30代の頃から私はある年齢に達したら、フライフィッシング用のスプリットケーンロッドを製作することを趣味にしようと画策していました。自分で巻いた毛鉤で魚が釣れれば幸せですが、自分で製作した竹製のロッドで魚が釣れれば、至福の時が過ごせるはずです。ロッドを製作すること自体、たいへん面白そうです。竹製フライロッドの製作過程で最も頻繁に使用するハンドツールは西洋鉋であり、ロッドビルディングの象徴とも言えます。上の画像は、英国製Stanleyのブロックプレーン、品番はG12-020。ノブの部分が真鍮製で、光沢のあるブラックとゴールドのカラーは今年のLotus Renaut GPチームカラー。(話が逸れました。)
西洋鉋は押して使うものですが、私はこのブロックプレーンを逆に持ち、日本人らしく引いて使っています。これまではワークベンチやテーブルなどの木工作業で使っていましたが、これからは竹を削るという本来の用途で使用することになります。
分解するとこんな感じになります。刃の高さや前方ソールの位置などを微調整することができます。
ソールの一部に錆があったのでサンドペーパーで磨きました。このブロックプレーンは仕上げ用として購入したものなので、金属製のプレーニングフォームを使って竹材をテーパー通りに削る際は、ソールが完全に平坦になるように、粒度の高いサンドペーパーで磨く必要があります。#1500のサンドペーパーでミラーフィニッシュにする人もいるようです。いつか、やってみます。
こちらは荒削り用として購入したStanley G12-220。ソールが一体型なので刃が出るスリットの幅は調整することができません。いずれのモデルもStanley 9 1/2改良型と呼ばれるブロックプレーンです。
刃も同様に砥石で研ぐ必要があります。G12-020に付属する刃は錆を防ぐために、クロミウムが高炭素鋼に混ぜてあるそうで、そのためエッジの部分の耐久性に問題があり、頻繁に刃を研がなければならないそうです。解決策としてはHock Toolsなど、別のメーカーの刃を使用する方法があります。
私が理想とする「ガレージライフ」を送るロッドビルダーのビデオを下に張っておきます。ブロックプレーンで竹を削るシーンが一部、映っています。簡潔に工程を紹介した格好良いビデオだと思います。この方、コーヒー豆をご自分で焙煎されているようです。
筆者様
舞ってました!! Friker系差の写真にこの西洋錑の写真があったので、何時、筆者様がブログで紹介されるのかと心待ちにしていました。綺麗な作りの錑ですね。この様な道具には非常にあこがれます。
竹で思い出しましたが、私が幼稚園の頃、通園路に竹細工の家が多く点在し(この辺りには多くの竹藪が生息しています)、竹を裂く小刀や竹の節を削るミニ錑などを使い次々と篭や笊を作り出して行くのには、幼い乍らにその職人芸に感動したのを覚えています。今は、その様な生業を仕事とされている所は一軒もありませんが、青竹が次々と加工されて行く様は、今でもはっきりと記憶の中に蘇ります。釣り竿に関して一軒だけだったと思いますが「鮎釣り」様の竿を完全な手作りで作っておられた店がありました。この「竿」を作る職人芸にも、幼い乍らも職人芸・技術に感心したのを、同じく鮮明に覚えています。
Jim,
筆者 さま
感動しすぎて「舞ってました」になってました。「待ってました」が正解です。済みません。
Jim,
私が生まれ育った大津市中心部にも生家から歩いて数分のところに竹細工店がありました。前を通る度に店の中が興味津々でした。当時は国産の竹が並んでいたと思いますが、今は京扇子の骨に使われる竹材も多くが中国からの輸入品だそうです。中国産は何でも安いという印象が日本では定着していますが、フライロッド用のトンキンケーンは別格です。国内産の竹材の数倍以上の価格です。
筆者 様
正直な話、日本には結構な竹藪があり、その昔(京都では、今でも丁寧に管理されている竹藪が存在する事も知っていますが)、タケノコを採るために下草刈りや、地面の掃除等という地道な管理の末に、美味しいタケノコが頂ける所がたくさんあった様な記憶がありますが、最近は管理者さん達のご高齢も影響しているのか、綺麗な管理をしている竹藪を観た事がありません・・・(そんな機会がないために、そう思い込んでいるのかもしれません)。タケノコ自体も「海外産」の世の中ですから、この様な地道な保養による「」タケノコ」は日本では、もう、求める事すら「希少価値」なのでしょうかね?
私の住んで居る国の竹が、フライ用のロッドには適しているとの事ですが、住んでいる私は住む場所が違うのか、私自身が知らないだけなのか(多分此の方が正解ですね、多分・・)、「お!凄い竹藪」と感心する様な所には残念乍らお目に掛かった事がありません(人工的に、公園に一部植えられている所はありますが)。一度だけ、そんなに多く群生していませんが、山間の高速道路を走っている時に、「お!こんな所に竹藪がある!でも日本と種類が違うのだな・・」と思って見た記憶があります。
昔は、母が洗濯物を干す竿は竹でしたが、気がつけば、いつの間にか金属製の竿に変わってしまっている。時代の流れですかね。そう言えば、お正月の時に揚げた「凧」は祖父の手作りだったのを急に思い出しました。竹のしなやかさを利用して、糸巻き車が動く自動車もありました。本当に何でも仕える万能なモノだったんだなーと、今、思い出の中の「竹」を思い出しています。
良いロッドが管制出来、お写真で拝見出来るのを楽しみにさせて頂きます。
Jim,
筆者 様
毎度の誤字で済みません。最後の行「管制」は「完成」の間違いです。
Jim,
筆者 様
確かに良いデザインですね。webも見ました。
ボトルの口の付近を「マイクロメータ」(寸法<厚みなど>)を精密に測る道具ですが、写真に写っているマイクロメーターでは、残念乍ら正確な「厚み」を図る事は出来ません。通常、この様な形状部分の厚み測定の場合「両球面マイクロメータ」
<ミツトヨ(測定器メーカー)のwebです>
http://www.mitutoyo.co.jp/products/micrometer/senyou_02.html
と言う特殊なマイクロメータを使用して測定します。残念乍ら写真に写っているのは「標準的」なマイクロメーターですので、正確な「厚み」は測定出来ません。説明の文章の中には、このマイクロメータを使用して何を測ってるのかは書かれていませんので、単なる精度の高さを見せるためのイメージ写真だと思います。
と言っても、ボトルの機能並びに「健康」に関しては、非常に気を遣った商品である事は間違いないと思います。SUS304と言うステンレス材料を使っている商品なので、ニッケル量もクロム量も食品安全には適合していると思います。(機械屋の部分を見せてしまいました<笑>。失礼致しました)
私の住んでいる国で購入出来そうなら買ってみたい商品です。
Jim,