3月16日、17日の週末は晴れたけれども空は霞んでいました。彗星観察+撮影に出かける前に、気象庁のサイトで黄砂情報を確認していますが、それが不十分だったようで、この土日はパンスターズ彗星を確認することはできませんでした。気象庁黄砂情報は「地表付近の黄砂の濃度予測」と「大気中の黄砂の濃度予測」の二つの予測をプルダウンメニューから選べるようになっています。私は出かける前に「大気中の黄砂の濃度予測」を確認していなかったのです。車のボディーが黄砂で汚れていないから今日は大丈夫だろうと思い、西の空が開けた最適な観察地まで片道100km近くもかけて遠出したら、西の空は霞んでいて撮影したら水墨画のような画像しか撮れないことになってしまいます。
洗濯物や車の汚れに影響するのは「地表付近の黄砂の濃度予測」の方です。空の透明度に影響するのは高さ23kmまでの大気中と高さ1kmまでの地表付近の両方の黄砂濃度であり、それらいずれかの値が高いと空は霞んで見えるということになるようです。南越前町駐在所の近くまで「しおかぜライン」を北上し、今日はここで観察しようと日没2時間前から準備。
太陽が日本海に沈むのを待ちながら近くの漁港で一枚。
日没30分後の彗星の位置、方位角280°ぐらいの方角に岩を前景として入れようと、車を停めた南越前町の役場駐車場内をうろうろしながら機材の設置場所を選定。前景とする被写体が比較的近くにある場合、僅か1メートルでも移動すると、景色が変わります。
日没が近づくに連れて穏やかだった海面に小さな波が押し寄せ、強い風も吹いてきました。
機材一式を車から降ろして設置を完了した頃には西の空は薄い雲と上空の黄砂による霞の影響で、日本海に沈む太陽すら見えない状態でした。それでも雲の切れ間から彗星が現れるかもしれないと期待しつつ、撮影と双眼鏡による観察を彗星が水平線に沈む午後7時半頃まで続けました。双眼鏡で確認できなかったので、300枚近くの水墨画のような写真にも写っていないことでしょう。予約録画したF1開幕戦、オーストラリアGP決勝が観れるよう、温泉には寄らずに、敦賀のラーメン屋台経由で9時半頃に帰宅。
天気予報によると、明日は晴れそうですが、「大気中の黄砂の濃度予測」を調べると、19日15時の予測図では北海道と沖縄を除く日本列島上空は黄砂に覆われています。
お疲れ様でした。オーストラリアGPは見ましたか。今年も面白い展開になりそうですね。
300枚近くの「水墨画」はゴミ箱に捨てて少々がっかりしていましたが、録画しておいた開幕戦を観て気分一新しました。普段は感情を表に出さない、散髪したばかりのKimi Räikkönenも嬉しそうな表情を見せていました。今週末も連チャンのマレーシアGPが楽しみです。