ONKYO D-303

ONKYO D-303

Fostexのバックロードホーン・エンクロージャー(Fostex BK10)に取り付けたFostexスピーカーユニット(FE108EΣ)のエッジ部分に針で空けたような複数の穴が見つかったので、これまでガレージで使用していたONKYOの2ウェイ、2スピーカーシステム(D-303)と交換しました。

ONKYO D-303 and Cat ISON

エッジ部分にいたずらした犯人はCat ISON。こんな風にエンクロージャーの上に座って、前足を伸ばしてスピーカーユニットを触っているのを何度も目撃しました。コーンやエッジの部分に触れると太鼓を叩いているかのごとく面白い音が出るので、Cat ISONにとっては音の出る玩具そのものでした。一見してコーンの部分には被害がなかったので、放置していましたが、エッジに穴が貫通していたとは…

ONKYO D-303にはネットがあるので、スピーカーユニットにいたずらされることはないでしょう。調べるとこのスピーカーユニットは、1991年頃の発売で定価は一本¥39,800でした。リアルなボーカル再生が特徴のようで、ボーカル主体ポップ系の音楽やジャズの再生に適しています。バックロードホーンに取り付けたFostex FE108EΣと比較して特に低音再生性能に優れているように感じます。

以下、ONKYO D-303の仕様を表にまとめておきます。

方式2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計(EIAJ)
使用ユニット低域用:16cmコーン型
高域用:ホーン型
再生周波数帯域35Hz~32000Hz
最大入力200W (EIAJ)
インピーダンス
出力音圧レベル90dB/W/m
外形寸法幅230 x 高さ421 x 奥行245mm
重量10kg

ELEKIT TU-879R

TU-879R

2005年1月に製作したElekit 6L6GCシングル・ステレオパワーアンプを紹介します。以下は、ブログを引っ越す前の2006年1月1日に書いた記事に手を加えたものです。画像も一部、変更してあります。

TU-879R

出力8.5W + 8.5W(8Ω負荷時)のELEKIT 6L6GCシングル・ステレオパワーアンプの組立キット。真空管アンプのキットを製作するのは2回目ですが、前回は空中配線が多くてハンダ付けの過程を友人に手伝ってもらいました。すべて独力で真空管アンプを製作するのは初めてです。

TU-879R

ELEKITの製品はプリント基板を使っていて誰でも簡単に同じような結果が得られること、そして組立説明書が初心者にもわかりやすいとの定評があること、また真空管の差し替えが容易であることなどが、このキットを選択した理由です。必要な工具類は前回製作時にすべて揃えたので、工具の使い方さえ間違わなければ問題なく作れるはずです。私は回路図は見ても理解できません。

TU-879R

パーツリストにチェックマークを入れながらすべて揃っていること、予備がいくつあるかなどを確認します。先ずはA基盤の組み立てです。わかりやすい組立説明書に従い、順にハンダ付けします。FETの取り付けが少々難しく感じました。

TU-879R

いつの間にか電源トランスも載っています。シールド線もACプラグ付きコードも説明書通りに基板の穴に通しました。後はシールドパネルをメインシャーシに固定して、ジョンソンターミナルをリアパネルに取り付けて完了。後から書くと簡単そうですが、製作時間は丸一日は要しています。このアンプはAirMacエクスプレスに繋いでiTunes専用で使用する予定です。スピーカーはJBL Control 1 Xtremeです。インターネットラジオを聴くことが多いので高品質な音は要求されませんが、ちょっともったいないのかもしれません。

TU-879R

入力は2系統、スピーカー端子は6-16Ωと3.2-4Ω用が用意されています。ピンジャックは金メッキ品を採用。

TU-879R

製作後、数週間でボリュームから雑音が入るようになりました。ボリュームをグレードアップすれば済むことですが、恐らく同じボリュームを使用するエレキットの他の製品も同様の問題が発生しているはずです。不満点がいくつかあるものの、全体としてはたいへん満足できる商品です。

TU-879R

KT88に交換して聴いてみたところ、さらに真空管らしいまろやかな音質に変わりました。

2011年11月24日追記:Fostex FE108EΣに換装したバックロードホーン(BK10)にこのアンプを繋いで試聴してみました。特にポップ、ロック系の音楽は長時間の視聴には耐えれないほど、中高音域が耳障りに聞こえました。原因は私の耳が肥えたのか、苦労して製作した後に書いたポストなので、客観的に評価することができなかったのかのいずれかでしょう。あるいはこのアンプはFE107Eとの相性が良かったのかもしれません。試聴の後、アンプはTri VP-MINI 88 Mark IIに戻しました。

TU-879Rはすでに生産を終了しています。後継機のTU-879Sなら今でも入手可能です。

Replacing Fostex Speaker Units

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

Fostexのバックロードホーン・エンクロージャー(Fostex BK10)に取り付けていたスピーカーユニットを交換しました。FE107EからFE108EΣへの変更です。先ずは7年近く前に組み立てたエンクロージャーのバッフル板を4本の6角ボルトを緩めて取り外し、裏返しにしてエンクロージャー内スピーカーケーブルを半田ごてを用いてスピーカー本体から取り外しました。エンクロージャーを組み立てた時に極性の区別が容易にできるよう、スピーカーケーブルに印を付けてあります。

注意:FE108EΣ取扱説明書に記載の推奨バックロードホーン・エンクロージャーは幅200 x 高さ900 x 奥行445mmの大型バックロードホーンです。私が再利用しようとしているFostex BK10は、幅196 x 高さ450 x 奥行295mmと高さが半分の小さな箱です。特に低音の出方が推奨サイズのエンクロージャーの場合と比べて弱くなると思われます。

Replacing Fostex Speaker Units

バッフル板を元通りに戻し(表を上にして)4本の木ネジをプラスドライバーで緩めてスピーカーユニットを取り外しました。かなりのトルクで木ネジを締め付けてありました。取り外す古いスピーカーを別のエンクロージャーで再利用する場合は、ネジ頭がなめないように注意が必要。ハンドツールマニアの私は、スイス製PBのプラスドライバー(PH2 x 100)を使用しています。

Replacing Fostex Speaker Units

古いスピーカーを再利用するかもしれないので、バッフル板にくっ付いていたこのスポンジ状のパッキンも破らないように慎重に取り外しました。

Replacing Fostex Speaker Units

新しいスピーカーユニット(FE108EΣ)にも専用のパッキンとワッシャー付き木ネジ8本が付属していました。パッキンはネジ穴を確認しながらスピーカーのフレームに重ねるようにした方が、バッフル板に置いた時に位置がずれにくい。

Replacing Fostex Speaker Units

新しいスピーカーユニットに付属の木ネジ8本を使ってフレームを固定。木ネジが4本増えたので、4本分の下穴は新たに空けました。

PB SWISS TOOLSのロゴが隠れないようにしてドライバーを握る必要は全くありません。ドライバーは2007年ジャパンリミテッド。(そこまで自慢ではなく宣伝する必要もありません。)

Replacing Fostex Speaker Units

バッフル板に取り付けたスピーカーユニットを裏返してスピーカーケーブルを半田付け。久しぶりに嗅ぐ半田が溶けた臭い、嫌いではありません。FE108EΣは左右の離れた位置に端子が出ています。

Replacing Fostex Speaker Units

六角ボルトをラチェットで締めてバッフル板を元通りに戻せば、スピーカーユニット交換作業の完成です。実質の作業時間は小一時間ほど。写真撮影と画像の補正、ブログのポスト編集の方が長く時間を要しました。

Back Loaded Horn Speaker Enclosure (Fostex BK10)

スピーカーユニットを交換したら、箱は同じなのに音は全く別もの。現在、エージング中です。音質に関する印象はエージングがほぼ終了した時点で後日、報告します。

Fostex FE108EΣ

Fostex FE108E-Sigma

バックロードホーン・エンクロージャーに最適化されたFostex FE108EΣを入手しました。芭蕉の仲間に属する多年生植物を原料とした「ESコーン」紙に新開発振動板構造「HP (Hyperbolic Paraboloid) 振動板」を採用した10cmフルレンジとのことです。

Fostex FE108E-Sigma

口径90mmの大型フェライトマグネットを使用した強力磁気回路を採用。

Fostex FE107E and FE108E-Sigma

マグネット重量は左のFE107Eが101gに対し、FE108EΣのマグネットは400gもあります。総重量では550gに対し、二倍を超える1.2kg。全然、重量感が違います。価格も確か二倍ほど違ったようなかすかな記憶があります。

Fostex FE107E and FE108E-Sigma

並べてみると左のFE107Eのコーン紙に約7年間の歳月が如実に現れているのがわかります。音質には影響しないと思いますが、古いコーン紙にはカビのような汚れが所々にあります。有機物だからカビが生えやすいのかもしれません。見るからに右のスピーカーの方が音質が良さそうですが、価格差と同じぐらいの差があるのかどうか、組み立ててみないとわかりません。

Back Loaded Horn Speaker Enclosure (Fostex BK10)

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

2005年2月に製作したFostexのバックロードホーン・スピーカーエンクロージャーを紹介します。以下は、ブログを引っ越す前の2006年1月1日に書いた記事に手を加えたものです。画像も一部、変更してあります。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

古くて大きなONKYOのスピーカー、音は良いけれども設置スペースがないので、真空管アンプに合う小型のバックロードホーン型エンクロージャーとスピーカーユニットを買って組み立てることにしました。近くのオーディオショップで視聴させていただき、音質は確認済み。スピーカーユニットはFostexのFE107E、10cmのフルレンジです。本来はバックロードホーン用ではないそうです。エンクロージャーは同じくFostexのBK10バックロードホーンのキット。(現在は生産されていないようです。)先ずは、キットの組み立てです。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

側板に天・地・裏板を組み立て、バッフル板周辺を組み立てます。内側は普通のラワン合板ですが、外側は美しい桜材のツキ板仕上げになっています。プリントではないので高級感たっぷり。付属の木工ボンドを使ってホゾとミゾを合わせながら接着。外側にはみ出した接着剤はすぐに濡れた布で拭き取っておかないと塗装するときに後悔することになります。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

中板で音の通り道を作りますが、複雑な構造です。パーツに番号が記されているし、側板にも位置を示す黒い線が引かれているので、間違うことはないでしょう。この辺りはたっぷり接着剤を使ってはみ出しても気にしない。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

スピーカーコードを通して、木ネジで締め、固定します。ガレージのワークベンチを製作したときに自作したクランプが役に立ちました。エンクロージャーは2個同時に組み立てるのでクランプは少なくても4つは必要になります。クランプのボルトを締めると接着剤がはみ出てきますが、ちゃんと拭き取っておかないと後で苦労します。固まるとヤスリで取り除くのにたいへんでした。この作業をいい加減にしておくときれいに塗装できません。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)


塗料はOSMOのクリアー。透明のはずですが色はかなり濃くなります。ガレージで乾燥させながら2回、サンドペーパーで目地を整えながら、専用の刷毛で塗りました。バスルームの床に使用したものと同じ塗料を使いましたが、安っぽい艶がないので気に入っています。自然な感じで木目を生かすことができます。後はスピーカーユニットを取り付ければ完成。バッフル板は外してあります。スピーカーユニットを取り付けてから、ボルトでエンクロージャーに固定します。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)


組み立ててみて思いましたが、合板のカットからすべて自作するのはたいへんです。ホゾとミゾもありますから専用の工具も必要になってきます。キットなら誰が組み立てても大きな失敗はないでしょう。あるとすれば、塗装とケーブルの半田付けでしょうか。

Back Loaded Horn Speaker Unit (Fostex BK10)

製作後、もうすぐ7年が経過します。10cmフルレンジのスピーカーユニット大きさからは想像できないほど、低音が出ますが、バックロードホーン専用設計のユニットではないのでエンクロージャーの特性を生かし切れていないような気がします。このエンクロージャーは10cmと12cmのフルレンジユニットに対応しています。バックロードホーンに適したスピーカーユニットに交換すればどんな音が出るのだろう。下にリンクを張ったFostex FE108E-Sigmaなどが良さそうなのですが。FE108E-Sigmaはネジ穴が8個もあるので、バッフル板に新たに下穴を空ける必要があります。

Trade-In Speakers

R1のフロントスピーカーをトレードインタイプのスピーカー(ALPINE STE-124R)に換装することにしました。スピーカーはダッシュボード上の奥まったところで、作業性抜群?の位置にあります。スピーカーグリルの隙間にペーパーナイフを入れて浮き上げれば外れます。キズが付かないようにダッシュボードにマスキングテープを貼りましたが、必要ないかもしれません。

純正スピーカーユニットはネジ3点留めでした。作業性抜群の奥のネジはラチェットドライバーを使用しました。普通のドライバーならフロントガラスに干渉します。

ユニット外周部には付属のテープではなく、別売のデッドニングテープ(幅30mm)を巻きました。左がALPINEのユニット、右が純正のユニット。純正品は昔のテレビの内蔵スピーカーを思わせるユニット。FOSTERと書いてありました。これがあのチープな音の発生源でした。(追記:自作スピーカー用ユニットのブランドにFOSTEXがありますが、調べてみると3年前に合併しています。非常に紛らわしい。)ネジ3本を再利用して取付完了です。音質が劇的に向上したかどうかと言われると…?