Salt Damage To Automobiles

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融雪剤による塩害に遭わないようにする最善策は、融雪剤が散布された、あるいは散布されそうな国道やバイパス、高速道路などの幹線道路を走行しないことですが、それでは自由にどこにも行けなくなってしまいます。特にSuzuki Jimnyのような悪路や雪道での走行性能が優れた自動車であれば、その得意分野で本来の性能を生かすことができない状態に陥ります。

融雪剤が車体底部に付着してしまった場合は、できる限り速やかに水に溶かして洗い流すことが重要です。しかしながら、屋外駐車の場合、車周辺に降り積もった雪を取り除いて車体底部を水洗いするのはどうしても億劫になります。帰宅時に毎回、そんなことをする必要があるのなら、車ではなく、徒歩で出かけた方が良いということになります。

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先月売却したSuzuki Jimnyはその特徴的なラダーフレームが塩害被害に遭いました。腐食の進行状態は見かけよりも酷い、末期状態でした。スパナで叩くと、腐食した部分はズボッという鈍い音がしました。木材が不朽菌やシロアリ被害を受けた場合と同じ。内側から腐食が進行して縦長の穴が完全に開いた状態です。ラダーフレームがこのような状態であれば、車検は通りません。溶接加工をしてフレームを補強する必要があります。その費用を考慮すると、売れる時にさっさと手放すべきでしょうということになりました。

パンタグラフジャッキなど車載工具収納部分の床は初回車検時の頃からすでに怪しい状態になっていました。売却時に車から降ろしたクロムメッキ塗装のクロスレンチにまで錆が転移するという酷い状態でした。

売却先の買取店とは査定時に車体底部の腐食が進行してることを知った上での価格交渉となったので、売り手である私は不利な状況ではありましたが、それでもあの価格で買い取ってもらったのは幸いでした。買取業者Gのようなクレームガード保証がないので、却って安心できます。(買取業者Gでは売却後3ヶ月以内に重大な不具合が発覚した場合に、売り手に対して賠償請求されることがあるそうです。それをカバーするのがクレームガード保証。)

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塩害による被害はラダーフレームだけではなく、フロントブレーキのキャリパーにも及んでいました。錆びついたピストンが固着していたので、ブレーキペダルから足を離してもピストンが戻らない状態でした。ブレーキパッドを常にローターに押し当てながら走行することになるので、ローターが摩擦で熱くなり、パッドが削れて粉が吹く有様でした。当然ながら平均燃費が通常時と比べて2~3km/Lほど悪くなりました。同様の現象は、2006年まで所有していたMazda Roadsterにも発生し、キャリパーを交換してもらったのを覚えています。

画像を公開するかどうか少し迷いましたが、Suzuki Jimnyの次期モデルのことや融雪剤散布が自動車に与える副作用的な悪影響のことを考えると、公開すべきであるとの結論に達しました。

4 thoughts on “Salt Damage To Automobiles

  1. 筆者様

     融雪剤、恐るべしですね。その凄さは、父の友人でもあった車屋さんで何度か見た事が有ります。防錆塗装の層を越しても銹びて行く怖さは普段見られない場所だけに、乗っている方々は、最悪の場合「知らぬが仏」状態が襲いかかりますね。

     私は、車のProではないので判りませんが、フレーム等は、腐食部分を取り去り(癌手術のようですが)、新材料をあてがう修理は法律上認められているのでしょうか?この疑問は、多分、筆者様はご存知だと思いますが、USAではOld Carを補修部品や、自分で溶接加工して「蘇らせる」のがホビーの一つになっていますし、その車は手続きを踏めば公道を走行出来ますが、この様な事は、日本では出来ないのでしょうか? ←単純な疑問です(笑)。

     通常、車の「外装」はワックス掛けに気を付けますが、底面のケアをされる方は、実際には少ないでしょうね。北海道辺りの車は、筆者様の車種以外でも、融雪剤被害は有るわけですが、どの様に対処されているのでしょうね?例えば車検時の底面の防錆塗装が厚くされているとか・・・。普段は、考えも、思いもつかない疑問ですが・・・。

    Jim,

    1. 公開しました画像の状態では、恐らく車検は通らないということでした。鋼板などを用いて溶接加工を施せば、車検には通るそうです。但し、構造を大きく変更するような補修は改造車になってしまうので不可となります。溶接加工による修理も考えました。今回の車検に通すことはできても別の部位で錆が転移すると、次回車検時にまた修理費用が発生する恐れがあり、結果、売却することとなりました。

      1. 筆者様

         サビは、Cancerみたいなもので、本当に100%除去しないと、サビの種が再度、活躍し始めると言う「イタチごっこ」になるのは、必定ですね。

        Jim,

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