Protecting Log Notches — Part 1

母屋の北西側ノッチ部分が腐朽菌による被害で下から5、6本の丸太の一部が腐っています。 2001年に引っ越して来た当時から北西側は木材が弱っていました。防腐剤入りの塗料を何度も塗装していますが、日当たりが悪い北西側はどうしても腐朽菌の攻撃対象になります。母屋西側の土地が雑木林となっており、風が強い日は防風林となってくれますが、普段は西陽を和らげています。それでも日当たりが悪いことに変わりはなく、雨水がログに浸水するとなかなか乾かない状況です。木材が弱ると、クマバチがやって来て、巣を作るために木材に穴を空けることもあります。

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まずは、母屋北側の雑草を抜き、カビが生えていた部分を水とブラシで綺麗にしてからノッチ部分の保護を考えました。廃材を再利用しながらノッチの出っ張り部分を保護する方法はないか?熟慮の末、思い付いた方法が上の画像。撤去したセントラルエアコンのダクトの径がちょうどマシンカットの丸太の径に近い。ダクトをディスクグラインダーと板金鋏で切断し、ノッチの出っ張り部分に巻いて、耐食性があるコーススレッドで留めました。

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ノッチの根元部分は高さおよそ40mmの三角としました。ノッチ根元部分でサイズを合わせてから、ダクトを取り外して、出っ張り部分先端で長さを調節。このダクトの素材は、表面がブリキのバケツに似ているので、ブリキだろうと思っていましたが、調べてみると、「ブリキのバケツ」はあり得ないそうです。ブリキとは錫をめっきした鋼板のことで、表面に傷がついて鉄が露出すると、鉄の腐食が進行します。ブリキだと思っていたバケツは実はトタンのようです。トタンは鉄より腐食しやすい亜鉛をめっきした鋼板であり、先に亜鉛が腐食するので結果としてトタンは錆びにくい素材とのことです。

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最下部でログウォールを支える半円状のシルログを除いて、下から5段目までのノッチ出っ張り部分東側を再利用のトタンで巻きました。これまでの画像はすべて東側から撮影しています。西側は公開できないほど無残。「夢のログハウス」という言葉があるように、ログハウスは今でも人気がある建築物です。腐朽したログの画像を公開すれば、夢と現実のギャップに戸惑われる方が多くおられるかもしれません。作業の難易度が上がればやる気が出る私も、北西側のログノッチ部分の腐朽に関しては、これまでお手上げ状態でした。

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こちらが西側から撮影した様子。下から4段目が特に酷いので、セントラルエアコンのダクトを覆っていたWRC材廃材を加工して出っ張り部分を塞ぎました。

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接近すると隙間をより少なくするための小細工が見えます。高さおよそ40mmの三角形を同じWRCの板から切り出して板に取り付けてあります。後は塗料を塗って、コーキング材で隙間を埋めれば応急処置は完了します。

今回の作業は腐朽菌の被害に遭ったログを修復したわけではなく、腐朽の進行を抑止するための保護としてトタンを被せました。この状態で数年は維持できると思いますが、いずれは腐朽したログを新材と交換する修復作業が必要になるでしょう。

作業の難易度:5段階で4

Part 2へと続く。

2 thoughts on “Protecting Log Notches — Part 1

  1. ログはこの辺では多く見かけますが、ホンカなどでも輸入キットなので仕様が外国製品なのでしょうか?
    先日ある業者に聞いた話ですが、エアコン取り換えにも量販店では高い見積もりが出たり、材の傷みや変形などの修復、国内規格に合わないので建具が合わないなど、様々なトラブルがあって相談されても対応できないと。
    イイ業者知ってまっせ!と喉まで出ましたが(笑)
    イタリア車に乗るようなものなのかもしれませんね。彼らは性能とデザインとどちらが優先されるか聞いたら、デザインと答えそうな気がします。

    1. HONKA、TALOなど、大手ログハウスメーカーには日本国内に代理店があり、仕様の多くは国内向けにローカライズされていると思います。窓に関しては例外的に外国仕様のものが多く、日本仕様の既製品が合わないこともあるでしょう。お風呂やトイレ、キッチンなどの水回り設備も日本仕様だと思います。

      我々の自宅ログハウスは完全輸入キットであるばかりでなく、ビルダーもアメリカ人です。ご存知のように入り口のドアは内開きなので、靴を脱ぐ「玄関」さえありません。色々と不便なことも多々ありますが、もう慣れてしまいました。

      今回、北西側ノッチ部分をこれ以上、酷くならないように保護しましたが、ログハウスの場合、壁が建物外からも中からも丸見えなので、木材の健康状態が一目瞭然です。在来工法や2×4工法の建物は壁の内部が見えないので、木材が腐朽していたり、シロアリ被害に遭うと発見が遅れることがあります。どんな家でもメンテナンスは必要なのでしょうね。

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