Redoing The Deck — Part 10

大引き工法がわかりやすい超広角レンズでの撮影。コンクリート面から順に束石、束柱、大引き、根太、床材となっています。それぞれの材を水平、垂直、直角にするのは容易なことではありません。この大引き工法が最も頑丈であり、排水しやすい構造なので、耐久性も高いと思われます。

敷地の南側(左側)に清らかな小川が流れており、デッキはその小川に面しています。

この敷地の特徴を活かしながら渡り廊下風の階段をデッキに接続する予定ですが…

製作した廊下兼階段をデッキの下に置いてみたところ、年配者には階段の段差が大き過ぎることがわかったので一段、追加することにしました。上の画像は上下逆にして一段目の高さを調整しようとしているところ。使用する根太はデッキ本体の根太としても使用した防腐桧。

二段目は積み木のような構造で、強度に問題がありそうなので、余ったウリン材で内側から補強しました。

コンクリート面からの段差が190ミリ、一段目と二段目の段差が160ミリぐらいになりました。

4個の束石はこんな感じになり、束柱と大引きがない構造です。

外は雨が降っているのでガレージ内で塗装。渡り廊下風の階段が完成しました。完成した階段は一人で持ち運べないほど重い。

雨が止んでもテラス屋根の軒樋から水が溢れ落ちる状況は何とかしなければなりません。

三協アルミ製のテラス屋根に取り付けられた軒樋が逆勾配になっているようです。東側をジャッキアップすると、竪樋が取り付けられた西側から樋に溜まった水が排水されました。

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Redoing The Deck — Part 9

根太の切断面を隠す幕板を取り付けて、最後の床材一枚を張ってから床材の長さを揃えました。床材の上に置いた合板は治具として使用。

羽子板付き束石4個をコンクリート用のビスで4本の短い束柱に固定しました。

余ったウリン材を使って渡り廊下風の階段を製作します。

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Redoing The Deck — Part 8

ウッドデッキの床張り作業を続行します。

5ミリの隙間にクランプが入らないので苦労しながら反りを補正しながら一枚ずつ張って行きます。横方向だけではなく、上下に反っている場合もあります。

これが皿取り用のビット。下穴を空ける錐>皿取り>プラスのビットへと交換しながら。

相欠き継ぎを施した部分はトタン板を加工して隙間からの浸水を防ぎます。大引きは完成後は見えなくなりますが、手抜きしたらほぼ確実に水が溜まって、この部分から木材が腐朽する恐れがあります。

根太を大引きに固定する斜め打ちのビス穴からも浸水してビスが錆びやすくなるので、この部分もシーリング材で塞いでおきます。

11枚目のウリン材を張って本日の作業を終了。

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Redoing The Deck — Part 7

ウッドデッキ下のコンクリートに排水溝がありますが、この排水溝は落ち葉が堆積して全く機能していなかったと思われます。右(東側)が低い水勾配が設けてありますが、溝が詰まっていたので雨が降ればこの辺りに水溜りができていました。ウッドデッキの床下状況としては最悪。

溝に堆積した落ち葉が腐葉土になっていましたが、すべて撤去して水が東側に流れることを確認。

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Redoing The Deck — Part 6

根太と大引き、束柱の塗装を終えました。

塗料が大体乾燥したのを確認してから、幅105ミリ、厚み20ミリのウリン(アイアンウッド)を5ミリ間隔で張っていきます。床材のウリンは再利用材です。表面の汚れと以前の塗料をディスクグラインダーに取り付けたサンダーで削り落としました。長さ4メートルの床材1枚を綺麗にするのに20分ほど要します。

床材は反っているので、クランプを使って矯正しながら51ミリのビスを打ちました。下穴と皿取り必須。

4枚の床材を張って本日の作業を終了。

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Redoing The Deck — Part 5

相欠き部分に若干の隙間があったので、加工し直しました。相欠き継ぎは1ミリ未満の精度を目標とします。1ミリを超える隙間は許容できない困った性格です。

大引きに深さ8ミリの切り欠きを入れます。束柱を固定する際に左右に動かないようにするための切り欠きですが、水捌けのことを考えると不要と言えば不要です。大引きは割れが発生している方が下側。

束柱は解体したウッドデッキに使われていた手摺兼用の柱を再利用します。束石はほぼ水平なコンクリート面に設置するので束柱の高さは大体同じですが、8ミリの切り欠き部分を含めて20ミリほど高めに切断し、現物合わせで高さを微調整します。

高さを微調整した束柱の表面を、ディスクグラインダーに取り付けたサンダーを使って綺麗にしました。

外壁に使用した塗料と同じロックペイント、ナフタデコール(マホガニー)を大引きと束柱に塗布。

右手と左手が大体同じように使える人、こういう時はこの上なく便利ですが、工具が右利き用なので、左手を使うと意図せずに回転方向切り替えスイッチに触れてしまう。斜め打ちの際は下穴必須。

相欠き部分に隙間がなく、継いだ大引きが水平であり、4本の束柱がすべて垂直であり、隙間なく束石に接地していることを確認中。この工程は大引工法を採用したウッドデッキの製作で最も難易度が高い。

大引きが水平であり、束柱が垂直であることを確認してから気付きました。束柱の底面を塗装していなかったことを。組み立て後は解体しない限り、見えない部分ではありますが、手抜き工事は許容できない。はい、私は馬鹿正直で疲れる性格です。

差し金を使って直角を確認しています。何度も何度も繰り返し。この部分が直角であり、母屋の基礎と大引が平行であることが重要。

大引きと根太が直交し、根太受け材と根太が直角であり、且つ根太が外側と東側に向かって意図した勾配になっていること、大引きの突き出た部分が左右で同じ15ミリであること。すべての条件を満たす寸法にするには、差し金とメジャーのみの計測では無理がある。根太は真っ直ぐなものは稀であり、大抵は反っている。取り付け時に反りを修正するのは困難。

塗装後にまた解体してやり直すことになります。はい、困った性格です。

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Redoing The Deck — Part 4

相欠き(Halving)加工を施した90ミリ角桧の大引きを4個の束石の上に載せてみましたが、上下が間違っている気がする。相欠きの位置は正しいけれど、この継ぎ方であれば、上からの荷重がかかった時に継いだ部分が下がりそう。

こちらが多分、正しい継ぎ方。相欠きをやり直したので、その分、大引きが根太の両端から30ミリほど短くなりました。それでも大引きは根太から15ミリ突き出るので、根太受け金具の取り付け位置を変更する必要はない。

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Redoing The Deck — Part 3

根太受け材の不足分を取り付けて、塗装しました。

端の部分は45ºの角度で斜め切りし、既存の杉化粧材と一体感が出るようにしました。

束柱の周囲を固めていたコンクリート束石を撤去。

落ち葉が堆積して機能していなかった溝を綺麗にしました。この溝より母家側は向かって手前方向に勾配が設けてあります。溝の外側はほぼ水平なので、束柱は同じ高さで加工できそうです。

新設した根太受け材にシンプソン金具(ダブルシェアハンガーLUS24)を取り付けて、根太を仮置きしてみました。高圧羽子板付きピンコロ15×15を4個置き、その上に未加工の大引きを載せてみました。

Numbersで引いた図面はこんな感じ。床の幅を半分ぐらいにして長さも800ミリほど短くしました。短くした部分はデッキ中央に置き、小川へと通ずる渡り廊下とします。この別荘宅敷地の最大の特徴は敷地の南側に小川が流れていること。その小川を外構デザインに生かすことが重要。

デッキの長さを短くしたもう一つの理由は、雨樋がない大屋根から落下する雨水がデッキの床に直接当たらないようにするため。大屋根から落ちる雨水がデッキ床の上で跳ね返ると、母家の杉羽目板でできた壁が腐朽しやすくなります。

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