POLITOYS EXPORT No. 580 BRE Hino SAMURAI Sold

POLITOYS EXPORT No. 580 BRE Hino SAMURAI

3年以上前にMERCARIに出品し、放置していたミニカーが8,980円で売れました。売れたミニカーは50年以上前に製造されたイタリア製POLITOYSダイキャストミニカー、BRE Hino SAMURAI No.580。富士スピードウェイで開催された1967年の日本グランプリに出場し、失格となったモデル。名称からして外国人が興味を持ちそうなので、購入した人は転売屋さんかもしれません。

POLITOYS EXPORT No. 580 BRE Hino SAMURAI

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メルカリ出品17点目はイタリア製POLITOYSダイキャストミニカーのBRE Hino SAMURAI No. 580。名称が示唆するように、この車は市販車ではなく、富士スピードウェイで開催された1967年の日本グランプリに出場した、日野製ミッドシップエンジン搭載、Pete Brockがデザインしたレーシングカーを表現したものです。BREはBrock Racing Enterprisesの略で、Pete Brockが1965年に設立した設計会社兼レーシングチームの名称。Pete Brockは日本車では日野以外にダットサンやトヨタのGTマシンを設計しています。

POLITOYS EXPORT No. 580 BRE Hino SAMURAI

富士スピードウェイの旧トラックにあった危険極まりない30ºバンクに対応させるために取り付けたオイルサンプが原因で、日本グランプリでは最低地上高が規定の高さより2センチ低くなり、結果として車検に通らず、失格になったという哀しい逸話があります。最低地上高が低すぎるという理由で失格処分にするというのは、30ºバンクを知らないヨーロッパの人には理解されないかもしれません。日本グランプリに出場したTeam Samuraiの監督は昭和を代表する俳優、三船敏郎だったそうです。

POLITOYS EXPORT No. 580 BRE Hino SAMURAI

日章旗とチェッカーフラッグのデカールが付属していたはずですが、捨ててしまったのでしょうか、赤いリアウィングのみが白いボディーに際立っています。調べると、このリアウィングは1960年代当時としては画期的なもので、このような形状のウィングを装着したレーシングカーは他になかったそうです。

POLITOYS EXPORT No. 580 BRE Hino SAMURAI

POLITOYS製SAMURAIの製造開始年は1969年だそうで、ホイールの形状が汎用品の星型となり、フォグランプを簡素化した後期モデルもあるそうですが、この車は実車のマグネシウムホイールを忠実に表現した専用ホイール装着の初期モデルのようです。購入した年代を考えると、やはり1969年製の初期モデルで間違いないかと思います。

2,000台を超えるダイキャスト製ミニカーを収集しておられる方のブログ(WILDMAN’S BLOG)でベスト10を連載されておられますが、その中で10位にランクインしたのがこの日野サムライです。「2センチの悲劇、世界一美しいレーシングカーは日野サムライ」でも述べられているように、レーシングカーとしては第一位だそうです。この記事を読んで、メルカリでの価格設定を見直しました。