Making Landing Nets — Part 4

本目結び

綿100%の水糸を使ってランディングネットを編む練習を始めました。参考にするのはAyaブランドのネット製作方法を解説するサイト。このサイトに記載された手順をPagesのファイルに転記し、完全に手順を理解した上で編む工程に着手しようとしました。しかし、記載の手順は全体を網羅したものではなく、省略してある部分が多々あります。また、使われる用語が統一されておらず、意味不明な表現が数カ所あります。

手順を完全に理解することなく、取り敢えず編み始めの1段目の部分だけ、練習してみることに。編み始めの1段目のみ、本目結びで編むらしい。後はすべて蛙叉結びで編むそうですが、なぜ最初の段だけ、本目結びで編むのか?1段目の芯としてフライラインを使うとありますが、なぜフライラインでなければならないのかもわからない。

本目結び

糸の端を20cmぐらい余らせておくそうなのですが、この余らせた糸は以後の工程でどのように使うのかも記載がない。本目結びはフレームの穴数である35目(ループ)結びました。ループの大きさを決定するコマのサイズは20ミリの(大)を使用。巻いた糸の量が少ないので、網針は市販のもの(8号)を使用しました。意外と簡単に本目結びで編むことができました。

手順通りに小さな輪にしました。2段目以降は蛙叉結びで、且つ2段目は増やし目をして目数は69目との記載があります。この辺りで予想していた通り、次の手順に進めない状況に陥ったので、取り敢えずの練習編みは中断しました。

後日、上から編む方法を解説されている別の方のサイトを見つけました。こちらの方が解説する手順の方がより完成度が高いので、Pagesのファイルを作り直す予定です。

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Making Landing Nets — Part 3

ランディングネットを編む作業工程はあまりにも腰が重くて足踏み状態にあります。渓流用タモの編み方はいろんなサイトやYouTubeで公開されています。フレームの方から編む方法以外に底から編む方法もあるようで、私が製作しようとしているランディングネットの場合は果たしてどの方法が最適なのか?三次元の立体把握を大の苦手とする私の頭の中はこんがらがる一方。私は二次元でも方角を間違えることが頻繁にあります。一度、硬く縛りながら編んだネットは修正不可能だそうで、一発で編み進める必要があるようです。こんな情報を仕入れるとますます腰が重くなる。

製作済みのフレームはAyaブランドのランディングネットを参考にしたティアドロップ型です。そのAyaネットの編み方を解説するサイトがあり、そのサイトを熟読すると、ネットはフレーム側から編んでいるようです。幅が20ミリ(大)、18ミリ(中)、15ミリ(小)の3種類のコマを使って編むと書いてある。これまでに18ミリ幅(中)と15ミリ幅(小)のコマを竹材から製作しました。

サイトの解説書を読むと、どうやら編み始めは20ミリ幅(大)のコマを使うらしい。と言うことで、20ミリ幅(大)のコマも竹材を使って製作しました。3種類のコマの厚みはすべて2.5〜3.0ミリぐらい。

15ミリ幅の網針2本に染色したクレモナ糸を巻いてありますが、これは継ぎ目なしで編む方法を解説した別の方のサイトを参考にしました。Ayaネットを参考にした編み方を解説するサイトでは糸を継ぐ方法も説明されており、網針に巻いた糸は少なく、1本の網針を使って編んでいるようです。糸が不足すれば継ぐ方法。果たして、2本の網針に1本のクレモナ糸を巻いた状態で、編み始めることが可能なのかどうかもわからない。

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Making Landing Nets — Part 2

ネットを編む針のことを網針(あばり)と言うそうで、樹脂製の市販品を当初、Amazonから購入したものの、どうやらサイズが合っていない。肉厚の竹材が手元にあるので自作することにしました。長さ278ミリ、幅15ミリ、厚み3ミリの網針を製作しました。切削作業にはグリップ製作時にも使用した糸鋸盤を使いました。

染色したクレモナ糸を網針に巻こうとしたら、危惧した通りに糸がこんがらがりました。バス釣りでバックラッシュしてこんがらがったラインを解くのは慣れているとはいえ、こんがらがったクレモナ糸を解くのは難易度が高く、半日以上の時間を要しました。

また、桧の丸太に解いたクレモナ糸を巻いて、丸太の中心部に挿した丸棒に糸を巻きました。

大体、同じ長さになるように計算しながら2本の丸棒に巻いています。

製作した2本の網針にクレモナ糸を巻きました。

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Making Landing Nets — Part 1

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塗装と乾燥を繰り返しながら、Amazonから購入した3号のクレモナ糸を染める準備をします。3号で直径0.75ミリですが、渓流釣り用ランディングネットとして使用するにはこの番手が標準のようです。参考にするAya製ランディングネットも糸の直径が0.75ミリであると思われます。

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クレモナ糸は300メートル分ありますが、渓流用ネットを編むのに必要な長さは50メートルぐらいだそうです。今回はランディングネット2個を同時に製作するので、100メートル分を染めれば良いことになります。桧の丸太の直径が80センチなので、丸太に130周巻けば良い。巻きやすくするため、丸太断面の中央に8ミリの穴を空けて、8ミリ径の丸棒を挿しました。

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ちょうど55周目で糸の結び目が現れました。55周だと44メートルになり、ネットは恐らく継がなければなりません。Amazonのレビューで結び目があることを書いておられる方がいましたが、私が入手したものも同様です。

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1本目は55周で44メートル。

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2周目は75周で60メートルのところで切断しました。

#3(0.75ミリ径)のクレモナ糸をDYLONマルチ(衣類・繊維用染料)のゴールデングローで染めます。染料を使って衣服や繊維を染めるのは初めての体験なので、添付の説明書を隈なく読みました。

説明書には染料一袋(5グラム)で250グラムの繊維を染めることができると書いてあります。クレモナ糸2束の質量はおよそ40グラムなので、染料は1/5で良いことになります。1グラム単位で測量できる秤が手元にないので、袋から染料を取り出し、目分量で5等分にしました。

先ずは100 ccのお湯を沸かしてステンレス製ボールに入れ、染料1グラムを投入。泡立て器で30秒ぐらい混ぜて溶かしました。

溶かした染料100 ccに80ºCのお湯1.2Lと塩を小さじ1杯(1グラム)を加えて、20分間のもみ洗い。80ºCの熱湯は熱いので軍手の上にビニール手袋を着用しています。Tシャツの場合はもみ洗いでしょうけれど、糸を染色する際にもみ洗いしたら、束ねた糸が絡みそうになるので、金属製の泡立て器でそっと混ぜる方が良い。

さらに20分間の浸け置きをしてから冷水で色落ちしない程度まで濯いで完成。

軽く絞って余分な水分を落とした後、ガレージで乾燥。ラーメン色に染まりました。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 10

ランディングネットのフレームとグリップ部の塗装を終えました。20回以上、ウレタンクリアで重ね塗りすると、フレームの強度が増して、ギラギラ輝くようになりました。

刻印に使ったのは細い水性のペン。5回目の重ね塗り時に刻印を入れました。塗料が油性なので、油性ペンを使うと重ね塗りした際に文字が滲みます。

シリアルナンバーもフレームの内側に印しました。

ランディングネットのフレームとグリップ製作作業の難易度:5段階で4

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 9

240番のサンドペーパーで表面を滑らかにした後、ポリウレタン樹脂クリアーを塗布しました。当地に引っ越して来た時に別荘として使用していたログハウスの前オーナーが一斗缶(約18L)の「外部用ウレタンクリヤー」と書かれた大日本塗料製の塗料を階段下の収納室に置いて行きました。当時はバンブーロッドを将来、製作しようと計画していたので、その際に使う塗料としてちょうど良いと考えていました。

中国製の安価なバンブーロッドには敵わないと思い、バンブーロッド製作の計画は頓挫しました。バンブーロッドの代わりにランディングネットを製作しようということです。

ウレタンクリアーは4対1ぐらいの割合でシンナーで薄めました。今の時期、塗料は2時間ほどで上塗りできる程度に乾きます。まだヒートンは入手していないので、代わりに細い釘を穴を空けてからグリップ底部に打ち、ロッキングプライヤーで釘を咥えています。

乾燥時はロッキングプライヤーごとF型クランプで馬に固定。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 8

二種類の棒ヤスリとナイフ、100番〜120番のサンドペーパーを使って、プロトタイプ22のフレームとグリップ部を荒削りしました。

左:プロトタイプ21、右:プロトタイプ22

見比べると、右のプロトタイプ22のグリップが幅広になっている。

罫引と糸鋸を使ってフレームの外側に溝を切りました。溝の深さは1.5ミリ〜2.0ミリぐらい。続いて我楽多市で入手した曲線定規を使って35個の穴を等間隔で空ける位置にマーク。1.5ミリのドリルビットを使い、35個の穴を貫通させました。グリップを貫通するところは特に慎重に。ワークベンチに取り付けた大型のクランプが役に立ちます。

次回は塗装の工程に進みます。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 7

プロトタイプ21が乾燥したので、研磨成形作業へと続きます。Y字型グリップの谷部分はコロ付きビットを取り付けたトリマーで荒削りしました。その後は各種ヤスリを使って形を整えて行きます。

120番のサンドペーパーでフレーム部分も滑らかに。

目立つ隙間はないよう。

グリップ部のフレームは外側で幅が狭くなるように削りました。朴の木のグリップ、木目が綺麗。

続いてプロトタイプ22の残りのフレーム2枚を接着させました。我楽多市で買って来た小型のC型クランプが役に立ちました。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 6

現在、二つのフレームを同時に製作しています。グリップ部が朴の木のものをプロトタイプ21と名付けよう。杉3枚重ねのフレームとグリップ部をエポキシ樹脂系化学反応型接着剤で接着中。

R部分を隙間なく接着させるにはクランプ必須。たこ糸の上から押さえているので、フレーム表面にクランプの傷が付きにくい。しかし、たこ糸を縛った痕は残ります。

プロトタイプ21を乾燥させている間に、小型のC型クランプが不足しそうなので、近くの我楽多市に物色に行ったら、曲線定規がただ同然のあり得ない価格で売っていたので買って来ました。

曲線を1ミリ単位で計測できるので、フレームに穴を空ける際に使えそうです。

こちらはバール材のグリップ部と桧のフレームから構成されるプロトタイプ22。桧のフレームを3枚同時に接着させようとしたら、グリップのR部分に大きな隙間ができそうだったので、内側の1枚だけ先に接着させます。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 5

20数年前に入手してガレージ内に放置していた、朴の木から製材した厚み15ミリの板材を使ってグリップ部を製作します。朴の木はモクレン科の落葉高木。彫刻や下駄、器具の柄などに使われると辞書に書いてあります。グリップ部として使うには適材適所。広葉樹なので杉や桧などの針葉樹と比べると、材は硬い。木工厚板用(山数40)の糸鋸替え刃を新たに入手しました。

糸鋸盤で切断可能な板の厚みは、糸鋸盤本体の性能に依存するのではなく、糸鋸刄の山の数で決まるようです。

やはり硬い材なので切り始めに少し、力をかける必要がありました。

グリップ部の曲線に3枚のフレームを合わせてみると、隙間なく接着できそうなことがわかりました。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 4

十時型にくり抜いたテンプレートにビスを両面に打ち、たこ糸で縛りやすくしました。フレームは3枚同時に曲げて接着します。

フレームの貼り合わせに使用した接着剤はエポキシ樹脂系化学反応型接着剤であるKONISHIボンドEセット。A剤とB剤を等量混ぜ合わせてから90分後に硬化が始まります。ロッドのスレッドをラッピングする時も2液型のエポキシ樹脂系接着剤を使用します。箱に書いてある説明書によると、気温20ºCの春や秋であれば、塗布と貼り合わせは90分以内、最低限の固定時間は8時間以上、実用強度に達する時間は10時間以上となっています。

こちらは桧のフレームをテンプレートに沿って接着しているところ。隙間ができそうなところはクランプで固定。

糸鋸盤で使う替え刃が行方不明なので、近くのホームセンターでピンエンドタイプの木工曲線切用の替え刃10本入りを入手しました。現在、糸鋸盤に付いているノコ刄と同じ規格だと思います。

替え刃の説明書を読んで、刃を糸鋸盤に取り付ける際には正しい向きがあることがわかりました。刃が下を向くように取り付けるのが正しい。上下逆に取り付けると、材が暴れ易くなる。

厚み12ミリの合板を使って、フレームのテンプレートを新たに2枚、切り抜きました。テンプレートはこれで合計4枚になります。すべて同じティアドロップ形状。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 3

杉材を使ったフレームが乾燥中であり、テンプレートが使えないので、20数年前に製作したランディングネットの洗濯ネットを取り外して、このフレームから新たにテンプレートを製作します。

洗濯ネットはやはりハンドメイドのフレームには似合わない。このフレームを製作した際は何週間も時間を要したことを覚えています。クレモナ糸でネットを手編みして取り付けたら、見栄えが良くなりそう。

コの字型になった糸鋸盤のアームの部分を「ふところ」と言いますが、これが短いと大きな材を回転させようとすると干渉します。合板を一旦、取り出して、干渉する部分を丸鋸で切断しました。

二つ目のフレームテンプレートは中心部に十時を残してくり抜きました。この方が乾燥時にたこ糸で縛りやすいと思ったからですが、間違っていました。フレーム材を曲げる際はテンプレートに力一杯、押し当てながら長いたこ糸をくり抜いた穴に通す必要があります。

前世紀にランディングネットを製作した頃はインターネットが普及し始めた頃であり、ランディングネット製作に関する情報は、主に雑誌や書籍から入手しました。今では製作方法をネットで公開されている方が多数おられます。テンプレートをくり抜く方法はネットから情報を得て、真似したのですが、私の製作方法には適していないことがわかりました。

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 2

一晩、浴槽に浸けておいたWRCのフレーム材3枚をテンプレートに沿わせて曲げようとしたところ、3枚同時にR部分で折れました。加熱しながら曲げれば折れなかったかもしれませんが、20数年前に同じテンプレートを使って桧とウォルナットを曲げた際は加熱した記憶はありません。

WRCが曲げに弱いか、厚みが2ミリ以上あったことが原因かもしれません。気を取り戻して、今度は杉の端材を使って規定の寸法に切り出し、数時間だけ水を捨てていない浴槽に浸けました。

今度は折れることなく、テンプレートに沿って3枚同時に曲げることができました。米杉よりも日本の杉の方が曲げに強いのか?

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Making Landing Net Frames and Grips — Part 1

20数年ぶりにランディングネットのフレームを製作します。フレームは長さ900ミリ、幅12ミリ、厚み2ミリの薄い板を3枚重ねにします。以前は桧やウォルナットの薄い板をホームセンターで購入したのを覚えていますが、今は自作のテーブルソーがあるので、古材や端材から製材することができます。

比較的柔らかいWRCを規定の寸法で切り出して、入浴後の浴槽に一晩浸けておきました。水の色が変色しています。

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TOSHIBA Scroll Saw SC-60 and Landing Net Grips — Part 2

20数年ぶりに蔵出しした糸鋸盤を使って、ランディングネットのグリップ部を製作します。先ずは薄いプリント合板でテンプレートを作りました。

次にもう少し厚みのある合板からグリップ部のテンプレートを切り出しました。

グリップ部は去年、コーヒーテーブルの製作に使用した、杢が美しいバール材の端材から切り出します。厚みが20ミリぐらいなので、ちょうど良い。完成時の厚みは最も高い部分で15ミリ。端部はフレームの幅と同じ12ミリとします。

柔らかい材なので厚み20ミリでも切削可能でした。テンプレート製作時に練習したので、墨線に沿ってカーブを描きながら意図した通りに切削できました。

糸鋸盤を使って切り出したグリップ部。

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