Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) Setting Over Lake Biwa

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今日は朝から快晴、黄砂も飛んでいない澄み切った空。こんな日に眼視で確認できなければ永久に見えないだろうと思わせる最高の条件でした。今日は琵琶湖東岸、守山にある琵琶湖レークサイドゴルフコースに近い、湖周道路駐車場に車を停めました。Vixen POLARIEにカメラを載せ、ポーラーメーターで方角を合わせて追尾しながら撮影を開始したのは日没の午後6時少し前。

ISO100、シャッタースピード5秒では露出オーバーで真っ白。f/5.6、1秒の露光でも空は完全に白飛び状態。6時25分頃になって漸く、同じ設定で夕空の色になりました。三脚に載せたNikonの双眼鏡、7x50 7.3° IF WP Tropicalで彗星を探してもそれらしき姿はなかなか視界に入らない。対岸の山の高さはおよそ5°。SkySafariによると、午後6時40分に彗星の高度は4°26'。

Comet Pan-STARRS (C/2011 L4) Setting Over Lake Biwa

午後6時38分頃にやっと見つけました。ポーラーメーターを使って設定したはずの方角が北に大きくずれていました。上の一枚目の写真にも写っているのですが、彗星の光が弱いことと空が完全に暗くなっていないことが原因で、方角が分かっていても肉眼では確認できないレベルです。

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2枚目と3枚目の画像はクロップしてアスペクト比を16:9に変更してあります。レンズの焦点距離は70mm(換算105mm)に設定してありますが、クロップしてあるので拡大されています。3枚目は数枚の画像をスタックし、さらに拡大率を高めて見易くしています。焦点距離を100mmに設定していれば、フレーム内に彗星は入っていなかったはずです。ポーラーメーターがカメラボディーかレンズの金属部分の影響を受けて干渉したのかもしれません。やはり、基本は双眼鏡で彗星の位置を確認してから、レンズを向けるべきなのでしょう。

panstarrscamp

「パンスターズ彗星を見つけようキャンペーン」のサイトに観察スポットを報告しました。日曜に行った、東山山頂公園展望台で撮影しておられる方がいます。3月11日は全国的に「見えた」の報告の方が多くなっています。

容易に眼視で確認できなかっただけに、双眼鏡の視野に入った時は私も悦に入りました。明日も天候条件に恵まれれば観察と撮影を計画しています。

Searching for Comet Pan-STARRS (C/2011 L4)

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昨日は西の空が高度0°の水平線まで見渡せる越前海岸まで遠征しました。雲一つない快晴でしたが、観察地に到着したのが日没30分後、撮影を始めてわずか数分で彗星は水平線の下。黄砂の影響で視界が酷く、高度の低い位置は霞で何も見えません。慌てて設定したカメラは、ISO AutoがONになっていました。

アクティブハウス越前の露天風呂「漁火」で入浴した後、敦賀まで戻って、遅い夕食はラーメン屋台「ごんちゃん」で。彗星観察地の下見を兼ねての遠征だったので、彗星を撮影することができなくてもヌルヌルした天然温泉の湯と絶品のラーメンで満足しました。305号線を露天風呂がある「漁火」まで北上すると、実際に漁火を行う漁船の光が眩しいほどなので、星の観察や撮影には適していないこともわかりました。

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そして今日は、強風と雨。大気中に浮遊する黄砂が雨と共に地上に降りると、空は澄むはず。しかし、天気予報通りに夕方に雨が止んでも雲が西の空に居座っている。久しぶりにやって来たのは東山ドライブウェイ山頂駐車場。将軍塚は西の空が開けていて眼下に京都の町並みが一望できます。

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近くには京都大学院理学部研究科「花山天文台」があります。1929年の創立当時は光害の影響はほとんどなかったと思いますが、現在は光害の影響が少なからずあるので太陽や惑星の研究、画像解析処理などに花山天文台は利用されているそうです。大津市出身の初代台長、山本一清博士の時代とは天文台の用途が異なります。

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昨夜とは違い、今日は日没前にカメラを設置。Vixenポーラメーターは「彗星キャッチャー」としても使用しています。高度は10°ぐらい、方位角260°の西の空にカメラを向けて、ポラリエで追尾開始。いつでもシャッターがリリースできる状態ですが、雲が切れてくれない。

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京都タワーの北の方、上の画像の中心から少し右よりの山の上に雲が切れれば彗星が見えるはず。

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結局、夜景を見てから撤収することになりました。ここは数少ない京都の夜景スポットです。薄明時の撮影には慣れていないため、苦労しています。日没後の時間の経過と共にほぼ分単位で光量が変化します。ISOと露光時間を頻繁に調整しながらの撮影になり、中望遠レンズを使用する場合、被写体をフレームの中央付近に維持し続けるには赤道儀で追尾した方が良いと思います。日没30分後でISO 400ぐらいでもシャッタースピードは1〜3秒ぐらいが適正露出かもしれません。もちろん、街の光や設定するf値により、適正露出は変化するので、撮影は思っていた以上に難しい。

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こちらが焦点距離を広角端の70mm(換算105mm)にセットしたNikon D7000で日没30分後ぐらいに撮影した画像。現像後にクロップしてアスペクト比を16:9に変更してあります。ISO 400、f/5.6、シャッタースピード5秒でインターバル撮影。これでも空が明るく写っているので露光時間が長過ぎます。雲がなければ、この時、パンスターズ彗星は高度5°ぐらいのところにあるはず。

後日、Pan-STARRS彗星の撮影にここから再挑戦します。京都の夜景と彗星を同じフレームに収める機会は滅多にありません。

Waiting for Pan-STARRS C/2011 L4

オーストラリアのニューサウスウェールズにあるCSIROパークス電波天文台で3月5日に撮影されたPan-STARRS彗星、急速に明るくなっている様子がよくわかります。Real Image Galleryに投稿されたこの画像ファイルの説明によると、使用したレンズの焦点距離は150mm、f/4.5、ISO 1600で露光時間は5秒とのことです。

こちらの方は、75mm、f/4、ISO 400で露光時間は4秒。彗星を捉えた星景写真としたら下の写真の方がより綺麗に思います。いずれの写真もカメラはCanon 400D(Kiss X Digital)で、三脚固定撮影だと思われます。リンク先の撮影時刻は22:06:10になっていますが、多分、この時刻は画像ファイルをアップロードした時刻ではないかと思います。画像から判断すると、撮影時刻は日没後30ぐらいでしょう。

カメラの設定から推測すると、撮影後の補正も含めて天体写真に詳しくない人がデジタル一眼レフカメラ入門機を使って撮影したとしても、十分に綺麗に撮れるレベルまで、南半球では明るくなっているようです。マニュアルでの撮影が可能なコンデジでも多分、鮮明に撮影することができると思います。今週末頃から北半球でも観察できるPan-STARRS彗星、1997年のヘールボップ彗星以来の明るい肉眼彗星として期待できそうです。大陸からやって来る黄砂の影響と天候が気がかり。

A Naked-Eye Comet in March 2013

NASAがまとめたPan-STARRS (C/2011 L4)の動画がわかりやすい。オランダの天文学者、Jan Hendrik Oortに因んで名付けられた「オールトクラウド」から放物線軌道に乗ってやって来た彗星、当初は金星に近い明るさになるだろうと期待されていましたが、今では明るさが下方修正されて、北斗七星に近い明るさになるだろうと予想されています。

しかしながら、太陽に接近するのは初めてのことなので、その熱と重力の影響を受けて、彗星に何が起こるかは誰にもわからないとのこと。近日点通過時に分裂するかもしれないし、大量のガスを放出して長い尻尾を見せてくれるかもしれない。予測することが困難だからこそ、彗星の観察や撮影は面白いのだと思います。

Nikon Binoculars 7×50 7.3º IF WP Tropical

Nikon Binoculars 7x50 7.3º IF WP Tropical

1970年代に京都四条通りにあった某カメラ店で買ってもらったNikonの双眼鏡。天体観測用の双眼鏡ならNikonかFujinon製で、できるだけ対物レンズの口径が大きく、倍率は控えめが良いと、当時、参加していた天文同好会の先輩会員から聞いて、選んだものです。去年の金環日食、金星の日面通過観察時は対物レンズに自作フィルターを装着して活躍してもらった双眼鏡。40年近くの年月が経過しましたが、プロフェッショナル仕様の防水性能のおかげで、カビや曇りはありません。特に保管方法に気を遣った記憶はありませんが、ほとんど経年劣化がありません。この時代の日本製双眼鏡は造りが非常に良いと思います。

Nikon Tripod/Monopod Adapter

三脚アダプターも去年、新調しました。双眼鏡本体はずっしりとしていて、手持ちで星が見られるのは数分が限界なので、長時間の星観察には三脚は必須です。対象物の高度が高いと三脚固定では姿勢に無理がありますが、薄明時の彗星観察なら問題ありません。

Nikon Binoculars 7x50 7.3º IF WP Tropical

クラシックなポロプリズム式。フォーカスは左右を別々に合わせるIF式。星しか見ないので、一旦、焦点を合わせると滅多にさわることはありません。

Nikon Binoculars 7x50 Tropical

対物レンズの口径は50mmで集光力が優れているのか、微光星もよく見えます。しかし、この前の小惑星、2012 DA14はなぜ確認できなかったのでしょう? 倍率がもう少し高い方が良かったのかもしれません。来月のPan-STARRS (C/2011 L4)と年末の大彗星、ISON (C/2012 S1)は7x50のこの双眼鏡が活躍してくれるはず。

今でもこの双眼鏡(L字スケール入り)の後継モデルが販売されています。

こちらはL字スケールなしのモデル。

天体観測用としてはNikonは7x50 SPの方を推奨していますが、性能差はそれほどでもないと思います。

三脚アダプターは専用品をお勧めします。

March 13, 2013

18:45 MAR 2013

2013年3月13日(水)午後6時45分00秒、日没後44分31秒後の西の空をSkySafariでシミュレートしたのが上の画像。Pan-STARRS (C/2011 L4)の高度は+05°34'、すぐ右上にある輝度2.6%の三日月と共に地平線に沈もうとしています。彗星が完全に沈むのは午後7時15分なので、高度0°の地平線まで見える理想的な観察地の場合、6時45分頃から30分間ぐらいが勝負の時間帯になります。実際には彗星はこんなに明るくはならないだろうし、尻尾もこんなに長くはならないと予想されます。この日の薄明終了時刻は午後7時26分24秒なので、シミュレート後に理想的な色合いになるように補正した上の画像のようには暗くはならないと思われます。薄明時ですから双眼鏡は必須かもしれません。

観察、撮影候補地として現在、考えているのが国道305号線沿いの越前海岸。ここまで北上すれば、遥か西にある丹後半島が視界を遮ることもないでしょう。(水平線までの距離はおよそ4.5kmだそうで、もっと南でも丹後半島はもともと水平線の下かもしれません。)Google Mapsのストリートビューでさらに詳しく調べてみると、露天風呂日本海がある国民宿舎かれい崎荘の辺りが理想に近い観察、撮影地であることがわかりました。

「越前海岸+星空」で検索すると、App Storeで「星空時景」や「星空のある風景写真集」を販売されておられる方のブログが真っ先にヒットしました。太陽が若狭湾に沈んだ後にC/2011 L4が三日月のすぐ下に見えると良いのですが。彗星が期待したように明るくならなくてもこのような星空や夕陽の写真が撮れれば、それだけで満足しそうな気もします。

C/2011 L4 Pan-STARRS As Seen From Down Under

Image Linked To "Ice in Space" Forum (Courtesy of von Tom)

期待されたようには増光していないC/2011 L4 Pan-STARRSですが、オーストラリアのブリスベンで昨日の朝、撮影された上の画像を見る限り、二つの方向に伸びる尻尾がくっきりと写っていて、近日点通過までにまだまだ増光しそうな勢いです。撮影時に肉眼ではよく見てなかったので確認はできなかったそうです。

Image Linked To "Ice in Space" Forum (Courtesy of von Tom)

カメラ(EOS 600D = EOS Kiss X5)は、f/3.5、10秒露光の設定で、200mm望遠レンズを用いて撮影したというこちらの写真をもとにSkySafariで他の星と比較しながら光度を推定してみると、画像右上のインディアン座アルファ星と同じぐらい明るい。アルファ星の視等級は+3.10等です。急速に増光しているのでしょうか。これは期待できそう。

上の二枚の画像は、共にVixen Polarieで追尾しながら撮影したそうです。一枚目はf/3.5、10秒露光で撮影した複数の画像をおよそ6分間分、RegiStaxを用いてスタックしたものをクロップして拡大しているそうです。二枚目のクロップしていない画像は同じ設定で合成もしていないそうです。

南の方から放物線を描きながら太陽に向かっている彗星、C/2011 L4 Pan-STARRSは、近日点を通過する来月上旬まで北半球からは観察できません。

SkySafari for Mac OS X Updated To Version 1.7.2

Southern StarsのMac OS版プラネタリウム・アプリケーション、SkySafari for Mac OS Xのアップデートが公開されたので、ダウンロードして更新しました。更新内容は以下の通り。

  1. Includes default solar system database with asteroid and comet data current as of mid-January, 2013.
  2. Fixed failure to import data from asteroids and comets that are not already in the default solar system object database.
  3. Corrected orbital motion for Saturn's moon Phoebe.
  4. Fixes for drawing comet tails.
  5. Corrected right ascension for Hipparcos stars without high-precision positions (like UY Draconis.) Removed extra Propus label from Iota Geminorum.

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特に気になる更新内容は、1、2、4の彗星絡みのアップデート。特に4は彗星の尻尾描画に関する修正です。Pan-STARRS (C/2011 L4)の予想光度が下方修正されているので、尻尾の見え方をより地味なものに修正しているかもしれないと思い、3月13日、日没およそ30分後(JST)の西の空をシミュレーションしてみたところ、更新前と大して変わっていないと言うか、私には違いがわかりません。

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SkySafariの予想光度は3月13日午後6時30分で実視等級+0.8。北緯35°の観測地であれば、輝度2.6%の三日月のすぐ下にあり、実視等級+5.9の天王星に重なるように見えます。写真撮影すれば面白い構図になりそうですが、日没のおよそ30分後なら実際は上の画像のような薄明になるはずです。西の空が開けた条件の良い場所が見つかったとしても撮影は極めて困難かもしれません。

同時にiOS用のSkySafari 3も更新しました。更新内容はMac OS版と同じ。SkySafari for Mac OS XとiOS用のSkySafari 3は時々、無料になったり、無料に近い価格で販売されることがあります。特に天文関係の一大イベント前にそうしたキャンペーンがあります。次のキャンペーンは3月上旬ではないかと私は予想します。

Nikon Binoculars Sky & Earth 8×40 CF Talon

Nikon Sky & Earth 8x40 CF Talon

今から16年前の1997年の春、米国ミシガン州デトロイト郊外に滞在していた頃、ちょうどHale-Bopp彗星(C/1995 O1)が近日点に到達しようとしていました。当時、住んでいたアパートの部屋から長い尻尾を輝かせたほうき星が西の空に肉眼でも見えていました。こんなに明るい彗星を見るのは人生で初めてのことだったので、そのより大きく輝く姿を観察して記憶に留めておこうと思い、急遽、手に入れたのがこの双眼鏡です。対物レンズの口径が40mm、集光力が高いので星空の観察には適しています。

Author: E. Kolmhofer, H. Raab; Johannes-Kepler-Observatory, Linz, Austria, Taken on April 7, 1997

16年も月日が経つと、記憶に留めたはずのあの美しい彗星は、実際にどんな感じだったのか、ちょっとあやふやになりつつあります。カメラで撮影しておけば良かったと後悔しています。と言っても上のような写真は到底、撮れませんが。しかし、画像があれば、その時の記憶を思い出すことができたはずです。当時はまだフィルムカメラの時代でしたが、コンパクトカメラなら手元にあったはず。記憶が定かではありませんが、多分、三脚がなかったのでしょう。

Nikon Sky & Earth 8x40 CF Talon

この双眼鏡は比較的軽量なので、手持ちで星の観察をするには適しています。3月上旬から北半球から見えるであろうPan-STARRS(C/2011 L4)の観察でも活躍してくれそうです。現時点ではPan-STARRSの3月上旬予想光度は明るくても3等ぐらいとのことなので、Hale-Boppのようには明るくならないと思われます。Hale-Boppの明るさを超えるかもしれないのは年末にやって来るISON(C/2012 S1)の方です。

Nikon Sky & Earth 8x40 CF Talon Box

ネットでこの双眼鏡のスペックを調べてみようとしましたが、同じ品名の製品に関する情報が検索でヒットしませんでした。スペックが不明であると、私は不安になる性分なので、どうしたものかと検索を続けましたが結果は芳しくありません。良く似た製品に関する情報はあるのですが。ひょっとしたら、双眼鏡が入っていた箱の中に使用説明書があるのではないかと思い、箱を探してみると、ありました。埃まみれの箱の中には製品保証書まで入ってました。その保証期間を見て驚きました。25年保証。この双眼鏡はまだ保証期間内ということになります。但し、効力を発するのは米国本土とアラスカ、ハワイ州のみとなっています。

備忘録としてスペックを下に転記しておきます。私と同じようにこの双眼鏡のスペックを探している人がおられるかもしれません。

Porro Prism Central Focusing Type
Magnification: 8x
Effective Diameter of Objective Lens: 40mm
Angular Field of View (Real): 6.3°
Angular Field of View (Apparent): 50.4°
Field of View at 1,000m: 110.1m
Exit Pupil: 5mm
Brightness: 25
Eye Relief: 18.3mm
Close Focusing Distance: approx. 5m
Interpupilary Distance Adjustment: 56mm ~ 72mm
Length: 163mm
Width: 174mm
Weight: 790g

付属品:双眼鏡本体、ソフトケース、ネックストラップ、キャリングストラップ、接眼レンズキャップ、対物レンズキャップ

Nikon Sky & Earth 8x40 CF Talon

主な特徴はアイレリーフが18.3mmと長いので眼鏡を装着したまま使用できること、クリック式の視度調節、BAK-4ハイインデクス・プリズムの採用、レンズのマルチコート、それと25年保証。

Nikon 双眼鏡 モナーク III 8x42D CF MONA38x42
ニコン (2010-02-19)
売り上げランキング: 30,105

C/2011 L4 Pan-STARRS — Will the comet be bright enough to be seen with the naked eye?

1月1日のポストで今年は肉眼で見えるかもしれない彗星が二つもやって来る彗星の当たり年かと言った内容のことを書きました。先にやって来る方(C/2011 L4 Pan-STARRS)は、現在、南半球でしか見えませんが、その光度予想が残念ながら暗くなる方に修正されているようです。光度を予想しているのは、Seiichi Yoshida氏。

同氏のサイトによりますと、1月19日の時点で光度は7.6等。Pan-STARRSは期待通りに12月下旬まで光度が増していたものの、今月になってから増光具合が鈍り始めたそうです。春にはマイナス1等星になるだろうと予想されていたが、明るくても3等星ぐらいにしかならないとしています。

3月上旬から下旬にかけての北緯40°、日没30分後での彗星の見え方を示す上の画像はSky & Telescopeから拝借しています。観測地の緯度がこれよりも低いと3月上旬はもう少し高い位置に彗星は見えるそうです。

彗星の光度予想ほど難しいものはないと言われています。軌道と大きさがわかっていても、彗星の構成物質が様々であり、近日点に近付けばその溶け方が異なるので、尻尾の見え方が変わるそうです。今後、光度が明るい方に再修正される可能性もあるので、双眼鏡を準備しながら少しだけ期待しておきます。

A Happy Comet Year!

January 1, 2013
Taken with Nikon D7000 + AF-S DX Nikkor 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR

来年の今頃(2014年1月1日夕暮れ時)は、沈む太陽を左に見ながら北の空に彗星C/2012 S1(ISON)が肉眼で観察できるかもしれません。2012年9月21日に二名のロシア人により、発見されたサングレーザー(太陽をかすめる彗星)の近日点は2013年11月28日。太陽中心部までの距離が0.012 AUまで接近。地球に最も近付くのは2013年12月26日。

ISON20130101

太陽接近時に核が消滅しなければ、こんな風に肉眼で見えるだろうとSkySafariは予測しています。この頃(12月下旬)なら一晩中、見えるようです。

ISON20131120

2013年11月20日の明け方の南東の空はこんな感じ。天文学者の希望と期待も込められているかもしれません。満月よりも明るくなり、真昼でも見えるかもしれないと予想する人もいます。そうした予想が的中すれば、明るさとしては史上最大規模の彗星になるそうです。

彗星と言えば流星群ですが、2014年1月14日〜15日(UT)頃に地球がISONの軌道を横切るそうです。ひょっとしたら新たな流星群が生まれるかもしれません。ISON通過直後の2014年は流星雨になる可能性もあります。

PANSTARRS20130310

彗星の当たり年になるかもしれない今年、実はもう一つ、肉眼で観察できるかもしれない彗星、C/2011 L4 Pan-STARRSがやって来ます。地球に最も近付くのは2013年3月5日(1.10 AU)で、3月8日から3月12日頃までの期間が最も明るくなり、-0.5等にもなると予想する学者もいます。近日点は3月10日、0.30 AU。ISONと同様に放物線状の軌道を持つPan-STARRSは、回帰彗星ではないので、観察できるのは一生に一度だけ。今年は彗星観察用の双眼鏡の準備をしておかなければなりません。

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