Wood Carport — Part 34

West End-R

屋根勾配を25ºから20ºに変更し、トラスの形状も大幅に見直しました。図面はこれまで通り、iWork Numbersで作成していますが、トラス組みの部分もこのまま使い慣れたNumbersで何とかなりそう。

屋根形状は伝統的な切妻を採用します。積雪対策を考えると、母屋の方を高くした片流れであれば、母屋の屋根から落下した雪を道路側に落とすことができます。また、施工も容易です。「木製カーポート」をキーワードにGoogleで画像検索すれば、プロが施工したものも含めて8割近くが片流れ屋根のカーポートがヒットします。「カーポート=片流れ屋根」という固定観念があるのでしょうか。

East Middle

片流れ屋根のカーポートは切妻屋根と比べて施工が容易であるという利点がありますが、高い方が母屋に接していない場合は、そこから雨風が入りやすくなるという短所もあります。また、母屋の採光面で不利になることもあります。

偏屈な私は敢えて施工難易度が高く、木製カーポートとしては日本では珍しい切妻屋根を採用します。英語で”Wood Carport”をキーワードに画像検索したら切妻屋根(Gable Roof)はそれほど珍しくはなく、どちらかといえば一般的な屋根形状であることがわかります。

South 0727

トラス組みの屋根も千差万別で、棟板(Ridge Board)があるもの、ないものがあります。当初は6メートルの長い棟板が用意できないので、棟板なしのものを考えていました。

IMG_2851

長い材が用意できないのであれば、複数の短い材を継げば良いと考えるようになり、Scarf Jointで棟板を継ぐ練習をしました。込み栓をどのようにして取り付けるのかわかりませんが、複数の長めのコーススレッドビスを斜め打ちすれば固定できそうです。棟板は左右から垂木に挟まれるようにして宙に浮いているような形状になります。上からの荷重はほとんどない非構造材なので接続部分の強度が問題となることはないだろうと思います。(棟木Ridge Beamは構造材です。)

棟板ありとなしとで大きく異なるのは施工方法です。棟板なしであれば、地上でトラスを組み立ててから持ち上げることが可能ですが、一人で作業する場合はかなり困難。棟板ありだと、一時的に支柱で棟板を支えておいて、垂木を一本ずつ取り付けることができます。これなら単独作業で何とかなりそうです。

Wood Carport — Part 35へと続く。
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