12月1日付けのマイネ王スタッフブログで「mineo端末以外もOK 持込み端末安心保証サービスが登場」とのタイトルでポストが公開されています。「持込み端末」にはiOS端末も含まれるとのことなので、以下、引用しながら、AppleCare+の保証内容と比較してみます。
「持込み端末安心保証サービス」とは?
皆さんがmineo以外で購入した現在ご利用中の端末(持込み端末)に、落下や水没による故障といった万が一のトラブルが発生したときに、皆さんの負担を最小限に抑えられるサービスです。
「落下や水没による故障」ということですから、AppleCareでいう「過失や事故による損傷」に近いものかと解釈できそうです。ただし、「故障」と「損傷」は異なるので、保証対象も異なるかもしれません。具体的には落下させたiPhoneのディスプレイにヒビが入ったけれど問題なく使えるような場合は「故障」したわけではないので、mineoの「持込み端末保証サービス」の保証対象にはならないはずです。
「故障」という表現はスタッフブログで使っているだけで、実際の規定では異なる表現を使っているかもしれないので、さらに詳しくmineoユーザーサポートのページを開いて調べてみました。「持込み端末安心保証サービス概要」のところに以下のような記載があります。
破損、全損、水濡れなどの万が一のトラブル※時において、端末の修理や交換を行うサービスです。
※ 盗難・紛失や火災など、本サービスをご利用いただけない場合がございます。
「故障」ではなく、「破損、全損、水濡れなどの万が一のトラブル時」となっています。ということは、AppleCare保証対象の「損傷」と同義と解釈できそうです。
保証対象が同じという前提で両者を比較してみます。まずはAppleCare+の場合ですが、過失や事故による損傷に対する修理などのサービスは最大2回まで、1回につき、画面の損傷は3,400円、その他の損傷は11,800円の税別サービス料がかかります。尚、AppleCare+ for iPhone SEは端末購入日から30日以内に¥12,800(税別)で購入できます。AppleCare+ for iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plusは¥14,800(税別)となっています。
AppleCare+に加入で、過失や事故による損傷がある場合 | AppleCare+に未加入 または保証対象外の場合 |
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画面のみ | 画面および その他の損傷 |
画面のみ | 画面および その他の損傷 |
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iPhone 7 Plus | 3,400円 | 11,800円 | 14,800円 | 34,800円 |
iPhone 6 Plus iPhone 6s Plus |
33,000円 | |||
iPhone 7 | 12,800円 | 32,000円 | ||
iPhone 6、iPhone 6s | 30,000円 | |||
iPhone SE、iPhone 5s、 iPhone 5c、iPhone 5 |
26,800円 |
対してmineoの「持込み端末安心保証サービス」は、月額料金500円で修理は年に2回まで、何と「無料」となっています。上記、「AppleCare+に未加入または保証対象外の場合」の税別サービス料が最大でも34,800円なので、mineoの「保証上限金額(税込40,000円)」には達しないものと思われます。
mineo 持込み端末安心保証サービス | ||
保証回数*1 | 交換*2 | 修理 |
1回目/年 | 5,000円 | 無料 |
2回目/年 | 8,000円 | |
3回目移行/年 | 実費 |
*1 修理か交換かに関わらず、保証を受けた回数を1回として共通で数えます。
*2 交換品については、当社指定の端末となります。
当社が修理・交換を行うのにかかった料金が保証上限金額(40,000円<税込>)を超える場合は、修理代金または交換代金の税込金額から保証上限金額を差し引いた額を別途請求いたします。
持込み端末の保証対応期間は発売年から3年後の年末までとなっていますから、今年発売されたiPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plusの保証対応期間は2019年12月末までとなります。iPhone 6は発売年が2014年なので、2017年12月末までが保証対応期間になります。
mineoの「持込み端末安心保証サービス」には保証対象外の期間が設定されていることに注意すべきです。課金開始日から1ヶ月間は免責期間となり、課金開始前および免責期間に発生した故障および破損は保証対象外となるそうです。また保証端末を変更した場合は、変更後30日間は保証対象外。
破損してからサービスを申し込んで、最短で1ヶ月間、待てば1,080円で修理してもらえるということになります。こんな大きな抜け穴がある状態で、このオプションサービスはすでに始まっています。大丈夫だろうか。この保証サービス自体が保証されているのかどうか、不安になるシステムです。意図した抜け穴だとしたら、このシステムは使い方をユーザーの良心に委ねる、画期的な保証制度であることは間違いありません。成功した「フリータンク」と似たものがあります。この保証制度があるからmineoにしようという人を見込んでいるのかもしれません。
同じことを考えていました。
今使用している機種は3年使う予定なので、最後の1年はこのmineoのサービスを検討することにします。
この交換と修理の違いはなんなのでしょうか。
mineoの事業戦略、傍観していると、ダスキン創業者の名言、「損と得とあらば損の道をゆくこと」を思い出します。