5月24日(土)午前6時から午前8時(UT)頃に2004年に発見された周期彗星209P/LINEARが主に19世紀に残したダストトレイルの中を地球が通過するそうで、新しい流星群(キリン座流星群)が見られるかもしれないとのことです。NASAの動画では8月のペルセウス座流星群に匹敵するZHR 200の控えめな予想を紹介しています。残念なことに予想される極大時刻は日本時間では午後4時から午後6時。放射点は北極星に近いキリン座にあり、一晩中見えているので、流星群出現時刻が3時間以上、後にずれてくれると日本からも流星が見える可能性があります。極大時刻の予想が的中すれば、理想的な観察地は北米大陸。
IMO(International Meteor Organization)はどのように解説しているかと言えば、「予想される最も活発な時間帯は07h 03mから07h 21m(UT)であるが、209P/LINEARに関しては不明な部分が多くあり、ダスト発生量や精確な軌道さえわかっていない。活発な時間帯は数分で終わるかもしれないし、ダストトレイルが複数あることを考えると、ピークの時間帯も複数あるかもしれない。流星天文学の分野では何の保証もできないので注意が必要。」
これまでに誰も見たことがない流星群ですから、ダストトレイルの幅やダストの量がどのくらいあるのか不明な部分が多く、理想的な観察地でもほとんど見えないかもしれないし、2001年しし座流星群のような流星雨になる可能性もあります。予想される極大時刻を含め、日本からは放射点は一日中、見えているので、夕暮れ時に火球クラスの明るい流星が見えることも十分に考えられます。
2001年しし座流星群を真剣に見なかった私としては、予想極大時刻が夕方であったとしても、天候条件さえ良ければ、観察+撮影してみたいと思います。日本からは見えない可能性の方が高いので、黄昏時のタイムラプス動画に挑戦しながら撮影しようと計画中。