Husqvarna 141 Engine Failure — Part 4

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燃料ライン(チューブ)が破損してキャブレターにガソリンが供給されなくなったHusqvarna 141の修理を続行します。中国から送られてきたセット商品に含まれる燃料ラインの外径が、破損した純正部品の外径と比べて目測で1.2倍ほど太く、燃料タンクに繋がる小さな穴に通すことができずにいました。

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チューブに空けた穴に針金を通し、針金を二つ折りにしてタンク側から引っ張るといった方法を試しました。それでも穴に通すことができず、ホームセンタームサシで購入した芝刈り機用の燃料チューブも試しましたが、外径が少し大きく、柔らかすぎて通らない。メーカーから純正部品を取り寄せるのが手っ取り早いことはわかっていても、その純正部品の耐久性に問題があると私は考えているので、できることなら社外品を使いたいという思いがあります。

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ホームセンタームサシでHusqvarna 135eが3万円ほどで販売されているので、いっそのこと新製品を購入しようかとも思いましたが、その前に苦肉の策を実行することにしました。小さくて通らないのなら外径が細いチューブを使うか、穴を拡げて太いチューブを強引に通すかのいずれかです。前者は入手困難なので後者を採用しました。穴は大きすぎると燃料漏れするので、少しずつドリルビットの径を太くしながら互換品であると思われる燃料チューブをぴったりサイズの穴に通すことにしました。ドリルビットは手回しで。チューブの先端は斜めに切断し、二つ折りにした針金をチューブに空けた穴に通して、ドライヤーでチューブ先端を温めながら燃料タンク側から引っ張りました。チューブは伸縮性がありましたが、結果は上の画像の通り。

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中国から届いた燃料チューブの内径は幸いにも純正部品の内径とほぼ同じだったので、規定値以上のガソリンがキャブレターに一気に供給されることはないかと思います。燃料フィルターにもぴったり接続することができました。

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キャブレターを元通りに取り付けて燃料チューブを接続しました。円盤状の弁はチョーク弁。逆側にはスロットルバルブがあります。

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Wikipediaにアップロードされたキャブレターの断面図がわかりやすい。図ではチョーク弁は上の方、下の方はスロットルバルブ。チョークを引いてチョーク弁を閉じると、供給される空気の量が減り、結果的に燃料の混合比が高くなるということのようです。チョークを引いた(弁を閉じた)状態で何度もエンジン始動を試みると、濃いガソリンがキャブレターに供給され、気化されずに液状のガソリンがシリンダーにまで達するようです。そうなれば点火プラグが被り、エンジン始動できなくなります。

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ちょっとチープなエアフィルターを取り付けて、エンジン始動を試みました。チョークを引いた状態でスターターロープを引っ張りましたが、エンジンが始動しません。ガソリンがキャブレターに供給されていないのかと思い、エアフィルターを取り外した状態で、スターターロープを引っ張ると、透明の燃料チューブの中をガソリンが吸い上げられている様子が確認できました。何度もエンジン始動を試みている時、マフラーから燃料が排出されました。

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被っているであろう点火プラグをシリンダーから取り出した状態で、スターターロープを数十回引いて、シリンダー内のガソリンを排出させました。濡れていた点火プラグを乾かしてから、シリンダーに戻して、スターターロープを引くと初爆が起こり、その後、ようやくエンジンが始動しました。自分で修理すれば修理代を大幅に節約できるだけでなく、キャブレターの構造など、色々と勉強になります。

Husqvarna 141 Engine Failure — Part 5へと続く。
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3 thoughts on “Husqvarna 141 Engine Failure — Part 4

  1. 筆者様

     失礼な言い方なのかも知れませんが、賢明な解決方法の選択と挑戦、そしてその「結果」、本当に拍手喝采です。この様な結果の後の「感動」は「感無量」だと存じます、どうでしょうか(^^:。

    Jim,

    1. おっしゃる通り自分で修理したエンジンが始動した時は感無量でした。ポストには書いていませんが、始動した直後はアイドリング時にチェーンが回転したので、Tスクリューを左右に回転させながらアイドリング回転数を規定の3000RPMに調整する必要がありました。そのような修理後の調整があったので「感無量」を忘れていたのかもしれません。

      1. 筆者様

         育ったのですね。最終調整までしっかりと・・。でも、チェーン・ソウを使用する時にスターター・ワイヤーを引っ張れば、「へへ!ちゃんと動くぜ〜!」てな、「にんまりが出るかも知れません。それも小さな「感無量」なのでは?(^^;

        Jim,

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