C/2023 A3 (Tsuchinshan–ATLAS) — Part 3

光学機器メーカーであるVixenがApp Storeで無料配布するComet Bookによると、明朝日の出直前の05:30(JST)に当地ではC/2023 A3は東南東の低空(高度11.21º)に見える。このAppでは明るさを表す等級は特定されていませんが、世界各地で撮影された画像から判断すると2等星台まで明るくなっている模様。

先日、紹介しましたオープンソースのプラネタリウム、Stellariumのデスクトップ版は専門性が高く、それなりの知識がないと大層扱いにくいものですが、Vixen Comet Bookは特定の彗星観察に特化しており、普段は星を見ることが稀な人でも容易に使えるものです。(尚、Stellarium Web版とiOS/iPadOS/visionOS版のStellarium Mobileは初心者が易しく使えるように設計されているように思います。)

Taken by David Blanchard
 on September 26, 2024 @ Mormon Lake, Arizona

上の画像はアリゾナ州Mormon Lakeで撮影し、spaceweather.comに投稿されたもの。北緯がおよそ35ºなので大津市当地の緯度と同じぐらい。フルサイズのNikon D750に80mmの焦点距離でf/5.6、ISO 1600、露出が8秒とのことです。このデータは参考になる。APS-CサイズのNikon D7000なら彗星撮影用に購入した50mmの単焦点レンズを使えば同様の写真が撮れそうです。

Taken by Fritz Helmut Hemmerich
 on September 26, 2024 @ Tenerife-Canary Islands-Spain

上の印象的な画像は北緯28º辺りにあるカナリア諸島付近で撮影されたようです。撮影地がテネリフェ島とグランカナリア島の間となっているので、海上で撮影されたものかもしれません。使用したカメラはフルサイズのSony A7MIII、レンズはCanonのf1.8/200mm。興味深いのは赤道儀による追尾なし、三脚固定で露出0.8秒 x 60サブフレームをスタックしたとあります。インターバル撮影というよりシャッタースピード0.8秒で連写したものなのだろうか?ISOは6000だそうです。露出時間は合計で48秒になりますが、星が流れていないのはどういうことでしょうか。フレームではなく、サブフレームと記されているので、カメラにそういう設定があるのかもしれない。

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