Searching for Comet Pan-STARRS (C/2011 L4)

DSC03453

昨日は西の空が高度0°の水平線まで見渡せる越前海岸まで遠征しました。雲一つない快晴でしたが、観察地に到着したのが日没30分後、撮影を始めてわずか数分で彗星は水平線の下。黄砂の影響で視界が酷く、高度の低い位置は霞で何も見えません。慌てて設定したカメラは、ISO AutoがONになっていました。

アクティブハウス越前の露天風呂「漁火」で入浴した後、敦賀まで戻って、遅い夕食はラーメン屋台「ごんちゃん」で。彗星観察地の下見を兼ねての遠征だったので、彗星を撮影することができなくてもヌルヌルした天然温泉の湯と絶品のラーメンで満足しました。305号線を露天風呂がある「漁火」まで北上すると、実際に漁火を行う漁船の光が眩しいほどなので、星の観察や撮影には適していないこともわかりました。

DSC03488

そして今日は、強風と雨。大気中に浮遊する黄砂が雨と共に地上に降りると、空は澄むはず。しかし、天気予報通りに夕方に雨が止んでも雲が西の空に居座っている。久しぶりにやって来たのは東山ドライブウェイ山頂駐車場。将軍塚は西の空が開けていて眼下に京都の町並みが一望できます。

DSC03484

近くには京都大学院理学部研究科「花山天文台」があります。1929年の創立当時は光害の影響はほとんどなかったと思いますが、現在は光害の影響が少なからずあるので太陽や惑星の研究、画像解析処理などに花山天文台は利用されているそうです。大津市出身の初代台長、山本一清博士の時代とは天文台の用途が異なります。

DSC03513

昨夜とは違い、今日は日没前にカメラを設置。Vixenポーラメーターは「彗星キャッチャー」としても使用しています。高度は10°ぐらい、方位角260°の西の空にカメラを向けて、ポラリエで追尾開始。いつでもシャッターがリリースできる状態ですが、雲が切れてくれない。

DSC03519

京都タワーの北の方、上の画像の中心から少し右よりの山の上に雲が切れれば彗星が見えるはず。

DSC03522

結局、夜景を見てから撤収することになりました。ここは数少ない京都の夜景スポットです。薄明時の撮影には慣れていないため、苦労しています。日没後の時間の経過と共にほぼ分単位で光量が変化します。ISOと露光時間を頻繁に調整しながらの撮影になり、中望遠レンズを使用する場合、被写体をフレームの中央付近に維持し続けるには赤道儀で追尾した方が良いと思います。日没30分後でISO 400ぐらいでもシャッタースピードは1〜3秒ぐらいが適正露出かもしれません。もちろん、街の光や設定するf値により、適正露出は変化するので、撮影は思っていた以上に難しい。

DSC_1518

こちらが焦点距離を広角端の70mm(換算105mm)にセットしたNikon D7000で日没30分後ぐらいに撮影した画像。現像後にクロップしてアスペクト比を16:9に変更してあります。ISO 400、f/5.6、シャッタースピード5秒でインターバル撮影。これでも空が明るく写っているので露光時間が長過ぎます。雲がなければ、この時、パンスターズ彗星は高度5°ぐらいのところにあるはず。

後日、Pan-STARRS彗星の撮影にここから再挑戦します。京都の夜景と彗星を同じフレームに収める機会は滅多にありません。

Leave a Reply

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.