Quadrantids 2016

年間3大流星群の一つとは言え、数多くの流星が観察できることは極めて稀なしぶんぎ座流星群が1月4日午後5時(JST)に極大を迎えました。放射点が地平線の上に昇るのは夜半過ぎであり、午前2時過ぎには輝度22%の月が東の空に昇ります。この流星群は極大時刻にピークが集中する傾向があるので、7時間も経過すれば、天候条件に問題がなかったとしても見える流星の数は限られます。

午前2時頃になれば、C/2013 US10 (Catalina) が月と共に東の空に昇ってきます。彗星は光度6.4等なので、ポータブル赤道儀で追尾しながら望遠レンズで撮影したら写るでしょうから、流星群は二の次で彗星を狙ってみようと考えています。

追記:昨晩はPM2.5の影響か、空全体が薄い靄に覆われており、撮影は断念しました。しかし、Arcturusと共に昇ってきた彗星はNikon 7×50の双眼鏡で辛うじて確認することができました。しぶんぎ座流星群とは相性が悪いのか、今年も一つも流星を確認することができずじまいでした。

C/2013 US10 (Catalina)

C:2013 US10

Comet Catalina (C/2013 US10) が明け方の東の空に見えているようです。現在、6等星ぐらいなので条件が良ければ小型の双眼鏡で眼視観察できるかもしれません。上のスクリーンキャプチャは、ふたご座流星群が極大となる12月15日午前3時から1時間が過ぎた午前4時頃の東の空。C/2013 US10は高度+14º33’にあります。SkySafariの予想光度は+4.8等になっていますが、実際はそんなには明るくならないようです。

Spaceweather.comのREALTIME IMAGE GALLERYにComet Catalinaを撮影した画像が多く投稿されるようになりました。来週のふたご座流星群の撮影時に観察しようと計画しています。しかし、なぜ明るい彗星は北半球では秋から春にかけての寒い時期に現れることが多いのでしょうか。

C/2013 US10の近日点は2015年11月15日で、太陽からの距離は0.82AUでした。地球に最も接近する近地点は2016年1月16日で、地球からの距離は0.72AUとなり、予想光度は5.5等星。肉眼彗星となったC/2014 Q2 (Lovejoy)ほど明るくはなりませんが、ポータブル赤道儀による追尾撮影の対象にはなると思います。