Category: DIY Projects

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 20

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    ウッドデッキ撤去と階段製作プロジェクトが完了し、施主様が我々を大津市坂本にあるカフェレストラン、アル・ゴーのランチに招待してくださりました。湖西道路坂本北ランプを降りて琵琶湖側に進むとすぐにあるこのレストランの建物は、ギャンブレル屋根が特徴的。1階がレストランで、2階が美容院のようです。

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    このような屋根形状を選択されるだけで、外から見ても、オーナーシェフの拘りが感じられます。人形がオーナーシェフであるのかどうかは不明です。(あまり似ていない。)

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    前菜からはじまり、スープ、サラダ、メインディッシュ、デザート、コーヒーまで、フルコースのメニューでした。

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    サラダのドレッシングやステーキの焼き具合は聞かれませんでした。そこにもシェフの拘りが感じ取れます。レア寄りのミディアムで焼かれたステーキは、炭火で焼いてあるのか?香ばしくて非常に美味でした。

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    こちらは同行者が選んだ特選ハンバーグステーキ。

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    前菜からデザートまで、何を食べても美味しいフルコースランチでした。画像はiPhone 6にインストールしたProCamで撮影。(「特選ハンバーグステーキ」と「前菜」はFujiFilm XQ1で撮影)

    Part 19に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 19

    ご近所さんの裏庭にある広大なウッドデッキを解体、撤去し、東側の既設デッキに新たに階段を取り付けて、離れ部屋を裏庭に建築するプロジェクトが途中ではありますが、中止になり、当プロジェクトは一旦完了しました。

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    階段基礎たたきの周囲に煉瓦と砂利が敷かれ、階段がさらに際立つようになりました。雨が降った時に階段のストリンガーに砂や土が跳ねて付着するのを防ぐ機能もあります。煉瓦と砂利を敷く作業は施主様が自ら実施されました。

    Part 20へと続く。
    Part 18に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 18

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    既設デッキに新たに取り付けた階段に手摺を設置しました。手摺はいつでも取り付けられる状態にしておき、暫くは手摺なしで利用していただく予定でした。

    撤去したデッキの廃材を整理していると、デッキの手摺用柱として使われていたWRC (Western Red Cedar) 4×4材が目に留まりました。20年以上もデッキの手摺用柱として雨晒しの状態で手摺を支えていたにも関わらず、底部以外は腐朽していなかったので、階段用手摺の柱として再利用することにしました。

    階段の勾配は35.5ºなので、同じ角度で2本の柱上部を斜めに切断しました。柱は階段の最上段と最下段の踏み板に仮り置きして2×4材を柱の上に置いてみました。2本の柱の切断角度は正しいものの、柱の高さが間違っているのか、隙間ができました。そこで、もっと細い端材を柱に置いて(上の画像)、隙間ができないように片方の柱の高さを調節しました。できればしたくはない現物合わせの手法を採用しました。

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    最上段の踏み板に取り付ける柱は複雑な切り欠きを作って、踏み板とハンガーボードに固定して垂直に立てました。

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    最下段の踏み板に取り付ける柱は同様に切り欠きを作って、踏み板とストリンガーに斜め打ちのスレンレス製コーススレッドで固定し、コンクリート基礎に接地させました。切り欠きはミリ単位の精度で加工したので、接合部に隙間はなく、ぐらつきはありません。

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    柱をもう一本、3段目の踏み板に取り付けるか、手摺と平行に2本の柱の間に補強材を渡すか、いずれかが必要かと思っていましたが、この状態でぐらつきがなく、見た目以上に頑丈そうなので、しばらくはこのシンプルデザインの階段のままにしておこうと考えています。

    Part 19へと続く。
    Part 17に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 17

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    階段の踏み板にアルミノンスリップを取り付けました。高低差およそ1メートルの手摺がない階段に滑り止めを取り付けると、利用時に安心感が生まれます。アルミノンスリップは滑り止めとしての機能以外にも踏み板の保護機能と外観を向上させる機能もあります。既設デッキに取り付けた階段の製作はこれで完了しました。以下に階段の仕様と使用した材料をまとめておきます。

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    全高(新設した階段用コンクリート基礎表面から既設ウッドデッキ床面までの高さ)1070mm、ハンガーボード(ストリンガー取付面)からストリンガー最下部までの長さ1250mmで、階段の勾配(傾斜角度)は35.5º。ストリンガーの幅は235mm(2×10材を加工)。コンクリート基礎の大きさはおよそ500x1000x100mm。

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    踏み板は長さ800mmに切断した2×4防腐材をコーススレッド1本分の間隔で3枚並べて固定。横方向のオーバーハングは左右で各30mm。縦方向のオーバーハングは20mmで踏み板の幅は270mm。(蹴上178mm)

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    3枚のストリンガーはシンプソンの2×4材用根太受け金具でハンガーボードに固定。金具を取り付けるためにストリンガーを加工しました。ハンガーボードは4×4(90mm角)の束柱2本に固定してあります。

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    ストリンガーがコンクリート基礎に接地する部分にアスファルトシングルを挟んであります。最下段のみWRC製1×4材の蹴込み板を取り付けました。

    使用した主な材料

    • 2×10 12′ SPF 2本(ストリンガー)
    • 2×4 12′ 防腐木材4本(踏み板)
    • 1×4 WRC端材再利用(蹴込み板)
    • 2×6 防腐木材端材再利用(ハンガーボード)
    • 4×4 防腐ブラウン 90x90x2000mm 1本(束柱)
    • 束石台形金具付き 2個
    • 1820mmアルミノンスリップ 2枚(滑り止め)
    • 皿タッピングステンレス4×20 中袋
    • S ダブルシェアハンガーLUS24 3個
    • SUSコーススレッド65mm
    • クレオトップ(木材防腐剤)2.5L
    • アサヒペン ウッドガード油性(施主様提供)
    • ラワン合板NON JAS 12x910x1820(基礎型枠)
    • 角杭S50H 4本
    • ポルトランドセメント25kg 1袋
    • バラス・砂利20kg 4袋
    • 砂20kg 3袋
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    コンクリート基礎打設に使用したセメントと砂利、ストリンガー用の2×10材、クレオトップ、SUSコーススレッドなどは余材が出ましたが、別の階段製作時に使用する予定です。

    階段製作作業の難易度:5段階で5

    Part 18へと続く。
    Part 16に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 16

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    製作中の階段踏み板に取り付ける、長さ1820mmのアルミノンスリップ穴付きを自宅ガレージ兼作業場で加工しました。金切鋸で切れ目を付けて、

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    施主様にお借りした金属切断用ノコ刃に付け替えたBlack & Decker製電動式ノコギリで、一気に切断。ガレージ内にジグソー刃と金属切断用ノコ刃がどこかにあるはずですが、見当たりませんでした。

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    切断面をヤスリで微調整。

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    電動式ノコギリが良く切れるので、ヤスリでの調整は不要なほど。

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    1820mmの穴付きアルミノンスリップ2枚から長さ800mmの踏み板4段分の滑り止めができます。不足する1段分は、自宅に残っていた短い端材2枚を加工。端材にはビス用の穴が一つしかないので、ドリルで穴を空けました。

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    空けた穴の直径は用意しているステンレス製ビスの径に合わせて4mm。後は現場で階段の踏み板に取り付けるだけです。

    作業の難易度:5段階で2

    Part 17へと続く。
    Part 15に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 15

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    2×4防腐材の踏み板を長さ800mmに切断し、3枚のストリンガーの上に仮置きしてみました。強度面とデザイン面においても、スカートボードは不要であるとの結論に達しました。蹴込み板は最下段のみ取り付ける予定です。

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    階段は左側が若干、下がっているように見えますが、水準器で調べてみると階段の踏み板はほぼ水平です。ハンガーボードを取り付けた柱も左側が母屋の方に傾いて見えましたが、原因は既設デッキにありました。デッキ自体が水勾配を考慮し、右下がりになっています。

    この後、踏み板を塗装して、ストリンガーに固定します。そしてコンクリート基礎側面をモルタルで仕上げれば、この階段は完成します。

    Part 16へと続く。
    Part 14に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 14

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    当プロジェクトではこれまで日立卓上スライド丸鋸(C8FB)は、主に撤去した廃材と再利用する材木の切断に使用していました。本日より、新材の切断に使用するので、10年以上使い続けたチップソーを新しいものに交換することにしました。

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    交換したチップソーは、元々付いていたものと同じ外径216mm、刃数80ですが、厚みは2.2mmから2.0mmへと薄くなりました。テンプレートを元に墨線を描いたSPF 2×10材のストリンガーを真新しいチップソーで切断。切れ味がまるで違う。切断面は鉋掛けしたかのようにつるつる。こんなにも良く切れるのならもっと前に交換しておけばよかった。

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    上下両端のみ切断したストリンガーをハンガーボードに合わせてみました。角度、サイズ共に狂いはありません。しかし、これからノッチ部分を切断するストリンガー3枚は、どのようにしてハンガーボードに固定すれば良いのか?ハンガーボードの裏から長めのコーススレッドで取り付ける予定でしたが、ハンガーボードの裏には取り付けたばかりの柱があり、コーススレッドが届きそうにありません。スカートボードは取り付けないので、斜めに留めると丸見えになります。上から留めれば、踏み板と干渉しそうです。

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    木工作業で困ったときに頼りになれるのはシンプソン金具ということで、急遽、近くのホームセンターで2×4用の根太受け金具LUS24を調達してきました。35.5ºで傾斜している階段のストリンガーに、直角に固定するLUS24はそのままの状態では取り付けられないので、ストリンガー最上段を金具の形状に合わせて加工しました。

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    ハンガーボードへの固定には耐腐食性能に優れたシンプソンのビスとユニクロの釘を使用しました。切断したストリンガーの塗装には防腐防虫効果があるクレオトップ(ブラウン)を使用しました。施主様ご自身が塗装作業を実行されました。踏み板左右のオーバーハングは20mmから30mmに変更。本日の作業はこの辺りで終了しました。スカートボードは本当に不要なのかどうか、踏み板をすべての段に仮置きした時点で再検討します。強度的には不要であると思うのですが、見栄えを考えるとどうなのか?踏み板の木口が風雨に直接晒されると木材の腐朽を早めることにならないか?逆にスカートボードを取り付けずに水はけを良くしておいた方が隙間に水が溜まらないので良いのか?

    作業の難易度:5段階で3

    Part 15へと続く。
    Part 13に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 13

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    打設後およそ20時間が経過した階段用コンクリート基礎。水が多過ぎたためか、まだ半渇きの状態です。前回はこの状態で型枠を外してコーナー部分にもコンクリートが行き渡っているか確認しようとしたら、型崩れしました。その時の苦い経験を生かして、今回は養生用のブルーシートを外しただけで、型枠には指一本触れていません。表面にコテの痕が若干、残っていますが、コンクリートが完全に乾いてからモルタルで表面を再処理しようと考えています。

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    blocklayer.comのStair Calculatorで製図した図面を元にノッチありストリンガー用テンプレートを、型枠で使用したコンパネの余材で製作しました。テンプレートはrun(踏み板の幅)250mm、rise(蹴込み板の高さ)178mmの直角三角形。傾斜角度は35.5º。このテンプレートを元にストリンガーとして使う2×10材の所定の位置に墨線を描きます。マークする位置もStair Calculatorで出力してくれます。テンプレートを使って木取り図を2×10材に写していて、ノッチの首(Throat)部分の高さ90mmを実際に切断する木材で確認すると、十分な強度が得られそうなことが実感できました。(首部分とはテンプレートの直角部分から2×10材の下端までの長さ。)これなら補強目的のスカートボード(外側2枚のストリンガーに取り付けるノッチなしのストリンガー)は不要であると判断しました。

    Part 14へと続く。
    Part 12に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 12

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    東側の既設デッキに取り付ける階段の仕様を一部、変更しました。当初は3枚のストリンガーの補強を目的に外側2枚にスカートボードを取り付ける計画でした。ストリンガーに幅広の2×10材を使用することにより、ノッチ首の部分が90mmとなり、スカートボードによる補強は必要ないという考えです。この仕様変更に伴い、踏み板を左右でそれぞれ20mm、オーバーハングさせることにしました。

    それと階段用コンクリート基礎の位置をデッキの方に若干近づけて、遊びの部分を挑戦的とも言える42mmに設定しました。これにより、コンクリートに下りた時の踏み板相当部分はオーバーハングなしの250mmとなり、階段踏み板の幅と同じになります。(踏み板は20mmのオーバーハングを考慮すると実際には幅が270mm。)

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    階段用コンクリート基礎の型枠をコンパネで製作して大体の打設位置に置いてみました。

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    自宅階段用コンクリート基礎を製作したおよそ10年前の前回は、型枠の内側に鉛筆で基礎の高さを示す線を引きましたが、コンクリート打設時に見えなくなったので、今回は高さを示す薄くて細い棒を取り付けました。コンクリート基礎の高さは100mm。この薄くて細い棒の上に水準器を載せて、水平を確認することもできます。

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    小さめのブリキのバケツにセメントを1杯、砂を3杯分、トロ船に入れて、鍬とスコップで撹拌しました。

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    すでに塊が形成されつつありますが、これは砂に含まれる水分とセメントが反応したためと思われます。

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    さらに砂利をバケツ3杯分、投入して撹拌を続け、水を適量加えました。経験が少ない私には水適量というのが難関でした。コンクリートを練る時はセメント25kgに対して水15Lであると、普通ポルトランドセメントの袋に書いてあったので、概算でおよそ4Lの水を加えました。しかし、今回、私が採用したコンクリート配合比は、通常のセメント1、砂3、砂利6ではなく、変則的というか、モルタルに近い、セメント1、砂3、砂利3の比率です。これでは水が多過ぎるかもしれません。

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    型枠に流してみたら、目印の棒は遥か上の方で全然、足りない。再度、トロ船にセメント1、砂3、砂利3の比率で不足分を投入し、水適量を加えて、撹拌しました。ようやく、目印のすぐ下までコンクリートが到達しましたが、一見するとモルタルのように見えます。やはり、水が多過ぎたかもしれませんが、強度が要求される建物の基礎を製作している訳ではないので、これで良しとします。

    画像はすべてiPhone 6で撮影し、Mac用の新しい画像管理編集アプリケーション、Photosで補正してあります。

    作業の難易度:5段階で3

    Part 13へと続く。
    Part 11に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 11

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    階段を取り付けるハンガーボードを支えるための柱を二本、既設のデッキに取り付けました。羽子板付き束石(高さ240mm)を柱取り付け位置に置き、柱を立ててコーススレッドで固定すれば良いだけの作業ですが、この作業に半日を要しました。下げ振りを使って、柱取り付け位置の真下に束石を置きました。同時に束石の水平も確認しなければならず、さらに取り付ける柱の高さも考慮しなければなりません。

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    新設する4×4の柱は、撤去した南側ウッドデッキの2×6材根太掛け(Ledger Board)と東側デッキの2×6材根太が二枚合わせになっている部分の真下に設置するのですが、二枚の2×6材の取り付け位置がずれていたので、4×4の柱を取り付ける前に2×6材根太を5mmほど削って、二枚の板の底面を整える必要がありました。この場所は雨水が多くかかるので加圧注入材の根太が弱っていました。この場所は雨樋に集められた水が跳ね返る場所でもあるので、束石は平板形のものではなく、高さがあるタイプのものを選びました。新設する柱は階段用のハンガーボードを支える機能に加えて、東側デッキの根太を支える機能も持たせます。

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    一本目の柱を取り付けるのに3時間ほど要しましたが、二本目は作業に慣れたためか、その3分の1の時間で取り付けることができました。水平に置いた束石のほぼ中央に柱を垂直に据えて、二枚合わせの根太受けと根太の真下にミリ単位の精度で後付けするのは、不可能かと一瞬、思いましたが妥協することなく、何とか二本の柱をほぼ垂直且つ隙間なく据えることができました。

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    これで階段のハンガーボードを柱に取り付けることができます。自宅に戻り、図面を確認していると、図面通りではない部分が一つ見つかりました。二本の柱の間隔が38mm x 2枚分、74mmも狭くなっている。それぞれの柱はミリ単位の精度で取り付けることができたのに、その間隔が74mmもずれているとは…

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    すぐに思いついた解決策は、図面を引き直すこと。階段のストリンガーは柱に直接、取り付けるのではなく、ハンガーボードに取り付けるので、階段踏み板の幅を変更する必要はありません。これまで通り、踏み板の幅は800mmで製作します。

    作業の難易度:5段階で4

    Part 12へと続く。
    Part 10に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 10

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    ご近所さんのDIY代行プロジェクトですが、腐朽した裏庭の広大なウッドデッキを解体、撤去して新しいデッキを製作し直すという内容のプロジェクトから、デッキ撤去後の裏庭スペースに居住可能な部屋を母屋に接するようにして製作するという内容に変更になりました。当初のプラン1では新設するデッキから庭に下りるための階段が一つだけ必要でしたが、変更後のプラン2(改)では階段が二箇所に必要になります。

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    先ずは東側既設のアイアンウッド製デッキから裏庭に下りるための階段を製作することになりました。床面の高さはハンガーボードから1245mm離れた位置で1070mm。自宅のポーチに接する二つの階段と同様、5段の階段になりそうです。階段の製作で最も重要であり、時間をかけるべき作業は、精確な図面を引くことだと思います。測量や図面に間違いがあると、階段が真っ直ぐにならないし、傾斜が不適切になります。今回、製作する階段の取り付け位置は、元々、ウッドデッキがあった所であり、階段を取り付けることを意図した設計にはなっていません。そのため、東側既設デッキの大引きが突き出ていたり、階段を固定するハンガーボードが不在であったりします。突き出た大引きを切断して、ハンガーボードを取り付けるために柱が少なくとも二本、必要になります。

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    安全な階段の図面を引く際は、傾斜角度、ラン(踏み板の幅)とライズ(蹴込み板の高さ)、ストリンガー(側板)に使用する板の幅など基本的な数値を決めなければなりません。階段の図面をもとに、木取り図を作成し、必要な材料を調達して実際に木材を切断する訳ですが、木取り図の作成も容易ではありません。今回、図面を引く際に大いに参考になったサイトがあります。オーストラリア英語が使われているので、オーストラリアのサイトだと思うのですが、このサイトで製作する階段の基本的な数値(接地面からの高さやストリンガーの幅、踏み板の厚み、踏み板の突き出た部分の長さなど)を入力すれば自動的に製図してくれます。

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    木取り図まで作成してくれるので、製図しなくてもよいほど。数値の単位としてmmが選べることもこの上なく便利です。このサイトでは階段の製図以外にデッキやガゼボ、ギャンプレル屋根、切妻屋根の勾配、壁のフレーミングの製図など、多種多様な図面を無料で作成することができます。スマートフォンやタブレットにも対応しているので、現場で図面を参照することも可能です。

    製図作業の難易度:5段階で4

    Part 11へと続く。
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  • Rebuilding Backyard Deck — Part 9

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    解体、製作中のウッドデッキの図面(Plan 1)がほぼ完成しました。当初は図面なしで改修できるかと考えていましたが、解体し始めると結局、全撤去して根太と束石だけ再利用しながら大きさと形状を変更して、一から組み立てることになり、図面が必須となりました。

    施主様の希望を最優先するには必要となる資材の発注と製作開始前に図面を見てもらって、より具体的にイメージできるようにしなければなりません。本来はSketchUpなど、3DのCADを使って製図すれば、完成後のウッドデッキを立体的にイメージすることができますが、使い慣れたアプリケーションが手元にないので、作成した図面は平面図になりました。

    図面の作成にはApple純正スプレッドシート、Numbersを使用しました。Numbersを使って本格的な図面を引くのは初めてでしたが、表計算では使い慣れているので、製図にもすぐに慣れました。物差しの単位がポイント、インチ、センチメートルからしか選べない(ミリメートルが選択できない)ことや、ミリ単位でオブジェクトの配置やグリッドへの吸着ができたりできなかったりする、あるいは物差しを自由に移動できないなど、CADとして使い辛い部分もありました。ミリ単位でのオブジェクトの配置に関しては、座標軸に数値を直接、打ち込む必要がありました。

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    Numbersで製図する最大のメリットは、仕上がったファイルをiCloud Driveを介して共有できることです。家庭用プリンターでは印刷できない大きなファイル(縮小すれば数字が読めない)をOSプラットフォームに依存することなく、修正と改良を重ねた最新ファイルをブラウザーで閲覧することができます。施主様だけではなく、製作する人も現場で図面を見ながら作業ができます。iPhoneの小さな画面でも拡大すれば数字はくっきりと読み取れます。すべてのオブジェクトを一時的にロックしておけば、タップやピンチアウトの操作時にオブジェクトがずれることもありません。

    ウッドデッキの製作工法に関しては、日本では束柱を二枚の根太で挟むサンドイッチ工法がより一般的に採用されるようです。モノマニアックな私としては、根太の枚数と束石と束柱の数が比例して、強度上、必要以上に束石が増えるサンドイッチ工法は避けたいと考えました。デッキ床面までの高さが低い(例えば、50〜60cmほど)場合は、屈まない限り、足元は良く見えないので、どんな外観でも強度面で問題がなく、製作が容易であればそれで良いということになりますが。

    今回、改修するウッドデッキは母屋のログハウス土台の高さに合わせてあり、デッキ床面の高さが場所によっては1メートルを超える高床式になっています。足元が丸見えであり、必要以上に束柱と束石が多くなりがちなサンドイッチ工法を採用すると、資材に要する費用が増えるだけでなく、見栄えに関しても、たとえそれが裏庭に製作するデッキであったとしても、許容できないということになります。

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    解体中のデッキは、必要最低限で一列に配した束石と束柱の上に4×8の長い大引きを載せ、その上に比較的短い間隔で配した2×6の根太を直角に固定する「大引き工法」が採用されています。この工法は見栄えは良いけれども、重くて大きな大引きを水平に束柱の上に載せるのが極めて困難であるという製作上の大きなデメリットを抱えています。慎重に製作しても束柱と大引きの間に隙間ができてしまうかもしれません。解体、撤去中のデッキも、大引きが浮いているところがあり、1×4材端材で束柱の高さを調整してありました。浮いていないところも見栄えを揃えるために(粗を隠すために)すべての束柱と大引きの間に端材が取り付けてありました。この部分がサンドイッチになっていて不恰好ではありますが、新たに製作するデッキにもこの案を参考にしようと考えています。

    Part 10へと続く。
    Part 8に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 8

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    2×6加圧注入材の根太が本当に再利用できるのかどうか、西側手前の一枚を撤去して電気鉋で表面を軽く削ってみました。20年の年月が経過しても腐朽していないので、再利用可能であることがわかりました。親しくさせていただいているご近所の施主様は、南側デッキの幅を小さくして、空いたスペースで家庭菜園をしようとされています。デッキの幅は1710mm+となる予定ですが、根太を一枚だけ短くして仮に設置することにより、デッキ完成時の大きさがイメージしやすくなります。

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    シンプソン金具(SダブルシェアハンガーLUS26)は木材と接する内側が錆びていて、再利用すると、強度的に問題が発生しそうなので、新調することにしました。近くのホームセンターでは取り扱っていないので、通販で入手します。

    作業の合間にiPhoneで写真撮影しておくと、後から色々と問題点に気付きます。ログウォールの最も下にあるハーフログの下に土台がありますが、その土台にデッキの根太と同じサイズの2×6材が横方向に渡してあります。ハーフログの下におよそ1″の隙間があり、その隙間に板厚1″のデッキ床材を組み込むような構造です。

    新たに張る床材の板厚はおよそ2″(精確には40mm)なので、東側のウリン製デッキの高さと合わせるため、根太をハーフログから40mm下げて、仮り組みしました。しかし、これではログハウス土台とハーフログに接する40mm厚の床材が隙間に入りません。土台とハーフログに接する一列分だけ、床材に溝を掘るか、根太と直角に交わる、土台に取り付けてある2×6材をおよそ1″分、下げるかしなければなりません。2×6材を下げて高さ40mmの隙間を作った方が作業しやすそうです。

    Part 9へと続く。
    Part 7に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 7

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    東側のウリンデッキの床面高さに合わせる(段差を付けない)ために、再利用する既存根太の高さを20mmほど低くする必要があると考えていましたが、根太と母屋土台とを固定するシンプソン金具(S ダブルシェアハンガー)を新調して根太の取り付け高さを調節すれば、根太の幅を短くする必要がないことに気づきました。ここまで解体したのなら、中途半端に根太だけ残さずにいっそのこと、全部解体してしまおうという企画です。

    根太を撤去すれば長さを調節するための切断作業や電気鉋による根太表面の再処理作業が容易になります。また、ダブルシェアハンガーの取り付け位置を変更することにより、床板として使用する予定の桧(40 x 85 x 2000mm)をより効率的に張ることが可能です。(デッキの端から2000mm、4000mm、6000mmの位置に根太の中心線を配置させることにより、端材を減らすことが可能。)

    Part 8へと続く。
    Part 6に戻る。

  • Rebuilding Backyard Deck — Part 6

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    既設の束石を移動させて再利用できるかどうか、掘り起こしてみました。かなりの重量がありますが、再利用できそうです。羽子板付きの束石の上には束柱が立っていました。束柱と束石の間には基礎パッキンを使わず、代わりに90mm角に切ったアスファルトシングルが2、3枚敷かれていました。

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    これがその束柱。少し湿っていますが、およそ20年間の月日が経過しても腐朽していません。木材は4×4の加圧注入材だと思われます。アスファルトシングルなら余材があるので、基礎パッキンの代用とするこのアイデアを参考にしようと考えています。

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    母屋に接する部分のWRC 1×4の床材8列分を撤去しました。この部分は軒下であり、東側を除き、腐朽していなかったので、撤去作業は思いの外、時間を要しました。

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    左側が腐朽していた東側のWRC 1×4材。裏表逆に張ってあります。右に見えるより薄い床材はアイアンウッドとも呼ばれる堅木のウリン。東側のデッキは1年半ほど前にプロの大工さんが施工したそうです。このウリンの高さに合わせて新しい床材を張る予定です。新しい床材は40mm厚なので、再利用する根太を20mmほど削る必要があります。

    Part 7へと続く。
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