Wood Carport — Part 84

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南西側(道路側)にも北西側(母屋側)と同様の筋交いを二本取り付けて、水平方向(東西方向)の強度を増すために補強します。 先ずは、羽子板付き束石用の穴を掘り、砕石を敷いてからモルタルを載せて、その上に束石を設置。

この部分は、現在は使っていない、浄化槽用の蒸発散設備が埋設してあり、数センチ掘り下げると重量ブロックと鉄筋に干渉します。鉄筋はディスクグラインダーで切断し、コンクリートブロックはレンガ用のタガネを用いて大きなハンマーで叩いて破壊してから撤去。ブロックがなければ半時間もあれば、束石の設置はできるようになりましたが、破壊して撤去するとなると、その数倍の作業時間を要します。

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束柱Bは90ミリ角桧の廃材を再利用。

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柱Eと柱Fの間に渡す土台Bの高さは、北西側(母屋側)の土台Aと水平になるようにします。

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Wood Carport — Part 83

North Braces

北西側(母屋側)の図面を一部変更し、長めの筋交いに加えて短めの筋交いを北西コーナー部分に取り付けました。以前は壁にしようとしていた部分です。

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不足する木材と筋交い用金具をホームセンタームサシ京都八幡店で入手しました。米松45×90ミリの筋交い材を探しましたが、取り扱っていなかったので、桧40×85ミリ材で代用することにしました。長さは2000ミリなので、助手席側の後部座席を倒せば、切断しなくてもSuzuki HUSTLERに載せることができます。筋交い用金物は小型(100ミリ)のもの4枚入手。

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二本の柱の間に斜めに渡す筋交い材の現物採寸時は、単独作業で手が足りないので、また頭使いました。今回は2000ミリの材を目一杯使うので、クランプを固定するところもありません。そこで2×4材(茶色っぽいWRC)を一時的に桁に取り付けました。筋交い材の中心線が対角線となるようにクランプで固定し、直角を引きます。

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現物合わせで引いた直角線を桧角材の端部まで移動させました。

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土台の方は2000ミリでは長さが不足するので、WRC2x4材を土台の上に重ねるようにしてステンレス製コーススレッドビスで固定。この時、羽子板ボルトと干渉するので、一旦、羽子板ボルトを取り外してからWRC2x4材にボルトを貫通させる穴を空けました。穴を空ける位置がWRC材の端部ギリギリになるので、先に穴を空けてからギリギリのところでWRC材を切断しました。(これ、重要です。後から穴を空けようとするとほぼ確実に木材を傷めます。)

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100ミリの筋交い取り付け用金物をコーナー部分に取り付けました。付属するビス15本はすべて使用。

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長めの筋交いに加えて短めの筋交いを北西側コーナー部分に取り付けると、北側水平方向の揺れがさらに少なくなりました。しかし、今度は南北の揺れが気になります。

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束柱Aを土台に固定する羽子板ボルト座掘り部分は雨水が溜まりやすいので気になっていました。土台上面から突き出たボルトの先端をディスクグラインダーで切断し、表面を平らにしてから、

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余っていたトタン板を加工して蓋をしました。これで雨水が座掘りした穴に溜まることはないでしょう。

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Wood Carport — Part 82

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北西側(母屋側)の柱Aと柱Bの間に渡した土台Aの中央に柱Hを立てます。その後、柱Bと新たに立てる柱Hの間に筋交いを入れます。まずは下げ振りを用いて柱Hの位置決めから。

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柱A内側側面からこれから立てる柱H内側側面までの距離は実測で811ミリ。この数値は図面通り。丸鋸と鑿を用いて土台Aに幅90ミリ、深さ10ミリの切り欠きを入れました。

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仮りの短い柱を使って切り欠きのサイズを調整し、羽子板ボルト用の穴の位置決めをします。この辺りは雨水がかかるので、隙間はできる限りない方が良い。束柱Aに取り付けた羽子板ボルトとは向きが上下逆になります。

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頭から木粉を被りながら桁Aにも深さ10ミリの切り欠きを入れて、柱Hを横から少しずつ叩き入れます。

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柱Hのサイズ調整は一回のみ。最初は長めに切断し、ミリ単位でサイズ調整します。

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土台Aに羽子板ボルト用の穴を二つ貫通させました。土台Aの裏側には座掘りします。

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ここからが難関。幅90ミリ、厚み45ミリの米松筋交い材の長さは現物合わせですが、単独作業では手が二本では足りない。単独作業でどのようにして墨線を入れるのか?手の数が不足するので頭を使って不足分を補いました。長めの筋交い材(3メートル)上下の中央に線を引いておき、二本のクランプで筋交い材を桁Aと柱Bに固定しました。

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中央に引いた線がコーナー部分に接するように、筋交い材の位置を微調整。両手が空いたのでその後、現物合わせで直角の墨線を入れ、卓上スライド丸鋸で筋交い材を切断。

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筋交い材はサイズを微調整することなく、一発で柱Bと柱Hの間に入りました。2倍筋交い金具を上下のコーナー部分に取り付けました。余っても無駄になりそうなので、付属するビス15本をすべて使用しました。

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筋交い金具を使うのは初めてですが、プロの大工さんから助言していただいたので、金具の使い方は正しいと思います。

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水平方向の揺れはまだありますが、少しましになりました。南西側(道路側)にも同様の束石、束柱、土台、柱、筋交いを入れる予定です。北西(母屋側)と南西(道路側)両側に筋交いを入れると、道路と直角に車を入れることはできなくなりますが、カーポートの強度は増すと期待しています。

筋交い取り付け作業の難易度:5段階で3

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Wood Carport — Part 81

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北側(母屋側)に筋交いを取り付けるべく、束柱Aを羽子板付き束石の上に載せて、土台Aを柱Aと柱Bの間に渡しました。土台は90ミリ角の杉材。長さは実測で2707ミリ。

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90ミリ角の束柱Aは廃材を再利用しています。土台Aとは枘組みの上、2本の羽子板ボルトで固定。

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柱AとはL字型の根太受け用金物を使用して固定しました。このコーナー部分は必要であれば後日、2×4材で製作する火打で補強する計画です。

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羽子板ボルトが土台から若干、突き出ています。突き出た部分はディスクグラインダーで切断可能。この部分は水が溜まる可能性があるので、座掘りが深過ぎたしれません。

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Wood Carport — Part 80

North Brace

3週間ぶりに筋交いを取り付ける作業を再開します。北側に筋交いを取り付ける前に図面を一部、変更しました。束柱Aは柱Aと柱B間に渡す土台Aの中央に配置するようにしました。

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筋交いは北西から吹き下ろす局地的な強風の対策として、水平方向の動きを止めることを目的に取り付けます。垂直方向の力に対しては頑丈であることが、50センチを超える先日の積雪で判明しました。従って、急いで筋交いを取り付ける作業をしなくてもよく、残雪が融けるのを待っていました。しかしながら、局地的な強風が吹くであろう春までには筋交いを取り付ける必要があります。

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高さ240ミリの羽子板付き束石を半分ほど埋める穴を掘り、砕石を敷き詰めて転圧してからセメント1に対し、砂3の割合で練ったモルタルを敷いて、その上に束石を設置。100円ショップで買って来た水準器を用いて二方向同時に水平を確認。これは便利。

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束柱Aを束石の上に仮置きしました。束柱の上に載せる土台とは枘組みと羽子板ボルトで固定する予定です。

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Wood Carport — Part 79

Wood Carport North

母屋に面する北側と道路に面する南側の西側半分に壁と筋交いを取り付けて、水平方向の風圧に対する耐力を補強しようと図面を一部、手直ししました。図は北側側面を屋内から見たもの。当地の強風や突風は北西(左の方)から吹くことが多いです。最大瞬間風速が44mを超えた去年の台風21号では、建物上部が左から右の方に40〜50ミリほど移動しました。

Wood Carport North

長さがおよそ2700ミリ(幅90ミリ、厚み45ミリ)の筋交いを取り付けるには長さ2710ミリの土台と羽子板付き束石、高さ206ミリの束柱、長さ1980ミリの柱が必要になることが、Numbersで図面を引いてみてわかりました。

グレーの正方形は筋交い金具。土台と柱に羽子板ボルトを取り付けると、筋交い金具と干渉します。柱は深さ10ミリほどの切り欠きを入れることにより、羽子板ボルトなしで施工する計画です。筋交い金具をずらして取り付けることにより、羽子板ボルトとの干渉を避ける方法もあるようです。しかし、筋交いはおよそ47ºで取り付けるので、金具をずらせば固定できるビスの本数が少なくなり、強度に問題が発生しそうです。

筋交いを取り付けても水平方向の揺れが止まらない場合は、筋交いの左にOSB合板を取り付けようと考えています。壁の外側には鎧張りの杉板も。壁に囲まれた部分に床を組んで物置スペースにしようとする計画もあります。

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Wood Carport — Part 78

Typhoon Ties

ひねり金物と呼ばれる補強金物を軒桁と垂木の接合部に取り付けました。入手したZ金物は120ミリの釘付き5本セットが6セット。合計で26本をすべての垂木に取り付けました。

英語ではHurricane Tie(ハリケーンタイ)ですが、日本にはハリケーンではなく台風がやって来るので、Typhoon Tie(タイフーンタイ)と勝手に名付けよう。

Typhoon Ties

トラス組みの場合は軒桁ではなく垂木に切り欠きを入れるのが一般的であり、垂木が開こうとする力を切り欠き部分とガセットプレートで食い止めることができます。しかし、水平方向に働く強い風圧には切り欠き部分と斜め打ちのビスだけでは耐えることができません。そこで、タイフーンタイのような補強金物が必要になるということでしょう。

壁がないカーポートであれば、下から吹き上げる風にも弱いので、この金具で垂直方向にかかる力も抑えることができるのではないかと思います。

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今週は積雪の恐れがあるので、除雪用スコップを新調しました。スコップはメタルブレード付きの着脱式。

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Wood Carport — Part 77

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階段製作時に出た端材を使って、西側壁面に棚を追加しました。

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お隣さんに「そんなところに棚を作ったら盗まれるで」と忠告をいただきましたが、盗まれて困る貴重品は置かないので良しとしましょう。道路側の一部に東西方向(長辺方向)の揺れを抑えるための筋交いを入れる予定がありますから、筋交い設置後は不法侵入者が思いとどまるかもしれません。

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Wood Carport — Part 76

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近くのホームセンターで厚み11ミリのOSB合板を入手し、不足したガセットプレートを加工して、垂木を補強しました。また、手持ちの鎹をすべて使い切りました。

ガセットは合計40枚、鎹は合計10本で屋根トラス組を補強したことになります。今回の補強により、積雪時など上からの力に対する屋根の強度が増したはずです。

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Wood Carport — Part 75

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カーポート屋根北西側は特に母屋の屋根から滑り落ちる大量の雪を一時的に受け止めることになります。トラス組みの屋根の場合、左右の垂木を接合する部分にガセットと呼ばれる補強用の板(OSB合板)を取り付けるのが一般的です。これまでは二本の長めのビスで留めていましたが、手元にガセットとして使用できるOSB合板が少しあったので、試しに接合部に取り付けてみました。不足する部分は新たにOSB合板を入手して補強しようと思います。

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西側の梁は二本の90ミリ角材を継いであり、それが原因で台風の強風を受けてくの字形に壁全体が歪みました。台風被害を受ける前は相欠きで継いだ部分に隙間はなかったのですが、今では5〜10ミリぐらいの隙間があります。単独での作業で、横から叩いて隙間をなくすことはほぼ不可能なので、鎹を用いてこの部分も補強することにしました。

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小屋束を斜めから支える部分にも鎹を打ちました。

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Wood Carport — Part 74

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母屋に面するカーポート西側には道路と直角になるようにして駐車することはないだろうから、この辺りに物置スペースを計画しています。物置を製作する前に端材を使って棚を作り、壁面に取り付けました。

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3方に壁がないカーポートは洗車場としても機能するので、洗剤やコーティング剤などの消耗品を取り付けた棚に設置しました。これまで小屋に収納していた脚立(大)と除雪用のスコップも西側壁面にぶら下げました。

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Wood Carport — Part 73

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着想からおよそ2年半、着工後7ヶ月を要してようやく切妻屋根の木製カーポートがほぼ完成しました。図面作成から羽子板付き束石(沓石)の設置、柱や梁、桁、方杖、垂木など木材の切断や刻み、構造体となるフレームの組み立てからトラス屋根の施工、塗装まですべての作業を単独で行いました。

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工期終盤となった10月に最大瞬間風速44.2m/sの強風を西側に設置した壁がまともに受けて、束石が持ち上げられ、建物上部が東に押されて傾いた時、修復するよりも解体して建て直した方が早いのではないかと思ったこともありました。

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今後は母屋側西面に壁を設置し、必要となれば鼻隠しと雨樋を取り付けようかと考えています。西側に床付きの物置スペースを確保して建物の強度を増す計画も検討中です。

屋根を葺きパーゴラではなくなったので、ポストのタイトルをPergola CarportからWood Carportに変更しました。

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Wood Carport — Part 72

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坂上から勢いよく下ってくる車や自転車を遠くから確認できるよう、ガレージ内に設置していたガレージミラーをカーポート柱に移設しました。道路と直角に停めた時の視界を確保することが主たる目的です。

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Wood Carport — Part 71

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ガルバリウム鋼板製の棟包みを貫板の上に被せました。

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極めて滑りやすいガルバリウム波板の上に乗っての高所作業となったので、施工中の写真は上の一枚のみ。下地材となる貫板の厚みが12ミリと薄く、棟包み側面からの釘打ちはできなかったので、上から釘打ちして留めました。傘釘を打った部分が所々で若干、凹んでいます。

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日が昇ってしばらくして撮影したら、屋根上に降りた霜がまだ残っている様子がわかります。屋根のない所に駐車すると、晴れた日などはフロントウィンドウが放射冷却の影響を受けて凍結することがありますが、屋根のあるカーポート下にSubaru R1を駐車したら、早朝の凍結はなく、エンジンをかければすぐに出かけられるとのことでした。

棟包みを取り付ける作業の難易度:5段階で4

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Wood Carport — Part 70

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棟包みの下地材となる貫板を取り付けます。貫板をステンレス製ビスでガルバリウム波板の上に取り付けるには、インパクトドライバーを持って屋根上に登る必要があります。

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カーポート屋根上に登るのは初めて。勾配に関係なくガルバリウムは非常に滑りやすいので、屋根上に立つことができません。棟の部分に馬乗りになって徐々に東側へと進みながら、厚み12ミリ、幅90ミリの杉貫板をステンレス製ビスで波板の山の部分に固定しました。

蛙の足のような格好をしての作業だったので膝の内側が痛くなり、作業後は近くの温泉へ。

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