C/2023 A3 (Tsuchinshan–ATLAS) — Part 15

ご近所のBBさんにデジカメによる天体撮影の初歩を指導させていただこうと、いつもの山の中腹にやって来ました。急激に減光しつつある彗星、C/2023 A3 (Tsuchinshan-ATLAS) の姿が捉えることができれば良いなと期待していましたが、この日も昼間は晴れていても夕方になると、西の空が雲に覆われるという天候条件でした。

天体撮影が初めてだというBBさんが所有されているカメラボディはCanon EOS 70D。APS-Cサイズのセンサーを搭載したカメラとしては天体撮影にも適しているカメラです。指導させていただいたのは次のような基本的な設定。

  • 露出に関わる撮影モードはマニュアル。
  • 画質はRAWに設定する。
  • レンズの手ぶれ補正をオフにする。
  • レンズをマニュアルフォーカスに設定し、ライブビューで遠くの光源でピントを合わせる。(焦点距離により、ピント位置が若干ずれるので、ズームレンズの場合は要注意。)
  • 長秒時ノイズリダクションをオフにする。
  • ISOはマニュアルにして、光量と露出に応じて600ぐらいから少しずつ上げて行く。
  • 焦点距離が換算135ミリぐらいまでなら、三脚固定での露出は4.0〜5.0秒ぐらいまでが許容範囲。極軸が合った赤道儀で追尾するのであれば、露出はもっと伸ばせる。
18:22:05, E-P5 OLYMPUS M.17mm F1.8, ISO 640, 34mm, f1.8, 8.0s

薄い雲の中、撮影した画像ファイルとStellariumを使った同時刻での見え方とを照らし合わせて、彗星を特定しようとしましたが、どうも写っていない模様。私が思っていたよりも彗星は減光していたのかもしれません。薄雲がない状況であれば、彗星はまだ捉えることができるはず。

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