Gone Fishing

ORVIS BATTENKILL® 3/4

久しぶりに今日は晴れ。Fine Weather Fly Fishermanとしてはこの時期、行けるときは行っておかないと。ドライフライ(水面に浮かすタイプの毛針)に拘る私は、4月と5月がベストシーズンです。ドライフライの中でもmayfly(カゲロウ)しか使わない、この分野でもモノマニアックです。なぜ、カゲロウの成虫かというと、そのデザインが(ではなく)容姿が美しいと思うからです。朝が苦手な私は、実際に釣りをするのはイブニングライズがある夕暮れ時のみ。

J. Bailey Bamboo Fly Rod

ロッドにも拘りがあります。三角柱に割いたトンキンケーン(中国で採れる節が少ない竹)に傾斜を持たせて6本を接ぎ合わせた竹製の竿。テーパー(傾斜)の具合によってアクションが決まります。7フィートのツーピースになっており、先端まで六角形が続きます。適合するフライラインは4/5番。スネークガイドを固定するスレッドはエポキシが塗られて透明になっています。

J. Bailey Bamboo Fly Rod

米国滞在時(1996年)に購入後、15年が経過しますが、当時のまま美しい状態で大事に使用しています。カーボン製ロッドの方が軽くて疲れないのですが、竹の繊維が持つしなやかさと粘りはバンブーロッドにしか実現できないと思います。

ORVIS BATTENKILL® 3/4

イワナやアマゴ、ヤマメが対象魚となる日本の河川でのフライフィッシングには高性能なフライリールは必要ありません。重要なのはロッドとフライライン、そして釣果に影響するのが毛鉤。どのポイントにフライを落として、どのような水の流れに乗せるのかが大事です。

フライフィッシングを始める人は半年、つまり一つのシーズンを同じ川に通い続けて一匹も釣り上げることができないこともあります。釣りに興味がない人は何が楽しいのだろうと思われるかもしれません。フライフィッシングは、魚を釣り上げるまでの過程を楽しむスポーツであり、釣り上げた魚は、傷を付けないようにできるだけすぐに川に戻します。この過程は自分で鳥の羽を選び、毛鉤を製作する時から始まります。

バンブーロッド専用のフライラインはMade in EnglandのORVIS BATTENKILL®に巻いてあるので、バンブーロッドで釣行する時はいつもこの組み合わせです。

R0012509

本日の釣果のうちの一匹。イワナしかいない源流域で、ここはいるだろうと思われる、イワナ特有のスポットにフライを流した時のヒット率はほぼ100%でした。

1 thought on “Gone Fishing

  1. 筆者 様

     私は、基本的に「釣り」をやりませんが(幼少の頃は、近くの農業用水の溜め池へ良く釣りに出かけていました。今でも、その溜め池はひっそりとそこにあります)、筆者様の道具の写真を見ていると、リールの質感、竿の質感がとても良く、フライ・フィッシングの情景が見えて来そうです(多分、いつも小物撮影などに使用されている部屋の電球の質感が良いのでしょう。また、Woodenハウスなので、その光が木に反射して余計に柔らかい質感を醸し出しているのかなとかってに想像しています)。

     竿やリールの作り込みを拝見すると、釣りをしていなくても、道具を作る技術の素晴らしさはEngineerの私にはたまらなくワクワクします。良いものを魅せて頂きました。確かに竿は秀逸ですね。

    Jim,

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