Comet Lovejoy (C/2013 R1) — Part 1

C/2013 R1 (Lovejoy)

ISON (C/2012 S1) を初めて観察、撮影してみようと機材を準備するも、東の低空は薄い雲に覆われていました。雲が切れるまで、代わりに東の空、高い位置に昇っているLovejoy (C/2013 R1) を撮影してみることに。先月、9月7日に光度14.4等でオーストラリアのTerry Lovejoy氏が発見したC/2013 R1は、現在かに座にあります。

SkySafariの予想によると私が撮影した時刻の視等級は+10.1等。しかし、200mm(換算300mm)望遠レンズで捉えた画像から判断すると、7等ぐらいには明るくなっている。エメラルドグリーンの彗星は、尻尾の向きも判別できるほど。

午前4時過ぎ頃には低空の雲が切れて、東の空に赤く輝く火星が見えました。7 x 50の双眼鏡でISON (C/2012 S1) を探しましたが、眼視では確認できず。カメラをISONの方に向けて、レンズの焦点距離を変えながら、何枚か撮影してみましたが、画像に捉えることもできませんでした。私が所有する機材でISONを捉えるには時期尚早のようです。

現在、日の出前の東の空にはISON (C/2012 S1)、Lovejoy (C/2013 R1) の他に、2P/Enckeと10月20日にアウトバーストしたLINEAR (C/2012 X1) も見えているそうです。高度を考えると、現在、Lovejoy (C/2013 R1) が最も見つけやすいでしょう。

Numbers for iCloud

IMG_1153
IMG_1155

iWorkの表計算AppであるNumbersがiOS用とMac用の両方がアップデートされ、iCloudに保存した場合に非常に使い易くなりました。以前はMacでファイルを開くとレイアウトが崩れることがありましたが、アップデート後はMac用のNumbersがiOS用Numbersに近付いたためか、レイアウトが崩れるようなことはほぼなくなりました。

iPhoneで開いた上の燃費管理用スプレッドシートは左が入力フォーム、右が入力フォームに連動して自動的に生成される表。以前のバージョンと比べると英語フォントが綺麗になっており、給油時にガソリンスタンドで使う入力フォームがすっきりとしています。

Continue reading “Numbers for iCloud”

Waiting for Comet ISON (C/2012 S1)

ison1030

上の画像はSkySafariでシミュレートした10月30日午前3時頃のISON (C/2012 S1)の位置。高度はおよそ10º、東の空に昇っています。すぐ近くに見えるであろう赤い惑星、火星の5.5ºほど下の方。Nikonの双眼鏡、7×50 7.3º IF Tropicalで見えるとすれば、火星を視野の上の方に入れれば、同じ視野の下端に彗星を捉えることができるはず。彗星の尻尾は火星の方に向いていて、逆方向から太陽が昇ります。つまり、火星から離れてどんどん太陽に接近しているということです。

SkySafariの予想では視等級は+8.2等。しかし、最新の報告では9等星ぐらいだそうで、高度も低いので眼視で確認できるかどうか疑問が残ります。明後日、11月1日(UT)に彗星は地球の軌道と交差し、およそ一ヶ月後の11月28日(UT)に太陽をかすめるようにして近日点を通過します。太陽に接近する時期は、肉眼等級まで明るくなったとしても、太陽光の影響で見辛くなるだろうから、この先、核が分裂、崩壊しなければ、見頃は来月中旬とより地球に近付く12月上旬以降だろうと思われます。

Spaceweather.comのREALTIME IMAGE GALLERYに彗星を撮影した画像が多く投稿されています。ISON (C/2012 S1)に関しては、望遠鏡を用いて赤道儀で追尾しながら撮影されたものばかりでしたが、本日、200mm(換算300mm)の明るい望遠レンズを用いて三脚固定で撮影された三つの彗星(2P/Encke、C/2012 X1 LINEAR、C/2012 S1 ISON)の画像が投稿されました。ISO 3200、露出15秒で、条件さえ揃っていれば、ちょっと高級な一般的なカメラ機材で撮影可能になったと判断できると思います。

IMG_1152

AstroArtsの無料iOS用App「アイソン彗星を見よう( ISON 2013)」で11月1日(UT)の状態をシミュレートしてみました。ISONは地球軌道を横切り、太陽へと向かいます。来年の1月14日〜15日(UT)頃に地球がこの交差点を通過します。期待通りに彗星が明るくならなかったとしても、現時点でISONは崩壊していないので、来年の1月半ば頃には流星群が期待できます。

Flickr New Photo Page

flickr3dots

Flickrのβ版新ページで3ドット(More Actions)をクリックした時に現れるアクションが増えています。これまでは”Commenting”と”Delete Photo”のみが有効なアクションでしたが、”View all sizes”、”View Exif Info”、”Edit title, tags, and dates”が復活しています。

“Share this photo”の3ドットをクリックした時に現れるオプションはグレーアウトのまま。したがって、β版新ページではブログに貼り付ける埋め込み用コードを取得することはできません。

Biwa Trout Running on The Ane River

「ビワマス+遡上」をキーワードに検索していて、素晴らしい動画を見つけました。姉川を遡上するビワマスの様子を記録した作品です。どのような機材を用いて撮影されているのか不明です。川の中に入って、間近で撮影されているようにも見えます。(レンズに水飛沫がかかっている。)ビワマスがジャンプする瞬間をスティルで撮影するのは確率的に無理があるので、動画撮影したクリップから静止画を抜き出した方が効率的だろうと考えていました。

しかし、動画撮影もこのようなレベルの「作品」に仕上げるには防水機能付き撮影機材とウェイダー、ウェイディングシューズなどの装備も必要になるかと思います。まるでプロが撮影する映画のワンシーンのようです。この「作品」を目標に手元にある機材で私も湖西の川でいつか挑戦してみたいと思います。YouTubeにアップロードされている動画の最後に撮影地を紹介されています。姉川のその撮影地にも行ってみたい。

Suzuki Jimny Engine Oil & Filter Replaced

DSCF1888

前回交換時からおよそ半年が経過し、本日、Suzuki Jimny JB23W-6のエンジンオイルとフィルターを交換しました。この車はジャッキアップしなくてもオイル交換作業は可能ですが、春に買った超低床ガレージジャッキの出番を作ることにしました。ジャッキアップして馬に車を載せると、作業スペースが広くなり、作業しやすくなります。

DIY Wooden Creeper

この高さまでジャッキアップすると、寝板はそれほど低いものである必要はなく、自作の木製クリーパーを使って、車の下に潜りました。1 x 4材で製作したこの木製クリーパーは後日、その製作過程を当ブログのPagesで紹介する予定です。

今回使用したエンジンオイルはMax FactoryのSN/GF-5 (5W-30)部分合成油。「スズキ車等にもお勧め」と缶に書いてありました。前回使用したelf ALLEZ ECO 5W30は耐久性が優れているのか、エンジンオイルの劣化に気付かずに4,605 kmも走行しました。

総走行距離:63,489 km

Biwa Trout Running — 2

DSCF1870

遡上するビワマスを再度、観察+撮影するため、マキノ町知内川にやって来ました。台風27号に伴う雨の影響で水位が急上昇し、河口に集まっていたビワマスが一気に遡上するのではないかと思ったのですが。

DSC_0161

水が少し濁っていて魚を視認するのは困難。堰をジャンプするビワマスの写真を狙っていましたが、20〜30分で一匹では静止画で撮影できる確率は限りなくゼロに近い。

DSC_0158

滋賀県が発行する「ビワマス特別採捕許可証」を着用した人が数名、おられたので、投網で捕獲するところを撮影させていただきました。

DSC_0159

この方、2投目で大きなビワマスをキャッチ。偏光グラス着用でも白くなった所は見えないので、投網を投げる位置は勘が頼り。

Biwa Trout(ビワマス)

ピンクの婚姻色に染まった綺麗な雄。

Biwa Trout(ビワマス)

捕獲したビワマスは下流にある採卵場(滋賀県漁協連合会高島事務所)に持って行かれました。雌の場合、一粒で50銭だそうです。県内で150万粒の採卵目標に到達した時点で、特別採捕許可証は返還しなければならないそうです。人工孵化した稚魚は、知内川以外の他の琵琶湖流入河川にも放流されるそうです。湖西では石田川、安曇川、鴨川など。

採卵、人工授精後の親魚はどうするのだろうと思い、特別採捕許可証を着用した人に尋ねてみました。近所の人に配るそうです。栄養分が卵に集中する雌よりも雄の方が美味しいと言われていました。

少し上流に移動して、堰をジャンプするビワマスを一匹、確認しました。ジャンプするビワマスの撮影は、流星写真の撮影よりも難易度が高い。ビワマスの遡上は11月末頃までは続くので、ジャンプするビワマスの撮影にまた挑戦してみようと考えています。

Numbers Updated To Version 3.0

numbers2.3icon

Apple純正スプレッドシート、Numbersをv.2.3からv.3.0へアップデートしました。今回は大幅なアップデートになっており、iOS版により近づいた印象があります。

シートの表示が左から上に移動していたり、別ウィンドーに開いていたインスペクターがフォーマットとフィルターに名称変更して、右サイドバーに移動していたりと、最初は戸惑いを感じるほどでした。一つ、慣れそうにないのが水平方向のスクロールバー。v.2.3の時はウィンドウを横方向に拡大すれば、水平スクロールバーが消えて、垂直方向にスクロールした時、左右に振れることはありませんでした。それが、v.3.0になって、横方向に拡大しても水平スクロールバーが消えず、垂直方向にスクロールすると、左右に振れます。この現象はiOS版のNumbersの特徴であり、使い辛いと感じていたものです。

numbers3.0icon

スクロール時に左右にゆらゆらしても、テーブル(表)自体が移動することはないので実害はありませんが、ユーザーはちょっと気持ち悪くなります。私の設定が間違っている可能性があることは否定できません。水平スクロールバーが消せるようになるまで、垂直方向の移動はキーボードのPAGE UP、PAGE DOWNを使用することで、この問題に対処します。

Numbersを最新バージョンにアップデートしたことで、他にもちょっと困った問題が発生しました。新バージョンで自動保存したファイルがiWork ’09の旧バージョンで開くことができなくなったと言うことです。Dropbox上にある共有ファイルを新バージョンで開いてしまうと、旧バージョンを使用しているユーザーがファイルを開いて編集することができなくなりました。

幸い、iWork ’09(旧バージョン)のフォルダーにあるNumbers App (v.2.3)は、上書きされずにApplication Folderに残っているので、共有ファイルは旧バージョンで開き、編集することで、互換性の問題に対処しようと考えています。バージョンが異なるAppを編集するファイルに応じて使い分けるのは、ファイルのダブルクリックができないので手間がかかりますが、ユーザーが新バージョンにアップデートするか、iCloud上で共有ファイルの編集ができるようになるまでは、この方法で対応するつもりです。

Mavericks on Aluminum MacBook (Late 2008) with 8 GB Memory

macbookmavericks

もうすぐ、入手後5年が経過するAluminum MacBook (Late 2008)に最新のOS X (10.9) Mavericksをインストールしました。MacBookはバッテリーが膨張したので、取り外してあります。それ以外はハードウェアの不具合はありません。購入時は13″ MacBook最高級グレードの製品だったとは言え、5年も前のモデルなので、Mavericksをインストールすることは可能であったとしても、快適に動作するかどうか一抹の不安がありました。

mavericks

このポストはSafari 7.0を使って、メモリを8 GBに増設したMacBook (Late 2008)で書いていますが、これまでのところ、Mountain Lionと比べて、体感速度が特に遅いと言うことはありません。Aperture 3.5も試してみましたが、大きな違いは感じられません。内蔵ディスクをSSDにすれば、動作がさらに機敏になることでしょう。

追記:MacBook (Late 2009)にもMavericksをインストールしました。

macbook09

Aluminum MacBook (Late 2008)と比べると、若干動きが遅いと感じます。プロセッサーと搭載メモリーの違いが顕著に現れているようですが、実用上の問題を感じるほどではありません。

このMacBookではシステム言語を日本語最上位にしています。そのためか、Aluminum MacBookやiMac (Mid 2010)と同じアカウントを共有しているにもかかわらず、iLife、iWorkの無償アップデートができない状態でした。一時的にシステム言語を英語にすることで、この問題を回避することができ、iLife、iWork関連のAppを無償でアップデートすることができました。

OS X Mavericks Does Not Support AirPort (AirMac) Utility 5.6

utility5.6初代AirPort (AirMac) Expressベースステーションの設定に必要なAirPort (AirMac) Utility 5.6がOS X Mavericksではサポートされていないようです。私は初代AirPort (AirMac) Expressをガレージで時々、iTunesを再生する時に使用します。初代ベースステーションに緑のランプが点灯していて設定内容を変更しないのであれば、これまで通り、使用できるようです。

Mac OSをMavericksにアップデートすれば、現時点では設定内容の変更ができないのはちょっと不便。初代ベースステーションを特にルーターとして使用している人で、設定変更が必要な人はMavericksにまだアップデートしない方が良さそうです。多くの要望があれば、Appleが何らかの対策をしてくれるかもしれません。

Biwa Trout Running — 1

DSC06548

マキノ町を流れる知内川はビワマスの母川。秋になると琵琶湖で大きく育ったビワマスが産卵のため、母川を遡上します。

DSC_0094

フライフィッシャーマンとしては一度は釣ってみたいビワマスですが、この時期に琵琶湖河口や河川でビワマスを捕獲することは滋賀県漁業調整規則第61条で固く禁じられています。遡上するビワマスは餌を補食することはないので、毛鉤で釣ろうとしても釣れません。

DSC_0120

ビワマスの人工孵化と稚魚の放流を行っている知内川では遡上するビワマスが上流に移動しやすいよう、階段式魚道が設置されています。ここで暫くビワマスを待機することにしました。本来は雨が降り、水位が上昇している時の方がより多くのビワマスが遡上します。

Biwa Trout

小一時間ほど、川辺で待ち構えていると、天寿を全うしようと最後の力を振り絞るようにして上流めがけて突進する雌のビワマスを一匹、確認しました。

Biwa Trout

産卵を終えて下流に落ちて行くビワマスもいます。

DSC_0146

力が尽きると…

Biwa Trout

少し、上流に移動しました。フライフィッシャーマンである私は魚がいそうな所はわかります。橋の上からすぐ真下を見下ろすと一対のビワマスが産卵場所を探している。

Biwa Trout

左が雌、右が雄。二匹とも婚姻色に染まっています。

Biwa Trout

雄の方が美しくて大きい。橋の上からの目測ですが、体長は70cm近くはありそうでした。こんなに大きな魚が琵琶湖にいるとは。ミシガン湖からPere Marquette Riverを遡上するスティールヘッドのようです。

Biwa Trout

雄が雌に寄り添っていると言うより、雌が雄の方に近寄っているように見えます。

Biwa Trout

近くには別の雌がいました。

Biwa Trout

雨の後でもないのにこのような写真が撮れて幸運でした。カメラの設定は絞り優先オートにしましたが、被写体ブレした画像が何枚かありました。シャッタースピード優先オートで高速シャッターに設定すべきでした。

A Shooting Star in the Moonlit Sky

A Shooting Star in the Moonlit Sky

輝度95.22%の月が一晩中見えていて、流星観察の条件としては天候以外、今朝は最悪でした。自宅前の軒下なら月明かりが直接目に入らないので、怠慢しながらISO1000、露光25秒、長秒時ノイズリダクションオフの設定で三脚固定インターバル撮影を2時間ほど繰り返しました。

上の一枚は「オリオン座流星群に属する明るい流星です」と言っても信じてもらえそうな軌跡ですが、私の記憶ではこの流星は左下から放射点がある右上の方に流れました。したがって、別の流星群に属するものか、散在流星です。右上にオリオン座の一部、中央少し左下には木星、ふたご座が写っています。

今朝の収穫はこの明るい流星ではなく、午前2時半頃に東の低空にしし座のレグルスとアルギエバが見えていたこと。すぐ下には火星も見えている。ISON (C/2012 S1)が視界に入っているということです。吉田誠一氏のホームページによると、ISONは10月16日の時点で9.7等。私の双眼鏡ではまだ見えないだろうし、写真撮影も無理。急速に太陽に近付いているので10日もすれば、観察可能になるかもしれません。それと、2日前に、LINEAR (C/2012 X1)のアウトバーストが確認され、予想されていた14等から8.5等に急激に明るくなっているそうです。

Olympus OM-D E-M1 Hands-on

Olympus OM-D  E-M1

今月上旬に発売されたOlympusのミラーレスフラッグシップ機、OM-D E-M1を京都駅前のヨドバシカメラで触ってきました。ちょうど一ヶ月ほど前にOlympusから立派なカタログとA4サイズの紙に印刷したサンプル写真、コンセプトムービーやプロカメラマン撮影の画像を収録したDVD入りの分厚い封筒が送られてきました。(2013年秋の新製品を紹介するのに何で時代遅れのDVD?)たまたま慌ただしくしていた、シンガポールに出発する日に届けられたので、封筒は未開封の状態でずっと放置していました。一ヶ月が経過してようやくその分厚い封筒を開封し、中に収められたあまりにも立派なカタログを見て、これは触りに行かなければと思い、実機を触って来たのですが…

手にした感じはOM-D E-M5を初めて手にした時と似た感じでした。E-M1はフォーサーズ規格の大口径レンズにも対応しているそうで、そのため、グリップが大きくて握りやすくなっています。価格(ボディーのみで¥144,800、12-50mm F3.5-6.3 EZレンズキットで¥168,000、12-40mm F2.8レンズキットで¥219,800、それぞれに+10%ポイント)に見合った質感であり、タッチパネル式、約104万ドットの3.0型可動式液晶の機構も不安にさせるようなことはないし、コントラストAFと位相差AFを融合させたDUAL FAST AFは何やらもの凄く速そうで、動体撮影も難なくこなせそうです。

一つ、気になった点は一眼レフカメラで言えば、ペンタ部に収められているEVF(電子ビューファインダー)の性能です。カタログにはこんなコピーが使われています。「大型電子ビューファインダー:広大な視界の先に広がる創造性。ひと目覗いた瞬間、すべての光学ファインダーが過去のものになる。」日本語コピーのすぐ上により大きな文字で英文コピーがあります。

“Electronic Viewfinder: Giving you creativity that extends your vision. Just one look into it and you will never go back to optical viewfinders”

コロンの使い方や一文目の表現から考えると、コピーの原文は英文の方だろうと思われます。”creativity that extends your vision”の部分の訳文、「広大な視界の先に広がる創造性」は誤解を招くのではないかと思います。原文が表現しようとしているのは、肉眼で見た通りに見える光学ビューファインダーではわかりにくい、被写界深度を含めたピント合焦位置、色彩や階調など、実際に仕上がるであろう画像が、EVFならシャッターを切る前にリアルタイムで確認できるということだと思います。それが人間の視覚だけでは想像できないような創造力をもたらしてくれるということです。

私は日本文コピー(大型電子ビューファインダー:広大な視界の先に広がる創造性。ひと目覗いた瞬間、すべての光学ファインダーが過去のものになる。)をカタログで読み、大きな期待を持って実機のEVFを覗いてみました。その印象は一言で言えば、「広大な視界ではなく、すべての光学ファインダーが過去のものにまだなっていない」ということ。流し撮りを想定して、EVFを覗きながら横方向にカメラを振ってみました。表示タイムラグはカタログによると、0.029秒であり、「動く被写体も快適に捉えられるレスポンスを実現」とありますが、そんなに速く振ってないのにEVFの画像が付いて来れない、つまりタイムラグを感じました。

大きなレンズを装着した時は背面液晶ではなくEVFを覗いた方が安定するでしょうから、このカメラのEVFはおまけではなく、非常に重要な部品です。その性能に満足できなければ大きなレンズを快適に使えないということになりかねます。マイクロフォーサーズ規格の小型レンズのみを装着するのであれば、EVFを使用せずにタッチパネル、可動式の背面液晶を主に使えばよいことになります。そうなると、今年の春に発売されたPEN E-P5、あるいは去年の春に発売され、価格がじわじわと下がっているOM-D E-M5の方がお買い得ではないかと思ってしまいます。

10月22日追記:残念なことにOlympusのこのフラッグシップ機は、星景写真には適していないそうです。価格.COMの掲示板スレッド、「高感度の長時間露光ノイズが異常に多い?」で長秒時ノイズリダクションをオフにして30秒以上(使用場所での気温により変動する)の露光を行った場合に、ISO感度に関係なく、酷い熱ノイズが現れるとの報告があります。ダークノイズ減算処理を行うしか方法は他にないようです。余りに酷い熱ノイズであるので減算処理を実施してもすべてのノイズを取り除くことは不可能だと思います。長秒時ノイズリダクションをオンにすれば、露光時間と同じ時間だけダーク処理しなければならず、実用的であるとは言えません。

原因は像面位相差AFを採用したローパスフィルターレスの撮像素子にあると思われます。E-P5やE-M5は優れたノイズ耐性を持つSony製のセンサーを使用しているようですが、このカメラ(E-M1)の撮像素子はSony製ではなく、別の他社製のように思われます。ファームウェアのアップデートで解決できるような問題ではないでしょうから、星景写真を撮ろうと思っている人にとっては深刻な問題です。三脚を用いた長秒時露光と言えば、星景写真、星野写真以外に、夜景や花火の撮影が考えられます。夜景の場合は長秒時ノイズリダクションをオンにすれば解決できそうですが、花火はオフにしておかないとシャッターチャンスを逃してしまいます。フラッグシップ機であれば、どんな撮影シーンでも他の自社製カメラと同等以上の優れた画質を誇るべきですが、これではフラッグシップ機とは言えないのではないかと思います。

Otsu Matsuri 2013 Karakuri

大津祭の曳山巡行で特徴的な絡繰りを操作する所望(しょうもん)を浜通りで動画撮影しました。720p HD、6’44″の長い動画です。有線またはWi-Fi環境下で視聴されるよう、お勧めします。先日、入手したイタリア製Manfrottoの一脚(MM294C4)が活躍しています。iMovieでクリップを編集時にスタビリゼーションを実施。さらにYouTube Video Managerでブレ補正を行い、HDR風の補正もかけています。コントラストが高過ぎて映像が粗くなったのはHDR風補正のためでしょうか。タイトル文字がブレているのもアップロード後にYouTubeでブレ補正を行ったため。

一本目の動画では西宮蛭子山(鯛釣山)、龍門滝山(鯉滝山)、湯立山(おちゃんぽ山)、月宮殿山(鶴亀山)、人気の西王母山(桃山)が登場します。鶴亀山は所望後、動画撮影中の私の胸元に手拭いが降って来る様子を捉えています。すぐ前に立っていた人がキャッチし損なった手拭いです。

二本目の動画では郭巨山(釜堀山)、源氏山(紫式部山)、神功皇后山(神功山)、猩々山、石橋山(唐獅子山)、殺生石山(きつね山)、孔明祈水山(孔明山)の所望を記録。720p HD、11’34″の長い動画です。有線またはWi-Fi環境下で視聴されるよう、お勧めします。

二本の動画で狸山と鶴亀山を除く、11基の曳山の所望を編集しました。これら二本の動画はYouTubeにアップロード後にさらにブレ補正を行いました。このブレ補正はかなり強力であり、補正後の動画はまるで三脚に固定して撮影したようにも見えます。紫式部山の所望時は逆光になっていましたが、iMovieでクリップを編集した時に露出とレベルを補正してあります。

Appleの動画編集AppであるiMovieとYouTubeでブレ補正を行うという前提なら、一脚は非常に効果的であることがわかりました。視界を遮るものや人がすぐ前にいても、一脚を持ち上げればカメラの位置は高さ3メートルにもなります。水平方向に移動する被写体を追いかける時は、一脚を回転させれば良いし、三脚固定と比べるとはるかに機動力があります。

一脚を用いた動画撮影が案外、楽しいことがわかりました。来シーズンは釣行時も一脚を持参してみよう。山道を歩く時に一脚は杖代わりにもなります。

大津祭所望についてはNPO法人大津祭曳山連盟のウェブサイトに詳しい解説があります。

Otsu Matsuri 2013 Tsuji Mawashi

中央大通りと中町通りの交差点で辻廻しの様子を撮影しました。中央分離帯に陣取り、自由雲台付きの一脚にカメラ(Sony DSC-RX100)を載せての撮影。720p HD、10’41″の長い動画です。有線またはWi-Fi環境下で視聴されるよう、お勧めします。曳山の順は以下の通り。

狸山 > 釜堀山 > 狸山 > 源氏山 > 神宮皇后山 > 龍門滝山 > 湯立山 > 猩々山 > 鶴亀山 > 殺生石山

龍門滝山は270°回転の辻廻しを披露しています。