mm(換算75mm)では年間三大流星群とは言え、同じフレーム内に収めるのは奇跡的。使用したレンズは彗星ISONを撮影することを意図して購入したAF Nikkor 50mm f/1.8D。絞り開放ではコマ収差が現れるので、2.8まで絞っています。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on December 14, 2013

Vixen POLARIEで追尾しながらインターバル撮影した6枚の元画像をStarStaXを用いてスタック(合成)すると、彗星の尻尾が判別しやすくなります。実はこの観察地から北東の低空がこんなに見渡せるとは思いもしなかったので、彗星の撮影を開始するのが少し遅れました。画像に写っている星を元にSkySafariでシミュレートしてみると、北東の空は高度6ºぐらいまで見えています。

Geminid Meteor and Orion - Cropped Version

この日の主な被写体はふたご座流星群に属する流れ星。冬を象徴する星座、オリオン座が山の向こうに沈む前にカメラを南西の空に向けました。この時、ふたご座流星群の放射点は天頂付近にあります。狩人オリオンに突き刺さるように天頂付近から明るい流れ星が降ってきました。

Geminids 2013

オリオン座が沈むと今度は北斗七星に平行して流れる流星を狙おうと、北の空にカメラを向けてインターバル撮影すると、何枚かに流星を捉えることができました。

A Bright Geminid Meteor - Cropped Version

これは間違いなく火球クラスの明るい流星ですが、残念ながら眼視で確認していません。ぼちぼちLovejoyが昇って来る頃だから双眼鏡を取りに行こうと車に戻っている時に流れたものと思われます。

Geminids 2013

放射点が山の稜線に近付いて来たので再びカメラを南西の空に向けました。眩しく感じるほど明るい星は木星。15秒露光のこの一枚の画像には放射点の左右に流星が二つ写っています。長い線は人工衛星。

今年もふたご座流星群は安定して多くの流星を見ることができました。次回の主な流星群、しぶんぎ座流星群は天候条件以外は最高の条件です。極大が日本時間で来年1月4日午前4時頃。月明かりはほとんど無視できるレベルです。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on December 9, 2013

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on December 9, 2013

久しぶりに朝まで晴れていて空が澄んでいたので、今が旬の彗星Lovejoy (C/2013 R1) を撮影してみました。今朝の彗星は北東の低空、かんむり座にありました。上の画像はAF Nikkor 50mm f/1.8Dを装着したNikon D7000で撮影。コマ収差を軽減するためにf/2.8まで絞り、ISO 1000、三脚固定で15秒の露光。彗星が中央少し上に入るように若干、クロップしてあります。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on December 9, 2013

レンズをAF Nikkor 35mm f/2Dに交換して、ほとんど使われていないと思われる別荘を左に入れました。f/2.5、ISO 800、露光15秒。別荘が明るく写っているのは街灯の光を反射しているため。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on December 9, 2013 (1718_1722)

双眼鏡を持参するのを忘れたので眼視では確認していませんが、彗星は減光しているように思います。70mm(換算105mm)、f/4.5、15秒露光の画像を5枚スタックしてあります。Vixen POLARIEで追尾撮影。尾が左上方向に伸びています。

FLYING TIGER Gloves for Touchscreen

FLYING TIGER Gloves for Touchscreen

大阪アメリカ村にあるデンマークの100円ショップ、FLYING TIGERで入手したタッチスクリーン対応の手袋が使いやすい。ワンサイズの手袋ですが、指が長くはない私の手にはぴったりサイズ。タッチスクリーンに対応するのは親指と人差し指、中指の3本のみ。甲部と掌部の素材はアクリル90%、ポリウレタン10%。指先はポリエステル35%、綿35%、金属繊維30%。金属繊維がタッチスクリーンに対応した導電性の素材であると思われます。価格は普通の手袋よりも安い¥300でした。

冬季の星空撮影においてはレンズの結露対策用「巻きポカ」とタッチスクリーン対応の手袋、ヒートテックの下着、ハクキンカイロは必需品になっています。流星群の観察にはマフラーと帽子、ブランケットも必要になります。

LAWRENCE Tender Care™ SOFT SLICKER BRUSH for Cats Small

LAWRENCE Tender Care™ CAT SLICKER BRUSH Small

子猫用のブラシをペットショップで買って来ました。外箱がレトロな感じ。

LAWRENCE Tender Care™ CAT SLICKER BRUSH Small

木製ハンドルに金属製の柔らかいブラシ。LAWRENCE MADE IN ENGLANDの刻印があります。

LAWRENCE Tender Care™ CAT SLICKER BRUSH Small

LAWRENCEと言う会社を調べてみると、ペットケア用品を扱う創業1799年の老舗。ステンレス製のピンは折れ曲がっています。

NIKKOR-H Auto 50mm F2 with Olympus PEN -E-P1

上の猫用ブラシの画像3枚はこの組み合わせ(Olympus PEN E-P1 + Voigtländer Micro Four Thirds Adapter F + Nikkor-H Auto 50mm F2)で撮影しています。

NIKKOR-H Auto 50mm F2 with Olympus PEN -E-P1

Nikon D7000に装着するよりも(そもそも装着できませんが)PEN E-P1に装着した方が格好良い。しかし、このオールドニッコールはマクロレンズではないので寄れないし、物撮り用レンズとしては極めて使い勝手が悪い。(マウントアダプターを介してMicro 4/3規格のカメラに装着すると焦点距離は35mm換算で100mmになります。)結局、このレンズはお店に返却することにしました。お店の人の話ではレンズ性能が顕著に反映される星撮り用レンズとしても向いていないとのことでした。画質を追求するのであれば、フィルム時代の古いレンズよりもデジタル用に設計された新しいレンズの方が点光源の星の撮影には適しているだろうとの考えです。私も同感しました。

DSC_1637

星撮り用の単焦点レンズならAF Nikkor 35mm f/2Dも手元にあります。D90との組み合わせでは周縁部の減光が目立ったレンズですが、D7000との組み合わせでは不思議と光量落ちしないので、しばらくこのレンズ(35mm f/2D)も星撮りと物撮り用に使おうと考えています。

Geminids and Comet Lovejoy (C/2013 R1)

毎年、12月上旬から安定して多くの流星が見られるふたご座流星群はピークが12月14日(土)午後2時45分。12月13日は輝度83.79%の明るい月が午後1時57分に昇り、西の空に沈むのが翌14日午前3時42分。月が沈む頃に彗星Lovejoy (C/2013 R1) が北東の空に昇ってきます。熱心な流星観察者にとっては月が沈んでから薄明が始まる頃までのおよそ2時間が流星観察に最も適した時間帯になると思われます。この時間帯に北東の空、地平線近くにカメラを向けておくと、彗星Lovejoyと流星の両方を同じフレーム内に捉えることができるかもしれません。

使用するレンズの焦点距離は短くなればなるほど、流星を捉えられる確率は高くなりますが、彗星をある程度、際立たせたいと思うのなら35mm換算で50mm以上のレンズは必要になるかと考えています。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 26, 2013

Comet Lovejoy on November 26, 2013 (1510-1512)

5日前に撮影した時よりも明るく、尾が伸びた彗星Lovejoy (C/2013 R1)。どんどん北に向かっていて、この日はりょうけん座にありました。ひまわり銀河とも呼ばれるM63の近くを移動中。200mm(換算350mm)の望遠で、ISO 1000、f/5.3、15秒露光で撮影した3枚の画像をStarStaxでスタックしてあります。StarStaxの設定はAverage + Increase Exposure by 1.2EVに設定しました。

撮影時(午前3時37分頃)の高度は、28ºぐらいと観察しやすい高さにありました。彗星ISON (C/2012 S1) は太陽接近中なので観察不可能。29日の近日点を前にして、彗星核が分裂または崩壊し、核はすでに存在しないのではないかと報告する人もいるようです。今、太陽観測衛星で捉えている画像は、塵の尻尾だけということです。

彗星ISON (C/2012 S1) 近日点通過まで後、2日。

11:40追記:太陽をかすめる彗星ISON (C/2011 S1) の様子はSOHO (Solar and Heliospheric Observatory 太陽・太陽圏観測衛星)が先ほど、捉えたようです。最新情報はこちらの公式サイトで確認できます。

Comet ISON (C/2012 S1) Seems To Be Intact

Comet ISON (C/2012 S1) on November 22, 2013

11月22日、日の出前の東の空は厚い雲が停滞していましたが、その切れ目に彗星ISONが時々姿を見せてくれました。この日は7 x 50の双眼鏡ではっきりと確認することができました。ISONを双眼鏡で確認できたのは初めてのこと。これから昇って来る太陽の反対方向に伸びる尻尾も双眼鏡で確認。ISONは中央少し下の雲の上。安定して増光しているようなので、近日点は無事に通過して期待された通りに大彗星になりそうな予感がします。

薄明が進んだ午前6時前でも低倍率の双眼鏡で確認できるので、後2、3日は(元)天文少年、少女でない人も双眼鏡または肉眼で観察できるようになるのではないかと思います。但し、近日点の前後数日は太陽にあまりにも近付くので、地上からの観察は不可能になります。太陽が昇った後の双眼鏡での観察は危険です。

DSC_1447

この日、ちょっと大きな子猫が舞い込んで来ました。Cat ISON (C/2013 MG)と命名しました。尻尾、長いです。近日点通過まで後、一週間。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 21, 2013

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 21, 2013
135mm (202.0mm) f/4.8, ISO 800, SS:20 sec., Single Shot, Tracked with Vixen POLARIE

近地点通過中の彗星、Lovejoy (C/2013 R1)を望遠レンズで捉えました。8×40、7×50の双眼鏡で容易に見つけることができます。但し、双眼鏡では星雲のようにもやっと見えるだけでエメラルドグリーンには見えません。彗星はどんどん北に移動しています。

今朝は彗星ISONは撮影していません。代わりにSpaceweather.com REALTIME COMET GALLERYにアップロードされた素晴らしい写真にリンクを張っておきます。スペインのカナリア諸島で撮影されたようです。85mmのレンズで三脚固定、ISO1600、露出6秒のシングルショット。この設定でこんなにも長い尾が写っているということは、彗星が相当、明るくなっているものと思われます。3等台でしょうか。

Mercury, Spica, and Comet ISON (C/2012 S1)

Comet ISON (C/2012 S1) on November 20, 2013

大きな赤道儀に載せた望遠鏡直焦点で撮影したダイナミックな彗星写真は他の人に任せるとして、私は小さなポータブル赤道儀に載せた標準〜中望遠レンズで撮影することに拘ります。11月20日の明け方に東の空に姿を現した彗星ISON (C/2012 S1) は二度目のバーストを起こした直後のようで、前回、見た時(11月16日)よりもさらに明るくなっていたように思います。

拡大しないと判別できないかもしれませんが、ISONは画像の中央に核の部分が青く写っています。上少し右の明るい星がスピカ、ずっと下左の雲の切れ目に見えているのが水星です。50mm (換算75mm) のレンズであれば、スピカと水星の両方を同じフレームに収めることが可能です。

Comet ISON (C/2012 S1) on November 20, 2013

上の一枚目を撮影した時刻はExifデータによると、午前5時12分。この時、彗星の高度は+02°21’。16日はわざわざ近くに街灯がない琵琶湖岸まで行って撮影したけれども、東の地平線まで見渡せるのなら今回の撮影地の方が条件が良い。自宅からも近いし。薄明時の観察、撮影なら、もともと空は明るいし、背後に街灯があったとしてもあまり大きな影響はありません。ISOを下げて、開放から少し絞り、露光時間も短く設定しなければなりませんが。

今回、カメラ機材を設置した場所は道路のガードレールに接触するほど近いところでした。極軸はポーラーメーターを使って合わせていますが、真北から少しずれていたようです。自分の車かガードレールがポーラーメーターと干渉したかもしれません。次回は早めに撮影地に到着して、POLARIEはガードレールと車から離した方が良さそうです。

二枚目の画像はおよそ10分後に撮影したもの。周囲の星と比べると、彗星ISONの光度は4等星台だと思われます。前回(16日)も4等星台になっていたと思われますが、その後、減光していたようで、再びバーストを起こしてまた明るくなったようです。

近日点通過まで後、9日。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 20, 2013

Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 20, 2013
f/2.5, ISO 800, SS:20 sec., Single Shot, Tracked with Vixen POLARIE

昨晩から今朝にかけて、久しぶりに空の透明度が高く、月明かりの影響を除けば、理想に近い空でした。夜明け前のISON彗星を撮影する前に自宅ポーチから地球に最接近中(6,140万km)のLovejoy (C/2013 R1) を彗星撮影用として入手したAF Nikkor 50mm f/1.8Dで撮影。50mm(換算75mm)のレンズでこんなに大きく且つ明るく写っている。フレームの中で最も明るいということは、3等星のおおぐま座プサイ星(Lovejoyの左上に写っている明るい星)よりも明るい2等星代?

今日は正体不明のレンズフィルターなしで撮影しました。明るい大口径単焦点レンズなら、カメラ背面の液晶モニターでピント合わせするときや、目的の星をフレーム内に入れる時に非常に見やすい。

First Shots with AF Nikkor 50mm f/1.8D

Nikon D7000 with AF Nikkor 50mm f/1.8D

Nikon D7000に装着したAF Nikkor 50mm f/1.8D。純正レンズなのでボディーとの相性は抜群。このレンズにはオートフォーカスを駆動するモーターが内蔵されていないので、ボディー側に駆動モーターが必要になります。また手ブレ補正機構も搭載されていません。私が主たる被写体とする天体撮影時はそうした付加機能はいずれも不要であり、別の高級なレンズではいつもわざわざオフにしているので、初めからない方がかえって都合が良い。レンズ自体の性能が優れていれば良いのです。

このレンズにはフードも付属しませんが、巻きポカで対応します。マニュアルでピントを合わせた後、巻きポカをレンズ鏡筒に装着すれば、フード代わりになり、けられも起こりません。さらにプラスチック製の鏡筒なので、軽量であり(ポータブル赤道儀に負荷をかけない)レンズが結露しにくいという利点もあります。

Test Shot 3

最も気になる画質はどうなのか。点光源である星を撮影すれば、レンズの性能は一目瞭然。試写した上の画像をカメラの背面モニターで見て、唖然としました。周辺部だけではなく、全体的にコマ収差のようなものが現れている。たとえNikon純正の単焦点レンズであったとしてもチープなレンズは星撮りには使えないのかとがっかりしました。Made in Chinaだから、一定して品質が維持できていないのかとも疑いました。Ken Rockwell氏は画質も含めてこのレンズを絶賛しているのにどういうことなのか。

Test Shot 2

暫し、冷静に考えると、一つ、気になることがありました。使っていないフィルム時代の古いNikkorレンズ(AF Nikkor 35 – 70mm f/3.5 – 4.5)とフィルター径が52mmでたまたま同じだったので、1980年代にシカゴ郊外で買った、素性が不明であるその怪しげなフィルター(Cam-Pro 52mm 1A)が悪さをしているのではないかという疑惑です。フィルターを取り外して、再度、試写したのが上の画像。ポータブル赤道儀の極軸が少しずれていたので、星は若干流れているものの、コマ収差のようなものはなくなりました。正体不明のフィルターが原因だったようです。周辺部の減光や歪みもないし、Ken Rockwell氏が言うように、極めてシャープな画質です。

12月2日追記:怪しげなフィルターを装着した状態で撮影した、上の全体的にコマ収差のようなものが現れている画像とフィルターを取り外して撮影した、コマ収差のようなものがなくなった画像は、f値が異なっていました。後日、絞り開放(f/1.8)とf/2.0で、フィルターなしで撮影した画像にもコマ収差のようなものが現れていました。従って、原因はフィルターではなく、レンズの性能ではないかと思うようになりました。f/2.5が私にとっては妥協点です。

DSC_1032

オートフォーカスも試してみました。超音波モーター非搭載なので、駆動時の騒音は比較的大きいけれど、AF Nikkor 35mm f/2Dほどでもないし、十分に快適な速さで合焦します。美味しそうな渋柿の画像はf/4.5とそれほど絞っていませんが、画像はかなりシャープ。ほぼ意図した通りのボケ効果が得られます。大彗星の撮影以外に昼間の屋外や暗い室内での撮影にも活躍してくれそうです。

Comet ISON (C/2012 S1) in the Hazy Morning Sky

Comet ISON (C/2012 S1) on November 16, 2013

広角端70mm(換算105mm)、f/4.5、ISO1000、露出20秒で追尾撮影した画像を5枚、StarStaxでスタッキング(Average +0.8)し、さらにApertureで大幅に補正してもこの程度でした。今朝の東の空は靄がかかっていて天候条件はそれほど良くはなかったです。

Mavericks対応のStarStaX experimental version 10.9で、5枚の画像を合成した時、合成モードはAverage + Increase Exposure(平均+露出増)0.8 EVを設定しました。以前のバージョンではこのモードはなかったと思います。このモードで合成することにより、一枚の画像ではほとんど判別できなかった彗星の長い尻尾が見えるようになりました。

彗星は近くに写っている星、おとめ座θ(+4.38等)と同等の明るさまで増光しており、微かに長い尾が確認できます。しかし、7×50と8×40の双眼鏡では彗星を特定できず。撮影時の彗星の高度は14ºほど。高度7º21’のSpicaはもう少し下の方にあるはずですが、低空の靄の影響で確認できないほどでした。

StarStaX OS X Mavericks Experimental Version 0.60

StarStaXicon

貴重なMac用、天体写真合成フリーウェアである、StarStaXのMavericks対応試作バージョンが作者のMarkus Enzweiler氏のサイトからダウンロードできるようになっています。OSをMavericksにアップデート後、Version 0.60が起動できなくなり、困っていました。

先日、同氏のサイトでMavericks対応試作バージョン0.60を見つけ、ダウンロードしようとしたらそれがなぜかできなかったのですが、昨日、ダウンロードできました。

StarStaX

ダウンロードしたファイルをダブルクリックして立ち上げようとすると、見慣れない警告がありました。未確認の開発者からダウンロードしたファイルは開けない?(Mavericksで加えられた過保護でお節介な機能の一つ。)

StarStaXopen

こういう時はControlキーを押しながらファイルのアイコンをクリックし、Openを選ぶと起動します。一度、この方法で起動させれば、次回からはダブルクリックで起動できます。

securitysetting

あるいは、System Preferences… > Security & Privacy設定画面で”Allow apps downloaded from:”のAnywhereを選択すれば、どこからダウンロードしたファイルも開くことができます。しかし、セキュリティー上、問題が発生するかもしれないので、個々の開発者毎に設定できる、「Controlキーを押しながらファイルのアイコンをクリックしてOpen」がより安全です。

Orion Trail

作者の方が言われているように、試作バージョンであるにも関わらずMavericks上で問題なく動作するようです。Mavericks正式対応版はversion 0.70として12月下旬に公開されるそうです。12月下旬ならISON (C/2012 S1) には間に合いそうにないので、試作バージョンが問題なく動作して良かった。

Comet Lovejoy (C/2013 R1) and Comet ISON (C/2012 S1)

M44 and C/2013 R1 (Lovejoy) on November 8, 2013

M44散開星団を通過したばかりのLovejoy (C/2013 R1) 、二日経てば彗星はこんなに移動します。予想に反して増光中の彗星は、70mm (換算105mm)のレンズ焦点距離で容易に撮影可能。光度は6.0等だそうですから、条件さえ良ければ肉眼でも見える明るさ。上の画像はスタック(合成)すらしていません。昨日は、7 x 50 と8 x 40 の双眼鏡で簡単に視野に捉えることができました。但し、双眼鏡で見た場合、こんなに綺麗なグリーンには見えません。星雲のようにもやっとしています。

Comet ISON (C/2012 S1) on November 8, 2013

この日の目的は近日点まで3週間を切ったISON (C/2012 S1)。いつ崩壊してもおかしくない彗星だけにしっかりと画像に記録しておこう。

Comet ISON (C/2012 S1) on November 8, 2013

おとめ座ベータ星、Zavijavaを同じ視野に入れれば、ISONは写るだろうと思い、レンズの焦点距離、ISO値、露光時間を変えながら、何枚か追尾撮影すると、カメラの背面モニターでその淡い光を確認することができました。現在の光度は8〜9等星ぐらいでしょうか。微かにエメラルドグリーンのイオンテールが写っています。上の画像で焦点距離200mm、露光41.5秒、ISOは控え目の800。現在、画像は合成したくても合成できない状況なのでシングルショットになります。(この焦点距離で撮影した画像をスタックすれば、星は流れてしまいますが。)