Sep 242019
 

この日はMillennium Hiltonを正午にチェックアウトし、荷物をフロントに預けて深夜まで時間を潰す必要がありました。取り敢えずはホテル敷地内にある専用のボート乗り場からチャオプラヤー川対岸のSathorn Taksinまで乗船しました。シャトルボートは午後11時まで運航していることを確認。時刻表には次のような注意喚起がありました。

  • Please be cautious of anyone who offers tours or free trips to shops at public piers. (公共の桟橋ではツアーやお店への無料の移動手段を提供する人に注意してください。)

バンコクには観光客を狙う悪人が多数いることをこれを読んで知り、私は軽い警戒モードに入りました。シンガポールでも巧妙なハイテク詐欺被害に遭っていたので普段よりも注意していました。

シャトルボートの桟橋から歩いてすぐのBTS (Bangkok Mass Transit System) Saphan Taksin駅へと向かい、電車を乗り換えてPark Ventures、Central Embassy、Home Pro、Jim Thompson、Siam Paragon、Central Worldなどのショッピングモールを回りました。

BTSの駅周辺にあるスカイウォーク(高架歩道橋)を歩いていると、見知らぬ女性が背後から同行者にMadame!と声をかけてきました。数歩先を歩いていた私が振り返ると、アラブ系の男性と幼い子供も女性の側にいて、同行者に道を尋ねている様子でした。同行者によると、この男性はわざと同行者の視界に入って、スマホで街の様子を動画撮影するふりをしていたようです。

見知らぬ女性は同行者の所持品を何やら誉め立てていました。私はSteve Jobsに少し似たそのアラブ系の男性に”Where’re you going?”と聞くと、”Chinese foods…”の応えが返ってきました。それなら台湾に本店がある”Din Tai Fung”がこのすぐ先のショッピングモールにあるらしいのでどうですか?と応えると、”No, we want to take out…”

この時点で何かおかしいと感じた私はとにかく喋り続けました。我々も観光客なので、テイクアウトのことは知らないこと、昨日までシンガポールにいてF1ナイトレースを観戦していたこと、明日は日本に帰ること、さらには鈴鹿で開催される日本グランプリは3週間後とか… 会話の主導権を握るのは喋りまくる人です。普段はどちらかと言えば無口な私は海外に出ると喋る人になります。特に詐欺被害に遭いそうな場合は…

見知らぬアラブ系の男性は、F1やモータースポーツのことに関しては全く興味がなさそうでした。配偶者らしき女性は同行者の所持品をまだ褒めている。男性が話題を変えて尋ねてきました。”We’re going to Osaka.”「来たで」と内心思いながらいつ行くの?と聞き返すと、”Next week. How much is US$100 in Japanese yen?”と、US$100ではないどこかの国の高額紙幣を見せながら本性を表す質問が来ました。

“About ten thousand” と、子連れの詐欺師に応えながらほぼ同時に「こいつら詐欺やで、詐欺、詐欺!」と同行者に注意喚起しました。日本語の「詐欺」という言葉は知らないようでした。詐欺師は”Osaka”を連呼、私は「詐欺」を連呼。「詐欺」という日本語を知らない愚かな詐欺師は日本の紙幣を見せてくれと要求してきました。現在のレートではUS$100は¥10,765ぐらいです。この時点で相手に一万円札を見せてしまうと、あなたは少し徳をするとか言いながら、自分が持っている偽札と交換して欲しいと言い出すに決まっています。数枚の紙幣を相手に渡してしまうと、何枚か抜かれることもあります。(私は30年以上も前にクアラルンプールで同様の詐欺被害に遭いそうになった経験があります。)

こんな古典的な手口で観光客から金銭を奪う詐欺師がまだいることに驚きながら、30年近く前と同じように、”We’ll call the police!”とちょっと大きめの声で詐欺師を脅しました。男性は”Why?”とか言いながら配偶者を装った女性と幼い子供と共に後退りして、雑踏の中に姿を消しました。この手口は「お金見せて詐欺」と言うそうです。他にも「寺院、今日は閉まっている詐欺」や「エキスポートセンター偽物貴金属押し売り詐欺」、「小額貸して詐欺」など多々あるようです。トゥクトゥクのドライバーが詐欺グループの一味であることも多いとか。

今回は警戒モードに入っていたのですぐに詐欺であることを察することができました。でなければ、いつの間にか詐欺被害に遭う可能性もあるので、笑みを浮かべてやって来る見知らぬ人に話しかけられたら先ずは怪しいと思うことが、「この微笑みの国」では大事であることを実感しました。

  3 Responses to “Beware of Scams in Bangkok”

  1. 筆者様

     非常にRealな体験でしたね!相手に「カモ」として認識された訳ですね。多分、筆者様達は、彼らにとっては「美味しい獲物(金持ちの日本人?)」だと、目に映ったのでしょうね。機転を利かせて難を逃れられた事、「その様な事があるであろう・・」の「予備知識」と「警戒」する心が有ってこその賜だと思います。

     しかし、そう言う詐欺が、バンコックの市井(しせい)の中にも有るのですね。私、個人の記憶では、この様な事は、一昔前の「大陸」の状況が思い出されます(私は、引っかかりませんでしたが・・)。私は、バンコックに、数度、仕事で行った事がありますが、大抵、出張仲間(タイでは、皆が他国国籍)と歩いていますので、筆者様の様な経験はありませんが、今後のタイ滞在では、再度気を引きしめて、注意を払いたいと思います。貴重な経験談を拝見出来、ありがとうございます。

    Jim,

    • 今回のシンガポールGP観戦旅行ではF1以外のブログネタをたくさん仕入れることができました。バンコクでの詐欺師との遭遇は興味深いものがありました。持ち帰り可の中華料理を探していると言ってたので、我々のことを中国人と思ったのでしょう。こんな古典的な手口ですが、子連れであるとつい信用してしまう人もいるかもしれません。

  2. 筆者様

     筆者様の仰る通り、中国系に見えたのでしょうね、彼らの目には。子供が詐欺に使われるのは悲しい事です。私は、子供と言うより、大陸で「赤ちゃん(レンタル赤ちゃん)」を時間で借りて、不幸な親子のふりをして「恵まれる金」を稼いでいる「偽、浮浪者」を何度も見ました。筆者様の遭遇されたシーンと同じ「詐欺」に引っ掛かり、後で(お金を渡した後)それが詐欺と、目の前で発覚して怒り狂って、悔し涙を流した人も知っています。純粋に、優しくそして親切な心を持つ人々を「騙す」奴らは「許せません」。

     でも、(私の貴人的な考えですが)そうしないと生きて行けない人生を歩いている人々が居るのも事実ですが、その様な環境を生み出す「根源」にも目を向け、「何故」を理解するのも大事な事ではないかと思います。

    Jim,

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