A New Meteor Shower on May 24, 2014

5月24日(土)午前6時から午前8時(UT)頃に2004年に発見された周期彗星209P/LINEARが主に19世紀に残したダストトレイルの中を地球が通過するそうで、新しい流星群(キリン座流星群)が見られるかもしれないとのことです。NASAの動画では8月のペルセウス座流星群に匹敵するZHR 200の控えめな予想を紹介しています。残念なことに予想される極大時刻は日本時間では午後4時から午後6時。放射点は北極星に近いキリン座にあり、一晩中見えているので、流星群出現時刻が3時間以上、後にずれてくれると日本からも流星が見える可能性があります。極大時刻の予想が的中すれば、理想的な観察地は北米大陸。

IMO(International Meteor Organization)はどのように解説しているかと言えば、「予想される最も活発な時間帯は07h 03mから07h 21m(UT)であるが、209P/LINEARに関しては不明な部分が多くあり、ダスト発生量や精確な軌道さえわかっていない。活発な時間帯は数分で終わるかもしれないし、ダストトレイルが複数あることを考えると、ピークの時間帯も複数あるかもしれない。流星天文学の分野では何の保証もできないので注意が必要。」

これまでに誰も見たことがない流星群ですから、ダストトレイルの幅やダストの量がどのくらいあるのか不明な部分が多く、理想的な観察地でもほとんど見えないかもしれないし、2001年しし座流星群のような流星雨になる可能性もあります。予想される極大時刻を含め、日本からは放射点は一日中、見えているので、夕暮れ時に火球クラスの明るい流星が見えることも十分に考えられます。

2001年しし座流星群を真剣に見なかった私としては、予想極大時刻が夕方であったとしても、天候条件さえ良ければ、観察+撮影してみたいと思います。日本からは見えない可能性の方が高いので、黄昏時のタイムラプス動画に挑戦しながら撮影しようと計画中。

η-Aquariids 2014 — Part 1

ETA Aquariids - Cropped
Shot on May 6, 2013

ゴールデンウィーク後半と言えば、毎年、この時期に一定数の流星が見られるみずかめ座エータ流星群。IMOによると、ダストトレイルの細い年が12年周期だそうで、次の出現数が少ない年は2014年〜2016年ぐらいに訪れるとのことで、今年はあまり数が期待できそうにありません。

もともと、放射点の高度が低く、地平線に昇って来るのが午前1時半頃。上の画像は去年、撮影したものですが、時刻は5月6日午前4時頃でした。IMOの予想によると、ZHRは今年も55になっています。放射点が低い位置にある時間帯では流星の軌跡が長くなる傾向があります。極大予想時刻は5月6日午後4時(JST)になっています。

Eta Aquarids 2011

蛇足になりますが、昨日、Flickr経由でNASA’s Marshall Space Flight Centerからメールがありました。何事かと思い、内容を確認すると、2011年5月5日に撮影した上の画像(タイトルは”Eta Aquariids 2011″)に対するグループ参加招待メールでした。放射点がまだ地平線の下にある時に撮影したわかり辛い画像であり、ISOの設定ミスもあるのに何でこんな写真をと思いつつ、OKしておきました。同時に上の一枚目の写真のクロップする前の元画像をグループに投稿しておきました。

A Naked-Eye Comet in March 2013

NASAがまとめたPan-STARRS (C/2011 L4)の動画がわかりやすい。オランダの天文学者、Jan Hendrik Oortに因んで名付けられた「オールトクラウド」から放物線軌道に乗ってやって来た彗星、当初は金星に近い明るさになるだろうと期待されていましたが、今では明るさが下方修正されて、北斗七星に近い明るさになるだろうと予想されています。

しかしながら、太陽に接近するのは初めてのことなので、その熱と重力の影響を受けて、彗星に何が起こるかは誰にもわからないとのこと。近日点通過時に分裂するかもしれないし、大量のガスを放出して長い尻尾を見せてくれるかもしれない。予測することが困難だからこそ、彗星の観察や撮影は面白いのだと思います。

Orionids 2012

IMOの集計結果をみると、今年のオリオン座流星群のピークはUTC10月20日(土)13時20分頃(JSTでは同日22時20分頃)だったようです。(追記:ピークを確定するのは時期尚早のようです。)10月19日(金)から21日(日)まで雲がほとんどない気象条件に恵まれ、深夜は月明かりに邪魔されることもなく、最適な観察条件が揃っていました。天の川が見える自宅近くの観察地にこの3日間、夜な夜な出かけました。しかし、この絶好の観察条件から期待できるほどの数は見ることができず、少々期待外れでした。

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19日(金)と20日(土)の深夜は夜露に悩まされながらの撮影になりました。20日午前2時20分頃に捉えたオリオン座流星群に属すると思われる流星。放射点に近いので軌跡は短いけれど比較的明るい流星でした。

去年の10月23日に撮影した上の画像は、NASAのMarshall Space Flight Centerが管理するグループ、”Orionid Meteor”から招待を受け、グループに投稿しました。この画像もレンズに付いた夜露を拭き取りながら撮影しました。

R0014662

9月20日(土)はメイン機材として使用しているNikon D90用のSDカードが突然読み取れなくなりました。(後日、別のカメラでSDカードをフォーマットしてから、再びNikon D90でフォーマットし直せば読み取れるようになりました。)サブカメラのRicoh GR Digital IIIでインターバル撮影した画像の一枚に暗い流星が写っていました。たぶん、おうし座流星群(南群)に属するものです。

DSC_0029

21日(日)はOM-Dユーザーのminority318さんが同行。3時間近く、撮影に専念しましたが、公開できるような明るいオリオン座流星群に属すると思われる流れ星は撮ることができませんでした。目視では数個、確認しています。それでも、満天の星空に大いに満足。上の画像に写っている流れ星ももおうし座流星群(南群)に属するものと思われます。

Orion Is Rising

30秒間の露光でおよそ100枚、撮影した画像ファイルをStarStaxで合成。東の空にオリオン座が昇って来る様子がわかります。画像中心から少し左の一際明るい星は木星。

Horsehead Nebula (Courtesy of minority318)
Photo taken with Olympus E-M5 (Courtesy of minority318)

同行者がOlympus OM-Dで撮影した馬頭星雲が綺麗に写っています。f/5.2、ISO 2000、60秒の露光。ポータブル赤道儀(Vixen POLARIE)を使って追尾しています。レンズは換算72mm、極軸は磁北に合わせただけですが、60秒の追尾には耐えられそうです。

今夜はAppleのSpecial Eventが日本では日が変わって24日の午前2時から始まります。極大日時の特定が難しく、ピークの前後数日の期間もまだまだ流れるオリオン座流星群を観察+撮影しながら、イベントの様子をiPhoneで確認しようかと計画しています。