Comet Lovejoy (C/2013 R1) — Part 2

M44 and Comet Lovejoy (C/2013 R1) on November 2, 2013

上の画像は11月2日早朝、午前2時頃にAF Nikkor 35mm f/2Dを装着したNikon D7000で撮影したM44とLovejoy。 (C/2013 R1)画像はおよそ二倍に拡大されるよう、クロップしてあります。この単焦点レンズは周縁部の減光が酷いので、暗い部分をクロップしてちょうど良い感じになります。35mm(換算52mm)、ISO 800、f/2.2、30秒間の追尾でも彗星が放つイオンテールのエメラルドグリーンが際立っています。

彗星は三脚に固定した7 x 50の双眼鏡でも微かな光を確認することができました。iOS用SkySafari+で彗星の位置を調べながら、あのもやっとしたのが多分、彗星だろうという程度です。7 x 50の双眼鏡で確認するにはある程度の経験が必要。

画面の左端にM44(プレセペ星団)を配置させました。Lovejoy (C/2013 R1)はこの後、M44の方に移動します。11月7日頃にこの散開星団に最接近するので、その頃に望遠レンズで狙おうと考えています。

Orion and His Belt

天候条件に恵まれたこの日はオリオン座が綺麗に見えていました。35mm(換算52mm)のレンズでベルトを中心に狩人オリオンの胴から足の部分が視野に入っています。敢えて、電柱の先部分を切り取らずに残してあります。

Perseids 2013 — Part 5

Perseids 2013

昨夜も晴れていたので月が沈んでからペルセウス座流星群の観察と撮影に出かけました。この数日では最も薄雲が多く、午前1時頃から次第に雲の量が増えてきました。極大から45時間ほど経過しましたが、それでも一時間に数個はペルセウス座流星群に属する流星が流れていました。

Satellite Flare?

インターバル27秒で25秒露光の画像3枚をStarStaXを用いてスタックした上の画像に写っているのは流星ではなく、人工衛星です。光跡は北西から南東方向に進んでいます。当初、イリジウムフレアかと思い、iOS用SkySafari+で調べてみると、撮影した時刻にこの進路で移動するイリジウム社の人工衛星はなく、時刻と軌道から推測すると、GLOBALSTAR M062の可能性が高いことがわかりました。衛星のアンテナやソーラーパネルに反射した太陽光が数秒間、光る現象を衛星フレアと言います。画像一枚のみに写っていたら、流星と勘違いしそうですが、27x3秒間に渡って記録されているのだから、明らかに流星ではありません。

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Tracked for 06'45" on Vixen POLARIE

この日もポーラーメーターを用いて極軸を合わせたVixen POLARIEにカメラを載せて追尾撮影しています。広角レンズ(換算18mm)使用の場合、何分ぐらいの追尾撮影が許容範囲なのかを調べるためにスタックしてみました。上の画像は27秒間隔で撮影した15枚の画像をスタックしてありますから合計6分45秒の追尾。

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Tracked for 09'00" on Vixen POLARIE

さらに5枚を重ね合わせた合計9分00秒の追尾。周辺部が少々流れていますが、これは広角レンズの収差による影響もあります。結論ははっきりとしませんが、換算18mmであれば10分ぐらいは私の許容範囲であると言えそうです。主な被写体を視野の中央に持ってくれば、もっと長時間の追尾撮影ができると思います。

極軸はポーラーメーターを用いて合わせていますが、磁気偏角を考慮して7°ほど東に向けると真北を指すはずです。しかし、7°もずらすと北極星は明らかに少し西に見えます。ポラリエ本体かカメラ用雲台と干渉している可能性もあるので、7°ではなく、5°ぐらいの補正に留めると、追尾精度はより高くなる気がします。

Perseids 2013 — Part 2

Occulation of Spica by the Moon

スピカが月の背後から出て来たところを捉えていますが、これでは見えないかもしれません。

Occulation of Spica by the Moon - Version 2

ここまで拡大すると粗が見えますが、三日月の外側右上にスピカが確認できます。双眼鏡ではもっと鮮明に見えていました。去年の金星日面通過と似たものがありました。

現在、空は晴れています。昨夜と同程度の好条件です。午後11時頃から出陣します。

Perseids 2013

極大を迎えた8月12日深夜から13日未明にかけては前日よりもさらに天候条件に恵まれました。上の流星は放射点から南へ向けてアンドロメダ座を縦断するように流れた流星。

Perseids 2013

露光25秒でインターバル撮影した一枚に明るい流星が2個、写っています。この2本の光跡を延長して交差する点がペルセウス座流星群の放射点です。撮影時刻は8月13日午前0時33分。ポータブル赤道儀(ポラリエ)で追尾しながらインターバル撮影した複数の画像をスタック(合成)して、放射点から天の川方向に放射状に飛ぶ流星を撮影したいと意図しましたが、この一枚の画像でその目的が達成できています。

Perseids 2013

超広角ズームレンズの広角端11mm(換算16mm)でこれだけの長さと明るさですから、この一本は火球クラスと言っても良い流星。撮影時刻は8月13日午前1時20分。

今回はカメラ2台で合計496枚の写真を撮影しました。(同行者がさらに数百枚)そのうちの何枚に流星が写っているのか未確認です。これからスタッキングしながら確認する予定です。

The Milky Way in the Rainy Season

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梅雨の合間に見える天の川を夏の大三角形と共に視野に入れました。ISO 2500、f/2.8、30秒の露出で追尾しながら撮影した5枚の画像をStarStaxでスタック(比較明合成)し、金色が際立つようにApertureで大幅に補正してあります。

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設定を変えずに天の川がより濃くなっている南東方向にカメラ(Nikon D7000)を向けて一枚。東から南の空に向けると光害の影響を受けてしまいます。

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こちらはVixen POLARIEを用いて追尾撮影した10枚の画像ファイルをスタックしたもの。より多くの星が写っていますが、前景に入れた樹木が流れています。

Eta Aquariid Meteor and The Milky Way

Eta Aquariid Meteor and The Milky Way

Nikon D7000でISO3200に感度を上げて20秒の露出で天の川の試写をしている時に、みずがめ座η流星群に属すると思われる明るい流星が視野に入りました。この日は流星の撮影ではなく、春の天の川を撮影することが目的でした。今年のみずがめ座η流星群は予想されていた以上に多くの流星が世界各地で観察されたようです。関東では5月6日早朝に大火球が目撃されました。

上の画像はISO3200ですが、高感度ノイズはそれほど気になりません。長秒時ノイズ低減は「しない」に設定していますが、露出20秒ですから目立ったノイズはほとんどありません。

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ISO1600で露出1分半でも長秒時ノイズはほとんどありません。Vixen POLARIEで追尾していますが、換算16mmの焦点距離で、星は点像に写っています。

A Meteor?

Sony DSC RX-100で撮影した一枚に明るい流星のような光が写っていました。人工衛星のフレアかもしれません。Heavens-Aboveで軌道をチェックしてみたところ、イリジウムフレアではなさそうです。今日はDSC-RX100のピントが合っています。(5月10日追記:光跡を調べたところ、どうやらこの光はこと座η流星群に属する流星のようです。)

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ISOを640に落とし、光害の影響が少ない天頂付近にレンズを向けて、思い切って3分の露光に挑戦してみました。ポータブル赤道儀で追尾しながらこんなにも露光を続けたのは初めての体験ですが、長秒時ノイズは気になりません。絞りはf/3.2に絞りました。本来は天の川が濃くなっている南のいて座方向にレンズを向けたいのですが、光害の影響があるので断念しました。

Comet Pan-STARRS — Rendez-Vous Avec La Galaxie d'Andromède (M31) —Part Two

At the Mouth of A Stream Flowing Into Lake Biwa

"The early bird catches the worm."という英語の諺がありますが、二日連続で早起きした鳥は虫を捕らえることができたのでしょうか。少なくともこんな幻想的な景色は早起きしない限り、見ることができないのは事実です。ひねくれ者の私は、この諺を初めて聞いたとき、早起きした鳥ではなく、朝早くから辺りを徘徊した虫はどうなのかと思い、遅くまで寝ている自分を正当化しようとしたものです。

連日のように彗星撮影を繰り返していると、一連の手順に体が慣れ、撮影地に到着してから機材を設定して一枚目のシャッターが切れる状態になるまでの時間が大幅に短縮されました。慣れない頃は30分近く要していたのが、今では5分〜10分ほど。

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最も効率的と思われる手順を下にまとめておきます。

  1. 足場が安定していて視界を遮るものがないところに自由雲台を取り付けた三脚を設置する。
  2. ポーラーメーターの角度を観察地の緯度に合わせ、Vixen POLARIEのアクセサリーシューに取り付ける。
  3. カメラ用自由雲台を取り付けたVixen POLARIEを三脚に固定する。
  4. 磁気偏角を考慮に入れ、方位磁石の目盛と水準器を参考にしながら極軸を合わせる。(撮影地が琵琶湖周辺であれば方位角はプラス7°に合わせる。)
  5. 極軸がずれないように注意しながら、ポーラーメーターをポラリエから取り外し、被写体である彗星のおよそ2分後の高度になるよう、ポーラーメーターの角度計を設定し、一旦、ポケットにしまっておく。
  6. カメラをポラリエに載せて、星が点像に写るよう、明るい星、月、あるいは遠くに見える街灯の光を用いてマニュアルでピントを合わせる。(レンズは望遠端に設定し、液晶モニターを拡大しながら慎重にピントを合わせる。)
  7. ポケットからポーラーメーターを取り出して、カメラのアクセサリーシューに取り付ける。
  8. 磁気偏角を考慮に入れ、方位磁石の目盛と水準器を参考にしながら被写体の高度、方位角にカメラが向くようにする。
  9. ポラリエの電源を入れて、追尾を開始する。
  10. レンズを広角端にズームアウトし、その時の空の暗さを考慮に入れてISO、F値、露光時間を設定する。
  11. シャッターを切り、試し撮りをする。
  12. フレーム内に被写体である彗星が入っていること、点像に写っていることを確認し、同時に適正露出になるよう、必要に応じてカメラの設定を修正する。(星が流れて写っている場合は、極軸がずれているので、手順3に戻る。)
  13. 必要に応じて焦点距離を調節して撮影を続ける。

Comet Pan-STARRS and M31 (3226-3229 stacked)

広角端の70mm(換算105mm)でフレームのほぼ中央に彗星を捉えることができたので、数枚、露出を確認しながら撮影した後、思い切って望遠端の300mm(換算450mm)にレンズを合わせて30秒露光で連続撮影しました。4枚の画像ファイルをStarStaxでスタックしたのが上の画像。パンスターズ彗星とアンドロメダ銀河(M31)のランデブーを引き裂くように流星が流れています。人工衛星かと思い、SkySafariで調べてみましたが、この時刻(午前4時28分頃)に彗星とアンドロメダ銀河を引き裂くような軌道で通過する人工衛星は存在しないようです。

上の画像は換算450mmの望遠レンズを使い、30秒x4枚(合計2分)の露光であることを考えると、この簡易赤道儀の追尾精度の限界に限りなく近付いていると思われます。アンドロメダ銀河をもっと明るく写すには露光時間が足りません。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) and M31 Over Lake Biwa

前日に失敗したので、この日は35mm単焦点(AF Nikkor 35mm f/2D)でもパンスターズ彗星がM31に急接近する様子を撮影しようと再挑戦してみました。何とか湖面と同じフレーム内に収まるよう、カメラを縦置きにしてみましたが、夜明け前の空が次第に明るくなり、長時間の露光ができないのでこの程度が限界でした。

Comet Pan-STARRS — Rendez-Vous Avec La Galaxie d’Andromède (M31) — Part One

早朝の方が観察+撮影条件が良くなったパンスターズ彗星を再び捉えようと、去年の金環日食観察地(和邇川河口)にやって来ました。自宅を出た時は曇っていたけれども天気予報を信じることにしました。河口の先端付近なら街灯がなく、彗星が昇る北東方向はかなり低空まで見渡すことができます。撮影地に到着し、機材を設置したのが午前3時半頃。30分後にはISS(国際宇宙ステーション)が北西から東に向かって琵琶湖の遥か上空を通過する予定であることをSkySafariで確認済み。彗星は湖面に浮かぶブイのすぐ上の方にあるはずですが、今は薄い雲の向こう側。オレンジ色のライトが点滅するブイとその右側に見える立て看板が邪魔なのですが、すでにポラリエの極軸を合わせた後なので、簡単には移動できず。

そうこうしいるうちにシミュレーション通りにISSが到来。ISO1250、露光30秒で連続して撮影した3枚の画像をStarStaxで合成してあります。慌ててフレーム内に維持しようとして、不用意にカメラの向きを変えてしまったのが悔やまれます。しかし、ISSの撮影は人生初の体験だから、これだけ撮れれば上出来。

レンズ焦点距離は11mm(換算16mm)ですから、どれほどISSが明るい飛行物体であるのかが写真から読み取れると思います。30秒間でこの距離を移動しています。

2週間ぶりに捉えたパンスターズ彗星。左下にあるもやっとした天体はアンドロメダ銀河(M31)、彗星の尻尾は太陽と反対側の左上方向に伸びています。月とランデブーした時は天候条件に恵まれなかったので、アンドロメダ銀河とのランデブーは是非とも撮影したいと思っていました。

200mm(換算300mm)にズームインして撮影後、アスペクト比を変更しながらクロップしたのが上の画像。30秒露光の3枚の画像をスタック(合成)してあります。3.4等のアンドロメダ銀河よりも明るいので、現在の彗星の光度は3等星ぐらいかと思われます。7x50mm双眼鏡による眼視での観察は不可能でした。もう少し、高度が高くて、空が澄んでいれば、肉眼でも確認できるかもしれません。光害が少ないところならアンドロメダ銀河は見えますから。しかしながら、緯度がそれほど高くはない本州から肉眼で観察することはほぼ不可能であり、すでにこの彗星の観察、撮影はマニア向きです。

和邇川河口から見る夜明け時の琵琶湖。この地は私のお気に入りスポットの一つになりました。この写真のみ、Sony DSC-RX100で撮影。

Magnetic Declination

Vixenのポーラーメーターを「彗星キャッチャー」として使用していますが、これまでカメラの向きが少し、南にずれていて、ズームレンズの焦点距離を200mm(換算300mm)などの望遠に設定すると、フレーム内に彗星が入らず、70mm(換算105mm)設定時にフレーム内に捉えたとしても、右寄り(北寄り)になってしまうという問題がありました。その原因が判明したようです。カメラボディーかレンズの電子部品とポーラーメーターが干渉しているのかもしれないと疑っていましたが、アクセサリーシューにポーラーメーターを取り付けた場合、干渉はないようです。原因はもっと基本的なところにあるのではないかと思うようになりました。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) Setting Over Mt. Hiei

小型の簡易赤道儀であるPOLARIEで極軸合わせをする際には観察地により、異なる「磁気偏角」を考慮して、ポーラーメーターが指し示す磁北を7°ほど東にずらして補正していますが、カメラのアクセサリーシューに取り付けてカメラの向きを合わせる時は彗星の位置情報をもとに「磁気偏角」を考慮した補正を行っていなかったのです。北方向におよそ7°ずらすべきなのに、SkySafariから得た方位角をそのまま使用してカメラの向きを合わせると、当然ながら、カメラは南におよそ7ºずれる。フレーム内に彗星を捉えることができた場合でも彗星の位置が右端の方(北寄り)に写っていたのはこのためでしょう。

今夜、パンスターズ彗星は午後7時30分頃に地平線の下に沈みます。日没時刻は午後6時5分頃。観察+撮影予定地における日没30分後の彗星の位置は方位角278°、高度+10°。太陽は方位角269°で沈むので、太陽が沈んだ位置を地表にある目印を元に覚えておき、そこから北に約9ºのところに彗星は沈むということです。日没30分後にポーラーメーターを元にカメラの向きを合わせる際は、磁気偏角を考慮して、北におよそ7ºずらして285ºに合わせれば、水平方向に関しては中央に彗星を捉えることができるはずです。ポーラーメーターの角度を10ºに合わせておけば、垂直方向も中央に入るはず。

DSC03454

地平線(水平線)まで西の空が見渡せる観察地なら、日没30分後からおよそ一時間ほど観察できます。昨夜は靄と雲の影響で撮影することはできませんでした。今夜は遅くから下り坂の天気予報ですが、7時半頃まで天候条件が持てば良いのですが。これから、この前、下見に行った越前海岸に出かけようと計画しています。

Comet Pan-STARRS Setting Over Mt. Hiei

DSC03758

午後5時頃まで残っていた雲が切れて、日没頃には西の空は快晴。13日に薄い三日月とパンスターズ彗星を同じフレーム内に捉えたいという希望は叶えられなかったけれど、14日は天候条件に恵まれたので、11日に行った琵琶湖東岸湖周道路沿いの公園に再びやって来ました。この日は前景に樹木を入れようと、カメラアングルを考えて撮影位置を決定。

panstarrs 1895:1899

双眼鏡で確認できる前に焦点距離100mm(換算150mm)で撮影した画像に彗星が写っていました。またもや彗星は右の方に写っています。この日は三日月の下の方、少し北よりの位置だったので、容易に双眼鏡で確認できるだろうと思っていましたが、実際に確認できたのは午後6時45分頃。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) Setting Over Mt. Hiei

慌ててカメラの向きを修正し、焦点距離を200mm(換算300mm)にズームイン。前景にするはずだった樹木はフレームの外。シャッタースピードを1秒か2秒に変更したはずが、0.6秒のままになっていました。ISOは320。彗星の核はほぼ点像になっていますが、過度なレベル補正でノイズが酷い。

panstarrs 1952:1956

インターバル撮影した5枚をStarStaxで合成すると、ダークフレームを引き算していませんが、ノイズはずっと少なくなります。

panstarrs 1900:1904

高度が高くなり、空が暗くなった分、彗星はよりくっきりと尻尾が双眼鏡で見えるようになりました。視力に自信がある人は肉眼でも確認できるのではないかと思います。今回、初めてカメラのライブビューで彗星を捉えてからシャッターをリリースすることができました。

カメラのライブビューや双眼鏡で確認できずに撮影する時間帯、特に光量が刻々と変化する薄明時の状況ではシャッタースピードの下限を考えながら、ISOはAutoに設定し、絞り優先などのモードにすべきか思案中。次回は露出の設定を失敗しないよう、より慎重に撮影します。

Comet Hunters in Kyoto

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一昨日は夕暮れ時に西の空が厚い雲で覆われて見れなかったパンスターズ彗星(C/2011 L4)を再び、京都の夜景と共に見ようということで、東山山頂公園にやって来ました。同じ目的でこの観察スポットを訪れた人が10人ぐらい、機材を設定しながら日が落ちるのを待っています。彗星が見れるかもしれないことを知らずにやって来る人も入れ替わり立ち替わり。

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京都市街を東から一望できるこの観察地は日が沈む西の空は地平線まで見渡せることができます。上の画像を撮影した時刻は午後5時56分。太陽は高度0°36'の位置にあるはずですから、高度がほぼ0°まで見えていることになります。パンスターズ彗星が地平線の下に沈む午後7時10分まで、一時間近くも観察できます。但し、光害と靄の影響で晴れていても地平線近くの彗星を肉眼や双眼鏡で確認するのは極めて困難。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4)

2時間近く、彗星探しを続けましたが、結局、双眼鏡(Nikon 7×50 7.3° IF WP Tropical)で視野に捉えることはできずに終わりました。この日もVixen POLARIEで追尾しながら、インターバル撮影を繰り返しました。彗星キャッチャーとしても使用しているポーラーメーターがカメラのボディー、レンズと干渉しているらしく、レンズの向きは実際よりも北に少しずれています。撮影したほとんどの写真はズームレンズの焦点距離を200mm(換算300mm)に設定していたので、フレーム内に彗星は入っていなかったようです。保険代わりに125mm(換算187mm)にズームアウトした数枚に何とか彗星を捉えることができました。やはり、北方向(右寄り)にずれているので、上の画像、右上の方に彗星が写っています。

残念ながら京都の夜景と彗星を同じフレームに収めることはできませんでした。今後、彗星は減光しながら太陽からどんどん離れて行くので、日没後一時間が経過して空がほぼ完全に暗くなってからでも観察可能になります。山の稜線が高度およそ5°の琵琶湖東岸から観察、撮影した方が、光害の影響が少なくて済むと思われます。

「パンスターズ彗星を見つけようキャンペーン」の観察スポット募集サイトに注意喚起する案内が付け加えられました。夕暮れ時の西の空には軌跡が短い飛行機雲が見えることがよくあります。飛行機雲が二本出ていると、彗星のイオンテールとダストテールのように見えることがあり、飛行機雲を彗星であると誤認して「見えた」と報告する人があまりにも多いのでしょう。3月9日に「見えた」と報告している人のほとんどは誤認していると思われます。

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例えば、上の写真。沈む太陽よりも北方向に飛行機雲が写っています。飛行機はこちらに向かっているようであり、尻尾が下を向いているので、飛行機雲であることがわかります。北西方向に飛行機が向かっているのであれば、飛行機雲が彗星の尻尾のように南東に伸びるので、さらに紛らわしくなります。上の画像に写っている飛行機雲のように、彗星が明るければ簡単に確認できるのですが。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) Setting Over Lake Biwa

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今日は朝から快晴、黄砂も飛んでいない澄み切った空。こんな日に眼視で確認できなければ永久に見えないだろうと思わせる最高の条件でした。今日は琵琶湖東岸、守山にある琵琶湖レークサイドゴルフコースに近い、湖周道路駐車場に車を停めました。Vixen POLARIEにカメラを載せ、ポーラーメーターで方角を合わせて追尾しながら撮影を開始したのは日没の午後6時少し前。

ISO100、シャッタースピード5秒では露出オーバーで真っ白。f/5.6、1秒の露光でも空は完全に白飛び状態。6時25分頃になって漸く、同じ設定で夕空の色になりました。三脚に載せたNikonの双眼鏡、7x50 7.3° IF WP Tropicalで彗星を探してもそれらしき姿はなかなか視界に入らない。対岸の山の高さはおよそ5°。SkySafariによると、午後6時40分に彗星の高度は4°26'。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) Setting Over Lake Biwa

午後6時38分頃にやっと見つけました。ポーラーメーターを使って設定したはずの方角が北に大きくずれていました。上の一枚目の写真にも写っているのですが、彗星の光が弱いことと空が完全に暗くなっていないことが原因で、方角が分かっていても肉眼では確認できないレベルです。

stackedImage

2枚目と3枚目の画像はクロップしてアスペクト比を16:9に変更してあります。レンズの焦点距離は70mm(換算105mm)に設定してありますが、クロップしてあるので拡大されています。3枚目は数枚の画像をスタックし、さらに拡大率を高めて見易くしています。焦点距離を100mmに設定していれば、フレーム内に彗星は入っていなかったはずです。ポーラーメーターがカメラボディーかレンズの金属部分の影響を受けて干渉したのかもしれません。やはり、基本は双眼鏡で彗星の位置を確認してから、レンズを向けるべきなのでしょう。

panstarrscamp

「パンスターズ彗星を見つけようキャンペーン」のサイトに観察スポットを報告しました。日曜に行った、東山山頂公園展望台で撮影しておられる方がいます。3月11日は全国的に「見えた」の報告の方が多くなっています。

容易に眼視で確認できなかっただけに、双眼鏡の視野に入った時は私も悦に入りました。明日も天候条件に恵まれれば観察と撮影を計画しています。

Searching for Comet Pan-STARRS (C/2011 L4)

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昨日は西の空が高度0°の水平線まで見渡せる越前海岸まで遠征しました。雲一つない快晴でしたが、観察地に到着したのが日没30分後、撮影を始めてわずか数分で彗星は水平線の下。黄砂の影響で視界が酷く、高度の低い位置は霞で何も見えません。慌てて設定したカメラは、ISO AutoがONになっていました。

アクティブハウス越前の露天風呂「漁火」で入浴した後、敦賀まで戻って、遅い夕食はラーメン屋台「ごんちゃん」で。彗星観察地の下見を兼ねての遠征だったので、彗星を撮影することができなくてもヌルヌルした天然温泉の湯と絶品のラーメンで満足しました。305号線を露天風呂がある「漁火」まで北上すると、実際に漁火を行う漁船の光が眩しいほどなので、星の観察や撮影には適していないこともわかりました。

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そして今日は、強風と雨。大気中に浮遊する黄砂が雨と共に地上に降りると、空は澄むはず。しかし、天気予報通りに夕方に雨が止んでも雲が西の空に居座っている。久しぶりにやって来たのは東山ドライブウェイ山頂駐車場。将軍塚は西の空が開けていて眼下に京都の町並みが一望できます。

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近くには京都大学院理学部研究科「花山天文台」があります。1929年の創立当時は光害の影響はほとんどなかったと思いますが、現在は光害の影響が少なからずあるので太陽や惑星の研究、画像解析処理などに花山天文台は利用されているそうです。大津市出身の初代台長、山本一清博士の時代とは天文台の用途が異なります。

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昨夜とは違い、今日は日没前にカメラを設置。Vixenポーラメーターは「彗星キャッチャー」としても使用しています。高度は10°ぐらい、方位角260°の西の空にカメラを向けて、ポラリエで追尾開始。いつでもシャッターがリリースできる状態ですが、雲が切れてくれない。

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京都タワーの北の方、上の画像の中心から少し右よりの山の上に雲が切れれば彗星が見えるはず。

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結局、夜景を見てから撤収することになりました。ここは数少ない京都の夜景スポットです。薄明時の撮影には慣れていないため、苦労しています。日没後の時間の経過と共にほぼ分単位で光量が変化します。ISOと露光時間を頻繁に調整しながらの撮影になり、中望遠レンズを使用する場合、被写体をフレームの中央付近に維持し続けるには赤道儀で追尾した方が良いと思います。日没30分後でISO 400ぐらいでもシャッタースピードは1〜3秒ぐらいが適正露出かもしれません。もちろん、街の光や設定するf値により、適正露出は変化するので、撮影は思っていた以上に難しい。

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こちらが焦点距離を広角端の70mm(換算105mm)にセットしたNikon D7000で日没30分後ぐらいに撮影した画像。現像後にクロップしてアスペクト比を16:9に変更してあります。ISO 400、f/5.6、シャッタースピード5秒でインターバル撮影。これでも空が明るく写っているので露光時間が長過ぎます。雲がなければ、この時、パンスターズ彗星は高度5°ぐらいのところにあるはず。

後日、Pan-STARRS彗星の撮影にここから再挑戦します。京都の夜景と彗星を同じフレームに収める機会は滅多にありません。

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