C/2020 F3 (NEOWISE) — Part 3

北極星が見えない状況で、iOptron SkyTrackerで簡易的に極軸合わせを行う方法を試行中です。Vixen POLARIE使用時はポーラーメーターをポラリエのアクセサリーシューに取り付けて極軸を簡易的に合わせていました。iOptron SkyTrackerにはアクセサリーシューがないので、ポーラーメーターを赤道儀本体に取り付けることができません。

そこで考えたのが、カメラボディー(Olympus PEN E-P5)のアクセサリーシューにポーラーメーターを取り付ける方法です。普段つけっぱなしになっているOlympus VF-4(電子ビューファインダー)を取り外して、代わりにポーラーメーターを取り付けてみました。カメラは赤道儀と平行(極軸に対して直角)になるように固定。

三脚上の自由雲台と赤道儀の間に挟んだレベリングプレート(SUNWAYFOTO LP-76)で水平を出して、赤道儀の仰角は撮影地の緯度に合わせてあります。

磁気偏角が東に7ºで真北に向くかどうかは、北極星が見えている時に確認する必要があります。

この方法で簡易的な極軸合わせができれば、北極星が見えない時間帯、あるいは雲で隠れていても、望遠レンズで彗星の追尾撮影が可能と思われます。明るい時間帯に準備できるという大きなメリットもあります。

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SUNWAYFOTO® Leveling Plate LP-76

SUNWAYFOTO®  Leveling Plate LP-76

私が星撮影時に使用している三脚(GITZO G220)や自由雲台(SLIK SBH-320GMとSLIK SBH-280GM)には水準器が付いていません。これまではVixen POLARIE用のポーラーメーターを水準器としても使用していました。ポータブル赤道儀をiOptron SkyTracker™に変更したことにより、ポーラーメーターを水準器として使用することができなくなりました。

極軸望遠鏡が付属するSkyTrackerなら高い精度で極軸合わせをすることが可能ですが、足元の水平が確保できていないと、追尾精度に影響がありそうなので、水準器の機能に特化した製品を別途入手することにしました。製品選択時はこちらの方のブログ記事を参考にさせていただきました。

当初、このレベリングプレートを三脚とSkyTrackerベース部の間に挟んで使用しました。その使い方では三脚の脚の長さを調節しながら水平出しを行う必要があり、水準器の気泡を真上から確認しながらだと三脚のロックナットに手が届かないという事態に陥りました。そこで、三脚とSkyTrackerの間に自由雲台(SLIK SBH-320GM)を取り付けて、レベリングプレートはその自由雲台の上に載せることにしました。

SUNWAYFOTO®  Leveling Plate LP-76

このようにすれば、三脚の脚の長さを調節することなく、自由雲台を調節してSkyTrackerの水平出しをすることができます。カメラ用水準器という機能に特化した製品らしく、気泡はたいへん見易くなっており、精確に水平出しができると思います。

LP-76はプレートの直径が76mm、取り付け穴の径は3/8″ネジにピッタリ合う9.6mm、水準器の直径14.8mm、厚さ5mm、材質アルミニウム合金となっています。