現在、Canon製インクジェット複合機のすべてのドライバー、アプリケーションがmacOS Sierra 10.12に未対応であり、私の所有するPIXUS MP630は対応する予定もなく、非サポート機種です。macOS標準ドライバーで使えなくもない状況ですが、顔料インク用のヘッドが目詰まりしていて、事実上、使えないので、およそ7年ぶりにプリンターを新調することにしました。
Amazonで絞り込みせずに「インクジェット複合機」で検索してみると1,609件もヒットしました。これでは何が何だかわかりません。プリンタ用紙サイズを「A4」、プリンタ出力タイプを「カラー」、プリンタの特徴で「自動両面印刷」をチェックして絞り込むと35件がヒット。さらに、ブランドを「エプソン」と「ブラザー工業」に絞り込むと14件になりました。これでも多いので、実際にお店に出向いて店員さんと相談しながら比較検討してみようということになりました。
EPSONのユニフォームを着た店員さんに「Canon以外のインクジェット複合機を探しています」と声をかけました。条件は次の通り。
- macOS Sierra 10.12にドライバーが対応していること
- 自動両面印刷ができること
- 写真よりも書類優先で、文字が滲まないこと。
- 互換インクが使えてランニングコストが安いこと
- 用紙サイズはA4であること
- 無線LAN対応であること
EPSONの家庭用複合機は顔料インクを使わず、すべて染料インクなので、写真は綺麗に印刷できるけれど、文字は滲む可能性があるということでした。EPSONの社員?であるにもかかわらず、私の条件を満たすと思われるbrother製のプリンターを勧められました。brother製家庭用インクジェットプリンターのインクは4色であり、カラーインク(マゼンタ、シアン、イエロー)は染料で、ブラックインクは耐水性に優れた顔料であることを知りました。特に1枚あたりのインクコストが安いDCP-J983N(¥37,670)が一押しのようでした。プリンター本体の代金は高いけれど、ランニングコストが安いので、一年ぐらいで元が取れるとのことでした。(しかし、それは純正インクを使用することを前提にしている。)
私もネットで下調べをしてbrotherのプリンターが良いのではないかと思っていました。EPSONの店員さんお勧めの大容量インクカートリッジ採用のbrother DCP-J983N(¥37,670)ではなく、brother DCP-J968N-B(¥21,030)を仮押さえして、夕食をとりながらさらに比較検討することにしました。結果、ADF(自動原稿送り装置)の機能がないDCP-J567N(¥15,900)が良いのではないかということになりました。
プリンター売り場に戻り、DCP-J567Nの在庫を尋ねると残念ながらなし。ネットから買いますのでと言いながら、売り場から離れようとしていたら、今度はbrotherのユニフォーム着用の別の店員さんが「お客様、ちょっとお待ちください」と声をかけられました。
仮押さえしたbrother DCP-J968N-Bを購入し、くじを引けば多分、商品券¥2,000分が当たります、¥1,040相当の予備のインクカートリッジ(LC211BK)も付いてくるかもしれませんとの耳寄り情報を密かに教えてくれました。
brother店員さんの甘い言葉に乗せられて、仮押さえしていたDCP-J968N-Bを購入することになりました。税込価格¥21,030から10%の2,103ポイント還元と¥1,040の顔料インクカートリッジ、それに¥2,000分の商品券の分を差し引くと、実質¥15,887で2016年度新モデルが買えたことになります。
本当に得をしたのかどうか?正しい選択だったのかどうか?旧機種のDCP-J963NならAmazonで¥11,480で売っています。(ヨドバシ.comでは販売終了)気になり、調べてみると、興味深いサイトがヒットしました。その方が言うには旧機種のDCP-J963Nと新機種のDCP-J968Nとは本体サイズや質量を含めた基本スペックや使用するインクが全く同じであり、本体で違うのは品番だけだそうです。品番だけ変えた去年のモデルを二倍の価格で販売するのは消費者を欺いているかのようです。インクジェットプリンターの業界には色々と闇に包まれた事情がありそうです。