MercedesとRed Bullが昨シーズンに採用していた、空力性能を向上させる「トリックサスペンション」は合法なのかどうか、ライバルチームのFerrariがFIAに問い合わせたところ、「車の空力性能に影響を及ぼすようなサスペンションシステムは、偶然の結果としてそのようになった場合を除き、許可されるものではない。」とFIAのCharlie Whitingは応えたそうです。
FIAがMercedesとRed Bullのサスペンションシステムを調査した結果、サスペンションとしての機能に加えて空力性能を向上させることを意図したものであるとする判断となり、MercedesとRed Bullは開幕戦のオーストラリアGPを前にサスペンションシステムを修正するようにFIAから依頼されたそうです。
サスペンションに関しては去年から今年にかけて規約の変更はないので、去年、合法であったとすれば、今年も合法であると、Mercedesは尤もな反論をしたようです。しかしながら、そのような反論は認められませんでした。FIAとしてはサスペンションに関する規約自体に変更はないが、その適用方法は変更したということでしょうか。今年はMERCEDES独走を阻止するために、規約の適用はより厳しくするということかもしれません。
Source: AUTOSPORT Mercedes and Red Bull had to alter F1 suspension designs for 2017
オーストラリアGP完走車の結果は以下の通り。
DRIVER | TEAM | PTS | |
1 | Sebastian Vettel | FERRARI | 25 |
2 | Lewis Hamilton | MERCEDES | 18 |
3 | Valtteri Bottas | MERCEDES | 15 |
4 | Kimi Räikkönen | FERRARI | 12 |
5 | Max Verstappen | RED BULL RACING TAG HEUER | 10 |
6 | Felipe Massa | WILLIAMS MERCEDES | 8 |
7 | Sergio Perez | FORCE INDIA MERCEDES | 6 |
8 | Carlos Sainz | TORO ROSSO | 4 |
9 | Daniil Kvyat | TORO ROSSO | 2 |
10 | Esteban Ocon | FORCE INDIA MERCEDES | 1 |
11 | Nico Hulkenberg | RENAULT | 0 |
12 | Antonio Giovinazzi | SAUBER FERRARI | 0 |
13 | Stoffel Vandoorne | MCLAREN HONDA | 0 |
1番グリッドからスタートしたLewis Hamiltonは、ウルトラソフトタイヤを消耗させて17周目でタイヤ交換。Max Verstappenの後方でトラックに戻ると、追い越すことができずにSebastian Vettelとの時間差が開き、22周目でVettelがタイヤ交換を済ませると、Hamiltonの前でトラックに戻る。結果、FERRARIのVettelが優勝。
昨シーズンまでとは異なり、今年はMERCEDES独走ではなく、首位を含めて混戦状態になりそうで、観ていて面白いシーズンになりそうです。