A Taurid Meteor, Comet Lovejoy (C/2013 R1), and Horsehead Nebula

A Taurid Meteor

昨夜から今朝にかけては雲一つない満天の星空でした。若干の靄があるものの、月明かりの影響がなく、流星と彗星を観察+撮影するには滅多にない機会でした。Lovejoy (C/2013 R1) が高い位置に昇るのを待ちながら、おうし座流星群に属する流星を三脚固定で狙いました。

カメラ(Nikon D7000)のインターバル撮影機能を利用して連続撮影した一枚に軌跡が長い流星が写っていました。枯れた木の間を右上から右下に向けて流れています。中央やや右下の明るい星は木星。右上にオリオン座の一部が写っています。流星が写っている辺りが赤くなっているのは街灯の光。おうし座流星群は数は少ないものの、超低速の明るい流星が多いのが特徴です。目視では他にもそうした特徴の流星を数個、確認しました。

Autumn Milky Way

いつも利用しているMac用画像合成アプリケーション、StarStaxがOS X Mavericks未対応なので、Vixen POLARIEで追尾しながら、1/2星景モードで露光121.2秒の長時間撮影を試みました。天の川の密度が濃い部分が山に落ちて行きます。

M44 and Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 6, 2013

木が邪魔にならないところに移動して、Vixen POLARIEを再設定。最近は極軸合わせに専らポーラーメーターを使用しています。ポラリエ本体にある北極星覗き穴が使い辛いので、ポーラーメーターを使っているのですが、撮影地の磁気偏角を考慮して東に7度ほどずらせば追尾精度は思いの外、高いです。北極星が見えていたので、ポーラーメーターで極軸を合わせてから、試しに使い辛い北極星覗き穴から覗いてみると、北極星が小さな穴の中に微かに見えました。

上の画像は広角端の70mm(換算105mm)で捉えたM44(プレセペ星団)とLovejoy (C/2013 R1)。散開星団にエメラルドグリーンの彗星が接近しています。

100mm(換算150mm)、露光60.9秒でもこの小さな赤道儀はかなりの精度で星を追尾しています。被写体を追いながらカメラの向きを回転させるように移動させるわけですから、星の追尾撮影は、超低速の流し撮りとも言えます。

200mm(換算300mm)、露光60.8秒になると、許容範囲ではありますが、彗星以外の星が流れています。

300mm(換算450mm)、露光38.2秒ではどうか?彗星とM44散開星団がぎりぎり同じ視野に入りますが、上の写真は被写体ブレしたというより、ピントが合っていません。望遠ズームレンズを使用して星の撮影を行う際は、焦点距離に応じて無限遠を合わせなければなりません。これはうかつにもそれを怠った失敗作。

同じ300mm(換算450mm)、露光43秒でもピントをしっかりと合わせると、望遠端でも許容範囲に収まる写真が撮れます。しかしながら、望遠端では追尾精度の問題で、露光時間を伸ばすことができないので、淡い彗星を際立たせることができません。望遠端ではおよそ40秒の露光が限界かもしれません。

M42, Great Orion Nebula

ISON (C/2012 S1) が東の空に昇ってきましたが、7 x 50 の双眼鏡で確認することができなかったので、代わりにオリオン座大星雲を試し撮りしました。

M42, Great Orion Nebula

このカメラ(Nikon D7000)で馬頭星雲を撮影するのは初めての試みですが、意外と綺麗な紫が写りました。焦点距離200mm(換算300mm)、30秒の露光でここまで綺麗に写るとは… (Apertureで大幅に補正してあります。)

この日も双眼鏡とカメラボディー、三脚などの機材は結露でびしょ濡れになりましたが、巻きポカのおかげでカメラに装着した望遠レンズは一度も曇ることなく、快適に撮影を続けることができました。

SkySafari 3 Plus Orbit Mode

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Sky Safari 3 Plusに彗星軌道を表示するモードがあることに気付きました。太陽、地球との位置関係がひと目で確認できます。上のiPhoneスクリーンショットは今夜のISON (C/2012 S1) とLovejoy (C/2013 R1) の位置を太陽系の北から見たところ。青いラインが地球の軌道。ISONはすでに地球軌道の内側にあり、LovejoyはISONよりもずっと地球に近い。地球からの距離は、ISONが1.109971 AUであるのに対し、Lovejoyは0.545732 AUと倍ほど地球に近い。(AUはAstronomical Unitの略で地球から太陽までの距離が1天文単位)

Lovejoyは現在、地球軌道と火星軌道の間にあり、太陽から離れているので、地球から見た場合の高度が高くて観察しやすい。距離もずっと近いのでLovejoyの方が明るく見えるのも頷けます。北から見ると地球は反時計回りで、公転しているので、Lovejoyとはさらに近付き、11月19日〜20日(UT)頃が近地点。太陽に最も近付く近日点は、12月25日(UT)で、太陽からの距離は0.81161 AU。

今夜はおうし座流星群南群の極大日です。月の影響もほとんどないし、天候条件も良さそうです。母彗星である2P/Enckeは明け方に東の空に昇ります。流星の数は1時間当たり、2〜3個ほどですが、火球が飛びます。

Nikon Df

Nikon Df

本日、「日本光学」ではなくNikon(ナイコン)が正式に発表した新しいデジタル一眼レフカメラ、Df。「精密機械の感触」と「操る愉しみ」を、あらためてその手に。これがキャッチフレーズだそうで、尖ったペンタプリズムの左右に大きなメカニカルダイヤルを配したデザインは懐古主義を貫いている。

FXフルサイズフォーマット、有効画素数1625万画素のCMOSセンサーに記録する画像の質はフラッグシップ機のD4と同等。ボディーは防塵防滴。詳しいスペックに関してはどうでも良いというか、フラッグシップ機同等で十分。ここまで機械的な質感に拘ったNikonデジタルカメラはこれまでになかったのではないでしょうか。

ボディーのみ25万円は高くて買えないけれど、手に取ってその感触を体験してみたいと思わせるカメラであることは確か。短いサイクルで買い換える家電製品のようになってしまったデジタルカメラ。それが光学機器として蘇ったような印象を受けました。このカメラは国内で製造されているそうです。詳しくはNikonのサイトをご覧ください。

    

Comet Lovejoy (C/2013 R1) — Part 2

M44 and Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 2, 2013

上の画像は11月2日早朝、午前2時頃にAF Nikkor 35mm f/2Dを装着したNikon D7000で撮影したM44とLovejoy。 (C/2013 R1)画像はおよそ二倍に拡大されるよう、クロップしてあります。この単焦点レンズは周縁部の減光が酷いので、暗い部分をクロップしてちょうど良い感じになります。35mm(換算52mm)、ISO 800、f/2.2、30秒間の追尾でも彗星が放つイオンテールのエメラルドグリーンが際立っています。

彗星は三脚に固定した7 x 50の双眼鏡でも微かな光を確認することができました。iOS用SkySafari+で彗星の位置を調べながら、あのもやっとしたのが多分、彗星だろうという程度です。7 x 50の双眼鏡で確認するにはある程度の経験が必要。

画面の左端にM44(プレセペ星団)を配置させました。Lovejoy (C/2013 R1)はこの後、M44の方に移動します。11月7日頃にこの散開星団に最接近するので、その頃に望遠レンズで狙おうと考えています。

Orion and His Belt

天候条件に恵まれたこの日はオリオン座が綺麗に見えていました。35mm(換算52mm)のレンズでベルトを中心に狩人オリオンの胴から足の部分が視野に入っています。敢えて、電柱の先部分を切り取らずに残してあります。

Subaru R1 Engine Oil & Filter Changed

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およそ11ヶ月ぶりにSubaru R1のエンジンオイルとフィルターを交換しました。今回はガレージジャッキを使い、ジャッキアップしてリジッドラック(馬)に載せて作業しました。

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左右共、フレームに馬をかけました。通常の位置はサイドシルですが、塗装が剥がれて錆びる恐れがあるので、サイドシルのジャッキアップポイントは使わずに、ちょっと変則的な位置に馬をかけています。

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かなり高く、ジャッキアップしているので、それほど低くはない自作の寝板が便利。

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使用したエンジンオイルは、RX-8でも使っているREPSOL、100%合成油、ELITE Brio 5W30。

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フィルターレンチが干渉しないよう、遮熱シートを固定する片方のボルトを外しています。

総走行距離:37,618 km

Comet ISON (C/2012 S1) — Part 1

ISON C/2012 S1

昨日の早朝、4時過ぎに撮影した画像にISON (C/2012 S1) らしきものが写っていました。100%等倍の虫眼鏡で拡大しなければ確認できないほど小さな雲状の淡い光です。Apertureに取り込んだ時にひょっとしてと思っていましたが、近日点通過1ヶ月を切って、こんなに暗いはずがないだろうから、それがISONであると認めたくはなかったのです。周囲の星の明るさと比べると、光度は8〜9等程度であると思われるので、やはりこれが現実なのかもしれません。近くに細い月が見えていたことと、薄い雲があったので、実際よりも暗く写っただけということにしておきましょう。何れにしても、上の画像が記念すべき一枚目となりました。

写真は現像後にコンポジットするつもりで露出20秒で複数枚をインターバル撮影しました。比較明合成するときに使っている、いつものStarStaxを立ち上げようとすると、クラッシュ。画像の合成ができるMac用フリーウェアとしては貴重なアプリケーションですが、Mac OS X 10.9 Mavericks未対応のようです。したがって、今のところ、画像を合成できない状態です。