劣化したアームチェアの座面を修復する依頼を受けました。椅子が置かれている場所は屋外のような屋内というか、雨風の影響を受けます。座面は床下に置いてあった12ミリ厚の針葉樹構造用合板の端材を使って修復して欲しいとのことです。座面が破損したアームチェアは合計6脚あります。

針葉樹構造用合板の端材とアームチェア1脚を持ち帰り、合板を切断します。当初はオリジナルの座面と同じように、一枚の合板を曲げようと試みました。しかし、12ミリ厚の合板を曲げるのは極めて困難。手持ちの道具では無理と判断し、短冊状に切断することにしました。
扇形の短冊を丸鋸で切断するにはちょっとした工夫が必要。
切断した扇形の短冊8枚を座面に並べてみると、予想した通りに隙間ができる。
隙間を埋めることは諦めて、それぞれの短冊の両側側面をトリマーで縁取りしました。短冊側面の隙間は敢えて大きく。脚が触れる前方も縁取りしました。縁取りに使用したビットは、R3.0 mmコロ付きボーズ面1分。
両端にも大きな隙間がありますが、C型クランプで締めると合板が曲がって、フレームに密着できそうなことがわかりました。
許容誤差はおよそ0.5ミリとします。1ミリを超える隙間は埋める予定。