日没直後のオリオン座は南西の空、もうこんな低い位置にあります。住宅街の光と星の写真、私にとっては珍しい構図です。東の空に昇ってきた月の明かりが筋状に並んだ雲を低い位置から照らしているので、遠近感が感じられます。
北西の低空には雲があり、この日もパンスターズ彗星を捉えることは不可能でした。昨夕、彗星が地平線に沈んだのは午後7時53分。山の高度が5°であれば、午後7時20分頃までは雲がなければ見えていたはず。午後6時14分の日没から30分後の6時44分から36分間は観察と撮影を行うことができたはずですが、観察地に到着して一枚目の写真を撮ったのが午後7時過ぎだったので、出遅れました。日没後45分が経過すると、空はかなり暗くなり、薄明時の設定では露出アンダーになりました。ISOを1000以上に感度を上げて、露光時間を10秒以上に長くしても、光害が少ないところなら適正露出が得られるようです。次回は、露出時間を伸ばし、広角よりの標準レンズで撮影してみようと考えています。
北欧の地、ノルウェーではすでにアンドロメダ銀河と彗星を同じフレームに収めた写真を撮っている人がおられます。こちらの素晴らしい画像は、ISO1600、f/2.8、露光時間は13秒でレンズ焦点距離は50mmだそうです。カメラボディーはFXフォーマットのNikon D700。クロップしてあるそうですが、私のDXフォーマットのカメラ(Nikon D7000)なら焦点距離35mmの単焦点レンズを使えば、同じような画角になるはずです。
ぼちぼち、日の出前の北東の低空に彗星が見えるはずですから、早朝も狙い目です。例えば、明日3月30日は日の出が午前5時46分、その30分前まで観察+撮影可能であるとすれば、彗星が地平線に姿を現す4時3分から1時間近くの時間的余裕があります。北東の山の高度が5°とすれば午前4時39分頃から30分ぐらいが観察+撮影に適した時間帯になります。