C/2022 E3 (ZTF) — Part 3

Stellarium 1.2

天気予報によると、C/2022 E3 (ZTF)の近地点通過時は曇りか雪となっているので、当地で条件が良い今夜が撮影のラストチャンスかもしれないと思い、屋根裏部屋からのお手軽撮影に挑みました。前回撮影時の2日前から比べると、移動速度が速くて、午後10時過ぎで北極星よりも高い位置にあるのがわかります。前回と比べると月明かりの影響もより大きく、双眼鏡で辛うじて確認できる程度でした。

PEN E-P5, OLYMPUS M.60mm F2.8 Macro, f/2.8, 20.0s x 13 frames, ISO 1250
Tracked with iOptron SkyTracker, Stacked with StarStaX

輝度72%の月明かりの影響を考慮して、ISOを1600から1250に落としました。ISO以外の設定値は前回と同じ。合計で露出20秒 x 30コマを撮影しましたが、前半は薄い雲の影響を受けたので、その部分を除いて、StarStaXで比較明合成後、Photosで調整してあります。

屋根裏部屋からのお手軽撮影で注意すべきことが一点あります。前回撮影時に気付いたことですが、撮影中に室内をうろうろすると、床からカメラを固定した三脚へと振動が伝わり、高い精度で追尾していても星が点像にならずに二重星のように写ってしまうということです。

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C/2022 E3 (ZTF) — Part 2

Macで使用できる天体観測用フリーウェアのStellariumがiOS用のStellarium Mobileとして公開されているので、iPhone 12 miniにダウンロードし、2月1日の近地点に接近しつつあるC/2022 E3 (ZTF)の位置を確認しました。彗星は現在、北極星と北斗七星を線で結んで、北極星よりの少し下辺りにあります。

北極星なら北側の屋根裏部屋から見えるので、Nikonの双眼鏡(7×50 7.3º IF WP Tropical)で確認すると、目視で淡い雲状の彗星を捉えることができました。肉眼では見えません。双眼鏡でも慣れた人でないと彗星を捉えるのは困難。

PEN E-P5, OLYMPUS M.25mm F1.8, f/2.0, 20.0s x 20 frames, ISO 1600
Tracked with iOptron SkyTracker, Stacked with StarStaX

外気温は零下でも幸いにも窓を開ければ屋内から撮影できるので、iOptron SkyTrackerで追尾しながらOLYMPUS M.25mm F1.8のレンズを装着したOlympus PEN E-P5でインターバル撮影を試みました。お隣のTVアンテナ右斜め上のぼんやりした明るい星がC/2022 E3 (ZTF)です。

PEN E-P5, OLYMPUS M.60mm F2.8 Macro, f/2.8, 20.0s x 13 frames, ISO 1600
Tracked with iOptron SkyTracker, Stacked with StarStaX

レンズをOLYMPUS M.60mm F2.8 Macroに交換して同じ設定値で撮影したのが上の画像。それぞれのレンズで20枚ずつ撮影しました。複数の画像ファイルをStarStaXを使って比較明合成し、少しクロップしてあります。

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C/2022 E3 (ZTF) — Part 1

Wikipediaによると、昨年3月2日に発見された新彗星C/2022 E3 (ZTF)が来月2月1日に地球に0.28AUまで接近し、5等まで明るくなる、久しぶりの肉眼彗星になるかもしれないそうです。近日点は、1.11AUで2023年1月12日。

Spaceweather.com REAL TIME IMAGE GALLERY
Taken by AKIHIRO YAMAZAKI on December 24, 2022

ちょっとマニアックな星空観察用の新しいAppを取ってこようとしたら、Apple M1チップ以降のCPUを搭載したMacが必要とか言ってくる。

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